不動産営業マンの仕事が「きつい・ブラック・激務」といわれる理由

なかなか売れない

不動産会社の営業マンが「きつい×ブラック×激務」と言われる理由、その一。

不動産や投資用マンションは高額のため売るのがとても難しい商品であり、なかなか売れないこと。

単価がめちゃくちゃ高いから仕方ないのですが…普通のサラリーマンであれば、一生に一度の買い物でありとても慎重になります。

これが証券会社や銀行の営業マンとの違い。証券営業は誰にでも手の届く単価の金融商品もあつかっているため、ヒトがいればチャンスあり。

でも不動産営業は違います。

消費者もバカじゃない。ネットからいろんな情報をとれるため営業トークにもだまされにくい。もちろん価格にもシビアになる。

で、

そうするとたくさん買ってくれるヒト、お金を持っているヒトをターゲットにするのがもっともよい営業手法になるのですけど…

それはもちろんみんな知っていて競争過多のレッドオーシャン。

しかも日本の人口は減っていく一方でマーケット自体も悪い…

いずれにせよ、とても売るハードルが高くて難しいですね。それなのに上司からムチャクチャな営業ノルマを課されるのだからたまったもんじゃありません。

そもそもアポイントが取れないため精神的にすりへる

不動産会社の営業マンが「きつい×ブラック×激務」と言われる理由、その二。

そもそもアポイントが取れないため精神的にすり減ってしまう。これはとくに投資用マンションの営業とか、不動産仲介業者の営業に当てはまることです。

不動産会社の営業マンは、

「見込み客をみつける → 商品説明をする」の繰り返しだと言いましたが、そもそも見込み客がなかなか見つかりません。

たとえばあなたの家に突然、こんな営業マンが尋ねてきたらどう思われますか?

不動産会社の営業マン:
「××不動産の○○と申します。かくかくしかじかで、マンション投資のご案内をしたいのですが今からお邪魔しても宜しいでしょうか?」

別に興味ないんですけど…ってなりませんか?

そうですか、ぜひお願いします!とはならない訳で普通は冷たく断られます。

1日電話や突撃お宅訪問をしまくって誰も相手にしてくれない、なんてことは日常茶飯事。体は疲れなくても精神的にキツイです。

そもそも誰も相手にしてくれないため、精神的にすり減る

不動産会社の営業マンが「きつい×ブラック×激務」と言われる理由、その三。

なかなか相手にしてくれないこと。これはとくに投資用マンションの営業とか、不動産仲介業者の営業に当てはまります。

日本人は押しに弱い傾向にあるため、不動産会社の営業マンがあまりにしつこいと「かわいそうだから1回くらい話を聞いてもよいかなぁ…」という感じでアポ取りに成功する場合もあります。

だけど結局、そのような人は買ってくれません。話を聞いたらそれで終わりです。

が、

ここでもあなたの営業力が試される場面です。

購買意欲のまったく無い人にどれだけカネを払わせることができるのか?というチャレンジをしましょう。とくにマンション投資や不動産投資をねらっている投資家に営業するときに重要。

そうでないと契約を取れない営業マンのまま「きつい×ブラック×激務」というだけでキャリアが終わります。

多くの売れている不動産会社の営業マンは誰しもがツライ道のりを乗り越えてきています。人間的な感情は排除し、お客さんを「1000万円の札束」であると見ることができれば一歩前進。

あとは努力次第でどれだけでも営業成績を伸ばせるでしょう。このような狂った感情をもてない心やさしいあなたは、神的にすり減るだけなので、就職・転職先に不動産会社の営業を選ぶのは止めておきましょう。

そもそも客のためではなく、会社と自分のために働く

不動産会社の営業マンが「きつい×ブラック×激務」と言われる理由、その四。

不動産会社・営業マンの理想は「客に満足してもらってあらたな見込み顧客を紹介してもらう」というウィン・ウィンな関係です。

だけどそんなことは理想論でしかありません。

実際には会社と自分のために働く必要があります。そうしないと強烈な”ツメ”が待っているのですから…

具体的には以下のような感じ。

  1. 営業マンあるいは会社の実入り手数料(給料に反映される)が大きい商品を売りつける
  2. 売れそうもないゴミ不動産を優先的に紹介する
  3. 自社でマンション経営していたけど損失のでそうなゴミ不動産を売りつける

おおよそ客のためになるようなことは、一切しません。

なぜなら、

優良な不動産はなにも営業しなくても売れますし、そもそも自社で運用したほうが利益でますからね…。

このようなことで落ち込む心やさしいあなたに不動産会社の営業マンは勤まりません。精神的にすり減るだけなので就職・転職先に選ぶのは止めておきましょう。

これはサラリーマンや貧乏人にたいする不動産業者の態度として正解。ホントの富裕層や医師はリピーターにもなってくれるし、金持ちを紹介してくれるチャンスもあるので関係性を構築するため、優先的に良い物件をまわすべき。

営業ノルマとツメの文化

不動産会社の営業マンが「きつい×ブラック×激務」と言われる理由、その五。

不動産会社の営業にかぎらずどこの会社もそうですが、部署・課・個人の達成するべき営業ノルマがあります。

これ自体はべつに普通のことですが、問題は「ツメの文化」にあります。営業ノルマを達成できなかったら上司により追い詰められるという文化のこと。

なんでお前はこんな数字しか出せないんだ!人間辞めてしまえ!!とかとか…パワハラ・セクハラ上等なのでひどいものです…

営業成績さえ出していれば何も問題ないのですが…上述したように不動産会社の営業で数字を出すことはとても大変です。

参考 → 実録!これが大企業のパワハラ上司だ【事例15選】

うつ病

不動産会社の営業マンが「きつい×ブラック×激務」と言われる理由、その六。

営業マンは数字さえだしていれば何も文句は言われません。定時で帰ろうと、営業のフリしてパチンコ屋でさぼってもOK。

ただし、

数字をだせない営業マンはホントにつらい。上司にツメられて自分の存在価値を見出せなくなり、うつ病になります。

営業成績が悪いと給料が悲惨なことに…

不動産会社の営業マンが「きつい×ブラック×激務」と言われる理由、その七。

営業成績がわるいと生活に困るレベルのになります。これは売れない営業マンにだけ当てはまることですが…

不動産会社・営業マンの給与体系は最初の1~3年くらい、固定給料の割合がおおく成果給料の割合は低いです。決められた年次を過ぎると成果給の割合が徐々に多くなっていきます。

たとえば、

「固定給300万円+成果給」みたいな感じ。だから、もらえるヒトは年収2000万円とかになるしダメなひとは年収300万円のまま。

これは会社によって異なっていて一部の企業であれば固定給がほぼゼロで、成果給のみになったり、いろいろあります。

ひとつ言えることは、

実績さえ出していれば給料はガンガン上がるし、実績を出していなければ激務なだけで何のメリットもない仕事。

商談や打ち合わせは18時以降か土日祝日…

不動産会社の営業マンが「きつい×ブラック×激務」と言われる理由、その八。

売る相手も仕事をしているので、商談が定時後や土日祝日になること。じゃあ平日は休めるのかというと、店舗が存在しているためそんなことは許されない。戸建て営業はシフト制の会社も多いけど…

結果として、365日ほとんど働きっぱなしの状態になることも珍しくないですね(ブラック企業限定)…

これでは仕事を辞めたくなるのもムリはありません。

不動産会社・営業マンの「魅力・やりがい」は給料だけ

よくブラック企業への就職・転職をすすめたい就活・転職サイトでは、

  1. 自己成長が速い
    とか、
  2. よりよい住まいを提供する
    とか、
  3. 女性が活躍できる
    とか、
  4. お客様に感謝されることが喜びです
    とか、

いい事ばかり書かれています…

でも、

そんなものは嘘で塗り固められているキレイごとにすぎない、と私は思います。

不動産会社・営業のやりがいと言えば、
「年収が営業成績に応じていること」これしかないです。

営業成績を出せば出すほどカネが多く貰える!!
20代で年収2000万円もあり得る!!

たとえば先ほども解説しましたが、不動産会社の営業マンの年収は「固定給+成果給」でなりたちます。

したがって成果を出し続ければ、年収1000万円どころか2000万円すらも狙えます。

これが唯一の救いでしょうか…

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