日用品(トイレタリー用品含む)メーカーの売上ランキング2015-2016年と、各社のざっくりとした違いを比較。
就活・転職のご参考にどうぞ。
※化粧品メーカーは除きます
※出所:各社の2015-2016年・決算短信
1位|花王(売上1.4兆円)
いわずと知れた国内No.1の日用品メーカー。
ありとあらゆる日用品を手がける他、化粧品メーカーとしても、資生堂につづき国内No.2である(カネボウを買収した)。
そして実は化学品(素材)の事業もある。
洗剤とかって、界面活性剤と香料の組み合わせだから、素材の技術をもってないとメーカーとして話にならない。
素材技術〜末端製品までやっているのが特徴で、花王がトップメーカーとして君臨する理由である。
※もちろんマーケティング戦略、広告戦略のおかげでもあります。
- 2015-2016年の売上1.4兆円、純利益988億円、平均年収810万円
2位|ユニチャーム(売上7387億円)
ユニチャームは特に、紙おむつ(マミーポコ、ムーニー)、生理用品(ソフィー)に定評のある日用品メーカー。
花王が全方位に展開しているのとは違い、ある程度、進出する分野をしぼっているメーカー。
おむつ関連では世界シェアNo.3、アジアシェアNo.1。
海外売上比率が60%こえており、日用品メーカー(日系)の中では最もグローバルな企業である。製品については、花王とかP&Gとの違いが筆者にはわからない…。
- 2015-2016年の売上7387億円、純利益405億円、平均年収863万円
3位|ライオン(売上3786億円)
ライオンは特に、オーラルケア(歯ブラシ・歯磨き粉など)に定評のある日用品メーカー。
本当は花王のように、あらゆる分野に展開したいのだが、外資(P&Gなど)も含めてライバルが強すぎブランディングできていない。また、化学メーカーとして素材技術が3流であることも今の地位となっている要因。
新しいことにも消極的。
まぁ、オーラルケアの既存ビジネスがあるうちは安泰、とわかっている企業なので何もしなくても食っていける。
口に入る製品は食品と同じく、何でもかんでも使えるわけではなく、原料を容易に変えることができない。これが、プレイヤー少なく安定している理由である。
(それによって「消極的な企業」という印象を与えてしまっているのだが…)
ちなみにdisっているわけではなく褒めている。就職先・転職先としては安定感あるため、とても良いと思う。
- 2015-2016年の売上3786億円、純利益106億円、平均年収662万円
4位|アース製薬(売上1597億円)
アース製薬は特に殺虫剤に定評のある日用品メーカー。「アースジェット」「ノーマット」などのブランドでよく知られる。
ニッチ分野で高シェアを持つ企業であるが、なぜ利益率がこんなに低いのか、理解できない。
単なるお人好しなのか、製品を値上げできないほどブランド力がないのか、ドラッグストアや量販店に交渉で負けているのか…。
「白元(経営破綻)」の二の舞にならないことを祈る。
(内情を知らないため好き勝手に語っています)
- 2015-2016年の売上1597億円、純利益11億円、平均年収669万円
5位|小林製薬(売上1372億円)
小林製薬は、医薬メーカーと言う人もいるが日用品メーカーにカウントした。
新薬開発するメーカーではなく、なんちゃって医薬品(コンタクトレンズ洗浄液、アイボン、ブレスケアなど)を製造・販売するメーカーである。
だけど小林製薬の業績自体は、とてもすばらしい。
なぜこんなにも利益が出るのか、教えてもらいたいくらいだ。
(その理由は「ほとんど水みたいな商品=◯◯液」を売っているから?)
- 2015-2016年の売上1372億円、純利益134億円、平均年収637万円
6位|ツムラ(1126億円)
ツムラは「業種:医薬品」となっているものの、西洋医学ではなく、東洋医学(漢方など)をメインとしているため製薬メーカーとは呼びたくない。
私もよくお世話になる「葛根湯」などが主力商品。
ライバルが少ないこと、漢方の世界でブランド確立されていることが強みである。
私が武田薬品工業の役員であれば、海外のどうしょうもない企業を買収するくらいなら、ツムラを買う(苦笑)。
足元の国内市場にこんな素晴らしい企業があるのにね…。
- 2015-2016年の売上1126億円、純利益125億円、平均年収825万円
7位|ピジョン(922億円)
もうそろそろ書くのに疲れてきたので、ここからは適当になる。
ピジョンはベビーケア用品(赤ちゃんおしり拭き、など)に定評のある日用品メーカー。
日本のメーカーらしく、品質にこだわりのある製品が多い。
- 2015-2016年の売上922億円、純利益101億円、平均年収453万円
8位|マンダム(705億円)
マンダムは整髪料に定評のある日用品メーカー。
この市場では、ほぼ一人勝ちしている、高収益ニッチ企業のひとつ。
国内ではすでにブランド確立しているため、あとは海外市場でどこまで頑張れるか?
という点に期待。
- 2015-2016年の売上705億円、純利益63億円、平均年収810万円
9位|エステー(483億円)
エステーは日用雑貨メーカー。
主に家庭向け消臭剤、防虫剤、除湿剤、冷蔵庫脱臭剤などを販売している。
- 2015-2016年の売上483億円、純利益9億円、平均年収654万円
10位|フマキラー(362億円)
フマキラーはブランドをそのまま製品名にしているので、ご存知の就活生も多いとは思いますが…。
殺虫剤ブランドに定評のある日用品メーカーです。
老舗であり、国内ブランドは確立されているため、安定感あり。
- 2015-2016年の売上362億円、純利益11億円、平均年収638万円
日用品メーカーの違い(ざっくりと)
日用品と一言にしても、たくさんの製品があるため、なんとな〜〜くですが、各社の違いをまとめておきます。
全方位に展開の「花王」「P&G」、
オーラルケア用品に強い「ライオン」、
おむつ、ベビーケア用品に強みを持つ「ユニチャーム」「ピジョン」、
医薬部外品に強みを持つ「小林製薬」、
殺虫剤メインの「アース製薬」「フマキラー」「エステー」、
ヘアケア用品の「マンダム」
その他…
といったイメージです。
まとめ
日用品メーカーで忘れてはいけないのは、P&G、ユニリーバなどの外資系企業ですね。
就活・転職では国内メーカー以外に外資でも求人があれば、積極的に応募してみましょう。
ちなみに外資系の日用品メーカーは総じて「とにかく意識高い」「いけいけのアグレッシブ就活生」を好む傾向にあります(笑)。
従って会社説明会では「とにかく目立つ」必要あり。
また性格診断テストでは「意識高い系」を演じる必要もあり。ご留意ください。
《外資系だけでなく日系も同じ傾向にあるかも…なんとなく社員の方を見ていると、そんな気がします》