よく就活サイトで使われるBtoB(Business to Business)とBtoC(Business to Consumer)。この違いってなんでしょうか?
まず結論から…
●BtoB/B2B = 法人相手のビジネス
●BtoC/B2C = 個人相手のビジネス
会社を相手に(to Business)製品を提供するか、あなたのような消費者を相手に(to Consumer)製品を提供するか、というだけの違いです。
「でも具体的にどんなBtoB/BtoC企業があるの?」
「キリンビールってBtoC企業だけど仕事内容はBtoBじゃないの?」
というあなたの疑問を解消していきますが本来、BtoB/BtoCはビジネスのやり方(法人相手か個人相手か)だけを指すために使います。決して企業そのものを表すものではなく、上記の使い方は間違い。
なので例えば、
「旭化成ってBtoBがメインの会社だから安定感あるよねぇ〜」
という使い方は正しい。一方で、
「旭化成ってBtoB企業でしょ?安定感あるよねぇ〜」
という使い方は間違い。
でもなぜか「BtoB企業/CtoC企業」という単語が一般化しつつあるので、まずサラッと企業例を見て違いを学習。その上で就活生が注意しておくべきことを解説します。
BtoC企業の例
まずは分かりやすいBtoC企業の例から。
アマゾン、楽天、JTB、ANA、JR、コンビニ、スーパー、百貨店、キリンビール、アサヒビール、ソニー、パナソニック、トヨタ、ホンダ、銀行、保険会社などなど。
普段あなたが馴染みの企業はほとんどBtoCの企業です。
BtoB企業の例
次にBtoB企業について解説します。ざっくりとは以下の業界に所属する企業たちがBtoB企業に分類されます。
①部品・部材メーカー
自動車業界であれば、トヨタに部品や部材を供給するデンソー、アイシン精機など多数。
家電業界であれば、パナソニックに電子部品を供給する村田製作所や京セラなど。
分かりやすく図式化してみると以下の通り。
●デンソー(BtoB) ⇒ トヨタ自動車 ⇒ ・・・
②素材を作る化学・鉄鋼・非鉄金属・ガラス・土石メーカー
デンソーなどの自動車部材メーカーも、部材に必要な材料を別の企業から購入して作ります。
身の回りの全ての製品に使われる素材を作る化学メーカーたちもBtoB企業。
例としては化学素材メーカーである旭化成、信越化学工業、住友化学、三井化学、三菱化学などが挙げられます。また、もっと上流に位置する石油精製メーカーのJXや出光興産もBtoB企業。鉄を作る新日鐵住金、JFE…非鉄金属の三菱マテリアルなどなど。
数え切れないほどのBtoB企業があります。
最後に分かりやすく「原材料⇒タイヤ⇒自動車」の取引を図式化してみると以下の通り。
●三菱ケミカル(BtoB) ⇒ JSR(BtoB) ⇒ ブリジストン(BtoB) ⇒ トヨタ車体(BtoB) ⇒ トヨタ自動車 ⇒ ・・・
③ITシステムを構築する企業
アマゾンや楽天の通販サイト、企業のITシステム構築…といったITシステム開発の仕事。
NECや富士通のSE(システム・エンジニア)と呼ばれる職種がこれにあたります。
④その他
- 銀行の法人むけ融資事業
- 証券会社の法人むけ年金資産など運用事業
- 法人むけの保険サービス(物流保険などなど)
- 法人むけの旅行代理店(海外出張のチケット予約、ホテル手配など)
- その他いろいろ
就活生注意!BtoC企業でも仕事内容はBtoBの会社
BtoB企業を中心に就職活動をしている!というあなたへ。
一般的にはBtoC企業でも仕事内容はBtoBの場合がありますので要注意。以下の業界・企業において、仕事内容はBtoB企業と同じです。
「BtoC企業って激務で薄給なんだろ!?そんなとこに就職したくないわ…」
と短絡的に判断してしまわないようにしましょうね。
①食品メーカー業界
たとえばキリンビールは消費者むけの製品を作っているけど、消費者とは取引しません。キリンビールからはビールを買えないはず。コンビニやスーパーで買ってますよね?
彼らは販売仲介業者の専門商社や酒屋さん、スーパーに自分たちの製品を売ってもらっているのです。図式するとこんな感じ。
●キリンビール(BtoB) ⇒ 専門商社(BtoB) ⇒ スーパー(BtoC) ⇒ あなた
したがって仕事内容は専門商社や酒屋さん、スーパーへの販売業務が主体となり、企業対企業のビジネスとなります。
《これは明治や森永製菓、江崎グリコといった食品メーカーすべてに当てはまります》
②自動車メーカー業界
自動車メーカーも同様に、車という消費者むけ製品を作っていますがあなたには直接販売しません。自動車があなたの手元に届くまでの流れを図式するとこんな感じ。
●トヨタ自動車(BtoB) ⇒ トヨペット(BtoC) ⇒ あなた
トヨタ自動車は子会社(トヨペット)の車ディーラーに販売するだけ。あとは販売会社が実際の窓口となって消費者に営業します。
じゃあトヨタ自動車は何をやっているのか?
というと車を生産したり、在庫のやりくりしたり、売れる車を開発したり、売り方を企画(マーケティング)したりするだけです。
もっともしんどくて手間のかかる営業を外注化もしくは別会社化。その別会社に大量の営業マンを安い給料で雇ってコストを削減しているのです。
《これはホンダや日産、すべての自動車メーカーに当てはまります》
就活生注意!BtoC企業でBtoBも混在する会社
①金融業界
三菱東京UFJ、三井住友、みずほ銀行といったメガバンクは個人相手の取引よりは、法人むけ取引が主体。以下のような業務が法人むけサービスとしてあります。
- 企業の外貨決済
- 輸出支払い手続き(LCなど)
- 企業間のお金のやりとりを仲介
- 企業へのお金の貸し出し
②家電業界
たとえば日立製作所、東芝や三菱電機。テレビやエアコンなどの家電も販売していますが、企業向けの製品も数多くあります。
これらの企業は火力発電所や原子力発電所、エレベーターなども製造しているため、BtoB企業でもあります。
③その他業界
たいてい大企業と呼ばれるBtoC企業には「法人むけ製品・サービス」と「個人むけサービス・製品」が混在してます。
多すぎてまとめられませんが代表的な企業例を挙げておきますね。
- 日本生命や第一生命など。法人むけの団体保険なども扱う
- 野村證券など。法人の確定拠出年金の運用をしたりする
- ヤマト運輸や郵便局など。法人むけの物流サービスもある
まとめ
BtoB企業、BtoC企業というだけで会社を分類することに意味はありません。その理由は3つあります。
- 一つの企業の中にBtoBとBtoCのビジネスが混在(銀行、家電業界など)
- BtoC企業でも仕事内容はBtoBと同じ場合がある(食品メーカーなど)
- そもそも「BtoB企業」という表現がおかしい。BtoBって本来はビジネスのやり方を表す単語にすぎないのに…
そしてBtoB企業はなぜか高学歴の就活生に人気。
- BtoB企業は安定している
- BtoB企業は激務じゃない
- BtoB企業は年収が高い
こういった理由でBtoBが注目されているようですが、まったく当てはまらない企業もたくさんありますよ(苦笑)。
結局、BtoB企業、BtoC企業というのは就職・転職の判断材料には何も使えません。
それぞれ業界の特徴をまずざっくりと把握して、次に個別の企業をしらべていく。
という地道なやり方しかないのです。
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