転職・就活メールで必ず使う「お世話になっております」「お世話になります」。
このメールに対する返事・返信はどうする?返信メールに使ってもいい?
という疑問を解消していく記事。
まずは結論として「お世話になっております」へのメール返信は「お世話になっております」で問題ありません。何回メールのやりとりが続いたとしても、メール冒頭の挨拶として使ってよいです。
「お世話になっております」は「こんにちは・お疲れ様です」などの代わりに使う、丁寧な挨拶表現だからです。
ざっくりとした解説はこれにて終了ですが、いろいろな返信・返事方法をメール例文でまとめます。
※長文になりますので、時間の無い方は「パッと読むための見出し」より目的部分へどうぞ。
【例文①】面接日程調整メールへの返信・返事
Re:二次面接日程のご相談
転職株式会社
人事部 採用チーム
転職 様
お世話になっております。
就活大学・就活学部の就活です。
この度は、次回面接の日程候補をご連絡いただき、誠にありがとうございます。
それでは、いただいた日程の内、以下の日時にて伺います。
〇月〇日(〇)13:30~
お忙しい中、貴重なお時間をいただけるとのこと、とても嬉しく思います。
当日は何卒よろしくお願いいたします。
メール署名
参考となる記事:
【例文②】価格見積りメールへの返信・返事
Re: 見積送付の件
株式会社就活
就活 様
平素はお世話になっております。
転職株式会社の転職です。
早々にご対応をいただき、誠にありがとうございます。
お見積もり書を確認し、拝受いたしました。
お見積もり頂いた内容に関しましては、社内にて検討の上、
追ってご連絡をいたします。
お時間を頂戴いたしますが、
ご了承のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
メール署名
参考となる記事:
「お世話になっております・なります」の使い方
「世話になる」の意味は「援助を受ける」ですから、社外の人に使っても、社内の人に使っても間違いではありません。社外だけでなく、社内の人にだって援助をもらって、私たちの仕事は成り立っているわけですから。
でも実際には、社外のメール・電話・商談で挨拶に使い、社内の人を相手には使いません。
「お世話になっております」の使い方;
- ◎正解|社外メール冒頭の挨拶に使う
- ◎正解|社外からの電話の挨拶に使う
- ◎正解|社外・商談の挨拶に使う
- ◎正解|社外・名刺交換の挨拶に使う
- ×NG|社内メール・電話では使わない(お疲れ様です。などを使う)
※就活・転職のシーンでは「社外=選考を受ける企業」と考えましょう。
【例文①】社外メールでの使い方とポイント
株式会社転職
転職 様
平素はお世話になっております。就活株式会社の就活です。
「平素より~」は面識のある相手に使う。初対面の相手にメールを送るには「お世話になっております」を挨拶に使い、メール本文では「突然のご連絡、大変失礼いたします」を使う。
~後略~
【例文②】就活・転職メールでの使い方とポイント
株式会社転職
人事部 採用チーム
転職 様
お世話になります。就活大学・就活学科の就活太郎と申します。
突然のご連絡、大変失礼いたします。貴社のホームページを拝見し、連絡いたしました。
~後略~
初対面の相手にメールを送るには「お世話になっております」または「お世話になります」を挨拶に使い、自己紹介を簡潔にする。「~申します」は名乗るときに使う謙譲語。メール本文では「突然のご連絡、大変失礼いたします」を使う。
~後略~
▼「世話になる=援助をもらっている」なので、初対面には不適切だとする主張もあります。が、ビジネスシーンでは「こんにちは」の代わりに「お世話になります」を使うため問題ありません。気になる方はメールの書き出しを「突然のご連絡、大変失礼いたします。~と申します」としましょう。
▼「いる」は現在形、「なる」は現在・未来の両方を表せる、ということで「(今)お世話になっております」「(今~今後)お世話になります」という違いがある、という主張もあります。が、実際にはどちらでも構いません。
参考となる記事;
「お世話になっております」メール返信の注意点
注意①何度も使うと「クドい」と感じる人もいる
「お世話になっております」お世話わにります」は「こんにちは、お疲れ様です」と同様、挨拶として使われることが多く、ほとんどのビジネスメール(就活・転職メール含む)の冒頭に使われます。※本来の意味は「援助をうける」ですが、だんだんと薄れ「挨拶」として使われています。
ただしメールやりとりが多くなればなるほど、さすがにクドいと感じる方もいます。
本当は何の問題もないのですが…。
そういうときには「お世話になっております」を省略し、「ご連絡いただき、ありがとうございます」などで代用してもOK。
それよりも「~と申します、~です」という自己紹介は、さすがに何度もする必要はありません。目安としては、最初のメール返信では名乗り、それ以降のメール返信では自己紹介を省略しても構いません。
注意②社内の人には使わない
使い方のところでも解説しましたが、「お世話になっております」は社内の人に対しては使いません。社外の人(就活・転職もふくむ)に対して使います。
理由は、
ビジネスシーンでは「社内=ウチ(身内)、社外=ソト(外)」と考えるから。
たとえば、
社外の人に対しては、あなたの会社の役員であろうと社長であろうと「社長の佐藤が申しておりまして・・・」のように、呼び捨てを使い、社外の人をたてるために謙譲語を使います。社外の人に対しては、社内の役員をたてる尊敬語「佐藤社長がおっしゃいました」は使いません。
もっとわかりやすい例として、
他人に対して自分の父親のことを話すとき、「お父さん」は使わず「父」を使います。身内のことは呼び捨てを使うことでへりくだり、必ず相手をたてます。
つまり、社内で「お世話になっております」を使うことは、おなたの父親に対して「お世話になっております」を使うことと同じ。
父親が子供を「世話する」のは当たり前のことで、わざわざ言うまでもないことです。
それと同じロジックで社内の人に「お世話になっております」を使うのはおかしい、ということになります。上司が部下の「世話をする」のは、身内としてあたり前のことなのですから。
詳しくは別の記事にしていますので、ご参考にどうぞ。
参考となる記事;
「お世話になっております」の他にも使える言い換え表現
つづいて「お世話になっております」以外にも使える挨拶表現のまとめ。場面ごとに使い分けができると、より素晴らしいメールになるでしょう。
- いつもお世話になり、誠にありがとうございます(面識のある相手のみ)
- 大変ご無沙汰しております(連絡期間が空いたときのみ)
- 先般は○○の件でお世話になり、誠にありがとうございました(具体的にお礼を述べる)
- 平素は格別のご高配を賜り、深くお礼申し上げます(形式ばった言い方)
- いつもご愛顧いただき、ありがとうございます(形式ばった言い方)
- 突然のご連絡、大変失礼いたします(はじめての相手に送るメール)
- ご連絡いただき、ありがとうございます(メール返信のときだけ)
まとめ
これでもかというくらい「お世話になっております」「お世話になります」メールへの返信・返事のやり方について語ってみました。
ぜひ、ありとあらゆる場面を経験し、使い方をマスターしてください。頭でどうこうなるものではないので、ビジネスシーンで場数を踏んでくださいね。ではでは~~。