営業職は激務で離職率も高い。飛び込み営業・テレアポ・飲み会ばかりで激務なイメージしかない営業職の仕事内容。
では具体的にどの業界が激務で離職率が高いのでしょうか?検証していきます。
【注意】離職率が高い企業は離職率を公表しません。あくまで推定値になります。
営業職で離職率の高い業界ランキング①人間を辞めたくなる業界
もはやランキングにすらできませんでした…これから挙げる業界の営業職はどんな会社に就職しようが激務。その分、成果を上げることができれば年収は一般企業より高くなります。
3年後の離職率50%~:テレアポ、訪問販売系
- 不動産販売会社
●マンション、住宅、戸建て販売、中古住宅etc - 金融業界リテール営業
●生命保険、銀行、証券、FX、投信、消費者金融、クレジットカード勧誘etc - その他の訪問販売
●オール電化、太陽電池、リフォーム、新聞勧誘、ウォーターサーバー、浄水器、外壁塗装、化粧品販売etc
個人相手の営業は激務になりがち。理由はアポイントが取れない、話を聞いてくれない、1件あたりの受注額が少ない、販売ノルマを高く設定されることにあります。
1日500件電話して1人でも話を聞いてくれたら万歳!!という極めて非効率な営業方法。仕事そのものは簡単でマニュアルに沿って電話をかけまくれば良いだけなのですが…
世の中に必要とされていない感が強く、人間を辞めたくなる可能性あり。
加えてノルマを達成できず上司に追い詰められる、ということもしばしば。ノルマを達成できない営業マンは精神的に病む。
土日出勤・サービス残業はあたり前、年収は(結果を出し続ければ)高い。
【代表的な企業例】
- 銀行業界
●三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行etc - 証券業界
●野村證券、大和証券、みずほ証券、SMBC日興証券、岡三証券etc - 生命保険業界
●日本生命、第一生命、明治安田生命、メットライフ生命、プルデンシャル生命、ソニー生命etc - 不動産販売業界
●住友不動産販売、野村不動産etc
3年後の離職率50%~:百貨店・アパレル・飲食・旅行・量販店・小売り業界etc
土日・祝日・正月・お盆・夜間も営業しているため、トラブル発生すると出勤せざるを得ない。
たとえば、バイトの欠勤で土日出勤、悪質なクレーマー対応、閉店後の後片付け、とかとか…
消費者相手は何が起きるか分からない怖さがあり、ストレスの多い職種。年収が高ければ我慢もできるが給料も安い…まったく報われない営業。
加えて業界自体、ネット通販に負けて斜陽産業であることも問題。売上は年々減っていくのに利益を出さないといけない。利益を出すには人件費を削るしかない。結果、本来必要なだけの営業マンを雇えず慢性的に人手不足。
一人当たりの負担が極めて多くなる。激務、給料安い、残業、土日出勤あり。
ただし一点、つけ加えておきたいのが「本社勤務は激務じゃない」ということ。客の相手を直接する仕事ではないため、土日祝もちゃんと休みになります。
あくまでも「小売の現場に配属となった営業」が激務になります。
【代表的な企業例】
- 百貨店
●大丸、名鉄百貨店、近鉄百貨店、高島屋、三越伊勢丹、阪急阪神etc - 旅行代理店
●JTB、HIS、近畿ツーリスト、日本旅行etc - 飲食業界
●ワタミ、モンテローザ、壱番屋、サイゼリヤ、日本マクドナルドetc - 量販店
●ビックカメラ、ヨドバシカメラ、ヤマダ電機etc - その他小売
●スーパー、ローソン、セブンイレブンetc
3年後の離職率40%〜:パチスロ業界の営業
パチスロ店にパチスロ機を売る営業職。
基本、商談はパチスロ店の閉店後(22:00前後~)にスタート。納品の立会い、機械の不具合調整などもすべて閉店後に行われる。
営業マンは残業、土日出勤が絶えない。営業ノルマも厳しく課せられている…それでいて給料は高い訳でもなく平均以下。
こんなことでは離職率が高くて当たり前でしょう。
【代表的な企業例】
- ユニバーサルエンターテイメント、平和、大都技研、SANKYO、サミーetc
3年後の離職率40%~:自動車ディーラー
会社と店舗と上司によるところが大きいですが…
消費者を相手にしている業界の営業職は一般的に激務・ブラック企業が多い傾向。24時間365日、いつ何時でも連絡がきたら対応しなければならない苦しさがある。
トップセールスに近づけば近づくほど顧客優先になり、自分の時間を犠牲にしてしまうでしょう。一方、何も仕事をしなければ給料も安いままになるだけで問題はない…
注意点としては自動車の国内マーケットがよくないため、営業のがんばりではどうにもできないところ。長期トレンドでは確実に減少する運命にあります。したがって自動車ディーラーは「アフターケア、自動車保険、その他サービス、自動車ローン」などで何とか利益を維持するしかない。仕事がまったく楽しくないでしょうね。
このあたりの事情はくわしくは別の記事にまとめています。
→3分でわかる自動車業界。今後の動向と将来性まとめ【2016年版】
【代表的な企業例】
- 自動車販売会社
●ヤナセ、トヨタカローラ、日産プリンス、ホンダカーズ、マツダの販売店、スバルの販売店etc
3年後の離職率30%前後:物流業界
差別化できないサービスを提供する物流業界。
個人むけの配達サービスは細々していてめんどくさい上に、土日も毎日営業しているのでトラブルで呼び出しされると休みなしになる。
一方、法人むけの物流サービスは値段をたたかれまくる。そのうえ物流遅延が発生したり通関でトラブル発生したり…とりあえず予期しないトラブルがたえない。
クレーム処理ばかりでストレス多し、残業多し、休日出勤あり。
【代表的な企業例】
- 日通、ヤマト、佐川、近鉄エクスプレスetc
3年後の離職率??:ブラック企業の営業職
ブラック企業はどんな業界・業種であろうと激務、薄給です…
最近はコンプライアンスがうるさく、ブラック企業は減ってきている傾向ではあります。事前によくチェックしておきましょう。