営業職が圧倒的に「転職しやすい」3つの理由

営業職のメリットとして「転職しやすい」ということが挙げられます。

これはどんな業界にも共通していえる事実であり、メーカー営業職であっても証券会社の営業・商社の営業・IT企業の営業・不動産会社の営業・外資系企業の営業であっても言えることです。

ただいっぽうで「経験者以外はお断り!」「要TOEIC800点以上」「要ビジネスレベルの英語」みたいな求人があることも事実。

そこで、

「なぜ営業職が転職しやすいのか?」

その理由と、

「かならずしもあなたが望む営業職には転職できない理由」についても解説します。

営業職が圧倒的に転職しやすい理由

営業職はダントツで求人がおおい

営業職が圧倒的に転職しやすい理由その一。

営業職は人材市場における需要がおおいために転職しやすい。ようは営業職の足りていない企業が多く積極的に中途採用したいのですね。

具体的には、

たとえば業界最大手のリクルートエージェントで営業職の公開求人数をみると…

  • 営業職の公開求人は 11,684件
  • すべての公開求人は 32,700件

※数字は2017年10月時点での情報。非公開求人はふくまず。非公開求人に応募するためには無料会員登録が必須。【出所】リクルートエージェント

ということでおおよそ35%が営業職の求人です。世の中には他にもイロイロな職種があるにもかかわらず、この数字は驚異的。

したがって「営業職は転職しやすい」と言えます。

ただ、

もちろん中身は怪しいベンチャー企業の営業職から大企業の営業職まですべてふくむ数なので、あなたの目指している営業職の求人とは限りませんが…

営業職はすぐ辞め、すぐ補充する

営業職が圧倒的に転職しやすい理由その二。

つづいて人材市場における流動性(動きの激しさ)からみたときの話。営業職は「すぐ辞める=離職率が高い」ためにポストがあき転職しやすくなります。

営業職って一般的には「つらい・きつい・激務」であることがおおく、ひとつの会社に20年も勤められるヒトは少ないです。

離職率の高い職種は、ポジティブにとらえると「転職しやすい職種」ということになりますね(苦笑)。

あくまで一般的な話であり楽な営業職もあります。→ BtoBのルート営業が圧倒的に楽だと思う3つの理由
大企業の営業職は新卒3年後の離職率が10%未満のケースもおおいです。化学メーカー営業にいたっては3年後離職率5%とかじゃないかな(経験則)

営業職には特別なスキル・資格が必要ない

営業職が圧倒的に転職しやすい理由その三。

営業職には特別なスキル・資格が必要ないことも「転職しやすい」と言われる理由。簿記1級もってないと営業職になれない!なんてことはないですし、営業経験が5年以上ないとダメ!みたいなしばりも少ないです。無資格・未経験・初心者・無学歴でもできます。

とくに、

不動産の営業、マンション投資の営業、新聞の勧誘、ミネラルウォーターの勧誘、投資の勧誘、生命保険の勧誘、リフォーム勧誘、訪問販売などなど。

こんな営業職は正直なところ元ニートであろうと中卒であろうと誰でもいいですね。テキトーに売ってくれさえすれば誰でもいいのです。

でも、必ずしも志望する企業の営業職には転職できない…

ただ「営業職は転職しやすい・転職に有利」とは言っても、やっぱり人気の業界とか採用数の少ない業界は転職するのがむずかしい訳で…

ということで結局は、転職の人気が高い業界・企業ほど、採用数がすくない業界・企業ほど、転職するハードルがドンドンとあがります。

あきらかに応募が増えすぎるであろう人気企業ではあらかじめ「TOEIC800点以上」「おなじ業界での法人営業経験3年以上」などとして制約をつけていきます。

あなたの転職市場価値だけが重要

かなり当たり前の話ですが重要なので少し。

たとえばあなたが今、
不動産会社の営業マンで年収300万円しかないとしたら…

「大手化学メーカーの営業職・年収500万円」を目指してもぜったいに不可能。やっぱりおなじようなテレアポ営業の転職先しか現実的には見つからないわけです。

このあたりは就職とおなじですね。就職では学歴で差別されてますが、転職では経歴で差別されます。

つまり、

営業職から転職してアップグレードできるかは、あなたの転職市場価値によります(あたり前)。

転職市場価値を高めるにはどうする?

で、

どんなヒトの転職市場価値が高いかというと…今のところ以下のようなポイントを抑えていると転職でだいたいアップグレードしていきますね。

  1. ビジネスレベルの英語、その他言語
  2. チームのマネジメント経験
    例)○○リーダーなどの役職
  3. 規模の大きいプロジェクト経験
    例)大型M&Aプロジェクト員
  4. 海外駐在経験
    例)フランクフルト駐在経験4年
  5. これまでの成績
    例)アジア地域での売上を3年間で3倍にしました

→ 転職市場価値・診断|あなたはいくら?

営業職は転職しやすいと言っても、結局は似たような業界に転職する

結局のところ、
似たような業界に転職するのがもっともスムーズだという話。

いくら「メーカー営業から心機一転、外資系証券の営業をやりたいです」といってもムリがあるわけです。不可能ではないですが未経験から外資証券の営業だと新卒とおなじ年収になります。

で、

似たような業界の似たような営業に採用されて落ち着くのですよね。自己PRや志望動機もスムーズに作れますし、経験を生かしてがんばります的なことを言えばいいだけですから。

営業未経験で許されるのは新卒~5年目くらいまで

営業未経験でも転職できることはできます。なぜなら先に述べたようにスキルも資格も必要ないから。

が、

新卒5年目をすぎたら未経験で営業職に転職するのはあきらめましょう。よほど特別なスキルをもっていなければ年収が下がるかブラックな営業職(不動産・生命保険・証券会社)しかみつかりません。

人気企業・少数採用は転職の難易度たかい=経験者優先

企業の人気が高ければ高いほど、採用数が少なければ少ないほど、即戦力となりそうな経験者が優遇されるのはあたり前の話としてあります。そうやって転職者にたいしてフィルターをかけるのですよね。就活の学歴フィルターと似たようなシステムです。

また、

業界によっては「ちょっと未経験では厳しいかなぁ」と思われる営業職もあります。

未経験が厳しい営業職にはたとえばMR職(製薬メーカーの営業)などがあります。そもそもMR職はいろいろと事情があり求人数も激減しています。あくまでも一例。

とくに、

化学メーカーとかBtoBの営業職もちょっと未経験では厳しいですね。別にスキルや資格が必要だという訳じゃないのですけど、そもそもの求人数がおどろくほど少ないですから。営業職であるかは別として、業界経験者が優先的に中途採用されます。

【裏話】メーカー営業にはどんな転職チャンスがある?

メーカー営業っていうと…

あまりに特殊な営業であるため「転職しにくい」というイメージがあるかもしれません。

が、

実際にはそんなこともなくって、いろいろな業界からいろいろな転職オファーあります。

そこで、

これまで後輩や同僚・先輩・上司が転職していった企業と、わたしがオファーを受けたことのある職種をまとめておきます。