「存じます」意味と目上・ビジネスメールにふさわしい使い方、例文

存じます(読み:ぞんじます)の意味、
ビジネスシーン(メール/手紙/文書/社内上司/社外/目上)にふさわしい使い方、注意点について。

ビジネスメールの例文つきで誰よりも正しく解説する記事。

まずは要点のまとめから。

存じます の意味は…

① 思います
② 知っています

「思う」「知る」の謙譲語「存じる」をつかい、
丁寧語「ます」と組み合わせて敬語にしています。

たとえば、

「お忙しいとは存じますが、ご返信のほどお願い申し上げます」とすると、

  • 忙しいとは思うのだけど…メール返信してほしい

の意味となります。

また、

「存じております」とすると、

「知っています」という意味の丁寧な敬語フレーズになります。

存じます の使い方はホントに色々あり

会話ではあまり使わず、ビジネスメールやビジネス文書のようなかしこまった敬語が好まれるシーンで使われます。

「存じます」の使い方はホントにイロイロあるため、何ともいえません。強いていうなら会話ではあまり使わず、文章で好まれる丁寧な敬語です。

例文でみたほうが分かりやすいため、代表的な使い方を少し(意味などくわしくは本文にて)

  • 例文①お忙しいとは存じますが、ご返信いただければ幸いです
  • 例文②~いただければと存じます
  • 例文③ご挨拶に伺いたく存じます
  • 例文④××の件につき、○○部長のご意見を伺いたく存じます
  • 例文⑤差し出がましいとは存じますが、お見舞いの品を送付いたしました
  • 例文⑥ありがたく存じます
  • 例文⑦存じております・存じ上げております

「思う」「知る」の謙譲語として「存じる」を使っています。

例文①~⑥でつかわれる「存じます」の意味はいずれもおなじく「思います」であり、

例文⑦「存じております・存じ上げております」の意味は「知っている」のとなります。

どれも丁寧な敬語であり、
ビジネスシーン(メール/手紙/文書/社内上司/社外/目上/就活/転職)で使うのにふさわしいフレーズ。

ざっくりとした解説はこれにて終了ですが、

本文中ではいろいろな例文を使いながら意味、使い方、注意点について説明していきます。

存じます の意味と使い方

存じます の意味は冒頭でも解説したとおり

  1. 思います
  2. 知ります

「思う」「知る」の謙譲語「存じる」をつかい、
丁寧語「ます」と組み合わせて敬語にしています。

使い方は、

とくにビジネスメールやビジネス文書・手紙などのかしこまった敬語が好まれるシーンで使われます。

「思います」の文章はシックリこない

上司にたいするメールで「忙しいとは思うのですが、ご返信ください」みたいに使うとな~んかイマイチなのですよね。

※会話であればこれで構いません。

そして、

社内のヒトや上司ならまだいいですが、社外の取引先にこんなメールをしているとあなたのビジネス敬語レベルを疑われてしまいます。

そこで、

「存じます」という敬語をサラッと使い、好感のもてる文章にしましょう。

ここからは、

「存じます」のビジネスシーン(メール・手紙・文書・社内上司・社外取引先・目上・就活・転職)にふさわしい例文と使い方を紹介します。

例文①お忙しいとは存じますが

存じます のビジネスシーン(メール/手紙/文書/社内上司/社外取引先/目上/就活/転職)にふさわしい使い方と、敬語フレーズを使った例文。

「お忙しいとは存じますが」

あるいは、

「お忙しいことと存じますが」
「ご多用とは存じますが」
「ご多忙とは存じますが」

意味は
「忙しいとは思うのだけど…」

「存じます」のもっともオーソドックスな使い方となります。

とくにビジネスメールに使われる、相手を気づかうクッションフレーズです。あとに続けて、何かしらの「お願い・許可をもとめる文章」がつづきますね。

使い方にはたとえば、以下のような表現があります。

ビジネス例文

  • 例文(ビジネスメール結び)
    ~前中略~
    お忙しいとは存じますが、ご返信いただければ幸いです。
    何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 例文(ビジネスメール結び)
    ~前中略~
    お忙しいこととは存じますが、ご連絡くださいますようお願い申し上げます。
  • 例文(ビジネスメール結び)
    ~前中略~
    大変恐れ入りますが、弊社オフィスまでお越しいただければと存じます。
    何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 例文(ビジネスメール結び)
    ~前中略~
    お忙しいとは存じますが、
    ご検討のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
お取り計らい=ものごとを上手くすすめること
ご査収=中身をよく確認して受け取ること

使い方の注意

ここで注意点をひとつ。

「お忙しいとは存じますが」と似たようなフレーズでもっと丁寧というか、申し訳ない気持ちがあらわれる表現には以下のような例文あり。

  1. お忙しいところ恐れ入りますが〜
  2. お忙しいところ恐縮ではございますが〜
  3. お忙しいところ申し訳ありませんが〜

「お忙しいとは存じますが=忙しいとは思うのだけど…」を使うと、ひょっとしたら相手は「忙しいの分かってるんだったら仕事を押し付けないでほしい」と感じてしまうかもしれません。

そこで、

相手に何かお願いごとをするときには上記3つの例文「恐れ入ります・恐縮です」をつかって、申し訳なく思う気持ちを表すほうがいいかもしれません。

ひとつの文章で同じフレーズの重複を避けるためにも「お忙しいとは存じますが」「お忙しいところ恐れ入りますが」の2つを覚えておくと便利。なんでもかんでも同じフレーズで攻めるのはビジネス敬語ビギナーのやることです。

例文②~いただければと存じます

存じます のビジネスシーン(メール/手紙/文書/社内上司/社外取引先/目上/就活/転職)にふさわしい使い方と、敬語フレーズを使った例文。

「~いただければと存じます」

意味は
「~してもらえたら、と思います」

ここで「いただく」は「もらう」の謙譲語。仮定の「れば」を使い「いただければ」としています。

たとえば、

「ご確認いただければと存じます」のようにすると意味は…「確認してもらえればと思います」となります。

とくにビジネスメールの結びに使われる、お願いのフレーズです。

使い方にはたとえば、以下のような表現があります。

ビジネスメール例文

  • 例文(ビジネスメール結び)
    ~前中略~
    お忙しいところ大変恐れ入りますが、
    10月2日までにご返信いただければと存じます。
    何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 例文(ビジネスメール結び)
    ~前中略~
    お忙しいところ大変恐れ入りますが、今一度ご確認いただければと存じます。
    何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 例文(ビジネスメール本文)
    ~前中略~
    お忙しいところ大変恐れ入りますが、弊社オフィスまでお越しいただければと存じます。
    何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 例文(ビジネスメール本文)
    ~前中略~
    三菱化学むけ値上げの件、交渉が難航しております。
    つきまして部長のご意見を伺いたく、本日どこかでお時間をいただければと存じます。
    ご検討のほど宜しくお願いいたします。

例文③~に伺いたく存じます

存じます のビジネスシーン(メール/手紙/文書/社内上司/社外取引先/目上/就活/転職)にふさわしい使い方と、敬語フレーズを使った例文。

「~に伺いたく存じます」

意味は
「訪問したいと思います」
「お聞きしたく思います」

ここで「伺う」は「行く・聞く・訪問する」の謙譲語。「お伺い」だと二重敬語でNGなのですが、フツーに使われているため問題にはならないでしょう。

たとえば、

「部長のご意見を伺いたく存じます」とすれば意味は「部長の意見を聞きたいと思う」の丁寧な敬語フレーズ。

「新製品の紹介に伺いたく存じます」とすれば意味は「新製品の紹介に訪問したいと思う」の丁寧な敬語フレーズ。

使い方にはたとえば、以下例文のようなフレーズがあります。

ビジネスメール例文

  • 例文(アポイントメール)
    ~前中略~
    このたび、新製品iPhone8のリリースにともない、製品紹介に伺いたく存じます。
    よろしければ以下、ご都合いかがでしょうか。
    10月2日14時~
    10月3日14時~
  • 例文(アポイントメール)
    ~前中略~
    このたび、営業担当の変更にともない、ご挨拶かたがた伺いたく存じます。
    よろしければ以下、ご都合いかがでしょうか。
    10月2日14時~
    10月3日14時~
  • 例文(上司へのメール)
    ~前中略~
    三菱化学むけ値上げの件、交渉が難航しております。
    つきまして部長のご意見を伺いたく存じます。
    本日ご都合いかがでしょうか。

例文④ありがたく存じます

存じます のビジネスシーン(メール/手紙/文書/社内上司/社外取引先/目上/就活/転職)にふさわしい使い方と、敬語フレーズを使った例文。

「ありがたく存じます」

意味は
「ありがたいと思います」

時代劇にでてきそうなフレーズですが…

ビジネス文書や手紙などの、かしこまった表現が好まれるシーンで挨拶として使われることのあるフレーズ。

たとえば、

「平素は格別のご厚情を賜り、誠にありがたく存じます」とすれば意味は…

「日ごろはヒイキにしてくれてありがたいと思う」の丁寧な敬語フレーズ。

ビジネス文書の挨拶文では「平素は格別のご厚情をたまわり厚くお礼申し上げます」を使うことがフツーですが、そうじゃなきゃダメだということではありません。

使い方にはたとえば、以下例文のようなフレーズがあります。

ビジネス例文

  • 例文(ビジネス文書の挨拶文)
    貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
    平素は格別のご厚情を賜り、誠にありがたく存じます。
  • 例文(ビジネス文書の挨拶文)
    時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
    平素は並々ならぬご厚情を賜り、誠にありがたく存じます。
「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご厚情をたまわり厚くお礼申し上げます」のほうが一般的な挨拶文です。

例文⑤差し出がましいとは存じますが~

存じます のビジネスシーン(メール/手紙/文書/社内上司/社外取引先/目上/就活/転職)にふさわしい使い方と、敬語フレーズを使った例文。

「差し出がましいとは存じますが~」

意味は
「余計だとは思うのですが~」

ここで「差し出がましい」は「余計なこと・でしゃばり・出すぎたマネ」の意味。自分のした行為にたいして「余計なんだけど…」と謙って(へりくだって)使う言葉です。

たとえば、

「差し出がましいとは存じますが、お見舞いの品を送付いたしました」とすれば意味は…

「余計とは思うのだけどお見舞いをおくったよ」の丁寧な敬語フレーズ。

使い方にはたとえば、以下例文のようなフレーズがあります。

ビジネスメール例文

  • 例文(お願いメール結び)
    ~前中略~
    差し出がましいお願いとは存じますが、ご了承をいただければ幸いです。
    何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 例文(メール本文)
    ~前中略~
    差し出がましいとは存じますが、お礼の品をお送りいたしました。
「お礼のお品」「お見舞いのお品」はダメ。「お礼の品」「お見舞いの品」とすること。自分が送る品にたいして尊敬語「お」を使うのはおかしい。相手から品をもらったのであれば「たいそうなお品をいただき〜」というようにする。

例文:その他いろいろ

その他にもイロイロ使える「存じます」の例文と使い方を紹介しておきます。とくに手紙で使うようなかしこまったフレーズを中心に。

~のことと存じます

「~のことと存じます」は「~だと思います」という意味で使うため、どんな表現にも使えます。

~とは存じますが、

「~とは存じますが、」は「~とは思うのですけど、」という意味で使うため、どんな表現にも使えます。先ほども例文につかった「お忙しいとは存じますが」などあり。

ご快復のごようす、なによりのことと存じます

相手が退院して「よかったね」と喜びを伝えるビジネスメール・手紙・文書で使えるフレーズです。

ご清栄のごようす、なによりのことと存じます

相手のビジネスなり健康を気づかうフレーズ。「すべて上手くいっているようでよかったね」と喜びを伝えるビジネスメール・手紙・文書で使えるフレーズです。

「ご清栄」の意味は文字どおり「清く栄える」。

お健やかに初春をお迎えのことと存じます

時候の挨拶(初春=正月~3月ころまで)。正月の挨拶としてビジネスメール・手紙・文書で使えるフレーズです。

存じております・存じ上げております

意味は「知っています」。「おります」は「いる」の謙譲語。

「存じております」は文章というよりも、会話で使われることの多いフレーズ。

たとえば、
「キミ、これ知ってるか?」と目上のヒトに質問されたとき。

「はい、存じております」などと返事をすると丁寧です。ただし使い方をあやまるとバカ丁寧になりますので、相手がホントにハイクラスの人だった場合にだけ使いましょう。

【シーン別】違いと使い分け

存じます のビジネスシーン(メール・手紙・上司・目上)にふさわしい使い方と、敬語フレーズを使った例文をみてきましたが…

こんなときにはどれを使う?

というビジネスシーンごとの使い分けを整理しておきます。

ビジネス会話なら…

  • 例文「お忙しいとは思いますが…」
  • 例文「はい、存じております」

会話で「存じます」を使いすぎるとバカ丁寧な感じがするため、「思います」で十分です。

例外としては「存じております=知っています」ですね。

このように会話ではサラッと言えるフレーズを使います。

ビジネスメール・文書なら…

  • 例文「~とは存じますが」
  • 例文「~のことと存じます」

ビジネスメール・手紙など文書の場合、
シンプルなフレーズではなくよりかしこまった表現を使うと好感度UP。

なぜなら、文章は会話と違って態度で敬意をしめすことができないから。

【注意点】存じます はこう使う!

つづいて「存じます」を使うときの注意点を解説します。

敬語を正しく使うことはもちろん、
ふさわしいビジネスシーンを考えて使いましょう。

×存じ上げてください はNG!

きわめて初歩的な敬語の使い方なのですが…

「存じる」は謙譲語(自分をへりくだって相手をうやまう敬語)であるため自分の行為だけにつかい、相手の行為に使うのは間違い。

相手の行為につかうときには尊敬語です。

ところが、

「知る」の尊敬語ってなに?を考えると「お知りになる」という聞いたことのないフレーズになってしまいます。

そこで「知っておいてください」といいたいときには「承知」をつかいます。

「ご承知おきください」となりますね。

存じ上げる・存じます・存じております の違い

存じます とおなじような表現でよく目にするフレーズとの違い。

「存じ上げる・存じます・存じております」の違いについて少し。

存じます は「思う」の意味が強い

存じ上げる・存じている は「知る」の意味が強い

「存じ上げる」と「存じている」の違いは…

「存じ上げる」のほうが丁寧。

なぜなら、丁寧表現の「上げる」をつかっているから。

というように違いあり。

例文で考えるほうが分かりやすいので、以下をご参照ください。

  • NG「イチロー選手のご高名はかねてより存じます」
    →「存じます=思う」の意味にとらえてしまうためNG。
    「イチロー選手はメジャー移籍後もさぞやご活躍されていることと存じます」であればOK。
  • 正「イチロー選手のご高名はかねてより存じ上げております」
  • 正「イチロー選手のご高名はかねてより存じております」

「取り急ぎお礼まで」を目上の人に使わない理由・丁寧な言い換え

存じます のビジネスメール全文