【日本生命】営業総合職の年収・福利厚生

  • 「日本生命の営業総合職の年収は高い?低い?」
  • 「福利厚生はどんな感じ?」
  • 「営業総合職ってそもそも何?具体的にはどんな仕事をするの?」

などの疑問に答えるために、日本生命の営業総合職に関する情報を紹介する記事です。

生命保険業界への就活・転職を考えている方の参考になれば幸いです。

営業総合職について

日本生命における営業総合職は、全国の営業部の管理者として、生保レディのマネジメント業務を行う職種です。

一定期間の実務経験を経た後、入社6年目以降、営業拠点の管理者として、生保レディのマネジメント業務に従事します。

一口で言うと入社してから退職するまで個人保険の営業部門で生きていかなければならないわけですが。

営業のスペシャリストとして自ら生命保険の営業をするというよりは、営業拠点の拠点長になって生保レディに生命保険を売らせる、支社長になって管理する営業拠点に生命保険を売らせるというような仕事です。

営業総合職と総合職の違い

総合職でも拠点長や支社長の職に就くことはできますが…

営業総合職と決定的に違うのは、総合職の場合は、あくまでもキャリアの一環でそうした役職に就くため、2年~4年などの期間限定であることです。

これは総合職が、そうしたポジションで営業成果を挙げることだけを求められているのではなく、そこでの経験を本社の企画部門や執行部門、事務・システム部門など幅広いフィールドで活かしたり、営業拠点や支社を運営することで経営感覚を養うことを求められているからです。

つまり極論を言えば。

会社は幹部候補として将来有望とみなしている総合職を、経験を積ませるために拠点長や支社長の職に就かせ、そこで営業成果が挙がらなかったとしても本社に戻して昇進させることもあるのです。

総合職はホワイト、営業総合職は超絶ブラック

このように総合職は比較的ホワイトな環境で、しかも給料は高いです。

いっぽうで。

営業総合職は営業のスペシャリストとして営業成果を出し続けることが期待されている職種であるため、そのような甘いことは絶対にありません

入社時から殴られる、蹴られる、暴言を吐かれる、恫喝される、無視されるなどの肉体的・精神的なパワハラを受けながら軍隊の様に育成されます。

営業総合職の世界では「パワハラ」なんていう概念は一切ないため、これらの行為はすべて「教育・指導」の一環でごく自然に行われます。

そうした教育を受けて、将来的には拠点長や支社長になるわけですが、拠点長であれば支社長から、支社長であれば営業部門の担当役員から受けるプレッシャーは、生保レディや法人職域FC、総合職など他の職種の比ではありません。

売れる拠点の営業総合職は神扱い、売れない人はゴミ扱い

生命保険が売れる拠点長や支社長は会社で神様のような扱いを受ける一方、売れない人はごみ以下の扱いを受けることになります

当然売れない人の人権は無視され、支社長が拠点長を集めて毎月行う拠点長会議では、売れない拠点長が支社長から「この数字ができないなら今すぐこの窓から飛び降りろ!」などと言われることもザラにあります。

こうした職場環境で働いているため、営業総合職は、「生命保険が売れないと支社長や担当役員に殺される」と常に強迫観念に駆られながら仕事をしている人が多いのが現状です。

また。

そうしたことから遠い親戚や仲のいい友達はもちろん、疎遠になった友達や、友達の友達、飲み屋で知り合った人にいたるまで、見境なくえげつないアプローチをかけて生命保険の勧誘をします。

日本生命 営業総合職の年収まとめ

それでは、以下に学部卒で入社した場合の営業総合職の各年次での大まかな業務内容と給与水準をご紹介します。

営業総合職の給与体系は、年功序列の面と、管理者登用により一気に上がる面とがあります。

ただし。

自身の業績や拠点長として受け持つ営業拠点、所属する支社の規模や販売目標などによって給与も賞与も大きく変わってきます。

また。

拠点長に就くと年収は高くなりますが、生保レディや他の営業拠点の拠点長、法人顧客との飲みなどの付き合いも多いため、支出も多くなります

そのため下記はあくまでも目安として参考にしてください。

新入職員『年収310~320万円』

  • 月給25万円(拠点長候補職手当55,000円を含む。)
  • 賞与は夏5万円+冬15万円=計20万円
  • 1年目は生命保険、損害保険に関する資格試験を数多く受けなければならない。生保募集人一般過程試験、生保専門課程試験、変額保険販売資格試験、生命保険講座、損保募集人試験、AFP資格試験、証券外務員など、営業に欠かせない資格を色々と受けさせられる。しかし、営業総合職は生保レディと違って全員大卒なので、普通に勉強していれば合格できる。
  • 最初の数か月間は新入職員研修として鬼教官の下で営業のいろはや社畜精神を叩きこまれる。そこで営業総合職たる者は、「営業で成果を出せて当たり前」「成果を出せないヤツはゴミ以下」という洗脳教育が徹底される
  • 研修の教官は皆ヤクザ一歩手前のようなヤバイ人達ばかりで、パワハラ、モラハラは日常茶飯事に行われる。前述の通り、そもそも営業総合職の世界ではパワハラ、モラハラなんていう概念はない。
  • 1か月程度の座学を経て研修の一環ですぐに営業に出されるが、当然売れる人と売れない人への鬼教官の接し方には雲泥の差がある。また、そのときの営業成果によって同期の中での最初の順位づけが決まるため、人事選考の側面もある。
  • こうした前時代的な厳しい環境に耐えられずに辞める人は多く、1年目で大体6割は辞めていく。

入社2年目24歳『年収350~400万円』

  • 月給27万円(残業手当こみ)
  • 賞与は業績によっていくらでも高くも低くもなるが、だいたい夏+冬合計で28万円~78万円程度。
  • 残業という概念がなくなる。毎月時間外勤務約35時間相当として「拠点長候補職手当」というものが55,000円支給され、さらに実際の時間外勤務手当がこの金額を超過する場合は、別途時間外勤務手当が支給される規定である。
  • しかし実際には月100時間以上残業をしたとしても、残業時間を正直に申告して時間外手当をもらうことはタブー視されている。そのため毎月平均50~80時間のサービス残業が発生している
  • 菓子折りやお礼の品、クリスマス、ホワイトデーの品など、顧客への配り物は基本的にすべて自費で購入しなければならない
  • 営業を担当する地域は、治安の悪い場所や暴力団事務所、経済的に困窮している貧困層が多く住む地域であり、さらにそこできついノルマを課せられるため、通常の営業よりも精神的、肉体的な負担が高く、ノルマを達成する難易度も極めて高い。
  • それにもかかわらずノルマを達成できないと、「指導」と称して終電の時間を過ぎて深夜まで罵倒されたり侮辱され続ける日々が毎晩のように続く。
  • こうした過酷な環境に耐え切れずに、学生のバイトの様にバックれる人、精神を病んで休職してしまう人、上司に暴力を振い懲戒解雇になる人が出てくる。
  • こうして1年目よりもさらに過酷な環境におかれることに、多くの人が嫌気をさして辞めていく
  • 一方で、残った営業総合職は軍隊で選抜された精鋭として引き続き鍛え上げられていく。

入社3~5年目25~27歳『年収410~500万円』

  • 月給31万円
  • 賞与は、この年次から業績によって大きく差が出る。売れない人は夏+冬合計で30万円~40万円程度、売れる人は100~130万円程度とその差はかなり大きい。
  • 入社4年目からは「拠点長補佐」という位置付けで全国の営業拠点に配属される。そこで拠点長による拠点経営や生保レディのマネジメントをじっくり学ぶ。
  • この年次の間に次の昇格に向けた人事によるランク付け、選別が行われる。特に営業総合職の場合は、最速で入社6年目から営業管理職として営業拠点の拠点長を務めるため、人事選考上、非常に重要な時期になる。
  • ここまで来た人は、厳しい環境の中で耐え抜き、しっかりと営業の成果を出せるため、この年次がキャリアの中でもっとも生き生きと躍動する時期である。自分自身が頑張ればいくらでも稼ぐことができるという環境を味わえる最後のチャンスになる。
  • 「とりあえず3年はがんばる」と歯を食いしばって頑張ってきた人が、ここで培った精神面の強さや、忍耐力、営業力を武器に他業種の営業へ転職するケースもちらほらある。

入社6年目28歳『年収600~800万円』

  • 月給45万円~49万円(役職手当、残業代ふくむ)
  • 賞与はまさにピンからキリまで。夏+冬合計で60万円くらいしかもらえない人もいれば、200万円以上稼ぐ人もいる。
  • 最短で営業管理職である拠点長に登用されることがある。配属される営業拠点によって年収は変わるが、登用された瞬間から800万円に達することも多い
  • 拠点長になった場合、年間の業績によって翌年度の年収が変わる。良かった年と悪かった年で数百万円変わるケースも珍しくないが、それでも600万を切ることはほとんどない
  • 営業管理職に登用されなくても年収は500万円~600万円にはなるため、同年代の平均よりは上になる。
  • この年次で拠点長に登用されるのは、同期トップのグループ(全体の15%程度)で、第2グループ(同30%程度)が入社7年目、第3グループ(同35%程度)が入社8年目に拠点長に登用される。それ以降は大きな波があるわけではなく、拠点長としての職務が勤まるとみなされれば拠点長に登用される。
  • 総合職の場合、早くても入社8年目、通常は10年目~13年目にならないと拠点長にはなれないため、総合職を出し抜けるチャンスの年になる。
  • 拠点長になった場合、生保レディが順調に生命保険を売ってくれていればいいが、売れずに営業拠点の業績が悪くなると、家族や知人に生命保険を加入させることを生保レディに強要することも出てくる。
  • また自分自身の知人にも強烈に生命保険をすすめることで、友達や親戚が遠ざかっていってしまう人も多い。
  • 独身でこの年次で拠点長になると、その若さや優秀さ、将来の有望さを嗅ぎ付け、独身の生保レディたちから猛烈なアプローチを受ける
  • こうしたアプローチに応えると「拠点長とあの女はデキている!」と罵られる。逆に断り方が下手だと、相手と気まずくなったり、その生保レディがストーカーに転じることもあるため、いずれも後の拠点経営に影響をきたすリスクがある。

入社10~12年目32~35歳『年収800~1,050万円』

  • 規模にもよるが、拠点長として営業拠点を持っていれば大体の場合は1,000万円を超える。
  • 自分の営業拠点の所属する支社が負っている予算(販売目標)が大きければ大きいほど年収は高くなる。また、好業績を挙げて同期の中での順位づけでいい位置に居続けることが賞与を多くもらうためには必要。
  • 月給42万円(役職手当含む)。
  • 賞与は、営業成績が良くないと夏+冬合計で80万円程度と、法人職域FCよりも低い水準であるが、営業成績が良い人は270万円以上稼ぐこともざらにあり、同年次の総合職とほぼ同水準になる
  • 裕福な人が多く住み優良な顧客基盤を持つ営業拠点や、優秀な生保レディが在籍している営業拠点に配属される傾向にある総合職の拠点長とは異なり、貧しい人が多く住む地域や、業績が悪い営業拠点に配属されることが多い。また、勤務地も全国津々浦々のへき地の営業拠点に配属されることも多い。
  • 自身の業務の量の多さや重さはピークを迎える。朝は6:00台に出勤、日中は生保レディとの面談や同行訪問、支社での会議出席等、目が回るほど忙しくなり、ようやく落ち着いて仕事ができるようになるのは営業拠点の生保レディが帰る20:00頃、帰宅するのは1:00過ぎといった状況も良くある。
  • 仕事が平日だけでは片づけられなかったり、平日に会えない顧客を訪問する職員が土日に出勤することもあるため、土日も営業拠点を開けて出勤することも多い。
  • 独身でこの年次まで来ると結婚相手を探す暇がなく、どんどん仕事にのめり込んでいくか、キャバクラなどにどっぷりハマってしまうのどちらかに分かれる。

35~40歳以降は成績次第、本社・支社勤務もあり得る

あとは完全に拠点の成績次第。

なんどもしつこいが、売れる営業総合職は神の扱いを受け、売れなければゴミ扱いされる。

拠点の成績によって年収は2000万円超える場合もある。

さらに優秀な営業総合職はヘッドハント的に本社・支社勤務になることも。

そうなると総合職と変わらない待遇・給与となる。

以上が、営業総合職の各年次での大まかな給与水準です。

【参考】日本生命 営業総合職の募集要項・福利厚生

日本生命・営業総合職の採用にあたっての募集要項および福利厚生はこんな感じです。

○給与(初任給月額)

大卒以上250,000円

※拠点長候補職手当(55,000円・翌月支給)を含む。

※拠点長候補職手当は、時間外勤務約35時間相当として支給。実際の時間外勤務手当が上記金額を超過する場合は、別途時間外勤務手当を支給。

○諸手当

時間外勤務手当、通勤交通費など

○賞与

年2回

○勤務地

会社の全事業所

入社後2年間は東京または大阪

3年目以降は全国転勤あり(2018年度カリキュラムによる)

○休暇

  • 有給休暇(年間21日)(連続1週間程度夏季休暇を含む)
  • リフレッシュ特別休暇(長期勤続休暇:勤続年数に応じ、5年ごとに取得できる休暇(連続1週間または2週間程度))
  • アニバーサリー休暇(勤続1年以上の職員が年に1日、上記有給休暇とは別に自ら指定した日に取得できる休暇)
  • ファミリーサポート休暇(年間2日)(勤続1年以上の職員が家族の看護、子どもの学校行事への参加などで取得できる休暇)
  • 産前産後休暇(出産前6週間、出産後8週間)
  • 配偶者出産休暇(配偶者が出産する場合、出産日を含め前後通算3日間取得できる休暇)
  • 妊産婦休暇(妊婦・出産時に医師などの指導事項を守るために取得できる休暇)
  • 妊産婦検診休暇(妊婦・出産時に保健指導・検診を受けるために取得できる休暇) など

○その他福利厚生

各種福利厚生施設、社内預金制度、社内保険制度、独身寮(東京・大阪)、社宅、再入社制度 など

○各種支援制度

  • 育児短時間フレックスタイム制度(子どもが小学校就学後最初の8月末までの間、始業就業時刻を柔軟に変更し、就労時間を短縮できる制度)
  • 保育所利用補助制度(満3歳の年度末までの子どもをもつ職員に対して、保育所利用時の経費の一部補助として、最大月1万円を支給する制度)
  • 介護短時間フレックスタイム制度(要介護状態にある家族の介護のために、対象家族1名につき通算1096日を限度に就労時間を短縮できる制度)

まとめ

今回は、日本生命の営業総合職の目安年収や福利厚生制度に関する情報をご紹介してきました。

学生の皆さんにとっては「生命保険会社の営業」と聞くと年配の生保レディのイメージが強かったと思いますが、今回ご紹介したような大卒の営業のスペシャリスト、精鋭部隊もいるということをお分かりいただけたのではないでしょうか。

営業総合職というのは、数字が挙がらなければ支社幹部や担当役員から恫喝されることも当たり前にあるし、担当する営業拠点の生保レディも、必ずしも拠点長のことを良く思う人達ばかりではないため、全く言うことを聞かない人もいる中で営業成果を挙げなければならない過酷な職種です。

一方で、自分の働きかけによって生保レディががんばってくれて、年間販売目標を達成できたときには、何事にも代えられない達成感を感じることができ、それを共に戦ってきた生保レディと共有できるというとてもやりがいのある職種です。

そのため、「自分の人間力でどこまでやれるかを試してみたい!」「第一線で生命保険の意義を世の中に広めたい!」「そのためにはどんな苦労もいとわない!」という熱い思いを持っている人には、うってつけの職種といえます。

そうした人はぜひ採用選考に応募してみてください。

(ただし超絶ブラックであることはご覚悟を!!)

今回の記事が皆さんの就職活動・転職活動の参考になれば幸いです。

参考記事