上司(または社内の誰か)に食事をご馳走になったとき。『お礼メール』するときのコツを、例文つきで誰よりも正しく解説していきます。
まずは基本の書き方について少し。
社内・上司などに送る「食事お礼メール」の基本となる書き方は5ステップあり、以下のような構成が好ましいです。
- メール件名は「お礼」「昨晩のお礼」「食事のお礼」のいずれでもOK
↓ - メール本文はまず「昨晩はありがとうございました」などと手短にお礼をのべる
↓ - つづいて「…がとても勉強になりました」「…のお話がとても印象的でした」などと食事の感想をのべる
↓
- 最後にあなたの抱負なり、今後もよろしく的なことをのべる
↓ - ビジネスメール結び・締めくくり
食事の『お礼メール』対上司・社内むけ文例集
例文①万人むけver「食事お礼メール」to上司・社内
【社内上司】
万人むけの食事お礼メール例文。とくに心に残る話がなければ、あたり障り無いコメントでOK。
メール件名:食事のお礼
○○さん(社内先輩)
昨晩はご一緒させていただき、誠にありがとうございました。
○○さんのお仕事での苦労話など、普段はなかなか伺うことのできないお話しをいただき、とても勉強になりました。○○さんのご助言を胸に今後も仕事に精進して参ります。
よろしければお時間のある際にぜひ、またお誘い頂ければ幸いです。
今後ともご指導のほど宜しくお願い致します。
ノマド
例文②感想ver「食事お礼メール」to上司・社内
【社内上司】
食事をご馳走になったときのお礼メール。食事のお礼とともに、印象に残った上司の話を入れておくパターン。
メール件名:食事のお礼
○○ 部長(社内上司)
昨晩はご馳走になり、誠にありがとうございました。
「営業はモノではなくヒトで売る」というお話を伺い、
私もそのような営業マンを目指していきたいと強く感じました。
至らない点も多々あるかと存じますが、今後ともご指導・ご鞭撻のほど何卒よろしくお願いいたします。
ノマド
例文③万人むけver「食事お礼メール」to上司・社内
【社内上司】
万人むけの食事お礼メール例文。とくに心に残る話がなければ、あたり障り無いコメントでもOK。
メール件名:昨晩のお礼
○○課長(社内上司)
昨晩はご一緒させていただき、誠にありがとうございました。
○○課長の貴重な経験談を伺うことができ、とても勉強になりました。私も、○○課長のように顧客から愛される営業マンを目指していきたいと強く感じました。
よろしければぜひ、またお声がけ頂ければ幸いです。
今後ともご指導・ご鞭撻のほど何卒よろしくお願いいたします。
ノマド
例文④お店コメントver「食事お礼メール」to上司・社内
メール件名:昨晩のお礼
○○次長(社内上司)
昨晩はご馳走になり、誠にありがとうございました。
これまで味わったことのない、おいしい鮨をいただくことができました。
すばらしいお店をご紹介いただきあわせてお礼申し上げます。
よろしければお時間のある際にぜひ、またご一緒させて頂ければ幸いです。
今後とも宜しくお願い致します。
ノマド
例文⑤書籍ネタver「食事お礼メール」to上司・社内
【社内上司】
食事で書籍ネタがでたときの食事お礼メール例文。
メール件名:食事のお礼
○○ 様(社内上司)
昨晩はご一緒させていただき、誠にありがとうございました。
ご推奨いただいた書籍をさっそく購入してみました。
感想につきましては完読したのち、改めて報告いたします。
まだまだ至らない点もあるかと存じますが、今後ともご指導・ご鞭撻のほど何卒よろしくお願いいたします。
ノマド
書き方:食事の『お礼メール』to上司・社内むけ
つづいて社内上司にたいする食事お礼メールの書き方について。
メール件名の例文・書き方
【例文①新規メール】
メール件名: お礼
【例文②新規メール】
メール件名: 食事のお礼
【例文③新規メール】
メール件名: 昨晩のお礼
・件名で何を知りたいか、相手に伝わるようにすること。この場合はなにかしらのお礼をするわけなのでシンプルに「例文①お礼」あるいは、「例文②③~~のお礼」とすること。 メール件名の書き方
メール宛名の例文・書き方
【例文① to 社内・上司など】
○○ 部長
【例文② to 社外・取引先など】
ケミカル株式会社
資材部 三菱 様
・社内の相手には「名字+役職」か「名字 さん」「名字 様」を使う。企業によって社内文化が違うので先輩などに聞いて従うこと。 メール宛名の書き方
メール挨拶文の例文・書き方
【例文① to 社内・上司】
(お疲れ様です。)昨晩はご馳走になり、誠にありがとうございました。
【例文② to 社外・取引先】
(お疲れ様です。)昨晩はご一緒させて頂き、誠にありがとうございました。
・社内の相手には「お疲れ様です」「こんにちは」などのカジュアルな挨拶を使う。お礼メールを送るときには省略してもよい。
・社外メールには初対面だと「(これから)お世話になります」を使い、面識のある相手には「(今)お世話になっております」を使う。 メール挨拶文の書き方
メール本文の例文・書き方
【例文①万人むけ】
○○課長の貴重な経験談を伺うことができ、とても勉強になりました。
【例文②万人むけ】
○○さんのお仕事での苦労話など、普段はなかなか伺うことのできないお話しをいただき、とても勉強になりました。○○さんのご助言を胸に今後も仕事に精進して参ります。
【例文③その他イロイロ】
食事の感想、食事中に話した内容への感想、今後の抱負、書籍ネタなどいろいろあり。
メール本文の書き方・気の利いたひと言あるいは今後の抱負を入れる。万人むけに使えるのが「とても勉強になりました」というフレーズ。あとはこれまで例文にしたようにイロイロあり。
メール結び・締めの書き方
【例文①】
まだまだ至らない点も多いことと存じますが、
今後ともご指導・ご鞭撻のほど何卒よろしくお願いいたします。
【例文②】
よろしければお時間のある際にぜひ、またご一緒させて頂ければ幸いです。
今後とも宜しくお願い致します。
【例文③】
よろしければぜひ、またお誘い頂ければ幸いです。
今後とも宜しくお願い致します。
・「今後もよろしく」的なフレーズを丁寧な敬語にしてメールの結びにする。社内メールではバカ丁寧にする必要は無い。 メール結びの書き方
「食事お礼メール」に使える気の利いたひと言まとめ
社内上司への『食事お礼メール』でもっとも悩ましいのは、なにか気の利いたひと言を添える部分かと思います。
そこで営業職である私が使っている、あるいはこれまでに部下や上司、取引先から送られたことのあるビジネスメール例文を紹介します。
ここからは重複する前後の挨拶を省略します。上司への気の利いたひと言が思いつかないときのご参考にどうぞ。
例文⑥仕事の悩みを相談した
『普段なかなか相談できずにいた仕事の悩みを聞いてくださり、深くお礼申し上げます。○○部長のお心配りに感服いたしました』
例文⑦意見・アドバイスなどをもらった
『恋愛にたいするご助言をいただき、誠にありがとうございました。○○部長のように円満な家庭を築けるよう、いただいたアドバイスを実践して参ります』
例文⑧上司に食事の席で怒られた
『仕事にたいするご助言・お叱りをいただき、誠にありがとうございました。二度とおなじ過ちがないよう努めてまいります。今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします』
例文⑨飲みすぎて調子に乗った
『昨晩はご一緒させていただき、誠にありがとうございました。また飲みすぎてしまい、○○部長に対する失礼がありましたことお詫び申し上げます。今後はお酒に飲まれないよう努めてまいります。』
例文⑩上司を遅くまで連れまわした
『昨晩はお忙しいところ遅くまでお付き合い頂き、誠にありがとうございました。』
例文11.その他、いろいろな気の利いたひと言
『○○部長のお仕事に対する姿勢に感銘を受けました』
『○○部長のご家族にたいするお心遣いに敬服いたしました』
敬語の解説
- 「いただく」意味:「もらう」の謙譲語
→「いただく」「くださる」の違い、使い分け【ビジネス敬語】 - 「伺う」意味:「行く・尋ねる」の謙譲語
→「お伺いしたい」「伺いたい」「伺いたく存じます」正しい敬語は? - 「何卒よろしくお願い致します」意味:どうかよろしくお願いします
→「何卒よろしくお願いいたします」の意味と使い方【ビジネスメール】 - 「至らない点も多々あるかと存じますが」意味:未熟なところも多いかと思いますが…
→「至らない点も多々あるかと思いますが」意味と敬語での正しい使い方
【注意点】上司・社内『食事お礼メール』
つづいて上司への『食事お礼メール』で気をつけるべき点について簡単に解説。
翌日に会って直接お礼するのが基本
上司への食事お礼の基本マナーは『会って直接お礼する』です。翌日、会社で顔を合わせるのにわざわざお礼メールをすることに意味はありません。
ところが上司が飲み会の翌日に出張であったり、あなた自身が出張したりで会う機会のないとき。こんなときにだけお礼メールを使います。
必ず食事の翌営業日(朝イチが望ましい)に送る
食事のお礼メールは必ず翌営業日に送りましょう。金曜日にご馳走になったのであれば、翌週の月曜日でかまいません。土日にビジネスメールを送るのは極力止めておきましょう。
そして食事のお礼メールは朝イチに送ることがもっとも理想的です。
これは理屈ではなく単なるビジネスマナーです。ときが経てば経つほど、お礼メールを送るのがめんどくさくなりますし、受け手である上司からの心象も悪くなります。
お礼メールはダラダラと書く必要はない
ところで食事お礼メールの例文をネットで調べてみると、あまりにかしこまり過ぎというか、ダラダラと書いている例文が多いです。たとえば「料理がおいしくて感動しました」とか。明らかに不要な文章です。
もし本当にすばらしいレストランや料亭、気の利いたお店でご馳走になったのであれば、それでも構いませんが…。
せめて「お店の蕎麦がこれまで食べたことのない味わいで、感銘を受けました。すばらしいお店をご紹介いただきありがとうございます」というように、具体的にほめるべきです。
本文の感想というか、ひと言を添える部分は1~3文くらいで十分です。
上司のオゴリじゃなくても飲み会お礼はする!
社内の食事では上司が支払うのではなく、会社の交際費あるいは割り勘で会計をするときもあります。上司にご馳走になったわけじゃないからお礼をしなくていいのか?
というとそれは間違いです。たとえ上司のオゴリではない食事でもお礼メール、もしくは直接会ってのお礼は必ずしましょう。
「食事のお礼メール」に使える敬語フレーズ
ここで、まとめとして社内上司への『食事お礼メール』に使える敬語フレーズを紹介しておきます。イロイロと組み合わせてメールを作ってみましょう。
「精進」「まい進」
社内上司への「食事のお礼メール」に使える敬語フレーズ。
- 例文「精進して参ります」
- 例文「まい進して参ります」
意味はどちらも似たようなもので、「ある目標に向かって突き進むこと」。とくにビジネスメール締め・結びに使われることの多い表現であり、決意表明の挨拶として使われます。
ビジネスメールに使える例文
- メール例文「○○課長のご助言を胸に今後も仕事に精進して参ります」
- メール例文「少しでも早く戦力になれるよう、仕事に精進して参ります」
- メール例文「仕事にまい進して参ります」
「至らない」「至らぬ」
社内上司への「食事のお礼メール」に使える敬語フレーズ。
- 例文「まだまだ至らない点も多いことと存じますが、今後ともご指導のほど宜しくお願い致します」
「至らない・至らぬ」の意味は「未熟であること」。「至る」は「到達する」の意味であるため、「至らない」は「到達してない」つまり「未熟であること」の意味となります。とくにビジネスメール締め・結びに使われることの多い表現であり、決意表明の挨拶として使われます。
「お声がけ」
社内上司への「食事のお礼メール」に使える敬語フレーズ。
- 例文①お声掛け頂ければと存じます
原文/意味「声をかけてもらえたらと思う」 - 例文②お声掛け頂ければ幸いです
原文/意味「声をかけてもらえたら嬉しいな」
意味はどちらも似たようなもので、原文に示したとおり。とくにビジネスメール締め・結びに使われることの多い表現であり、「またよろしく」的な意味で使われることの多いフレーズ。
ここで「頂ければ」は「もらう」の謙譲語「いただく」に仮定形「~れば」を使っています。さらに「思う」の謙譲語「存じる」に丁寧語「ます」をくっつければ「頂ければと存じます」という敬語フレーズとなります。
ビジネスメールに使える例文
- メール結び「よろしければ、またお声掛け頂ければ幸いです。今後とも宜しくお願い致します」
- メール結び「よろしければお時間のあるときにぜひ、またお声掛け頂ければと存じます。今後とも宜しくお願い致します」
「お誘い」
社内上司への「食事のお礼メール」に使える敬語フレーズ。
- 例文①お誘い頂ければと存じます
原文/意味「誘ってもらえたらと思う」 - 例文②お誘い頂ければ幸いです
原文/意味「誘ってもらえたら嬉しいな」
意味はどちらも似たようなもので、原文に示したとおり。とくにビジネスメール締め・結びに使われることの多い表現であり、「またよろしく」的な意味で使われることの多いフレーズ。
「お声掛け」とおなじように使えます。
ここで「頂ければ」は「もらう」の謙譲語「いただく」に仮定形「~れば」を使っています。さらに「思う」の謙譲語「存じる」に丁寧語「ます」をくっつければ「頂ければと存じます」という敬語フレーズとなります。
ビジネスメールに使える例文
- メール結び「よろしければ、またお誘い頂ければ幸いです。今後とも宜しくお願い致します」
- メール結び「よろしければお時間のあるときにぜひ、またお誘い頂ければと存じます。今後とも宜しくお願い致します」
ご一緒させて頂ければ幸いです
社内上司への「食事のお礼メール」に使える敬語フレーズ。
意味は「一緒にさせてもらえたら嬉しいな」であり、ビジネスメールの結びに使える敬語フレーズ。「お誘い」「お声掛け」とおなじように使えるため、使い方は省略します。
ご指導ご鞭撻のほど何卒宜しくお願い致します
社内上司への「食事のお礼メール」に使える敬語フレーズ。
- 例文①今後ともご指導ご鞭撻のほど何卒宜しくお願い致します
原文/意味「今後も指導してくれるよう、どうかよろしく」 - 例文②今後ともご指導のほど宜しくお願い致します
原文/意味「今後も指導してくれるよう、どうかよろしく」
意味はどちらも似たようなもので、原文に示したとおり。とくにビジネスメール締め・結びに使われることの多い表現であり、「今後もよろしく」的な意味で使われることの多いフレーズ。
- メール結び「よろしければお時間のあるときにぜひ、またお誘い頂ければ幸いです。まだまだ至らない点も多いことと存じますが、今後ともご指導のほど宜しくお願い致します」
- メール結び「よろしければ、またお誘い頂ければ幸いです。まだまだ未熟者ではございますが、今後ともご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い致します」
その他イロイロ使える敬語フレーズ
- 「いただく」意味:「もらう」の謙譲語
→「いただく」「くださる」の違い、使い分け【ビジネス敬語】 - 「伺う」意味:「行く・尋ねる」の謙譲語
→「お伺いしたい」「伺いたい」「伺いたく存じます」正しい敬語は? - 「何卒よろしくお願い致します」意味:どうかよろしくお願いします
→「何卒よろしくお願いいたします」の意味と使い方【ビジネスメール】 - 「至らない点も多々あるかと存じますが」意味:未熟なところも多いかと思いますが…
→「至らない点も多々あるかと思いますが」意味と敬語での正しい使い方