これまで解説したとおり、「受け取る」はビジネスメールには使いません。そこで「受領」「拝受」に言い換えたメール例文をまとめておきます。
【例文】メール返信(就活メール)
メール件名: Re: 会社案内送付のお願い(就活大学・就活)
転職株式会社
人事部
転職 様
お世話になっております。就活大学の就活です。
さて昨日、会社案内パンフレットを拝受いたしました。
お忙しいところ早々にご対応いただき、誠にありがとうございます。
大変略儀ではございますが、
まずは資料拝受のご報告をいたします。
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メール署名
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【例文】受け取ったことを伝えるメール返信
メール件名: Re: お見積送付のお願い(就活株式会社・就活)
転職株式会社
営業部
転職 様
お世話になっております。就活株式会社の就活です。
先ほど、お見積書を確かに拝受いたしました。
お忙しいところ早々にご対応いただき、誠にありがとうございます。
甚だ略儀ではございますが、
まずはお見積書拝受のご連絡をいたします。
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メール署名
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【例文】返事を催促するメール
メール件名: FW: 履歴書送付の件(就活大学・就活)
転職株式会社
営業部
転職 様
たびたび申し訳ありません。
就活大学の就活です。
さて先日、履歴書を添付ファイルにて送付しておりましたが、
お受け取りになりましたでしょうか。
当方の手違いにより送付できていない可能性があり、
確認のため連絡いたしました。
お忙しいところ大変恐れ入りますが、
ご確認いただければ幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
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メール署名
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※「こちらの手違いでお送りできていない可能性がございますので、再度送付いたします」と言い換えしたほうがよいかも。
「拝受いたしました」は二重敬語ではない!
「拝受いたしました」という敬語について、「拝受」は謙譲表現であるから、さらに謙譲語「いたす」を使っては二重敬語になるのでは?という質問があります。
結論からのべると「拝受いたしました」は二重敬語ではありません。なぜなら「拝受」は「拝む(おがむ)」という謙譲表現を使ってはいるものの「謙譲語」ではないからです。
「二重敬語とは同じ種類の謙譲語を、同じ単語に2回つかうこと」
ですから、これは問題ありません。二重敬語となる表現にはたとえば「お伺いいたします」があります。
これは「伺う(行く・聞くの謙譲語)」に「お~いたす(する・の謙譲語)」となっています。伺うはすでに謙譲語なのに、さらに謙譲語「いたす」を使っていますよね?
これが二重敬語の例です。
ビジネスメールでは丁寧語よりも尊敬語・謙譲語を使う!
ビジネスメールでは丁寧語はあまり使わず、尊敬語・謙譲語を使います。
これは丁寧レベルの問題で、
丁寧語 < 尊敬語・謙譲語 となるからです。
丁寧語は「です・ます」のことですが、ビジネスメールで使うとかっこ悪くなるのでご注意ください。たとえばメールの締めに丁寧語「よろしくお願いします」ではおかしいわけで、謙譲語「よろしくお願い致します」「よろしくお願い申し上げます」とします。
ちなみに「いたします」は「する」の謙譲語+丁寧語「ます」、
「申し上げます」は「言う」の謙譲語+丁寧語「ます」です。
他にもたとえば丁寧語「お礼します」はおかしい訳で、謙譲語「お礼申し上げます」とか、
丁寧語「訪問したいです」ではなく、謙譲語「伺いたいです」「伺いたく存じます」を使いますね。
それと同じくビジネスメールでは謙譲語の「拝受いたしました」を使うのが普通。でもまぁ「拝受」はすでに謙譲表現となっているため、「拝受しました」でも全く失礼ではないですけど…。
目上の人に使える?間違いやすい敬語10選
目上の人やビジネスメールで使うかどうか、よく迷う表現としてはたとえば以下のようなものがあります。
- ご活躍を期待しております
→「ご活躍」「ご活躍を期待しております」目上の方への正しい使い方 - お疲れ様です・ご苦労様です
→目上の人に「お疲れ様・ご苦労様」は失礼?言い換えと正しい使い方 - 感心する
→「感心する」が目上の人にNGなんて嘘!意味と正しい敬語の使い方 - 取り急ぎお礼まで
→「取り急ぎお礼まで、ご連絡まで」意味と目上の方への正しい使い方 - お大事に
→目上の人に「お大事に」は失礼?丁寧な言い換えと正しい使い方 - ご査収願います・ご査収ください
→「ご査収願います」「ご査収下さい」は上司に使える?目上への使い方 - 頑張ってください
→「頑張ってください」の代わりに使える7つの敬語 - お取り計らい
→「お取り計らい」意味と目上の方への正しい使い方【例文あり】 - 感銘・感服・敬服・感心
→「感銘」「感服」「敬服」「感心」の意味と違い、敬語での使い方 - いただくことは可能でしょうか?
→「いただくことは可能でしょうか?」の敬語、目上の人への使い方
上の例で示した敬語の中には、目上の人に失礼となる使い方もあります。ぜひ、この機会にそれぞれの敬語の正しい使い方をマスターしておきましょう。