メーカー営業にありがちなネガティブなこととして「メーカー営業ってつまらない」「やりがい・成長を感じられない仕事」というのがあります。
でも私は思うのです。
仕事が「つまらない」ことで悩めるなんて最高に素晴らしい!
仕事に「やりがい・自己成長がない」ことで悩めるなんて最高に素晴らしい!
というわけで、
メーカー営業が「つまらない」と言われる理由とか対処法、そのほかイロイロにつき現役メーカー営業のおっさんが紹介していきます。
なぜメーカー営業は「つまらない・やりがいない」と言われるのか
メーカー営業が「つまらない」「自己成長・やりがい無い」と感じているヒトは世の中おおくいることと思われます。何を隠そう、わたしもその中の一人なのですから…
で、
まずは「それって一体なぜ?」という点につき就活生や業界未経験の転職者にもわかりやすく解説します。
仕事が楽すぎる
メーカー営業が「つまらない」と言われる理由その一。
もうなんか仕事が楽すぎて「つまらない」と感じるパターン。メーカー営業はある程度まで経験をつむとだいたいのことは分かるようになり楽な仕事になります。そうすると、なかなか自己成長を感じられなくなって退屈になるのですよね。
▼ こんなときの対処法としては…
- 別の部署に異動を申し出る
わたしは毎年お願いしているのですが未だに受理されたことなし… - 転職して環境を変える
扱う商品を変えるだけでも気分転換になります - 自分で新しいプロジェクトを考えて遂行する
新商品開発プロジェクトとかイロイロ、考えればいくらでも仕事は生み出せます
似たようなことの繰り返しに飽きてくる
メーカー営業が「つまらない」と言われる理由その二。
メーカー営業職はルート営業(決まりきった顧客に営業すること)がメインであり、マンネリ化しやすい仕事です。裏を返すと慣れればほとんど何も考えなくていいので楽な仕事と言えますけど…
とくに新しい話があるわけでもないのに毎月、似たような客に顔をだし、似たような話をし、くだらない世間話をし、たま~に接待し、たま~に新しい客に売込みし…
みたいな感じでもうとにかく刺激がないのですよね。20代後半には自己成長を感じられなくなるでしょう。
▼ こんなときの対処法としては…
- セミナーや勉強会に参加
ムダに社会人むけのいろんな勉強会とか、オフラインでの会合とか、新規事業のオープンイノベーションとか、ベンチャー企業の集まりに参加すると新たな刺激がたくさんあります - MBAなり資格をとる
- 英語なりの学習をする
メーカー営業であればこういう無駄なことをする時間はたっぶりありますし、上司によっては会社からお金を出してもらえます。
営業職なんてそもそも要らなくね?と思う
メーカー営業が「つまらない」と言われる理由その三。
とくに技術職のつよいメーカーにありがち。営業マンは技術ミーティングのアレンジとか、試作日程のアレンジとか、なんか研究員のスケジュール調整ばかりやるケース。そして自分は会議の議事録だけを作成するっていう。
こうなると営業マンとしての存在意義を見出せなくなります。
▼ こんなときの対処法としては…
- 技術のこともしっかり勉強して、技術営業できるレベルまでスキルを磨く
- 営業職のつよい企業に転職する
というくらいしかできることがありません。
営業努力がまるで報われない
メーカー営業が「つまらない」と言われる理由その四。
メーカー営業って営業努力が報われない仕事です。なぜなら商品の品質・性能・価格・ブランド力で9割きまるから。だから商品がダメなら営業がなにをやってもダメなのですよね…
逆に言うと商品の品質・性能・価格・ブランド力さえすぐれていれば、あとは営業マンがやればやるほど売れるということになりますけど…
メーカー営業マンにとって重要なのは、どんなメーカーの何を売るか?
ということです。
もし扱っている商品が「つまらないモノ」であれば、仕事もつまらなくなりますのでご注意を。
▼ こんなときの対処法としては…
- 業界で強いポジションにいるメーカーに転職する
- あなたの営業努力だけで勝負できる業界に転職する。たとえば生命保険の営業、証券会社の営業、不動産の営業、マンション投資の営業などなど
仕事が「つまらない・やりがいない」と思えることの素晴らしさ
思うに「仕事がつまらない」あるいは「自己成長・やりがいが感じられない」ってなにも悪いことじゃないのですよね。
なぜなら、
ふつうのサラリーマンが仕事で悩むことってそんなのじゃなくってもっと深刻だから。たとえば、よくある社会人の悩みって以下のようなもの。
- 仕事がきつい・つらい・激務
- 長時間労働・残業多い
- 上司が嫌い
- 人間関係で悩んでいる
- 給料が低い
で、
こういう悩みをもつヒトからすると「仕事がつまらない」って「はぁ?なんじゃそのくだらない悩みは?」ってなる訳ですよ。
ということで私は「つまらないメーカー営業の仕事」をすご~くポジティブにとらえてます。
違ってたらゴメンなさい。
仕事がつまらない ってことは以下のような素晴らしい点があるハズ。
- 他のことに使える時間が多くなる
たとえば趣味とか恋愛とか副業とか家族とか… - 仕事がつまらない 以外の悩みがない
たとえば上司が嫌いとか、人間関係トラブルとか、年収があまりに低いとか、仕事がつらいとか、残業が多すぎるとか…こういう悩みがない時点ですばらしい仕事だと考えるべき
そもそも「自己成長の感じられる仕事」ってなに?
よく考えていただきたいこと。
メーカー営業がつまらない仕事だとして
「そもそも他に自己成長とかやりがいある仕事ってなに?」ということ。その定義はヒトそれぞれであるハズ。
外資系コンサル・外資系証券・生命保険の営業とか、激務できつい業界なら自己成長を感じられるのか?
長時間労働していれば自己成長を感じられるのか?
年収が高ければやりがいを感じられるのか?
ベンチャー企業で下働きばっかりするキャリアにやりがいを感じられるのか?
中小企業で社長の顔色ばっかり気にする仕事にやりがいを感じられるのか?
すくなくとも、
私はこのような業界・仕事において自己成長とかやりがいを見出すことはできません。メーカー営業は「やりがい無いことが、やりがい」じゃないかとすら最近よく思います(苦笑)。
結局、どんな企業に就職(転職)しても不満タラタラ
そんなこんなで最近わたしがよく思うのは…
「結局、どんな企業に就職・転職しても何かしらの不満はある」ということ。その不満があなたにとって耐えられるかどうか、だけを考えるべき。もしあなたにとって現状の不満が耐え切れないようなものであれば転職をオススメします。
わたしの身の回りにいるヒトでたとえば、以下のような不満をもつヒトは数知れずいます。
- 総合商社に就職したけど激務すぎて耐え切れない
- 大手専門商社に就職したけど激務すぎて病休している
- 大手化学メーカーに就職したけど20代の年収が低すぎて耐え切れない
- メガバンクに就職したけど旧態依然としたシステムが嫌で辞めたい
- 大手化学メーカー営業だったけど「やりがい」を求めて外資コンサルに転職した
- 大手外資証券に就職したけど「やりがい」を求めて起業した
- 大手機械メーカーに就職したけどチャレンジを求めてベンチャーに転職した
どのひとたちも一般的にみると「勝ち組」なのですけど…
それでもまぁ不満タラタラなんですよね。サラリーマンってそういうものです。というか人間ってそもそも現状に満足しない生き物なのである程度は仕方ないですよね。
だから、
同期飲み会とか同僚であつまって新橋のガードレール下で「グチ大会=飲み会」をやるわけなのです。これが無い会社がすばらしいってことになりますが、残念ながらわたしの勤める化学メーカーでも、飲むとグチや悪口しか言わない管理職もたくさんいます(苦笑)。
重要なので繰り返しますが、
「いまの不満はあなたにとって耐え切れないほどのものですか?」
をよく考えて転職しましょう。そうすると「仕事がつまらない」という悩みが如何にすばらしいものであるか、お分かりになるかと思います。