日本年金機構『職員・事務職』は年収低い?

日本年金機構の年収に関する、以下の疑問を解消するための記事。

  1. 日本年金機構の正規職員・事務職が年収低いって本当?
  2. 日本年金機構の平均年収は?
  3. 日本年金機構の理事長/理事/監事/所長/課長の年収は?
  4. 日本年金機構の福利厚生は?

それでは正規職員/事務職の年収について、

初任給(学部卒/院卒)〜20歳代・30歳・35歳・40歳・50歳での目安年収と、各役職ごとの目安年収、残業代こみ年収、福利厚生をまとめていきます。転職・就活のご参考にどうぞ。

日本年金機構の『平均年収・平均年齢』

日本年金機構の平均年収・平均年齢のデータは以下のとおり(総務省のホームページを参照)。

  • 年次『2015年度』
  • 平均年収『597万円』
  • 平均年齢『43.4歳』
  • 対象従業員『9,799人』
  • 過去の平均年収推移
    2014年度『570万円』
    2013年度『520万円』
    2012年度『515万円』
    2011年度『546万円』
    2010年度『594万円』

2015年度は地方公務員なみの『平均年収597万円』となっていますが、一部上場企業の平均年収と比べてみると明らかに劣っています。

したがって日本年金機構の年収は、低いとも高いとも言えません。何と比べるのか?という話かと思います。次項よりくわしく見ていきましょう。

日本年金機構『正規職員・事務の年収まとめ』

日本年金機構・正規職員/事務職の年収について、まずはシンプルにまとめから。地域手当により『(基本給+扶養手当) x 0%~20%』の加算ありますが、ここでは+10%と想定します。

  • 学卒/院卒の初任給『年収280~300万円』
    ・学部卒の初任給『17.67万円/月(地域手当ゼロ)』
    ・学部卒の初任給『21.2万円/月(地域手当マックス)』
    ・都内勤務であれば基本給が+20%となる
    ・残業代、各種手当は別途だが、いずれにせよゴミのような年収である。
  • 学卒5年目27歳『年収360万円』
    ・『基本給22.5万円/月+ボーナス4ヶ月+残業代』が目安
    ・月30Hの残業代こみ年収420万円になる。
  • 学卒8年目30歳『年収400万円』
    ・最速で主任クラスに昇格したときの年収。数年の遅れはあれど、正規職員のほぼ全員が昇格する。
    ・『基本給25万円/月+ボーナス4ヶ月+残業代』が目安
    ・月30Hの残業代こみ年収460万円になる。
  • 学卒15年目37歳『年収480万円』
    ・係長クラスに昇格した場合の年収。
    ・『基本給30万円/月+ボーナス4ヶ月+残業代』が目安
    ・月30Hの残業代こみ年収560万円になる。
  • 学卒18年目40歳『年収750-800万円』
    ・最速出世で「管理職(課長/次長/所長級)」に昇格した場合の年収。残業代はゼロになる。
    ・正規職員であれば数年~10年の遅れはあれど管理職に昇格する。
    ・責任の大きさ、管理するチームの大きさ、業績によって年収は振れる。
    ・係長クラスから昇格できなければどれだけ歳を重ねても年収700万円がマックスである(勤務地手当・残業が多ければMax年収800万円に到達するが…)。
  • 学卒23年目45歳『年収1000~1200万円』
    ・最速出世で「部長クラス」に昇格した場合の年収。
    ・部長とは思えないほど年収は低い。同期入社~5%程度である。
    ・係長クラスから昇格できなければ…以下同文
  • 学部卒28年目50歳『年収1200~1300万円』
    ・役員である「理事」に昇格したときの年収。同期入社~1人くらいが昇格するものと推測。ほとんど天下りポストで満席となるため、プロパーで出世できれば神。同じく役員の「監事」は厚生労働省の天下りポストになることが多い。念のため役員報酬のまとめも作成しておく(後述)。

日本年金機構ホームページにて開示されている2015年度の給与を元に作成。

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まとめると日本年金機構・正規職員/事務職の年収は、管理職に到達しなければ話になりません。管理職になるまでの年収が低すぎて生活に困るレベル。しかも、この程度の年収で全国転勤ありなので、論外で就職先にはえらばない方がよいでしょう。もっと他によい就職先はあります。

『37-47歳・係長クラス・年収500-600万円+残業代+各種手当』は普通にやっていれば誰もが到達するライン。この時点で残業代も含めると年収650万円くらい。

【2016年】独立行政法人の年収ランキング

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『日本年金機構『職員・事務職』は年収低い?』へのコメント

  1. 名前:S.Yamashita 投稿日:2017/09/02(土) 00:33:25 ID:799f94804 返信

    貴ブログをつねづね興味深く拝読しております。
    この記事でも(独立行政法人全般は比較的オープンにしているとはいえ)わかりにくかった待遇面についての詳細について知ることができ、大変参考になりました。
    私としては、「就職偏差値ランキング」でも取り上げておられた、都市再生機構や石油天然ガス・金属物資源機構等についても大変興味があるのですが、貴ブログにおけるこうした記事に比肩するほどの詳細情報を見つけられずにおります。
    日々お忙しいことと思いますが、今後UR・JOGMEC等の年収・待遇等についてもご解説いただけましたら幸いです。
    よろしくお願いします。