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「お伺いしたい」「伺いたい」「伺いたく存じます」正しい敬語は?

さて、あなたへ問題です。「お伺いしたい」「お伺いしたく存じます」「伺いたい」「伺いたく存じます」どれが敬語の正しい使い方でしょうか?

どれも敬語としては合っていそうだけど、実は間違っている表現があります。ついつい意識せずに、ビジネスメールや商談で使ってしまいがち。そこで、この4つの正しい用法と理屈を復習しておきましょう。

【誤】お伺いしたい・お伺いしたく存じます
【正】伺いたい・伺いたく存じます

まずは結論

 まずは結論から

「お伺いしたい」は分解してみると「伺いたい+お〜する」となります。「行きたい・聞きたい」の謙譲語「伺いたい」と「お〜する」という謙譲語を同時に使っているため、二重敬語に該当。この使い方はNGです。※二重敬語とは、一つの言葉に同種類の敬語を2回使うことであり、ビジネスマナー違反です

「お伺いしたく存じます」は細かく分けると「伺いたい+存じる+お〜ます」となります。原型になおすと「訪問したい+思う」ということになり、2つの言葉、それぞれに謙譲語を適用。ここまでは良いのですが、最後の「お〜ます」という謙譲語があることにより二重敬語となっています。従ってこの使い方はNGです。

「伺いたい」は細かく分けると「伺う+したい」となり、正しい謙譲語の使い方です。

「伺いたく存じます」は細かく分けると「伺いたい+存じる」となります。原型になおすと「訪問したい+思う」ということになり、2つの言葉、それぞれに謙譲語を適用。正しい謙譲語の使い方です。

結論をみたところで、理由を詳しく解明していきましょう。

《記事が長いため、時間の無い方は見出しのみをご覧ください》

「伺いたい」は「行きたい・聞きたい」の謙譲語

「お伺いしたい」については長くなるので後回し。まずは正解例の「伺いたい」「伺いたく存じます」について詳しく見ていきます。

敬語を考えるときはまず、原型に戻して細かく考えていくのが基本。原型に戻すと「伺いたい」は「訪問したい・行きたい・聞きたい」となり、これの謙譲語が「伺いたい」となる訳です。たとえば、こんな感じで使います。

「伺いたい」使い方のメール例文

  • 年末、年始のご挨拶へ伺いたいです(伺いたい+丁寧語〜です)。
    原文:挨拶へ行きたい
  • この商品について、いくつか伺いたいのですが。
    原文:いくつか聞きたい、質問したい
  • 貴社に伺い、お話しを伺いたいです。
    原文:相手を訪問し、話しを聞きたい

ちなみに謙譲語は“自分の立場を下げることで、相手が自動的に持ち上がる”という敬語。敬語の種類には他に、尊敬語“目上の人に対して、相手を立てたいときに使用する”と、丁寧語“聞き手の人に対して、丁寧にしゃべる言葉”があります。

それでは次に「伺いたく存じます」について、細かく分けて考えましょう。

「伺いたく存じます」を分解すると「伺いたい+存じる」

「伺いたく存じます」を細かく分解すると「伺いたい+存じる」となりますよね?

ここで「伺いたい」は「行きたい・聞きたい」の謙譲語であり「存じる」は「思う」の謙譲語です。つなげると「行きたいと思う」ということですね

あれっ、これ二重敬語にならない?と思われたあなた、ご安心を。

「伺いたく存じます」では2つの言葉「行きたい」と「思う」を使っているので二重敬語の定義には当てはまりません。

※二重敬語とは、一つの言葉に同種類の敬語を2回使うこと

ご参考のために「伺いたく存じます」の使い方も例文で見ておきましょう。

「伺いたく存じます」使い方のメール例文

  • 年末、年始のご挨拶へ伺いたく存じます。
    原文:挨拶へ行きたい
  • この商品について、いくつか伺いたく存じます。
    原文:いくつか聞きたい、質問したい
  • 貴社に伺い、お話しを伺いたく存じます。
    原文:相手を訪問し、話しを聞きたい

▼先ほど「伺いたい」で使った例文をそのまま「伺いたく存じます」に直してみました。いかがでしょうか?なんか、とっても堅苦しい表現になりますよね!?

イメージの通り堅苦しい敬語「伺いたく存じます」は、特に重要な相手へのビジネスメールや商談で使用されます。念のため、使い分けの例についても見ておきましょう。

「伺いたい」「伺いたく存じます」の使い分け

敬語の使い分けはとても難しく、最後はあなたの考え方次第なのですが…。私はざっくりと下図のような使い分けをしています。メールでも商談でも同じですね。なんとな〜くですが、敬語レベルをマックス3で設定しています。

  • 丁寧レベル①訪問したいです
    ▼社内外の先輩
  • 丁寧レベル②伺いたい
    ▼部下→上司、自分→親しい取引先、就活
  • 丁寧レベル③伺いたく存じます
    自分→新規顧客、あまり知らない相手、社内でもかなり偉い人、転職

「お伺いしたい」がNGである理由

最後に、なぜ「お伺いしたい」という使い方が誤りかの理由を解説していきましょう。何度もしつこいのですが、敬語をちゃんと理解するためには、細かく分解して考えてみることが重要です。

「お伺いしたい」を分解すると「伺いたい+お~ます」

「お伺いしたい」を分解すると「伺いたい+お~する」。この「伺いたい」は先に述べた通り「行きたい・聞きたい」の謙譲語ですね。初登場の「お~する」は尊敬語と謙譲語の使い方があります。「お・ご」は文脈によって判断しなければならない、紛らわしい敬語。

ここでは謙譲語として使っていると判断するのが妥当、なぜなら謙譲語を使っている単語にさらに尊敬語をかぶせるのはおかしいから。

謙譲語は自分のことをへりくだった敬語です。

謙譲語に尊敬語をつけるとどうなるのか?自分をへりくだっている(謙譲語)のに、自分に対して敬っている(尊敬語)ことになってしまい、とんでもなくチグハグになるのです。

話は逸れましたが「お伺いしたい」は謙譲語+謙譲語の組み合わせとなってしまい二重敬語となります。

※くどいですが二重敬語とは、一つの言葉に同種類の敬語を2回使うことであり、ビジネスマナー違反です

「お伺いしたい」が間違いである理由を図式化

覚え易いように、これまでの「お伺いしたい」が間違えである理由を図式化しておきましょう。

訪問したい・行きたい・質問したい・聞きたい(原型)

◎伺いたい(謙譲語)

◎伺いたく存じます(謙譲語)
  ↓
×お伺いしたい(二重敬語)
×お伺いしたく存じます(二重敬語)

「お伺いしたい」は間違いだけど許されるかも…

「訪問したい・質問したい」ときの謙譲語は用法的に正しい「伺いたい」を使うべきだけど…。文部科学省によると「お伺いします」は慣例で認められています。したがって「お伺いしたい」も、慣例として許される枠の中に入っているかもしれません。

おそらく「お伺いしたい」もそのうち、ビジネスメール違反やマナー違反だと言われなくなる日が近いでしょう(完全に私の主観)。

参考 → お伺い致します/お伺いします/お伺いさせて頂きます…正しい敬語は?

お伺いさせていただきます/お伺いさせて頂きたく存じます、は完全に間違い

私が取引先から受けるビジネスメールで

「お伺いさせていただきます」

「お伺いさせて頂きたく存じます」

のような表現を使う人がいます。驚くことに、私よりも年配の方でも平気で使っています(汗)。ただ、これは完全に間違った敬語ですので使わないでください。

間違い敬語である理由は分解して考えるとすぐにわかります。

「お伺いさせていただきます」を分解すると「伺う+お~させていただきます」。初登場の「お~させていただきます」は「させてもらう」の謙譲語。「伺う」も謙譲語であることを考えると二重敬語となりNGです。

他にも間違いやすい表現を別の記事にまとめていますので、ご参考にどうぞ。

まとめ

私がブログで主に使用しているのは、謙譲語ではなく丁寧語ですね。これは、上なのかも下なのかも分からない、不特定多数のあなたへ向けて情報発信をしているからです。

敬語が難しいと思われるのは、相手の立場や自分の立場に応じて、使う表現を変えなければいけないところですね…。

「訪問したい」ときは絶対に「伺いたい」だ!!

と決まっているものではなく、相手の立場と自分の立場、状況に応じて、この3つの敬語を使い分けするのです。あるときは「訪問したいです」を使い、あるときは「伺いたい」を使うといった感じ。

これはもう、ありとあらゆる場面を経験し、分からなかったら都度確認して慣れていくしかないです。一番悪いのは、調べないで適当に敬語を使ってしまうことです。私の上司みたいに「~~させて頂きます」の人になってしまうので要注意。

頭でどうこうなるものではないので是非、ビジネスシーンで場数を踏んでくださいね。ではでは~~。

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