鹿島建設の大卒総合職(文系&理系)って年収高い?低い?一般的な年収ランキングからは分からない総合職の給料をまとめてみました。
新卒(学部卒/院卒)〜20歳代・30歳・35歳・40歳・50歳での目安年収と、各役職ごとの目安年収、残業代こみ年収、福利厚生のまとめとなります。
転職・就活のご参考にどうぞ。
鹿島建設の平均年収・平均年齢・平均勤続年数
まずは会社全体の年収を見ていきます(数字は2016年の有価証券報告書より)。
- 平均年収:892万円
- 平均年齢:43.7歳
- 平均勤続年数:18.3年
- 参考|
2015年の平均年収|891万円
2014年の平均年収|877万円
2013年の平均年収|874万円
※平均年収は一つ前の年度の有価証券報告書を参照。たとえば「2016年=2015年度実績」となります。
この平均年収は全従業員のものなので、工場ワーカーなどの数字も含みます。大卒には当てはまりません。そこで大卒・総合職の目安年収を見ていきましょう。
鹿島建設の大卒・総合職の目安年収
①年齢ごとの年収目安(残業代・各種手当て別)
年齢 | 役職 | 年収 | 基本給 万円/月 |
賞与 月/年 |
---|---|---|---|---|
~29歳 | なし | 435万円 | 30 | 2.5 |
30歳 | 主任 | 576万円 | 33 | 2.5 |
35歳 | 課長代理 | 652万円 | 45 | 2.5 |
40歳 | 課長1 | 928万円 | 58 | 4.0 |
45歳 | 課長2 | 1000万円 | 62.5 | 4.0 |
50歳 | 課長2 | 1000万円 | 62.5 | 4.0 |
55歳 | 課長1 | 928万円 | 58 | 4.0 |
60歳 | 課長代理 | 652万円 | 45 | 2.5 |
※課長代理は裁量労働制のため、基本給に残業代(みなし労働手当て)を含む
※課長以上は残業代ゼロ
※管理職以降は年棒制を想定した。まず年棒が決まりボーナスは適当に決められる。
②役職ごとの目安年収(残業代・各種手当て別)
役職 | 目安年齢 | 年収 | 基本給 万円/月 |
賞与 月/年 |
---|---|---|---|---|
なし | ~29歳 | ~435万円 | 30 | 2.5 |
主任 | 28~32歳 | 576万円~ | 33 | 2.5 |
課長代理 | 33~40歳 | 652万円~ | 45 | 2.5 |
課長1 | 38~45歳 | 928万円 | 58 | 4.0 |
課長2 | 45歳 | 1000万円~ | 62.5 | 4.0 |
部長 | 45歳~ | 1200万円 | 62.5 | 4.0 |
※課長代理は裁量労働制のため、基本給に残業代(みなし労働手当て)を含む
※課長以上は残業代ゼロ
- 28-30歳|主任クラスへ昇格
- 33-35歳|課長代理クラスへ昇格。裁量労働制となり、残業代は基本給に含まれる。残業がいちじるしく多い部署をのぞき一括の「みなし労働手当て」が残業代の代わりに支給される。
- 38-40歳|総合職であれば遅かれ早かれ課長クラスへ昇格する。課長以上は年棒制であると想定。
- 40-45歳|課長クラスにもいくつか等級がある。ランク2でこのくらいの年収。総合職であっても自動的には昇格できない。
- 50-60歳|部長、理事、役員へ昇格できる人は少ないため無視している。
③残業代込みの目安年収(月50h残業と仮定)
鹿島建設の特に理系は激務になりがちで、基本給+ボーナスの年収目安では意味がありません。そこで月50時間残業したと仮定して年収をまとめます。
年齢 | 役職 | 年収 | 基本給 万円/月 |
賞与 月/年 |
---|---|---|---|---|
~29歳 | なし | 563万円 | 30 | 2.5 |
30歳 | 主任 | 717万円 | 33 | 2.5 |
35歳 | 課長代理 | 652万円 | 45 | 2.5 |
40歳 | 課長1 | 928万円 | 58 | 4.0 |
45歳 | 課長2 | 1000万円 | 62.5 | 4.0 |
50歳 | 課長2 | 1000万円 | 62.5 | 4.0 |
55歳 | 課長1 | 928万円 | 58 | 4.0 |
60歳 | 課長代理 | 652万円 | 45 | 2.5 |
※残業代がつくのは主任クラスまで。課長代理になると残業代ゼロになり、基本給に含まれる。
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ここでは残業月50時間として計算しました。
ただし、本当はもっと激務であることが想定されます。特に技術系で激務な部署(設計、工事監督など)では軽く残業100時間を超えるでしょう。
たとえば残業が月100時間とすると、30歳・主任クラスでも年収830万円くらいになります(苦笑)。さらに現場手当て、深夜手当てなどの福利厚生を含めると、30歳・年収1000万円くらいになる人も…。
課長より現場で激務な若者のほうが年収高く、平等といえば平等な仕組みですかね?
ただし事務系の職種(営業など)は残業もそこまで多くない。
④注意点
【注意①】年収はボーナスの額により変わる(ここではボーナス2.5ヶ月/年の想定)。業績がよくなれば平均して年収50万円は普通に上がる。ゼネコンは今、オリンピック需要により何とかマシな業績になっているが、今後うわむく材料が見あたらない。
【注意②】賞与は「個人の査定・(部課)目標の達成度・会社業績」によって決まる。このうち影響大きいのが会社業績、次に個人の査定。会社の業績が伸びなければボーナスも伸びない。組合員であれば年によって、最低2ヶ月/年~最高??ヶ月/年くらいの差がある。管理職以降のボーナスは別の方法で計算、より個人や部課の成果が反映されやすい年収となる。
【注意③】同期入社であれば30代後半までは年収に差がつかない。差がつくのはそれ以降。
【注意④】サービス残業が常態化している。今後は改善するかも?
【注意⑤】課長代理は裁量労働制。残業代ゼロの代わりに「みなし労働手当て」が支給される。ただし、著しく残業の多い部署は追加で残業代が支給される。
【注意⑥】管理職になると残業代はゼロ。また、管理職は年棒制である(予測)。
【注意⑦】年功序列だが、今後は実力主義にシフトするかも。
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まとめると、鹿島建設の年収で特筆すべき点はなし。ゼネコンは激務であり、残業時間がめちゃくちゃ多くなる。人によっては月100時間を越えます。残業代によって年収が高くなる典型的な業界です。テレビ局、広告代理店、出版社と同じ。
鹿島建設の福利厚生
- 独身寮|あり。建設会社なのでちゃんとしている。
- 社宅|あり。建設会社なのでちゃんとしている。
- 世帯手当|調査中
- 住宅補助|調査中
- 残業代|
・主任クラスまでは残業代がでる。
・課長代理は裁量労働制であり残業代はゼロ。その代わりに「みなし労働手当て」が基本給に含まれる。
・管理職以降は残業代ゼロ。 - その他の福利厚生|通勤手当、出張手当、外勤手当、現場手当など
- その他の注意事項|
まとめると鹿島建設の福利厚生は一般的な大企業なみ。
福利厚生込みの年収を知りたい方は残業代込み年収に、福利厚生の金額(おおむね50-100万円/年くらい)を加算しましょう。
ゼネコン・建設業界の中でどのくらい?
鹿島建設の年収はゼネコンの中では「トップクラス」です。
また、建設業界全体でみても「トップクラス」。スーパーゼネコン5社(大林組、鹿島建設、清水建設、大成建設、竹中工務店)と並ぶくらいの年収です。
ただ、メーカーや他の業界まで広げてみると、決して給料の高い企業ではありません。残業が多いので年収が多くなっているだけです。←これを高年収と言えるのだろうか?
ある程度まとまったら年収ランキングを作りますね(準備中)。
>建設業界(ゼネコン)の年収ランキング。20代・30歳・40歳の年収は?
鹿島建設に転職・就職するあなたへ
建設業界の今後(特に国内)
まず建設業界の流れと、今後の動向をざっくりと解説します(日本国内限定)。
- 人口増加・インフラ投資拡大
↓ - 何もしなくてもビジネス拡大
↓ - 人口頭打ち~減少時代・インフラ投資減少・建設需要の減少
↓ - ビジネスも頭打ち~減少
↓ - 国内にとどまっていてはダメだ!!!
↓ - グローバル展開を強化(今ココ!)
↓ - 海外も競合が激しく儲からない…
↓ - 薄利多売・体力勝負
今後の課題は人口が減り建設需要が減っていく中で、どうビジネスを拡大していくか、という点につきます。まぁ誰にでも思いつくアイディアとしては「グローバル展開」になります。
ということで、グローバル展開に成功した企業が生き残っていくでしょう。
ただし特に何もしなくても会社の規模をダウンサイジングし、さらに業界再編でゼネコンを半分くらいの数に集約すれば、国内だけの経営でもそれなりにはやっていけるでしょう。
(インフラや建設需要は減るとはいえ、ゼロにはならないため)
建設業界の課題と今後の動向について、くわしくはこちらの記事(”3分でわかる建設業界。現状と課題、今後の動向まとめ【2017年版】”)にしています。
鹿島建設の将来性。今後どうなる?
鹿島建設はスーパーゼネコン5社(大林組、鹿島建設、清水建設、大成建設、竹中工務店)の一角であり、超高層ビルや大型案件に強みを持つ会社。
国内市場が縮小していくため、国内は老朽化のたてかえ需要を中心に維持して、海外で売上を伸ばしたいところ。ただ、海外は国内とは施工方法がまったく違うため、日本の技術を活かせるような案件は限られる。
そのうえ価格もシビアで、決して儲かるような案件ではないのですが…。海外現地ゼネコンとの協業によって、リスクを抑えながら何とかしていくしかないでしょうね。
結論として、建設業界自体に将来性を感じないのですが、鹿島建設などスーパーゼネコンは業界再編して生き残っていくものと考えます。
鹿島建設の激務度・ブラック度
ゼネコン・建設業界は基本、激務な業界です。鹿島建設においても同じこと。
なぜ、建設業界・ゼネコンはブラック業界といわれるのか?
それは
客が要求する工期はどんどん短くなり、競合が厳しく入札価格もどんどん下落しているから。要はゼネコンが儲かっていないことが問題。会社が儲からないと従業員は無理をさせられる。
無理な工期 = 従業員は激務になる。
競合が激しい = 無理な予算で作らないと大赤字になるため、人を十分にかけれない。
会社が儲かっている状況であれば、
人を増やすか案件から降りればいいだけなのですが、儲かっていないので人を増やすわけにはいきません。今いる従業員だけで何とかしないといけない。
これらが激務・ブラック化する主な理由です。
詳しくはこちらの記事(”建設業界(ゼネコンなど)が激務・ブラック業界といわれる4つの理由 ”)にまとめています。
ゼネコン・建設業界の業界研究記事
>就職偏差値ランキング2018卒:建設業界(ゼネコン・住宅メーカー他)
>3分でわかる建設業界。現状と課題、今後の動向まとめ【2017年版】
>建設業界(ゼネコン)の年収ランキング。20代・30歳・40歳の年収は?
鹿島建設の社員クチコミ・評判
鹿島建設の「①激務度・ブラック度」「②年収事例」「③キャリアパス(出世の難易度)」「④その他」「⑤福利厚生」に関して情報をお持ちの方へ。「コメント欄」にてご教示いただければ幸いです。
転職者・就活生の役に立つようなコメントでしたら何でも構いません。事実に基づく批判もウェルカムです。
またデータには万全を期しておりますが、2017年公開時点での情報ですのでご了承ください。
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