化学メーカー営業って何やってるの?仕事内容・特徴まとめ

化学素材メーカー営業って何やってる?仕事内容は?就活生や転職者が情報を得ようとしても難しいと思われるため、解説します。

ところでOB訪問や合同会社説明会などで情報が仕入れられる場合も多いですが、そのほとんどが綺麗ごとばかりで役に立たないです

そこで、大手化学メーカーの現役営業マンである私自身の仕事内容と他社の営業マン情報に基づき解説していきます。

化学メーカー営業マンの激務度を知りたい!という方はこちらのページで記事にしていますので別途ご確認ください。就活・転職のご参考にどうぞ。

化学素材メーカー営業マンの仕事内容

営業マンは基本、会社にいません。顧客訪問で日本各地を飛び周ります。また海外営業ともなると、営業日の大半を海外で過ごすことに…

それでは日常業務について解説します。

法人への既存ルート営業が60%

名前の通り、既存顧客のケアをする仕事。商売を失わないようにするための守りの営業活動です。

ここでは、お客さんと仲良くなれる能力が必要。そうでないと、なんの前触れもなく突然商売がなくなります。そして、上司に猛烈に怒られます。←入社したての頃に経験あり

逆にお客さんと仲良くなっていれば、ビジネスを失う前にちゃんと教えてくれて、アクションを取る暇が与えられます。

ここが営業マンの腕の見せどころ。

ちなみに、私の営業ノウハウはすべて「売れる営業マンの本質」のカテゴリーにまとめてありますので、ご興味ある方はご一読ください。

普段は情報収集することが仕事。以下の点をお客さんの本社資材部に行ったり、工場に行って確認するのです。

  • 競合の動き(価格、数量、技術すべてを把握)
  • 価格交渉
  • お客さんの内部情報把握(誰がキーパーソンかなど)
  • クレーム処理

ただ日本人はあまり情報をくれないので、接待して飲みニュケーションで情報を引き出す場合が多いですね…

新規開拓営業が20%

新規開拓営業といっても細かくいうと、3つのパターンがあります。

1、既存商品→新規顧客
2、新規商品→既存顧客
3、新規商品→新規顧客

化学メーカーは新規商品を毎月のようにリリースする業界ではなく、基本は年単位、数年単位で新規商品開発をしていきます。

従って、新規開拓営業で最も多いパターンは1番の既存商品を新規顧客に売り込むこと。いわゆる新規用途開拓、新規ルート開拓と呼ばれるものです。

かたっぱしから飛び込み電話営業をする訳ではなく、誰かの紹介でアポイントを取ったり商社に任せたりするので、決してしんどい仕事ではないです。

デスクワークが20%

以下のようなデスクワークが存在します。

  • 毎月の営業月報
  • 社内の報告資料作成
  • 年度予算や修正予算の決定
  • 社内の会議→開発会議、生産会議、営業会議、などなど。

このうち資料作成は出張の移動中に済ませます。ところが、どうしても重要な会議がある場合には本社に出社。重要な会議と思えないものは電話会議にて参加します。

化学素材メーカー海外営業の仕事内容

海外営業といえども、仕事内容は国内営業と同じ。どこで営業をするのか?というくらいの違いです。

海外駐在員であろうと、お客さんが海外現地メーカーというだけで仕事内容は変わりません。

駐在せずに海外営業をする場合、月の半分以上は海外のホテル住まい。こちらもお客さんが海外にいるというだけで仕事内容は同じ。

化学素材メーカー営業4つの特徴まとめ(他業界との違い)

①少数精鋭

化学素材メーカーの営業は、圧倒的に少ない人数で構成されています。

営業マンの人数は部署あたり多くても5人。部長+課長+実働3人のようなイメージ。部署単位の売上が数十~数百億円となる割には少数精鋭です。ひとつの部署に営業担当が1人+課長と部長がいるだけで構成されている部署もあるくらい。

重要な顧客や大口顧客は直接の取引が多く、こまごまとした顧客は商社経由で販売。営業担当1人あたりの客数が多いので、どうでも良いと思われる小さい顧客のフォローまでは全くできません。

商社経由で販売している場合には、顧客に顔を出す頻度が激減。商社にお客さんの子守りを任せます。

また化学メーカーの新卒採用人数はとても少ない。毎年の新卒採用人数は10人から多くて50人の会社がほとんどだと思います。

②ビジネス実績化に時間が必要

化学素材メーカーのビジネス拡大には時間が必要(とくに新商品・新市場開拓)。

ビジネスの実績化までに、10年単位の時間を要することがほとんどです。しかしビジネスが一旦軌道に乗ってしまうと価格交渉と安定的に供給することだけが仕事になり、手間の少ないビジネス。

プラントエンジ業界や不動産業界、ゼネコン業界、機械メーカーなど、プロジェクトごとの仕事とは違います。彼らがスプリンター(短距離走)だとすると、化学メーカーはマラソンをやっているのです。

したがって頑張って新規商品を売り込みしていたけど自分の担当時代には一切売れず、2~3年後に担当変更となった瞬間に売れ出すというケースが多くあります。この場合、残念ながら自分の手柄にはならないのです(泣)。

③海外駐在になる確率高い

これはよく言われていることですが、化学素材メーカーの海外売上比率をみると売上の50%以上、またはそれに近いくらい海外売上比率の高い化学メーカーが増えています。

国内のマーケットは頭打ちなので、グローバル展開をどんどん進めている化学メーカー。欧米や東南アジア、中国、インドに最大の顧客を抱えていたりします。

国内にいても仕事がないため、「年齢関係なく海外駐在になる確率は格段に高い」といえます。

*注意:商品の性質によります。

④法人ルート営業ばかりなので仕事が楽

化学メーカー営業の仕事は楽です。それは法人ルート営業が多いから。

で、なぜ法人営業の仕事が楽かというと…

ルート営業の目的は情報収集。でもお客さんもそんなに毎月のように状況が変わる訳ではない。ビジネスの変化が少なく安定的なので、本当は特に訪問する必要もなく宿題もない場合がほとんど。

お客さんから宿題を出されないということは、仕事がないということ。つまり仕事が楽だということになります。

そしてこれは法人営業の最もすばらしいところですが、お客さんもサラリーマンなので土日祝は休みですし、定時すぎると事務作業しかやることが無くなる。

*注意:商品の性質や上司によります。化学メーカーに限ります。

化学素材メーカー営業は文系でも大丈夫?

就職活動や転職活動をされている方で、理系ではなく文系出身だけど事務系営業職を志望して大丈夫だろうか?

と心配されている方もいらっしゃることでしょう。

結論としては化学素材メーカー営業に化学の専門知識など必要ありません。なぜなら、仕事内容の中心は価格の交渉や顧客情報を集めることだから。

何を隠そう、私はセンター試験の受験化学で平均点以下を記録したほどの化学オンチ。そんな私でも化学メーカーの営業はまともにできます。

「知識ゼロ」だと仕事がつまらなくなる

ただし全く知識ゼロでいいか?というと、そうではありません。

化学素材メーカー営業には化学専門知識など全くいらない」という記事を書きましたが、それでも「すいへいリーベ」とか「イオン化傾向」とかその程度の知識はあったほうが仕事を進めやすくなります。

というより基礎的な知識がないと本当に「仕事がつまらない」と感じるのでご注意を。技術ミーティングで司会と議事録をとっているだけの営業マンでもいいですが、するどい質問ができると好感度UPです。

念のため、どんな知識が必要なのかを別の記事にざっくりとまとめてみました。就職活動や転職のご参考にどうぞ。

◎絶対にマスターしておくべき高校化学:

  1. 周期表暗記(H〜Caまで)
  2. 物質を構成する粒子と種類(原子、電子配置etc)
  3. 化学式・構造式の書き方
  4. 物質の名前と化学式(水・アンモニア・アルコール類etc)
  5. 物質の状態(固体、液体、気体)
  6. 物質を構成する結合の種類(イオン結合・共有結合・分子間力etc)
  7. 化学反応式
  8. 有機化学と無機化学の特徴

◎参考となる記事:

まとめ

「化学素材メーカー営業」とまとめるのはあまりに乱暴かとは思いますが…。

化学素材の中には樹脂(プラスチック)があったり、繊維があったり、モノマーがあったり、添加剤があったり、フィルムがあったり、セメントがあったり、接着剤があったり…。

本当にいろいろな商品があるのです。

どの化学メーカー営業の仕事もなんとな〜く、傾向は同じかと思いますが基本は消費者に近い商品であるほど忙しくなります。商品の性質や顧客の顔ぶれによって営業の仕事内容は変わります(とくに激務度が変わる)ので、この点だけはご留意ください。

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