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3分でわかる物流業界。課題と今後の動向・将来性まとめ

就職活動と転職に必要な業界分析。今回は「物流業界の課題と今後の動向・将来性」について語っていきます。

就職・転職者のよくある質問に、

「物流業界ってどんな会社があるの?ランキングは?課題は?」

「そもそも物流会社って何やってるの?」

「倉庫会社や海運会社って物流業界に含まれるの?」

というのがあります。そこで、これらの疑問を解消するために「物流業界の課題と今後の動向・将来性」を見ていきましょう。

※この記事を作成するにあたり、たまたま知り合った“某財閥系倉庫会社”のマネージャーに話を聞きました。

そもそも物流業界とは?

物流業界は誰にでもわかりやすく簡単に説明すると、“モノを国内外へ運ぶ会社”や、“倉庫を運営している会社”が当てはまります。身近なところでは運送会社である日本郵政(郵便局)、日通、ヤマトHD(クロネコヤマト)などがありますね。

でも、実はそれだけが物流業界ではありません。まずは物流業界の基礎を復習しておきましょう。

物流業界の基礎①ざっくりとした業界地図

物流業界①運輸・運送会社
日本郵便(郵便局)、日本通運、ヤマトホールディングス(クロネコヤマト)、SGホールディングス(佐川急便)、日立物流、セイノーホールディングス、山九、郵船ロジスティクス、センコー、近鉄エクスプレス、福山通運、鴻池運輸、上組、日新、JR貨物、SBSホールディングス、トナミホールディングス、トランコム、丸全昭和運輸、日本梱包運輸倉庫
icon-hand-o-up 自社倉庫を持ち、運送・運輸サービスまでを手がける会社

※物流業界の売上ランキングTOP30企業のみ選出。左から売上の大きい順に並べています。

物流業界②倉庫会社
三菱倉庫、住友倉庫、三井倉庫、日本トランスシティ
icon-hand-o-up 倉庫業をメインにしている会社。といっても運送事業もやっている。

※物流業界の売上ランキングTOP30企業のみ選出。

物流業界③海運会社
日本郵船、商船三井、川崎汽船、NSユナイテッド海運、第一中央汽船、飯野海運
icon-hand-o-up 海運業をメインにしている会社

※物流業界の売上ランキングTOP30企業のみ選出。

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物流業界というと、一般的には海運会社(海運業界)や航空会社(空運業)を除外します。海運業界と空運業界は別で特集するとして、ここでは特に倉庫会社・運送運輸会社について語ります。

物流業界の基礎②知らない会社は法人向けの事業がメイン

上述したジャンル分けでは、物流業界の売上ランキングTOP30の企業になります。さて、どれくらいの会社をご存知でしたか?日本郵便、ヤマト、佐川急便くらいのものでしょう。

じゃあ社名を聞いたことのない会社は何やってるの?ということになりますが、BtoB(法人向け)の事業がメインになっているため表には出ないのです。

物流業界の基礎③地元に密着した会社 vs. 全国網羅型の戦い

先ほどの売上ランキングTOP30の会社はたいてい、日本全国、網羅的にカバーしている物流会社になりますが、それ以外にも物流会社は腐るほどあります。

業界下位ランキングにいる会社をみると“地元に強い会社”が多く、各都道府県・地域に根ざしている企業になります。物流業界は地元に根ざす企業と、全国網羅型企業とのあいだで覇権争いが繰り広げられています(苦笑)。

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それでは物流業界の基礎を復習したところで「課題と今後の動向、将来性」の話題に移ります。

物流業界の現状

まずは物流業界の現状から解説します。

現状①個人むけは通販拡大により好調

通販が拡大している中、個人むけに強い物流会社の売上は伸びます。何でもかんでもインターネットで済む時代なので、この流れは今後も続くことでしょう。

ただし問題は、物流業界が競争過多になっており需要が伸びても稼げないところ…

現状②法人むけは日系メーカーの海外移転により頭打ち〜やや減少傾向

物流業界において、法人むけの顧客は国内外に生産拠点を持つメーカーになります。メーカーがモノを作って売るには物流会社が必要です。

原料を工場まで運ぶのにも、完成した製品を顧客へ運送するのにも運送会社が必要。また、自社で持つ倉庫が足りなくなったら倉庫会社と契約する必要もあります。物流業界にとってメーカーは大事な顧客と言えます。

ところが競争力を失ってきたメーカーは、かなり前から海外移転を進め、今では国内の製造業は頭打ち〜減少に転じています。したがって、法人向けがメインの運輸・運送会社は苦しい状況…今後もこの流れは続くでしょう。

※本当は数字で示すべきですが…申し訳ありません…

物流業界の課題

現状を踏まえた上で、物流業界の課題について述べます。

課題①会社の数が多すぎて競争過多。誰も儲からない…

あらゆる業界に共通する課題なのですが、物流業界も例外なく同じで会社の数が多すぎます。

日本の小さい市場に無数の物流会社があっては、競争過多になって利益率が低くなるのはあたり前。しかもこれから人口減少時代を迎えるのだから、長期のトレンドで需要は減りはしても伸びることはない。

ほっといても勝手に潰れていく企業もあるでしょうが、業界再編が必要ですね…。

課題②国内ビジネスが頭打ち〜減少

個人向け通販の配送が好調とはいえ物流業界全体でみると、国内は良い材料が見当たりません。理由は上述したように、人口減少・メーカーの生産海外移転だからです。長期のトレンドでは、赤字で倒産していく企業が今後も増えていくでしょう。

課題③そもそも差別化が難しい業界

物流業界は、そもそも差別化できる業界ではありません。何か画期的なモノを作れるわけでもなければ、画期的な発明をできるわけでもありません。せいぜいアマゾンが運営する倉庫のように、“倉庫にロボットを大量導入し、ローコストで効率運営ができるようになりました”、という程度。くだらない…

したがって物流会社が何とか利益を上げるためには、コスト・コスト・コスト。ローコストで運営する以外に方法がない。だから、物流業界にはブラック企業が多くなってしまう。

もちろんコストの次には会社のブランド力・信頼性・拠点の数が重要なのですがね。

物流業界の今後の動向と将来性

物流業界の現状・課題を踏まえた上で、今後の動向と将来性について述べます。

海外展開を加速

だいぶ前から危機意識を持っていた大手物流会社は、海外展開を加速していました。日通・ヤマト・三菱倉庫・三井倉庫・住友倉庫などが代表的。

ただ現時点では、信頼性を求める日系メーカーがメインの取引先で、ローカライズしていくのは課題が多い状況…先進国ならまだ良いが、市場が伸びている途上国では現地の法規制をちゃんと守って運営している限り、コストではローカルに勝てない。

今後もサービスの信頼性で選ばれていくしかない、という状況。海外ではDHL、Fedex、EMSとか、その辺りの企業との競争になるかと…

首都圏に土地を持つ倉庫会社は安定

東京、横浜、神戸、大阪、福岡、名古屋…この辺りの湾岸地域に昔から倉庫を持っていた、旧財閥系の倉庫会社(三井倉庫、住友倉庫、三菱倉庫)は将来性あり。

その理由は湾岸地域の倉庫を解体してオフィスビルや高級マンションを建て、安定した不動産収入が見込まれるから。国内の物流の落ち込みで港は縮小する一方、首都圏の不動産開発は湾岸地域がブームになっている。

実際のところ旧財閥系の倉庫会社は、この不動産収入が利益の大半を占める。もはや倉庫会社ではなく、不動産開発会社と名乗ったほうが良いかもしれない。加えて旧財閥の3社はそれなりの高給、仕事もまぁ、それなりにまったり。物流業界で就職・転職するなら、旧財閥3社が最もオススメです。

いっぽう、地方を中心にビジネスを展開する倉庫会社、運送会社は今後も厳しいでしょう。

倒産 or 業界再編

中小企業は物流だけで飯を食べていける時代ではない。特に、これまで従業員を無理やり働かせて何とか利益を出してきた企業は今後、倒産するか、大手に吸収合併するしか道は残されていないでしょう。

実際、私の勤める企業と契約している物流会社は、いつ潰れてもおかしくない状況にあります。そして仮にその企業が潰れても、換わりになる物流会社はいくらでもいるのです。潰れたら換えが効かない、というのだったら、もう少し価格の交渉で強い立場になるのですけどね…

ということで中小の物流会社は相当に弱い立場です(決して下請法に引っかかる取引はしていません)。将来性もないため、就職・転職するのにおすすめできません。

こうした、誰も儲かっていない状況を変えるには、業界再編しかないかと思われます。

海運不況

ほんの少しだけ、海運業界(日本郵船、商船三井、川崎汽船、外資系)についても述べていきます。今の海運市況は相当に悪く、海外有名企業の倒産が相次いでいます。

中国・韓国の海運会社がコンテナ船などの能力を増やしすぎて、中国の製造業が冷え込んだ瞬間にマーケット終了という、よくあるパターン。無計画な中国人をなんとか制御しないと先行きは暗く、かといって、企業努力ではどうにもならない状況です。世界的な業界再編に期待。

ということなので今後しばらく、海運業界は苦しいでしょう。

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