「離職率の低い企業=ホワイト企業」は間違い。就活生・転職者の間では常識かもしれませんが…
3年後離職率の低い企業ランキング2017卒用TOP500社から、私なら就職・転職しない企業をまとめました。
これから挙げる企業は離職率が低いけどホワイト企業じゃない50社です。でもブラック企業かどうかはあなたの考え方次第。
※採用人数が30名未満/年で離職率の低い企業は除外しています。
※出所:東洋経済社2016年CSR企業総覧より。情報を開示している1325社の集計。
この記事の目次
金融業界(銀行・保険・その他)
1. 第一生命保険: 3年後の新卒定着率90.3%
2. 朝日生命保険: 90.6%
3. りそなHD: 91.2%
4. みずほFG: 91.6%
5. 三菱UFJ FG: 91.9%
6. 三井住友FG: 92.5%
7. 三菱UFJニコス: 93.8%
8. 住友生命保険: 96.2%
9. T&D HD(旧:大同生命&朝日生命): 97.1%
ノミネートした理由
大手生命保険、メガバンクの3年後離職率が10%未満だというのは…ちょっと疑いたくなるような数字。本当はもっと高くてもおかしくないのですが…
離職率が低い理由は「激務・薄給」を承知の上で就職している学生が多いからと推測。入社時点でそれなりの覚悟を持っているのでしょうね。
メガバンク、保険業界は大量採用・使い捨てが目立つ業界であるため、3年後離職率が低いからといって必ずしもホワイト企業ではありません。むしろ私はブラック企業だと考えています(個人の考え方次第)。
地銀とか損保業界の考察
一方、同じく金融業界で離職率の低いランキングTOP500に入る佐賀銀行93.9%、千葉銀行92.9%は問題なし!?。
ワークライフバランス、年収期待値ともにメガバンクよりも良いでしょう。ただし地銀であっても過労死で訴えられている企業もあったりするため…とにかく金融業界は農林中央金庫などを除き、結局のところ社員に厳しいですね…
それ以外で3年後離職率の低いランキングにいる、東京海上日動、損保ジャパンなど損保業界は高給・それなりの仕事量なので何も問題ないです。ただし世間的なイメージは”ヤ◯ザ”に近いため注意。※実際に働いている人は高学歴・優秀・マジメです。
【参考】営業職で離職率の高い業界ランキング。5割が3年以内に辞めるってどうよ…
小売業界(アパレル・デパート)
10. 丸井グループ: 3年後の新卒定着率89.4%
11. ダイユーエイト: 90.6%
12. アクシアル リテイリング94.0%
13. エイチ ツーオー リテイリング: 95.8%
ノミネートした理由
一般的に小売業界は、全業界でワースト5に入るほど薄給で激務。そして離職率の高い業界ワースト5の常連。理由は365日10:00~21:00くらいまで営業しているから。
シフト制が基本ですが、人手が足りなかったり”なんだかんだ”で、社員は必然的に長時間労働になります。それでも上に記した企業は、3年後離職率の低い企業TOP500社にランクイン。
離職率が低くても、年収も低いので私は就職したくない企業です。
【参考】離職率の高い業界ランキングと理由。最もブラックな業界8選!!
医薬業界(MR)
14. 中外製薬: 3年後の新卒定着率93.4%
15. 塩野義製薬: 93.7%
16. サノフィ: 94.4%
17. 沢井製薬: 94.5%
18. 日本新薬: 94.5%
19. 大塚HD: 94.6%
20. 小野薬品工業: 95.0%
21. アステラス製薬: 96.8%
22. 第一三共: 97.1%
ノミネートした理由
もっと離職率が高くてもおかしくないのですが、どの企業も3年後離職率5%前後です。離職率が低い理由は「激務・薄給」を承知の上で就職している学生が多いからと推測。入社時点でそれなりの覚悟を持っているのでしょうね。
また医薬業界はMR(営業)と研究開発職で天と地ほどの差があります。MRは土日に開かれる医者の研究会に出席したりする必要があり激務・薄給、研究開発職は激務・高給。
私は文系出身なので医薬業界はMRのみの選択肢です。だけど絶対に無理。医者というブルーワーカーの下僕になって働くという時点で精神的に磨り減りそうだし、プライドが許さない…
一方、研究開発職は何も問題ありません。
建設・建築業界
23. 大成建設: 3年後の新卒定着率96.0%
24. 鹿島: 96.0%
25. ミライトHD: 96.3%
26. 協和エクシオ: 97.0%
27. 大林組: 97.1%
28. 西松建設: 94.0%
29. 朝日工業社: 93.9%
30. 清水建設: 93.8%
ノミネート理由
こちらも激務・離職率の高い業界の一つ。でも大手は離職率低くて驚きの結果。
建設・建築業界はオリンピック需要で好景気なのですが…その先どうなるか分かりません。建築需要がなくなることは永久にない。ただし弱小はオリンピック後、苦しくなると推測。
どんな業界であろうと大企業であれば、簡単に転職してしまうような人は少ないですね…就職するのに苦労したからもったいない、という感情面と、年収も高いから激務でも我慢できる、という待遇面と両方の理由です。
【参考】離職率の高い業界ランキングと理由。最もブラックな業界8選!!
運輸・倉庫業界
31. 近鉄エクスプレス: 96.2%
32. セイノーHD: 92.9%
ノミネート理由
三井倉庫や三菱倉庫、住友倉庫といった強い基盤を持つ企業は高給・それなりの仕事量(激務ではない)。でも基盤の弱い企業は激務・薄給のためツライ…上述した2社は国内でもグループの基盤が弱く、海外にでるともっと弱い。完全に後発組。
”価格で勝負するしかない”、という企業です。そういった企業はたいていの場合、激務で薄給になりがちです。
電機メーカー・情報・通信(SIer、SE限定)
33. 日本ユニシス: 93.7%
34. 東芝: 94.5%
35. ソニー: 94.5%
36. 三菱電機: 95.7%
37. NEC: 96.2%
38. NTTデータ: 96.4%
ノミネート理由
SIerを大量採用する電機メーカー、IT関連企業。激務で長時間労働が基本ですが、大企業であれば残業代は100%支給されるため、残業代込み年収は高くなります。変に年収が高くなり、同じ条件の転職先が見つからないことが離職率の低い要因。
SIerにワーク・ライフバランスという言葉は存在しない。
《SIer, SE以外の職種は許容範囲です》
その他いろいろ
39. 博報堂: 3年後の新卒定着率95.1% (基本給低く残業多し)
40. 野村総合研究所: 95.5% (基本給低く残業多し)
41. 富士フィルムHD: 97.5% (裁量労働制に移行する年齢が早すぎる。サービス残業横行)
42. 大日本印刷: 91.4% (将来性に疑問+薄給・激務)
43. 京セラ: 88.5% (激務・薄給)
44. 共同印刷: 88.5% (将来性に疑問+薄給・激務)
45. 凸版印刷 (将来性に疑問+薄給・激務)
46. セイコーエプソン: 94.1% (将来性に疑問)
47. リコー: 93.5% (それなりに高給・仕事まったりだけど将来性に疑問)
48. ADEKA: 93.3% (総合職は裁量労働制であり、サービス残業が横行する可能性大)
49. コーセー: 93.9% (激務・薄給)
50. 資生堂: 93.8% (激務・薄給)
ノミネート理由
労働時間に対して年収が見合っていない企業たち、もしくは将来性に疑問が残る企業です。
構造不況になってしまっている印刷業界、プリンター業界。および電通社員の過労死事件で”長時間労働”がようやく明るみに出た、広告代理店業界。
また、安定していることが基本の化学業界の中でも、いろいろな人を見ていて、”ちょっとこの会社は勘弁だなぁ…”と思う企業。
その他、激務&薄給が問題である企業を挙げています。
まとめ
離職率の低いランキングを業界ごとにまとめると、トップ3はこんな感じ。
- TOP1. 電機機器メーカー:上位500社に96社ランクイン
- TOP2. 卸売業(商社):上位500社に91社ランクイン
- TOP3. 化学素材メーカー:上位500社に85社ランクイン
企業の母数が多い業界から順番に並ぶので、ほとんど参考にならないかと…ということで、離職率の低い企業ランキングってあまり参考にならないのでした。
追記:その後、私の独断と偏見で就職・転職したくない業界ワースト40を作成しました。ご参考にどうぞ。
あなたのように、お金の事だけ考えてする仕事って心が虚しくなりませんか?
やりがいのある仕事が一番だと思います
例えば医者とか