営業職と販売職の違いについて、現役営業マンが誰よりもわかりやすく解説する記事。また、就活・転職の面接で「営業職と販売職の違いは何ですか?」ときかれた時の回答例についても記します。
まずは基本として営業職と販売職はどちらも、商品やサービスを売る仕事であって意味としての違いはありません。
ただ、誰かが以下のような違いがあると勝手に決めています。
- 販売職 = 決められた店舗や場所でモノやサービスを機械的に売る職種。受け身(リアクティブ型の販売)。
・あらかじめ決められた場所で客を待ち、売る仕事
・たとえばアパレルの販売員、化粧品の販売員、旅行代理店の販売員とか、アルバイトに近い感覚の仕事 - 営業職 = モノやサービスを売る職種ではあるが、自分から売り込みに行く。積極(プロアクティブ型の販売)。
・ビジネスを売り込みに行く仕事
・たとえば商社マン、銀行マン、証券マンの営業職
なんとな〜くのイメージでまとめると、
販売職は決められたモノを決められた場所で売る、受け身な仕事。
営業職はよりガチになってモノを売りこみにいく、積極的な仕事。
という違いがあるかと。それでは本文中にてくわしく解説していきますね。
※「営業=営利を目的として事業をいとなむこと」「販売=売りさばくこと」と辞書にありますので、言葉の意味にも違いはあるのかもしれませんが…。
※営業職も販売職も英語にすると「Sales」とありますが、私が翻訳すると「営業職=Sales」「販売職=Shop clerk、Shop staff」となります。日本語って難しい…
販売職と営業職の違いとは何か?
実際にどんな仕事が販売職で、どんな仕事が営業職かをみていく方がわかりやすいため、まずは以下の例で比べていきましょう。
違い①販売職の例
販売職の仕事には以下のようなものがあります。
- アパレルショップの販売員
アパレル販売職:
・ユニクロの販売職、GUCCIの販売職、ルイ・ビトンの販売職など
(ショップ店員などと呼ばれていますが結局のところ販売職です) - 旅行代理店の窓口にいる販売員
旅行代理店の販売職:
・JTBの販売職、HISの販売職など - デパートの売り場にいる販売員
デパートの販売職:
・三越伊勢丹の販売職、高島屋の販売職など - 化粧品の売り場にいる販売員
化粧品の販売職:
・花王の販売職、資生堂の販売職など
(ビューティー・アドバイザーなどと呼ばれていますが結局のところ販売職です) - 携帯電話ショップにいる販売員
ショップの販売職:
・ソフトバンクの販売職、ドコモの販売職など
(クルーなどと呼ばれていますが結局のところ販売職です) - 結婚式場の販売員
ブライダル関連の販売職:
・ベストブライダルの販売職、ワタベウェディングの販売職
(ブライダル・プランナーなどと呼ばれていますが結局のところ販売職です) - 家電量販店の店頭にいる販売員
量販店の販売職:
・ヤマダ電機の販売職、ビッグカメラの販売職
これらの販売職に共通することって何でしょうか?
①決められた店舗にいる、②決められた商品・サービスを売る、③客を探すのではなく待つ仕事、④一般消費者を相手にする、などがあるかと思います。これが販売職の特徴となります。
ただ実際にはチラシ配りとか、メール配信とか、営業電話とか、受け身ではない仕事もありますが…。ここでは一般論としての解説をしています。
違い②営業職の例
つづいて営業職の例をみていきましょう。
- 証券会社の営業マン
・野村證券の営業職、大和証券の営業職、岡三証券の営業職など - 銀行の営業マン
・三菱東京UFJ銀行の営業職、三井住友銀行の営業職など - メーカーの営業マン
・ソニーの営業職、パナソニックの営業職、信越化学工業の営業職など - 商社の営業マン
・三菱商事の営業職、三井物産の営業職など - サービス業の営業職
・電通の営業職、セコムの営業職、ベネッセの営業職など - 物流業の営業職
・JRの営業職、ヤマト運輸の営業職など
これらの営業職に共通することって何でしょうか?
①国内外を動きまわって積極的に商品を売り込みにいく、②売るための企画(マーケティング)をする、などがあるかと思います。これが営業職の特徴となります。
同じ企業でも「営業職」「販売職」は別にある
ここで注意点として、同じ企業においても「営業職・販売職」を区別している点です。
営業職と販売職の違いとは?①化粧品メーカー
たとえば化粧品の販売であれば、店頭販売員のことを「販売職」といいますが、資生堂などの化粧品メーカーはこれとは別に「営業職」を採用しています。それぞれの仕事内容の違いは次の通りとなります。
- 販売職 = 店舗で客がくるのを待ち、店頭で販売する人のこと。ビューティー・アドバイザーなどと呼ばれる
- 営業職 = 店舗にはいない、メーカーの支社か本社にいる。会社のビジネスを拡大するために仕事をする
・販売職を束ねる役割
・新たな売り先を探す
・新商品を企画する
・より売れるための方法を探す
・新規出店を企画する
※ただ実際にはチラシ配りとか、メール配信とか、営業電話とか、受け身ではない仕事もありますが…。ここでは一般論としての解説をしています。
営業職と販売職の違いとは?②家電量販店
また家電量販店の販売であれば、店頭販売員のことを「販売職」といいますが、ヤマダ電機などのはこれとは別に「営業職」を採用しています。それぞれの仕事内容の違いは次の通りとなります。
- 販売職 = 店舗で客がくるのを待ち、店頭で販売する人のこと。
- 営業職 = 店舗にはいない、支社か本社にいる。会社のビジネスを拡大するために仕事をする、どちらかというとマーケティングに近い仕事。
・販売職を束ねる役割
・メーカーとコラボして新商品の企画をする
・より売れる商品を見つけてくる
・新規出店を企画する
販売職と営業職の違いとは何か?面接できかれた時の回答例6つ
ところで就活・転職の面接では以下のような質問をされるケースがあります。
「販売職と営業職の違いはどこにあると考えますか?」
「販売職と営業職の違いを教えてください」
これが正解だ!というのは無いのですが、あまりに的はずれな回答をしてしまうと不採用になる可能性あります。そこで、就活・転職できかれた時の回答例をまとめておきます。
面接での基本回答パターンとして、あなたの話す回答時間は長くても1分にしてください。