大企業と中小企業の違いってなに?就職・転職するメリット・デメリットってなに?
平均年収・企業数・従業員数・離職率など、数字を用いて具体的に解説していきます。
この記事の目次
中小企業と大企業の違い①言葉の定義
大企業と中小企業は以下のように定義されています。売上とか利益とかは関係なく、資本金と従業員数だけを指標に決まっています。
中小企業
- 製造業・建設業・運輸業
資本金3億円以下かつ
従業員数300人以下 - 卸売業
資本金の額1億円以下かつ
従業員数100人以下 - サービス業
資本金の額5,000万円以下かつ
従業員数100人以下 - 小売業
資本金の額5,000万円以下かつ
従業員数50人以下
大企業
上記以外の会社
違い②企業数
- 大企業:1.2万社(0.3%)
- 中小企業:419.8万社(99.7%)
- 【参考】東証一部上場企業:1867社(0.04%)
違い③従業員数
- 大企業:1,229万人(31%)
- 中小企業:2,784万人(69%)
- 【参考】東証一部上場企業:約300万人(7.5%)
違い④離職率
大学卒業者の離職率(3年以内、従業員数別)の比較。
- 1,000人以上:22.8%
- 500~999人:29.3%
- 100~499人:32.2%
- 30~99人:39.0%
- 5~29人:51.5%
- 5人未満:59.6%
【出所】厚生労働省発表、平成24年3月卒業者を対象
新卒で入社した企業が働きやすいか働きにくいか?は離職率に表れます。
従業員数が多くなればなるほど離職率は低くなっています。
ということは新卒にとって大企業は働く環境がよく、中小企業は働く環境が悪い。結果として中小企業は新入社員が定着しない、とみて間違いないでしょう。余裕のある大企業のほうが新人教育に時間とお金を使えることが主要因ですね。
大企業のメリット:新入社員が定着しやすい
中小企業のデメリット:新入社員が定着しにくい
違い⑤平均年収
続いて男性のみ平均年収の違い。
【参考/東証一部上場企業平均:672万円】
- 5,000人以上:519万円/42歳15.4
- 1,000〜4,999人:475万円/43歳 14.0
- 500~999人:450万円/44歳 13.5
- 100~499人:419万円/44歳 12.1
- 30~99人:402万円/45歳 11.4
- 10~29人:429万円/47歳 12.6
- 10人未満:390万円/51歳 15.6
【出所】国税庁、平成27年9月発表の民間給与実態統計調査
10人未満の中小企業と5,000人以上の大企業の間の年収ギャップは129万円もあるという結果に…さらには東証一部上場企業の平均年収との比較だと、もう目を覆いたくなるほどの違いが存在。
大企業と中小企業の平均年収の違いを比べると、その差は歴然としています。
年収が高いことも大企業のメリットと考えられますね。
大企業のメリット:年収が高い
中小企業のデメリット:年収が低い
違い⑥平均勤続年数
続いて男性のみ平均勤続年数。
- 5,000人以上:15.4年
- 1,000〜4,999人:14.0年
- 500~999人:13.5年
- 100~499人:12.1年
- 30~99人:11.4年
- 10~29人:12.6年
- 10人未満:15.6年
【出所】国税庁、平成27年9月発表の民間給与実態統計調査
勤続年数が長いほど従業員の満足度が高いと言えます。30人未満の企業は同族経営が多く、経営者一族で勤続年数をあげていると推測。
あまり大差はありませんが、傾向としては従業員数が多くなればなるほど平均勤続年数も長くなります。
大企業のほうが中小企業よりも安心して働き続けられる環境である、ということが言えます。
大企業のメリット:雇用に対する安心感
中小企業のデメリット:雇用に対する不安感
まとめ
一般的にみると、大企業のほうが従業員にとって嬉しいことは火を見るよりも明らか。
でも大企業のデメリットばかり挙げる人が後を絶ちません(苦笑)。
で、そういう方々のプロフィールを見ると大企業のSE職、IT業界大手、金融業界とか、大量系・使い捨て採用の会社出身者が多いのです。
文句ばかり言いたい気持ちもよくわかります。
でもそれって完全に自分の責任。大企業のせいにするな!と言いたい。
だって根本的には実力が足りていなくて変な大企業に就職してしまった訳ですからね…
こういう大量採用系の大企業に勤める人は派遣社員と同じような仕事しかしておらず、大企業の総合職がどういうものかを実際には分かっていない。
分かってないくせにデメリットばかりを挙げるのだからしょうがない(苦笑)
ダラダラ書きましたが結論は、
就職・転職するなら絶対に大企業でしょ!!
でも大量採用系の大企業・職種にしか内定しなかった場合…キツイです。