現役営業マンが作る「建設業界(ゼネコン)」の年収ランキング。20代・30歳・40歳での年収期待値をまとめています。
世間の年収ランキングは一般職も含む平均なので大卒には当てはまりません。そこで大卒・総合職の給与体系をまとめてみました。
就職活動や転職の業界研究にお役立てください。
No.1 清水建設の年収
- ~29歳:~年収500万円(残業代・各種手当て別途)
▼基本給+ボーナスは低いが残業が多く、残業代でいくらでも年収は上がる。新卒3年目で年収800万円とかもあり得る(半分は残業代)。 - 30歳/主任:年収500~550万円(残業代・各種手当て別途)
▼とにかく残業の多い業界であるため、残業代を含め年収700万円は必ず超える。残業代によっては30歳・年収900万円なども普通にありえる。 - 35歳/主任:年収800万円(残業代・各種手当て別途)
▼会社の業績によりボーナス変動するため上下あり。年次の差はあれど、このクラスまでは全員昇格する。また、残業代も支給されるため、実際の残業代込み年収は900万円、人によっては年収1000万円こえる。 - 40歳/ぺいぺい管理職:年収1000万円前後
▼会社の業績により上下あり、もちろん残業代は出ない。バブル世代が多いためなかなか上がれない。同期でも出世に差が出る(同期1/5人くらいのイメージか?)。 - 50歳/部長:年収1200万円前後
▼会社の業績により10%程度の上下あり。競争倍率激高。
No.2 竹中工務店(非上場)の年収
- ~29歳:~年収500万円(残業代・各種手当て別途)
▼基本給+ボーナスは低いが残業が多く、残業代でいくらでも年収は上がる。新卒3年目で年収800万円とかもあり得る(半分は残業代)。 - 30歳/主任:年収500~550万円(残業代・各種手当て別途)
▼とにかく残業の多い業界であるため、残業代を含め年収700万円は必ず超える。残業代によっては30歳・年収900万円なども普通にありえる。 - 35歳/主任:年収700万円(残業代・各種手当て別途)
▼会社の業績によりボーナス変動するため上下あり。年次の差はあれど、このクラスまでは全員昇格する。このクラスでは残業代が支給されるため、実際の残業代込み年収は900万円、人によっては年収1000万円こえる。 - 40歳/ぺいぺい管理職:年収950万円
▼会社の業績により上下あり、もちろん残業代は出ない。同期でも出世に差が出る。 - 45歳/管理職・中上級:年収1000万円~
▼会社の業績により10%程度の上下あり。
No.3 大成建設の年収
- ~29歳:~年収500万円(残業代・各種手当て別途)
▼基本給+ボーナスは低いが残業が多く、残業代でいくらでも年収は上がる。新卒3年目で年収800万円とかもあり得る(半分は残業代)。 - 30歳/主任:年収500~550万円(残業代・各種手当て別途)
▼とにかく残業の多い業界であるため、残業代を含め年収700万円は必ず超える。残業代によっては30歳・年収900万円なども普通にありえる。 - 35歳/ぺいぺい管理職:年収800万円
▼ぺいぺい管理職になると、どれだけ残業しても残業代は出ない(裁量労働制)。したがって30歳時よりも年収は下がる(苦笑)。会社にとって都合のよい給与体系である。年次の差はあれど、このクラスまでは全員昇格する。 - 40歳/管理職・中級:年収950万円前後
▼会社の業績により上下あり、もちろん残業代は出ない。同期でも出世に差が出る。ここまで到達できる人は、同期1/5人くらいのイメージか?。 - 45歳/管理職・上級:年収1100万円前後
▼会社の業績により10%程度の上下あり。
No.4 鹿島建設の年収
- ~29歳:~年収500万円(残業代・各種手当て別途)
▼基本給+ボーナスは低いが残業が多く、残業代でいくらでも年収は上がる。新卒3年目で年収800万円とかもあり得る(半分は残業代)。 - 30歳/主任:年収500~550万円(残業代・各種手当て別途)
▼とにかく残業の多い業界であるため、残業代を含め年収700万円は必ず超える。残業代によっては30歳・年収900万円なども普通にありえる。 - 35歳/ぺいぺい管理職:年収700万円
▼ぺいぺい管理職になると、どれだけ残業しても残業代は出ない(裁量労働制)。したがって30歳時よりも年収は下がる(苦笑)。会社にとって都合のよい給与体系である。年次の差はあれど、このクラスまでは全員昇格する。 - 40歳/管理職・中級:年収900万円
▼会社の業績により上下あり、もちろん残業代は出ない。同期でも出世に差が出る。 - 45歳/管理職・上級:年収1200万円前後
▼会社の業績により10%程度の上下あり。
No.5 大林組の年収
- ~29歳:~年収500万円(残業代・各種手当て別途)
- 30歳/主任:年収500~550万円(残業代・各種手当て別途)
- 35歳/ぺいぺい管理職:年収700万円
- 40歳/管理職・中級:年収900万円
- 45歳/管理職・上級:年収1000万円前後
▼コメントは鹿島と同じ
No.6 中堅ゼネコンの年収
中堅ゼネコン(フジタ、奥村組、戸田建設、前田建設、東急建設)の年収は大手ゼネコンの1割減くらいにお考えください。
結局のところ、残業の量で年収が決まってしまうので、どの企業に就職しても大差ないとお考えください。
特殊|福田組の年収
目標超過達成分の利益を社員に還元する方針なので、ボーナスで年収が大きく上下。
ひょっとしたらキーエンスのようなことになるかもしれない(ほぼ不可能)。
ゼネコンの平均年収ランキング
有価証券報告書(2016年3月期)の平均年収ランキングもまとめておきます。大企業の平均年収というのは、どこも大して変わりませんね…。
- 大成建設 年収918万円
- 大林組 915万円
- 清水建設 906万円
- 大気社 896万円
- 福田組 896万円
- 鹿島建設 892万円
- 長谷工コーポレーション 842万円
- 東急建設 821万円
- 安藤・間 812万円
- 奥村組 811万円
- 前田建設工業 808万円
- 戸田建設 782万円
同じクラスの会社であれば基本給は大して変わりません。
ではどこで違ってくるのか?
というと「残業代」「ボーナスの多い or 少ない」「平均年齢」です。一般的に、業績のよい企業はボーナスが多くなり平均年収も高くなります。残業代を多く支払う会社も、平均年収が高くなります。平均年齢の高い会社も、あたり前ですが平均年収あがります。
参考|建設業界で平均年収の高い企業
比較として、建設業界でゼネコンじゃない企業の平均年収もまとめておきます。
- 日揮(プラントエンジ) 年収970万円
- 千代田化工建設(プラントエンジ) 932万円
- NIPPO(道路舗装大手) 915万円
- 大和ハウス工業(住宅大手) 863万円
- 明豊ファシリティワークス 859万円
- 日本道路(道路舗装) 851万円
- 住友林業(住宅) 848万円
- 東芝プラントシステム 840万円
- 高砂熱学工業 828万円
- ダイダン 823万円
- 不動テトラ 815万円
- 新日本空調 800万円
- 積水ハウス 795万円
- 東洋エンジニアリング 791万円
- きんでん 779万円
年収は残業代で決まる
どの会社も多かれ少なかれ、残業代によって年収は大きく変わります。
が、ゼネコンはどの会社も例外なく残業多すぎるため、年収が高くなります。大手ゼネコンの場合、残業多い人は30歳でも年収900万円とかになります。
上記のランキングで会社ごとに差をつけたのは、
「残業代がどの年齢まで出るか?」を最も重視しているからです。
サービス残業も横行している
建設業界(ゼネコン)はサービス残業の比率も多い。月150時間残業しても、50時間分しか残業代がでない場合もあります。これは上司と部署によりますので、何ともいえません。すべて支給される場合もあれば、半分くらいしか支給されない場合もあります。
ただいずれにせよ、人生の大半を仕事に使ってしまうので考えモノですね…。
「年収の絶対額が多ければいい!ワーク・ライフバランスなんて必要ない!」
という人だけ就職・転職すべき業界です。
※残業については「電通・過労死問題」があってから改善傾向にある
課長以上はポスト空いてない…
建設業界は、バブル景気のときに大量採用した40代後半~50代前半で上が詰まっていて、若者には厳しい状況。
ただ、就活生が課長になるであろう20年後くらいには全員いなくなっているので、今後は期待もてるかも。そこまでゼネコンが存続できれば、という前提ですが…。
まとめ
結局のところ建設業界は残業代で年収が決まるため、残業をちゃんと支給してくれる会社に入社するべきですね…。もちろんボーナスも年収に大きく影響するのですが、どこも大して稼いでない業界なので、似たり寄ったり…。
ちゃんと残業を支給してくれる会社ってどこ?
会社の規模が大きければ大きいほど、まともになる。ということしかコメントできません(苦笑)。部署や上司によるのです…。