3分でわかる物流業界。課題と今後の動向・将来性まとめ【2017年版】

就職活動と転職に必要な業界分析。今回は「物流業界の課題と今後の動向・将来性」について語っていきます。

就職・転職者のよくある質問に、

「物流業界ってどんな会社があるの?ランキングは?課題は?」

「そもそも物流会社って何やってるの?」

「倉庫会社や海運会社って物流業界に含まれるの?」

「年収や売上ランキングは?」

というのがあります。そこで、これらの疑問を解消するために「物流業界の課題と今後の動向・将来性」を見ていきましょう。

※この記事を作成するにあたり、たまたま知り合った「某財閥系倉庫会社」のマネージャーに話を聞きました。

※※2017年4月更新|就活生(2018卒)のために情報を更新しました

そもそも物流業界とは?

物流業界は誰にでもわかりやすく簡単に説明すると、“モノを国内外へ運ぶ会社”や、“倉庫を運営している会社”が当てはまります。身近なところでは運送会社である日本郵政(郵便局)、日通、ヤマトHD(クロネコヤマト)などがありますね。

でも、実はそれだけが物流業界ではありません。まずは物流業界の基礎を復習しておきましょう。

物流業界の基礎①ざっくりとした業界地図

物流業界①運輸・運送会社
日本郵便(郵便局)、日本通運、ヤマトホールディングス(クロネコヤマト)、SGホールディングス(佐川急便)、日立物流、セイノーホールディングス、山九、郵船ロジスティクス、センコー、近鉄エクスプレス、福山通運、鴻池運輸、上組、日新、JR貨物、SBSホールディングス、トナミホールディングス、トランコム、丸全昭和運輸、日本梱包運輸倉庫
icon-hand-o-up 自社倉庫を持ち、運送・運輸サービスまでを手がける会社

※物流業界の売上ランキングTOP30企業のみ選出。左から売上の大きい順に並べています。

物流業界②倉庫会社
三菱倉庫、住友倉庫、三井倉庫、日本トランスシティ
icon-hand-o-up 倉庫業をメインにしている会社。といっても運送事業もやっている。

※物流業界の売上ランキングTOP30企業のみ選出。

物流業界③海運会社
日本郵船、商船三井、川崎汽船、NSユナイテッド海運、第一中央汽船、飯野海運
icon-hand-o-up 海運業をメインにしている会社

※物流業界の売上ランキングTOP30企業のみ選出。

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物流業界というと、一般的には海運会社(海運業界)や航空会社(空運業)を除外します。海運業界と空運業界は別で特集するとして、ここでは特に倉庫会社・運送運輸会社について語ります。

物流業界の基礎②知らない会社は法人むけの事業メイン

上述したジャンル分けでは、物流業界の売上ランキングTOP30の企業になります。さて、どれくらいの会社をご存知でしたか?日本郵便、ヤマト、佐川急便くらいのものでしょう。

じゃあ社名を聞いたことのない会社は何やってるの?ということになりますが、BtoB(法人向け)の事業がメインになっているため表には出ないのです。

物流業界の基礎③地元に密着した会社 vs. 全国網羅型の戦い

先ほどの売上ランキングTOP30の会社はたいてい、日本全国、網羅的にカバーしている物流会社になりますが、それ以外にも物流会社は腐るほどあります。

業界下位ランキングにいる会社をみると“地元に強い会社”が多く、各都道府県・地域に根ざしている企業になります。物流業界は地元に根ざす企業と、全国網羅型企業とのあいだで覇権争いが繰り広げられています(苦笑)。

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それでは物流業界の基礎を復習したところで「課題と今後の動向、将来性」の話題に移ります。

物流業界の現状

まずは物流業界の現状から解説します。

現状①物流業界の売上規模

「物流業界の市場」とはちょっと違いますが、物流業界全体の売上はだいたい5~10兆円くらいです。

ぼんやりとした数字となってしまいましたが「物流業界にはどこまで含めるべきか?」とても難しいためご了承ください。

たとえばJRは電車と法人むけ物流やってますし、私鉄各社も同じように電車と物流サービスの両方があります。かといってJRや私鉄を物流業界に含めるのもどうかなぁ〜と思いますし…。

現状②個人むけは通販拡大により好調

通販が拡大している中、個人むけに強い物流会社の売上は伸びます。何でもかんでもインターネットで済む時代なので、この流れは今後も続くことでしょう。

ただし問題は、物流業界が競争過多になっており需要が伸びても稼げないところ…2017年には世間を騒がせた以下のニュースがありましたね。

  1. ヤマト運輸がアマゾンの当日配送から撤退
  2. 佐川急便もアマゾンむけ配送撤退
  3. 未配達の商品を捨てる(客が家にいなくて届けられない → やってられっかよ!)

郵便局の配達サービスに「クリックポスト」というのがありますが、

なんと全国一律164円(A4 x 厚さ2cm 以内)…。ひと昔前まで配送料はどれだけ安くても「600円〜」が普通だった。それがネット通販の普及でプレイヤーが増えどんどん低価格化…。

これでは、どれだけマーケットが伸びてもぜったいに儲かるわけない。個人向けの、とくにオークションやネット通販の宅配における流れをざっくり以下にまとめておきます。

  1. 郵便局が値段を下げる
  2. ヤマト・佐川も値下げ合戦に参戦!
  3. ライバル会社も増えて価格破壊は加速…
    (ファミマを運営する伊藤忠商事までが宅配に参入)
  4. 量は増えるものの、単価を下げた影響で利益は大きく増えない…
  5. 従業員が忙しくなるだけで儲からないビジネス…
  6. 儲からないので年収も上がらない、なのに忙しい
  7. 業界自体がブラック化する

こんな感じだから、当然ヤマトや佐川急便がアマゾンから撤退する理由もよくわかります。むしろ絶対に撤退するべきだ、と私は思います。従業員が疲弊して「ブラック企業」の扱いを受けているのですから…。

また、海外に住んでみるとわかるのですが、日本の配達サービスは異常なほど丁寧すぎます。クリックポストのヘビーユーザーである私が言うのも変な話ですけど…。

現状③法人むけは日系メーカーの海外移転により頭打ち〜やや減少傾向

物流業界において、法人むけの顧客は国内外に生産拠点を持つメーカーになります。メーカーがモノを作って売るには物流会社が必要です。

原料を工場まで運ぶのにも、完成した製品を顧客へ運送するのにも運送会社が必要。また、自社で持つ倉庫が足りなくなったら倉庫会社と契約する必要もあります。物流業界にとってメーカーは大事な顧客と言えます。

ところが競争力を失ってきたメーカーは、かなり前から海外移転を進め、今では国内の製造業は頭打ち〜減少に転じています。したがって、法人向けがメインの運輸・運送会社は苦しい状況…今後もこの流れは続くでしょう。

※本当は数字で示すべきですが…申し訳ありません…

物流業界の課題

現状を踏まえた上で、物流業界の課題について述べます。

課題①会社の数が多すぎて競争過多。誰も儲からない…

あらゆる業界に共通する課題なのですが、物流業界も例外なく同じで会社の数が多すぎます。

日本の小さい市場に無数の物流会社があっては、競争過多になって利益率が低くなるのはあたり前。しかもこれから人口減少時代を迎えるのだから、長期のトレンドで需要は減りはしても伸びることはない。

ほっといても勝手に潰れていく企業もあるでしょうが、業界再編が必要ですね…。

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