営業職で離職率の高い業界ランキング。5割が3年以内に辞めるってどうよ…

これから挙げる業界は離職率は低いです。

が、個人的にちょっと転職するの嫌だなぁ~…と思う業界を挙げました。完全に独断と偏見です。

3年後の離職率~30%:MR

医者や病院に医薬品や医療機器を販売する営業のことをMRという。

こちらも結局は個人相手に近い商売のため、ツライ。例をだすとこんな感じ。

  1. 土日は医者の研究会・講演会に強制参加
    →徐々に減ってきてはいるが…
  2. 平日は病院の外回り営業→18:00に会社へ戻り事務処理
    →医者にアポイントという概念はなく、医者の仕事が終わるまでずっと病院で待機していることもよくある
  3. 医者への接待禁止になったのでワークライフバランスは以前よりもだいぶマシになった。ただし年収も下がっている
  4. どれだけ残業・休日出勤しようが一定額の残業代だけ(裁量労働制)

医者は医者以外の人種をなぜか下に見る傾向にあり、MRは仕事もハードだが精神的にも激務になる。そのため離職率が高く3年後30%以上は普通(これは中小規模の場合であり、大企業はもっと低いものと推測)。

医者の仕事なんて工場で働くブルーワーカーと同じく現場であくせくと働く職種であって、実は医療機器・製薬メーカーにいいように使われているだけなのにね…

【代表的な企業例】

  • 武田薬品工業、エーザイ、アステラス、大塚製薬、中外製薬、第一三共、ファイザー、GEヘルスケア

商社(総合商社・専門商社)の営業

商社の営業マンは法人相手のルート営業。先ほどのテレアポとかMRよりはぜんぜん楽。

景気がよくないので交際費はどんどん減らされており、以前よりも飲み会の回数は激減。そして酒を飲んでいれば仕事が成り立つという時代ではなくなってきている。

飲み会が減った分、まっとうな普通の仕事が増えている。加えて一人当たりの仕事量は増加傾向。

【代表的な企業例】

  • 三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、豊田通商、双日、長瀬産業、メタルワン、阪和興業、稲畑産業、伊藤忠丸紅鉄鋼etc

電機メーカー営業

メーカーの中でも激務な業界である。

差別化できない商品を売っている業界であるため、営業マンは厳しい。

法人むけ製品は値段をたたかれまくり、消費者むけ製品も違いの出しようがない。というしょうもない状況。

そのうえ業績が悪く人を減らされ、一人当たりの仕事負担は増えるばかり…忙しく仕事をしているのに会社も儲からないようではため息しかでない。

会社が儲かっていなくても割り切って営業できる人は良い。

「自分がなんとかしなきゃ…」という真面目で責任感のある人ほど精神的にツライと思う。

【代表的な企業例】

  • 日立、東芝、三菱電機、ソニー、パナソニックetc

建築業界の営業

建築業界はプロジェクト単位の仕事がメインであるため、繁忙期・閑散期の差が激しい。

たとえばオリンピックスタジアムなどのプロジェクトを受注した場合、激務になり残業・土日出勤が常態化する。

でもプロジェクトが終われば代休取れるため何ともいえない。さらに景気が悪くなればなるほど暇になるが…その場合はボーナスも減るしクビになるリスクもあるので何とも言えない。

【代表的な企業例】

  • 鹿島建設、清水建設、日揮、栗田工業、大林組、竹中工務店etc

機械メーカー営業

メーカー業界の営業の中では激務なほう。でも会社や部署によって全然違う。

基本的に中~小規模の機械メーカーは薄給・激務。

その理由は建設と同じくプロジェクト単位の仕事が多いから。短期集中型。顧客の設備投資案件にむけて何とか受注できるように、営業マンはそれなりに頑張らないといけない。

でも基本、末端の営業は専門商社まかせなのでメーカー営業マンはやることが少ない。

大手は仕事まったり、中小は激務、という感じの業界なのでホワイト業界にいれてよいかも。

損害保険業界

商品自体は消費者むけが多い。ただし消費者むけ損害保険はプロ代理店を多く抱えており、自分では営業する必要がないのでそこまで激務じゃない。

法人むけもパイが決まっているし、無茶苦茶な訴訟を受けることもない。大災害が起きたときだけは土日出勤・残業ふえる。

年収も仕事内容の割りにかなり高いため、ホワイト業界にカウントしてもよいと思う。

【代表的な企業例】

  • 東京海上日動、損保ジャパン、ソニー損保、日本興亜損保etc

激務でも「高給」であれば耐えられる!

結局は年収なんだなぁ、という話を紹介します。

ここで挙げてきた業界・職種は、激務・薄給業界がおおいのですが、

一部には年収の高い業界もふくみます。

ところが激務である業界であっても3年後離職率は10%以内の企業って多いのです。たとえば、イメージと違って離職率の低い企業名をあげていくと、以下の通り。

結局のところ、大企業でネームバリューがあって年収もそこそこ高ければ、どれだけ激務でも許されるんだなぁ~。という話です。

意外と離職率の低い大企業たち

●金融業界(銀行・保険・その他)

1. 第一生命保険: 3年後の新卒定着率90.3%
2. 朝日生命保険: 90.6%
3. りそなHD: 91.2%
4. みずほFG: 91.6%
5. 三菱UFJ FG: 91.9%
6. 三井住友FG: 92.5%
7. 三菱UFJニコス: 93.8%
8. 住友生命保険: 96.2%
9. T&D HD(旧:大同生命&朝日生命): 97.1%

小売業界(アパレル・デパート)

10. 丸井グループ: 3年後の新卒定着率89.4%
11. ダイユーエイト: 90.6%
12. アクシアル リテイリング94.0%
13. エイチ ツーオー リテイリング: 95.8%

製薬業界(MR)

14. 中外製薬: 3年後の新卒定着率93.4%
15. 塩野義製薬: 93.7%
16. サノフィ: 94.4%
17. 沢井製薬: 94.5%
18. 日本新薬: 94.5%
19. 大塚HD: 94.6%
20. 小野薬品工業: 95.0%
21. アステラス製薬: 96.8%
22. 第一三共: 97.1%

ゼネコン・建設・建築業界

23. 大成建設: 3年後の新卒定着率96.0%
24. 鹿島: 96.0%
25. ミライトHD: 96.3%
26. 協和エクシオ: 97.0%
27. 大林組: 97.1%
28. 西松建設: 94.0%
29. 朝日工業社: 93.9%
30. 清水建設: 93.8%

運輸・倉庫業界

31. 近鉄エクスプレス: 96.2%
32. セイノーHD: 92.9%

電機メーカー・情報・通信(SIer、SE限定)

33. 日本ユニシス: 93.7%
34. 東芝: 94.5%
35. ソニー: 94.5%
36. 三菱電機: 95.7%
37. NEC: 96.2%
38. NTTデータ: 96.4%

その他いろいろ

39. 博報堂: 3年後の新卒定着率95.1%
40. 野村総合研究所: 95.5%
41. 富士フィルムHD: 97.5%
42. 大日本印刷: 91.4%
43. 京セラ: 88.5%
44. 共同印刷: 88.5%
45. 凸版印刷

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