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「取り急ぎお礼まで/ご連絡まで」意味と目上の方への正しい使い方

「取り急ぎ」「取り急ぎお礼まで・ご連絡まで」の意味と使い方、違い、注意点について例文つきで誰よりも詳しく解説していく記事。そもそも「取り急ぎお礼まで・ご連絡まで」は正しい使い方でしょうか?目上の方へ使う時にはどうしたらよいでしょうか?

急ぎのビジネスメールで使われる「取り急ぎ」ですので、この機会にマスターしておきましょう。

※長文になりますので、時間の無い方は下の見出しより目的部分をクリックしてください。

パッと読むための見出し

取り急ぎの意味は「とりあえず(かなり)急いで」

「取り急ぎ」の意味を辞書で確認すると「とりあえず(かなり)急いで。多く、手紙文の文尾に用いる」とあり、何か急ぎの用事があるときに使う表現であることが分かります。なぜ「取り急ぎ」が「とりあえず急いで」の意味になるのでしょうか?もっと詳しく考えてみます。

「取り急ぎ」の「取り」の意味を考える

また「取り急ぎ」の原型を考えると「急ぎ」に接頭語「取り(とり)」をつけた言葉です。「急ぎ」はそのままの意味ですので省略し「取り」の意味を考えましょう。

ここで使われている接頭語「取り(とり)」の意味は語勢を強める目的で使われ「取り敢えず」の意味ではありません。「 取りつくろう」「取り決める」「取り調べる」と同じ意味・用法の「取り」です。※語勢とは「言葉の勢い」の意味ですから、言葉を強調したいときに使う「取り」ということですね。

「取り急ぎ」の本来の意味を考えると「急ぐ」を強調して「かなり急ぐよ」ということですね。本来の意味はそういうことですが、手紙やメールで使われているうちに意味が変化して、現在の「形式的なことは色々と省略して、とりあえず、かなり急ぎで!!」の意味となったのでしょう。

ビジネスメールで使う「取り急ぎ」の意味は少し違う

ビジネスメールで使う「取り急ぎ」の意味は「少しでも早く伝えるために急いで書いたから、とにかく内容もまとまってないし、礼儀とかなんとか抜きにするよ」として使われます。

たとえば「取り急ぎご報告まで」とメールにあった場合「とにかく、めっちゃ急いで報告するわ!」ということになりますし、「取り急ぎお礼まで」とあった場合「とにかく、めっちゃ急いでお礼するわ!」ということになります。

「取り急ぎ」には「少しでも早く伝えるため急いで書いたから、内容がまとまっていなくても許してね」という申し訳なさを表すニュアンスが含まれます。

「取り急ぎご報告まで・ご連絡まで」は取引先と目上の方には使わない!

「取り急ぎ」を使った言葉として、ビジネスシーンで最もよくあるのは「取り急ぎご報告まで」「取り急ぎご連絡まで」といった「〜まで」を使う表現です。ただし「取り急ぎ〜まで」は相手が取引先であったり、目上の方であったときには使えません。

なぜ目上の方へ使ってはいけないのか?

まずメールで「取り急ぎ」を使う場合「急いで書いたため、内容がまとまっていません」という申し訳なさを示す意味で使われます。これは問題ないでしょう。

ところが「〜まで」の部分に問題あり。「ご連絡まで」「ご報告まで」といった言葉がよく使われますが、ここがマズイ。理由は文章として成り立っていないから。文章として成り立っていない言葉を取引先や目上の方(上司など)に使うのは基本、NGです。「お大事に!」「良いお年を!」といった表現を目上の方に使ってはいけないのと同じです。※「お大事になさってください」「良いお年をお迎えください」などとする。

「取り急ぎお礼まで」は使わない「まずは、お礼申し上げます」などとする

「取り急ぎお礼まで」はどんな場面でも避けた方が無難です。必ず「まずは、お礼申し上げます」「まずは、お礼まで」としましょう。「取り急ぎお礼まで」は「とりあえず急いでお礼する」ということですので意味・用法としては成り立ちます。

なぜダメかというと、単なる受け手の気持ちの問題です。「取り急ぎお礼まで」って言われるとなんか、適当な感じでお礼をされたかのように受け取ってしまう人がいるのですよね…。私はこういう使い方をされても気になりませんが、そういう人もいるということで…。

取引先・目上の方に使うときは「取り急ぎご報告いたします」などとする

そこで「取り急ぎ〜〜まで」を目上の方にも使える文章にしていきましょう。たとえば「取り急ぎご連絡をいたします」「取り急ぎご報告をいたします」とします。これであれば「取り急ぎ」で「急いで書いたため、内容がまとまっていません」という言い訳をし、続けて「報告をします・連絡をします」となり、ちゃんとした敬語になっています。

「取り急ぎ」を目上の方に使うときの例文まとめ

  • 取り急ぎご報告をいたします。(メール結び・締め)
    × NG : 取り急ぎご報告まで
  • まずは、お礼申し上げます。(メール結び・締め)
    × NG:取り急ぎお礼まで。取り急ぎお礼を申し上げます。
  • 取り急ぎご連絡をいたします。(メール結び・締め)
    × NG:取り急ぎご連絡まで

以上がざっくりとした「取り急ぎ」の意味と使い方、注意点となります。ここまで極めれば何も問題ありません。ここからはもう少しマニアックに語りますので、ご興味のある方だけどうぞ。

「取り急ぎ〜まで」の言い換え・類語まとめ

上の例文では「取り急ぎ〜まで」を使った丁寧な言い方を解説しました。他にも「取り急ぎ〜まで」と同じように使える言い換え・類語表現をまとめておきます。人によっては「取り急ぎ」を使われるのを嫌う場合があり、以下の言い換え表現を好みます。※本当は「取り急ぎ」を使っても何も失礼ではありませんが、受けて側の気持ちの問題です。

まずは、お礼申し上げます

取り急ぎを「まずは」に言い換えると、やわらかい表現になります。使い方や意味は「取り急ぎ」と同じですね。お礼の場合には「取り急ぎ」を使うのが嫌われますので、こちらの表現を使いましょう。「お礼」は「御礼」でも構いません。

まずは、お礼かたがたご挨拶申し上げます

お礼を伝える時の定型文です。「お礼」は「御礼」でも構いません。

まずは、ご報告申し上げます(ご報告いたします)

こちらも取り急ぎを「まずは」に言い換えただけです。

まずは、用件のみにて失礼いたします

こちらも取り急ぎを「まずは」に言い換え、後半の部分に申し訳ない気持ちが出るよう「失礼いたします」を使います。これは本当に簡潔なメールをした場合に使える表現ですね。

だまされるな!「取り急ぎ〜まで」の間違った注意点

ここからは、既存メディアの情報を正す内容になります。誰とは言いませんが、以下に訂正したような「勘違い主張」をする人は自身の経験のなさをアピールしているのと同じことです。少なくとも営業として現場で10年鍛えられてから「言葉の使い方」を語ってもらいたいものですね(苦笑)。

【誤】「取り急ぎ〜まで」は緊急のときしか使えない
【正】緊急じゃなくても使えるが、使う相手を考えるべき

至急連絡が必要な場合にしか「取り急ぎ〜まで」は使えない、という人がいますが、間違っています。たとえば、自分が忙しくて連絡が雑になってしまったときなどで使えます。急用じゃなくても使って構いません。ただし使う相手を考えるべきです。

「取り急ぎ〜まで」は社外の取引先やお客さん、目上の方(上司など)ビジネスメールでは使いません。使えるレベルは社内の同僚、同期、後輩くらいの相手で、要は自分と同格の相手にのみ使えます。理由はすでに示した通り「取り急ぎ〜まで」は文章として成立しないからです。

【誤】あとで必ず連絡をとることが前提
【正】そんな決まりはない

「取り急ぎ」って本当に急を要する案件があったときにだけ使う言葉だから、ってことでしょうが…。「取り急ぎご連絡まで」とメールしたら、あとで必ず連絡しなければならないの?

いやいや、そんな決まりはなく一旦連絡したのであれば、それで十分です。そもそも「取り急ぎ〜〜まで」は自分と同格、または下の相手にしか使えないフレーズです。気をつけましょう。

【誤】その他の連絡事項は入れない
【正】どんな情報を入れてもいい

「取り急ぎ」は自分のメールが簡略すぎることを申し訳なく思うときにも使います。ですから、どんなメールであっても使えますし、どんな連絡事項を入れても構いません。

多くの人は勘違いしていますが、急ぎで伝えたい内容があった場合にのみ「取り急ぎ」を使うわけではないのですよ。「取り急ぎ」の持つ意味をもっと深く考えましょう。

「取り急ぎ」を使った例文(全文)

例文①会社説明会の案内メールに返信

件名:Re: 会社説明会のご案内

株式会社○○
人事部 ○○様

平素よりお世話になります。
就活大学の就活太郎です。

お忙しいところ、ご案内をいただき誠にありがとうございます。日程等の詳細につき、確かに拝受いたしました。当日は何卒よろしくお願いいたします。

取り急ぎ、メール拝受のご報告を申し上げます。

署名

例文②資料送付メールに返信

件名:Re: 資料送付の件

株式会社○○
人事部 ○○様

平素よりお世話になります。
転職会社の転職です。

お忙しいところ、資料を送付いただき誠にありがとうございます。

まずは、資料拝受のご報告とお礼を申し上げます。

署名

例文③上司に仕事の進捗報告

件名:三菱化学むけの販売概況報告

◯◯部長

お疲れ様です。
さて首記の件、販売概況を取り急ぎ、ご報告申し上げます。

12月の販売概況報告(三菱化学むけ)

販売数量:1,000トン(計画比▲100トン)
売上:100百万円(計画比▲5百万円)
粗利益:30百万円(計画比+5百万円)
コメント:先方における稼働調整の影響で数量・売上ともに減少しましたが、値上効果により粗利益はプラスとなりました。

来期以降の販売戦略につき後日、打ち合わせをいたしたく存じます。
何卒よろしくお願いいたします。

署名

まとめ:「取り急ぎ」の使い方と全注意点

あまりに長い文章になってしまったので、これまでの事柄を簡潔にまとめます。

①まとまりのないメール、簡潔なメールに「取り急ぎ」を使う

メール内容がまとまっていなかったり、簡潔すぎる場合に「取り急ぎ」を使いましょう。たとえば、あなた自身が忙しすぎて、相手に満足のいくメールを書けなかった場合を考えましょう。そのとき、メールの締めに「取り急ぎご報告をいたします」とすれば「少しでも早く報告するため急いで書いたから、内容がまとまっていなくても許してね」というニュアンスが伝わります。※営業であればよくあります。特にスマホからメールを送る場合。

②「取り急ぎ」の意味には「多少の無礼はお許しを」も含まれる

これは上述した通りになりますが、よく勘違いされる方がいらっしゃるため書いておきました。「取り急ぎ」には「急ぐ」という意味に加えて「急いで書いたので、多少の無礼はお許しを」という申し訳なさを示す意味も含まれます。

③本当に急ぎの場合も「取り急ぎ」を使う

とはいえ、本当に急ぎの場合も当然「取り急ぎ」を使います。

たとえば「前にお願いしてた案件どうなった?」と上司からメールが来た時のことを考えましょう。あなたは1分でも早く報告をしなければいけません。そうすると、メールの構成など二の次になります。そんなときに「取り急ぎご報告をいたします」としておけば「急いで報告をしました」「急いで書いたから多少の無礼は許してね」の意味になり、素晴らしく丁寧なメールになりますね。

④「取り急ぎご連絡まで・ご報告まで」は目上・取引先には使わない

こちらも上述した通りになりますが、念のためまとめておきました。「取り急ぎ〜まで」という表現は相手が同格または下の場合にだけ使います。目上の方、取引先、顧客には使いませんので、ご注意ください。

⑤「取り急ぎお礼まで」は使わない

「まずは、お礼申し上げます」などとします。

⑥「取り急ぎ」を「まずは」に言い換えると柔らかい表現になる

「取り急ぎ」は人によって嫌う場合があります。「まずは」に言い換えると、より柔らかい表現となります。

筆者の小言

これでもかというくらい「取り急ぎ」について語ってみました。

この「取り急ぎ」はとても便利で、ビジネスシーンでは万能に活躍します。

ということで、メール内容が簡潔すぎたり、まとまりがなくなってしまった場合に使ってみてください。ではでは〜〜。

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