「頑張ってください」の代わりに使える7つの敬語

目上の人に「頑張ってください」を使うと失礼?

まずは要点のまとめから。

●「頑張ってください」は目上の人に失礼!
・「まだまだ頑張る余地がある、もっとやれ!」と言われているように感じるためNG

●「頑張ってください」を丁寧な敬語に言い換える必要あり!
・「頑張ってください」は目上の人に失礼となるため、言い換えが必要

●「頑張ってください」の言い換えには以下のような例がある。
・言い換え「○○様の今後のご活躍をお祈り申し上げます」
・言い換え「陰ながら応援しております」
・言い換え「ご健闘をお祈り申し上げます」
・言い換え「くれぐれもご自愛くださいませ」
・言い換え「お大事になさってください」
・言い換え「ご健勝ご活躍をお祈り申し上げます」
・言い換え「ご健勝とご多幸をお祈り申し上げます」

ざっくりとした解説はこれにて終了ですが、

それぞれの言い換え表現について、意味と敬語の解説、注意点を詳しくみていきましょう。また「頑張ってください」が失礼にあたる理由も記事中にまとめます。

「頑張ってください」を丁寧な敬語に言い換えるには?

目上の人に「頑張ってください」を使うと、上から目線の発言に聞こえますよね?そもそも、友人同士であっても「頑張ってね」は地雷ワードになってしまう危険があります。

なぜなら「頑張ってください」は「まだまだ頑張る余地がある、もっとやれ!」の意味だと理解されてしまうから。

「すでに頑張ってるんですけど…」「これ以上、何を頑張ればいいの?」となります。ということで「頑張ってね!」「頑張ってください!」を多用すると非常にマズイです。特にこれが目上の人だったりしたら、目も当てられない状況になりますので要注意。

そこで「頑張ってください」を使わず、だけどエールを送れるような、丁寧な敬語表現に言い換えしましょう。

※丁寧な敬語はありませんので、言葉の言い換えが必要です。

言い換え①ご活躍を心よりお祈り申し上げます

「ご活躍をお祈り申し上げます」の意味は「仕事での成果を願っているよ」です。「ご活躍 = 仕事での成果」を謙譲語「〜申し上げます」を使って、とても素晴らしい敬語にしています。これを使うビジネスシーンは目上の人が転勤、転職したり「別れ」が発生する場面です。スピーチやビジネスメールに使えます。

※その他にも使える、似たような敬語の例を下にまとめておきます。また「心より〜」「益々の(ますます)」を使うとより丁寧な表現になります。

  • 例文「○○様のご活躍をお祈りいたします」ビジネスメール締め・結び
  • 例文「益々のご活躍をお祈りいたします」メール締め・結び
  • 例文「益々のご活躍を、心よりお祈りいたします」メール締め・結び
  • 例文「○○様の今後のご活躍を祈念しております」メール締め・結び
  • 例文「益々のご活躍を心より祈念しております」メール締め・結び
  • 例文「○○様のご健勝とご活躍を、心よりお祈り申し上げます」メール締め・結び
  • 例文「公私にわたりご活躍されますよう、心よりお祈り申し上げます」メール締め・結び

×NG 頑張ってください。
×NG ご活躍を期待しております。

参考 → 「ご健勝」「ご多幸」「ご活躍」の意味と違い・使い方【例文あり】

言い換え②陰ながら応援しております

「陰ながら応援しております」の意味は「見えないところから応援している」です。「応援する」を謙譲語「〜おります」を使って、とても素晴らしい敬語にしています。これを使うビジネスシーンは目上の人が転勤、転職したり「別れ」が発生する場面です。スピーチやビジネスメールに使えます。

※その他にも使える、似たような敬語の例を下にまとめておきます。また「ささやかながら」「微力ながら」を使うとより丁寧な表現になります。

  • 「目上の人」様を微力ながら応援させていただきます。(メール文末・締め)
  • ささやかながら応援させていただきます。(メール文末・締め)
  • 心より応援しております。(メール文末・締め)

×NG 頑張ってください。
×NG 応援します。

言い換え③ご健闘をお祈りしております

「ご健闘」の意味は辞書を調べると「不利な条件があるのによく努力すること」とあります。つまり「ご健闘をお祈りしております」の意味は「頑張ってください」です。ところが、使えます。その理由は謙譲語「お祈りしております=願っています」を使っているから。丁寧で素晴らしい敬語です。

「頑張ってください」も「頑張りをお祈り申し上げます」とかで使えればNGワードにならずに済むのですが、実際にはそんな使い方は存在しません(苦笑)。

これを使うビジネスシーンは目上の人が転勤、転職したり「別れ」が発生する場面です。スピーチやビジネスメールに使えます。

  • 「目上の人」様のご健闘をお祈り申し上げます。(メール文末・締め)
  • ご健闘をお祈りいたします。(メール文末・締め)
  • ご健闘を心よりお祈り申し上げます。(メール文末・締め)

×NG 頑張ってください。
×NG ご健闘してください。

言い換え④くれぐれもご自愛くださいませ

「ご自愛ください」は「自ら」「愛する」ということですので、意味は「体を大切にしてね」の敬語表現です。話し言葉で使うのは一般的ではなく、お見舞いメールやお見舞い手紙・ハガキでよく使われます。これを使うビジネスシーンは目上の人が転勤、転職したり「別れ」が発生する場面と、お見舞いシーンです。スピーチやビジネスメールに使えます。

※その他にも使える、似たような敬語の例を下にまとめておきます。また「どうぞ」「くれぐれも」を使うとより丁寧な表現になります。

  • お忙しいでしょうから、どうぞご自愛くださいませ。(メール文末・締め)
  • お忙しいでしょうから、どうぞご自愛ください。(メール文末・締め)

×NG 頑張ってください。
×NG ご自愛してください。

※「ご自愛ください」はメールや手紙で使うこと推奨、会話シーンでは「お大事になさってください」のほうが適切です。

参考 → 目上の人に「お大事に」は失礼?丁寧な言い換えと正しい使い方

言い換え⑤お大事になさってください

「お大事になさってください」は先ほどの「ご自愛ください」と同じ意味を持ちます。相手の体をいたわる敬語ですので「頑張ってください」よりは適切でしょう。

  • くれぐれもお大事にお過ごしください。(メール文末・締め)
  • ご無理なさらず、どうぞお大事にお過ごしください。(メール文末・締め)
  • どうぞ、お大事になさってください。(メール文末・締め)

×NG 頑張ってください。
×NG お大事に〜。

※「ご自愛ください」はメールや手紙で使うこと推奨、会話シーンでは「お大事になさってください」のほうが適切です。

言い換え⑥ご健勝をお祈り申し上げます

「ご健勝(ごけんしょう)」の意味は「健康で元気なこと」 。つまり「ご健勝をお祈り申し上げます」は「健康を願っていますよ」という意味ですね。

一つずつ分解してみると「ご」は尊敬語。「健」は「健やか(すこやか)で健康である」の意味。「勝」は「勝つ、まさる、すぐれている」の意味。したがって、これらを併せると「すこやかに・すぐれている = とっても健康」という意味になります。

これを使うビジネスシーンは目上の人が転勤、転職したり「別れ」が発生する場面です。スピーチやビジネスメールに使えます。

※「ご健勝をお祈り申し上げます」の他にも使える、似たような敬語の例を下にまとめておきます。また「心より」「ご多幸」「ご活躍」を使うとより丁寧な表現になります。

  • 「目上の人」様のご健勝をお祈りいたします。(メール文末・締め)
  • ご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。(メール文末・締め)
  • ご健勝とご活躍を、心よりお祈り申し上げます。(メール文末・締め)

×NG 頑張ってください。
×NG ご健勝してください。

参考 → 「ご健勝」「ご多幸」「ご活躍」の意味と違い・使い方【例文あり】

言い換え⑦ご健勝とご多幸をお祈り申し上げます

「ご多幸(ごたこう)」の意味は「とても幸せであること」。つまり「ご健勝とご多幸をお祈り申し上げます」は「幸せと健康を願っていますよ」という意味ですね。

一つずつ分解してみると「ご」は尊敬語。「多」は「多い」の意味。「幸」は「しあわせ」の意味。したがって、これらを併せると「しあわせが多い=とても幸せである」という意味になります。

これを使うビジネスシーンは目上の人が転勤、転職したり「別れ」が発生する場面です。スピーチやビジネスメールに使えます。

※その他にも使える、似たような敬語の例を下にまとめておきます。また「心より」「ご健勝」「ご活躍」を使うとより丁寧な表現になります。

◎「目上の人」様のご健勝とご多幸をお祈りいたします。(メール文末・締め)
◎ご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。(メール文末・締め)
◎ご健勝とご多幸を、心よりお祈り申し上げます。(メール文末・締め)
◎「目上の人」様とご家族の、ますますのご多幸をお祈り申し上げます。(メール文末・締め)×NG 頑張ってください。
×NG ご多幸してください。

参考 → 「ご健勝」「ご多幸」「ご活躍」の意味と違い・使い方【例文あり】

そもそも「頑張ってください」の正しい意味とは?

辞書を調べると「頑張ってください」の意味は「困難にめげないで我慢してやり抜く」とあります。日本語としては違和感のない言葉です。ただ、最近の「頑張って」の解釈は少し違うように思いますので、意訳をしてみます。–つづく–