「受け取る」の丁寧な言い換えは「受領 or 拝受」どっち?

  1. ご活躍を期待しております
    「ご活躍」「ご活躍を期待しております」目上の方への正しい使い方
  2. お疲れ様です・ご苦労様です
    目上の人に「お疲れ様・ご苦労様」は失礼?言い換えと正しい使い方
  3. 感心する
    「感心する」が目上の人にNGなんて嘘!意味と正しい敬語の使い方
  4. 取り急ぎお礼まで
    「取り急ぎお礼まで、ご連絡まで」意味と目上の方への正しい使い方
  5. お大事に
    目上の人に「お大事に」は失礼?丁寧な言い換えと正しい使い方
  6. ご査収願います・ご査収ください
    「ご査収願います」「ご査収下さい」は上司に使える?目上への使い方
  7. 頑張ってください
    「頑張ってください」の代わりに使える7つの敬語
  8. お取り計らい
    「お取り計らい」意味と目上の方への正しい使い方【例文あり】
  9. 感銘・感服・敬服・感心
    「感銘」「感服」「敬服」「感心」の意味と違い、敬語での使い方
  10. いただくことは可能でしょうか?
    「いただくことは可能でしょうか?」の敬語、目上の人への使い方

上の例で示した敬語の中には、目上の人に失礼となる使い方もあります。ぜひ、この機会にそれぞれの敬語の正しい使い方をマスターしておきましょう。

ビジネスメールでは丁寧語よりも尊敬語・謙譲語を使う!

ビジネスメールでは丁寧語はあまり使わず、尊敬語・謙譲語を使います。

これは丁寧レベルの問題で、

丁寧語 < 尊敬語・謙譲語 となるからです。

丁寧語は「です・ます」のことですが、ビジネスメールで使うとかっこ悪くなるのでご注意ください。たとえばメールの締めに丁寧語「よろしくお願いします」ではおかしいわけで、謙譲語「よろしくお願い致します」「よろしくお願い申し上げます」とします。

ちなみに「いたします」は「する」の謙譲語+丁寧語「ます」、

「申し上げます」は「言う」の謙譲語+丁寧語「ます」です。

他にもたとえば丁寧語「お礼します」はおかしい訳で、謙譲語「お礼申し上げます」とか、

丁寧語「訪問したいです」ではなく、謙譲語「伺いたいです」「伺いたく存じます」を使いますね。

ビジネス会話では丁寧語でもまぁOK

ところがビジネスメールではなく、ビジネス会話や電話であれば、丁寧語でもまぁ大丈夫です。それは謙譲語や尊敬語の表現が、あまりに発音しにくいから。普段の会話で「お願いいたします」をあまり使わないように、ビジネス会話でも「お願いいたします」よりも「お願いします」を多く使います。

このあたりは相手のポジション(どれくらい敬意を表するべきか?)に応じて変わるため、一概には何とも申し上げにくい部分です。

敬語って、自分のポジション、相手のポジション、場の雰囲気、相手との関わり度合い…などなど、いろいろなことを考えながら丁寧レベルを考えて使うべきものなのです。

「このときは絶対にこうだ!!」という答えはありません。あくまでも「状況に応じて、相手に失礼にならないように敬語を使う」、これが答えです。

就活・転職メールではどのくらい丁寧であるべき?

相手によって敬語の丁寧レベルを変えるのは、礼儀として心得ておきたいところですが、悩ましいのは就活・転職メールの丁寧レベル。

丁寧すぎれば「慇懃無礼(いんぎんぶれい)=丁寧すぎて、逆に無礼だと感じてしまうこと」になってしまいます。

たとえば、私はメーカー営業ですがルート営業がほとんど。したがって、ほとんどの客先で顔なじみの相手としかやりとりしません。こういう場合、かしこまり過ぎると相手との距離感が開いてしまいます。ところが、近すぎると「親しき仲にも礼儀あり」に反してしまいます。

そこで、社内で上司に使うくらい~ややオフィシャルな丁寧レベルを心がけます。

就活生の場合は、まだ若いですから人事担当も「ビジネス敬語を使えない」のが前提でメールなり会話をしています。したがって、あまりにかしこまり過ぎたり、あまりに謙りすぎるのはどうかなぁ…と思います。

転職の場合は、もうビジネスパーソンとして認められているわけですから、もっとも丁寧な対応・ビジネス敬語を心がけたいところですね。

そう考えると、就活生の場合は「受領いたしました」でも十分に丁寧な対応と言えますし、転職者はもう少し気をつかって「拝受いたしました」とするのがベターかと思われます。