外資系化学メーカーに就職・転職ってどうよ?年収とかいろいろ

就活・転職者から多くのご質問をいただきましたので「外資系化学メーカーの年収・メリット・デメリット・激務度」について語ろうと思います。

私ならこっちを選ぶ!!という余計なコメント付きです(苦笑)。

就活・転職の企業研究にお役立てください。

外資系化学メーカーの年収ランキング

一応ランキング形式で、上位にいるほど年収の高い企業になります。

Dupont (米デュポン)の年収

デュポン日本法人の年収は平均値で考えると日系大手よりも高い(気がする)。ただし出世速度によるバラツキ多し、個人と部・課・グローバル業績連動のボーナスによるバラツキ多し。日系メーカーでありがちな下積みは重要でなく、成果次第で30歳前半マネージャーも可。逆に出世できない人は万年担当クラスもあり得る。

  • 担当クラス(目安年齢~30歳):日系大手メーカーとほぼ同じ
  • マネージャー(目安年齢30~50歳):年収1000~1400万円(年棒制+インセンティブ)
  • 部長クラス(目安年齢40~60歳):年収1500~2000万円(年棒制+インセンティブ)

【注意①】マネージャーになるまでは家賃補助あり(額は不明)
【注意②】インセンティブで年収も変わるため、幅をもたせた
【注意③】新卒採用ないかもしれない
【注意④】ダウと合併後、年収がどう変わるか不明

スリーエム (3M)の年収

スリーエム日本法人の年収は、平均値で考えると日系大手より高い。コメントは他と被るため省略。

  • 担当クラス(目安年齢~30歳):日系大手メーカーとほぼ同じ
  • マネージャー(目安年齢30~60歳):年収1000~1300万円(年棒制+インセンティブ)
  • 部長クラス(目安年齢40~60歳):年収1300~1500万円(年棒制+インセンティブ)
  • 理事クラス:年収1500~2000万円

【注意①】マネージャーになるまでは家賃補助あり(額は不明)
【注意②】インセンティブで年収も変わるため、幅をもたせた
【注意③】新卒採用ないかもしれない 2018卒の新卒採用あり!

Dow Chemical (米ダウ・ケミカル)の年収

ダウ・ケミカル日本法人の年収は、平均値で考えると日系大手と同じくらい。コメントは他と被るため省略。

  • 担当クラス(目安年齢~30歳):日系大手メーカーとほぼ同じ
  • マネージャー(目安年齢30~50歳):年収800~1100万円(年棒制+インセンティブ)
  • 部長クラス(目安年齢40~60歳):年収1500~2000万円(年棒制+インセンティブ)

【注意①】家賃補助がないため日系メーカーと比較する時には100万円引いて考えること
【注意②】個人と部・課の業績次第で年収も変わるため、幅をもたせた
【注意③】新卒採用ないかもしれない
【注意④】デュポンと合併後、年収がどう変わるか不明
【注意⑤】マネージャーになれなければツライ…。

BASF (独バスフ)の年収

バスフ日本法人の年収は、平均値で考えると日系大手より低い。コメントは他と被るため省略。

  • 担当クラス(目安年齢~30歳):日系大手メーカーとほぼ同じ
  • マネージャー(目安年齢30~60歳):年収900~1000万円(年棒制+インセンティブ)
  • 部長クラス(目安年齢40~60歳):年収1200~1400万円(年棒制+インセンティブ)
  • 理事クラス:不明

【注意①〜③】スリーエムと同じコメント

別格:ヘッドハント組の年収

就職ではなく、転職の話題になってしまうのですが…。

外資系化学メーカーで積極的にヘッドハントしている人たちがいます。

台湾メーカー、中国メーカー、SABIC(サウジ)、韓国メーカーなど。

途上国のメーカー中心ではありますが、ヘッドハントされると年収2000万円から上は年収1億円という世界。たとえば定年退職して中国メーカーにコンサルとして働いている人だと、1日10万円契約とかの事例あり。

また一時期、流行っていたSamsungグループだとマネージャー年収2000-5000万円、VP年収5000万円-1億円とか(今でも相変わらず転職する人が多いですね)。

とある中堅メーカーの営業と技術が半抜きされたとか、コレはさすがに詳しく話せないネタですね…。

ただし、用済みになったらすぐに捨てられます。「明日からもう来なくていいよ」ってやつです。まぁ一応、ご参考までに。

その他

外資系化学メーカーで新卒採用もしていそうなところをピックアップしました。

リクエストありましたら追記していきます。

※2018卒は調査が足りていなくて、どの会社が新卒採用するのか把握できていないです、すみません…。ご教示いただければ幸いです。

外資系化学メーカーの激務度

激務度はもちろん、やっている仕事と部署によります。海外とのやりとりが多ければ激務(活動時間が早朝か深夜になりがち)。そうでなければ、特に大した事はありません。

日系化学メーカーと同じ考え方で大丈夫です。

一般的に外資系化学メーカーは「成果を出していれば何も言われない」ですね。上司より先に帰ろうが、毎日定時で帰ろうが、成果で評価が決まります。

※外人が上司になると「ごますり」に余計な時間を費やす

一方の日系企業は「成果よりも仕事やってる感を重視する」が一般的です。結果よりも仕事のプロセスで評価されがち。数字以上に何をやったか、5年後に飯を食べていくためにどんな種まき仕事をしたか?が重要。そして上司の「飲み」に付き合うのも仕事のうち。

評価基準が「あいまい」で答えが無いから仕事が難しくなるのですよね…。日系の場合。

※これも上司によります

「外資」といっても、海外とのやりとりが少ない場合もあれば、ほとんど毎日、海外本社と会議をしている、という人もいて…。なかなか難しいですね。

※海外とのやりとりが多いと時差のために昼夜逆転します(苦笑)。

外資系vs.日系化学メーカー、就職するならどっち?

就活生や転職者が気になることって「結局どうなの?」ということだと思いますので、メリット&デメリットをまとめた上で、筆者からの提言をします。

外資系のメリット(日系化学メーカーとの比較)

  1. 変な「社内しがらみ」が少ない
  2. 成果を出せば若くてもマネージャーになれる
  3. 仕事が完全に分業されているので余計な仕事が降ってこない(降って来づらい)←これって結構重要
  4. やる事がはっきりしているため働きやすい(jobディスクリプション以外のことはやらされない)

外資系のデメリット(日系化学メーカーとの比較)

  1. 事業が頻繁に売却される(稼げない事業の切り離し)
    ▼外資系だったのに気づいたら日本の会社になっていた、なんてこともよくあります。日系メーカーに売却されるならいいものの、最悪なのが中国メーカーに事業売却された場合ですね…。逃げるが勝ち!
  2. 若者が上司になる
    ▼外資系だと上司が自分よりも若輩者になるってことが頻繁に起きます(苦笑)。日系メーカーでもまぁ、ありますが…。
  3. なんだかんだで、そんなに年収高くない
    ▼結局、これなんですよねぇ…。外資証券みたいに、日系と大きく差があれば転職しますがね…。年収を設定する人事部は、よくわかってらっしゃる。日系メーカーの様子を伺いつつ、ミニマムコストで優秀な人材がそれなりに集まりそうな、絶妙な年収設定です。
  4. 外資系日本法人はアジア戦略拠点にならない
    ▼これはご存知の通りでマーケットの成長が見込めないからです。成長しない地域でビジネスを拡大しようなんて、誰も考えません。時代は東南アジア・インド・アフリカにシフトしています。
  5. R&Dがしょぼい
    ▼理系で開発職を真剣にやりたい人には向かない環境です。理由は、本国もしくは別の国でR&Dをやってるため。日本のR&Dはあったとしても形だけの場合が多く、実際には研究開発ではなく技術サービスのようなことばかりやっている。
  6. メーカー商社みたいな仕事内容
    ▼外資系メーカーは輸入品販売が多い(日本に製造拠点を持たない商品多い)。したがって技術サービス&営業&マーケティングの仕事がメインになりがち。

私なら日系化学メーカーを選ぶ

私が新卒なら間違いなく日系メーカーを選びます。

日系化学メーカーを選ぶ最大の理由は「外資系化学メーカーは中途採用も多いから、いつだって転職できそうじゃん!!」です。なんか、プレミアム感がないのですよね、外資系化学メーカーには。「いつでも口説き落とせる女の子」って感じだから、興味がわかないのです。※実際には違うのかも

念のため、他の理由もまとめておきます。

  • 外資系メーカーは昔、日本をアジアの戦略拠点と考えていたが、今ではシンガポールや東南アジアに移っている。日本拠点は縮小はあっても拡大は期待できない。つまり日本で外資系化学メーカーに就職する時点で将来性がなく、詰んでいる。
  • 日系メーカーの方が間違いなく鍛えられる
  • 転職は日系メーカーで実績を積んでからでも十分に間に合う
  • 日系メーカーはより、ビジネスの本質力に優れる。外資は小手先ばかりでつまらない
    ▼ただし上司による、日系も小手先だいすき上司はいっぱいいる。そういう上司には遠慮なくブチ切れていい。
  • 日系メーカーは技術力、特許戦略が格段に優れている
    ▼ただし商品と会社によります
  • 日系メーカーは営業力、マーケティング力が格段に優れている
    ▼ただし商品と会社によります

注意)転職者は外資系でも日系でも、どちらでも構いません。

化学メーカーじゃないけど、近そうなメーカーたち

化学メーカーに近いと言えば、医薬メーカーですね。外資は化学よりも医薬メーカーのほうが、日本法人ちゃんと運営してます。

J&J、メルク、ファイザー・・・。

化学も医薬も同じだろ?

と思われる就活生も多いですが、全く違います(苦笑)。

一言で違いを説明するのであれば、医薬はギャンブル、化学は確実ですかね。仕事内容も全然違ってて、医薬系の人たちと私(化学メーカー営業)が話をすると、全くついていけません。

化学メーカーの人と話をするときは、分野が違っていてもなんとなく分かってくるのですが…。残念ながら医薬は未だにさ〜〜っぱりわかりません。すみません、勉強不足です…。

『外資系化学メーカーに就職・転職ってどうよ?年収とかいろいろ』へのコメント

  1. 名前:就活生 投稿日:2017/01/11(水) 21:03:38 ID:318cab8be 返信

    スリーエムジャパンは採用活動を行なっていますよ。ホームページに記載されています。
    実際にどれだけ採用されているかは不明ですが‥

    • 名前:のまどサラリーマン 投稿日:2017/01/12(木) 02:44:33 ID:2ab6f8429 返信

      情報ご提供、誠にありがとうございます。
      加筆・修正をいたしました。

      管理人

  2. 名前:可哀そうな人 投稿日:2018/04/03(火) 21:23:42 ID:36b64b224 返信

    >日系メーカーは営業力、マーケティング力が格段に優れている
    財閥化学メーカーに勤務していますが、到底そうは思えません。ご自身の力を過信しているとしか・・・少なくとも外資を経験されてから物言ってください。