国民投票でEU離脱が決定したイギリス、その理由について分かり易く解説していきます。
理由1:EU=支配者ドイツvs.イギリス
EUを作り上げ、実質的な支配者となったドイツ。自国の通貨ポンドを維持し片足だけEUに入ってメリットを受けようとしたイギリス。もともとプライドの高いイギリスは、第二次世界大戦敗者のドイツが支配するEUに加わりたくなかった。
ドイツ人はヘリクツ野郎だから気に食わない!!
あのイギリス人はsillyだ!!
これは海外同僚社員のヒソヒソ話。ドイツ人とイギリス人はとにかく仲が悪く、こんな感じのことを裏でヒソヒソと言っています。
もともと水と油の関係と同じで混ざり合うことのない、イギリスとドイツ。今回の国民投票でEU離脱となったのも自然な流れです。
これが1つ目の理由。続いて2つ目の理由を述べていきます。
理由2:移民を規制したい
日本では馴染みのない他国からの移民・難民問題。実は海外では政治を変えるほどの社会問題となっていて、アメリカやシンガポールといった移民大国でも同じ問題を抱えています。
ところがユーロ圏に参加していると加盟国は移民規制ができない。EU加盟国の中で社会福祉と生活レベルが極めて高いイギリスに多くの難民、移民が集まるのは当たり前。増え続ける移民が深刻な社会問題となっていました。
そして所得の低い層が急に訳のわからないことを言い出します。
「オレたちイギリス人は移民に仕事を奪われている!!」
移民はだらだらと何もしなくては生活できないので、移住先のイギリスで職に就きます。イギリス人の就職先を移民が安い賃金で奪っている、というロジックです。
これは経済に行き詰まりを感じていたイギリス人にとって、耳障りの良い意見だったことでしょう。結局この意見は多くの支持を集め、国民の移民に対する不満が爆発。
結果、今回の国民投票にまで至ったのです。
以上が一般的な見解。
しかし私は、移民規制をすれば自分の生活が豊かになると勘違いしているイギリス人に言いたい。
自分が就職できないことを移民のせいにするな!!
移民に仕事を奪われるような付加価値の低い仕事しか出来ない自国民の責任であって、人のせいにするのは大きな間違い。
実際、移民というのはコンビニ店員、農作業、工場オペレーター程度の仕事しかできない人材がほとんどなのですから。←それはそうと最近東京の居酒屋もほとんど中国人店員になってしまいましたね…日本においても在日朝鮮人問題、中国人移民問題などの問題がある。異国民を受け入れたくないというのはどこの国でも一緒なのだと思う。
イギリスがEU離脱をしたい理由は以上。続いてデメリットを見ていきます。
イギリスのEU離脱デメリット:EUのウォール街としての機能が薄れる
分かりやすいのは金融・投資機関への影響。EU圏を離脱することでロンドンはEUのウォール街としての機能が薄れるでしょう。
そして市場は大混乱に陥る!!というのが一般的な見解。
しかし、ここでも私の意見は違う。
海外企業はイギリスにいるメリットが無くなったら本拠地をドイツに移せば良いだけの話で、損するのはEUのウォール街としてのポジションを奪われたイギリスだけという構図。
イギリスにとっては大きな問題でも、日本や他海外企業にとっては何も問題ではない。
ただし、想定できる日本企業への影響もありますので述べていきます。
日本企業への影響:円高による輸出企業の業績悪化?
イギリスが離脱して不安定となったEU。
ユーロとポンドが売られ、安全資産と言われている日本円に資本が集中する。為替が円高になると当然、輸出企業の業績悪化は避けられない事態。
これが一般的な見解。
しかし私の見解はやはり違う。
輸出企業は円高などこれまで何度も経験していて、対策を十分に練っていると考える。実際、ちゃんとした企業は現地生産しているし、EUにも巨大な生産拠点を持っている。そのような企業にとって円高など大した問題ではない。
加えてEUに生産工場を持つ企業はユーロ安によって、EUから輸出し儲かるチャンスが出てくる。
結局、多少の円高で業績が著しく悪くなる企業など、もともと存在価値無し。
《参考》イギリスEU離脱が日系製造メーカーに与える影響とは?
デメリットしかなかったイギリスEU離脱
イギリスにとってのデメリットが大きすぎるのに、国民投票でよく過半数もいったなぁ…という印象。
イギリスが抜けた今、EUはもはやドイツのやりたい放題。金融からマーケットまで何から何まで支配して、全ての加盟国はドイツの言われるがままでしょう。
ただしドイツは戦争で多くのEU加盟国に侵略した過去があり、どの国からも嫌われています。しぶしぶユーロ圏に参加していた加盟国がこれを機に離脱するかも??
イギリスのEU離脱は特に何も影響がないが、EUが解体するとなるとおもしろい。
ということで今後のEU解体に期待!!