「言う」の謙譲語と尊敬語は?正しい敬語の使い方とNG例まとめ

「言う」の尊敬語・謙譲語・丁寧語を正しく使えていますか?

まず結論として「言う」の「尊敬語=おっしゃる」「謙譲語=申す」「丁寧語=言います」を使います。「言う」の敬語の種類と使い方、注意点については記事中にまとめます。

「言う」の尊敬語は「おっしゃる・言われる」

「言う」を尊敬語にすると「仰る、おっしゃる」「言われる」の2種類があります。過去形は「仰った、おっしゃった、おっしゃりました」「言われた」です。

※最近では「おっしゃりました」よりも「おっしゃいました」の方が一般的です。理由はよくわかりません…。

丁寧語「です・ます」と一緒に使う

ただし、より丁寧な敬語にすることが普通ですので、丁寧語「です・ます」をつけて使います。そうすると現在形は「おっしゃります、おっしゃいます」「言われます」。過去形は「おっしゃりました、おっしゃいました」「言われました」となります。

これらをまとめて、丁寧度の高い順に並べると

「おっしゃいました ≒ 言われました > おっしゃった ≒ 言われた > 言った」

となりますのでご留意ください。

正しい使い方とNG例

尊敬語ですから、先輩や上司といった目上の人に対する敬語として使います。

よくある間違いとして「おっしゃられる」があります。尊敬語「おっしゃる」にさらに、尊敬語「〜られる」を使用すると、二重敬語にあたりNGですので、ご留意ください。

  • NG例)部長が「コーラ飲みたい」とおっしゃられました。

正解例としては、普通に「言う」を尊敬語にし、丁寧語「です・ます」をくわえ「おっしゃいました」とします。

  • 正解例)部長が「コーラ飲みたい」とおっしゃいました。

ただし、社外の人を前にして先輩や上司のことを言うときには「謙譲語または丁重語」を使います。社外の人を前にして尊敬語「上司がおっしゃっていました」と使うのは、上司を立てていることになりNGです。

  • NG例)社外の人を前に「私の上司がコーラ飲みたいとおっしゃっていまして…」

社外の人の前で先輩や上司の話をするときには、謙譲語を使います。

  • 正解例)社外の人を前に「私の上司がコーラ飲みたいと申しておりまして…」

他にも目上の人に使うことを想定し例文を作成しましたので、ご参照ください。

◎課長が「取引先へ年賀状を出すように」とおっしゃいました
◎部長が「ローソンで缶コーヒー買ってくるわ!」とおっしゃいました

◯課長が「忘年会するぞ!」とおっしゃった。(一般的でない)
◯先輩が「お年玉やる」とおっしゃった。(一般的でない)

△課長が「育毛したい」と言われた。(受け身系と勘違いされやすい)
△先輩が「新しい車がほしい」と言われた。(受け身系と勘違いされやすい)

×NG 会議で課長が「値上げする!」とおっしゃられた。(「おっしゃられる」は二重敬語)
×NG 会議で部長が「お前はクビだ」と言った。(「言った」は敬語ではない)

※丁寧度「おっしゃいました > おっしゃった > 言われた > 言った」

「言う」の謙譲語「申す・申し上げる」

「言う」を謙譲語にすると「申す」「申し上げる」の2種類があります。過去形は「申した」「申し上げた」です。ここで使われる補助動詞「上げる」は特に意味を持ちません。

ただ、こちらも尊敬語と同じく丁寧語「です・ます」をつけて使うことが普通です。そうすると現在形は「申します・申し上げます」。過去形は「申しました・申し上げました」となります。

これらをまとめて、丁寧度の高い順に並べると、

「申し上げます ≒ 申します > 申し上げる ≒ 申す > 言う」

となりますのでご留意ください。

正しい使い方とNG例

「申す」「申し上げる」は謙譲語ですから、自分の発言に対して謙る(へりくだる)ときに使います。ビジネスシーンでは、社外の人を前にして、自分のことを話すときに使います。

  • 正解例)先ほど申し上げましたように、こちらは限定商品となっております。

また、社外の人を前にして、上司が発言していたことについても、自分の発言と同様に「申す」を使います。

社外の人の前では、上司・先輩のことであっても謙譲語または丁重語を使います。

  • 正解例)弊社の斎藤が、◯◯様にお会いしたいと申しておりまして…。

「おっしゃる」のところで解説しましたが、社外の人を前にして先輩や上司のことを言うときには「謙譲語または丁重語」を使います。

社外の人を前にして尊敬語「上司がおっしゃっていました」と使うのはNGです。

  • NG例)社外の人を前に「私の上司が値上げするようおっしゃいまして…」

他にも目上の人に使うことを想定し例文を作成しましたので、ご参照ください。

◎心よりお詫びを申し上げます。
◎心よりお礼を申し上げます。
◎お悔やみを申し上げます。
◎ご報告を申し上げます。
◎ご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。
◎先ほど申し上げましたように、
◎先ほど申しました通り、
◎私、転職太郎と申します

◯先ほど申した通り、
◯先ほど申し上げた通り、

×NG 部長が会議で「値下げする!」と申した。(「申す」は自分の発言に対して使う)
×NG 先ほど申し上げられました通り、(自分の発言に対して使う)

※丁寧度「申し上げます ≒ 申します > 申し上げる ≒ 申す > 言う」

「言う」の丁寧語「言います」

「言う」は馴染みのある、丁寧語「です・ます」口調を使うと「言います」となります。過去形は「言いました」ですね。普段から使う表現ですので、注意点は特にありません。

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ここまでで、「言う」の尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方は完了です。ここからは、「言う」に関連したよく使う表現をみていきます。ご興味のある方だけどうぞ。

「おっしゃる通りです」を目上の人に使うとNG?

結論ですが「おっしゃる通りです」は尊敬語ですから、目上の人に使っても失礼ではありません。中には心配されている方もいらっしゃるようなので、詳しく解説しておきます。

「おっしゃる通りです」の意味は「その通りです」と、相手の意見に同意する際に使われます。

  1. 「おっしゃる(仰る)」は「言う」の尊敬語
  2. 「通りです」は、同調するとき、何かに倣うときに使う。
    たとえば「その通りです」「下記の通り」などで使われる。
  3. 上記を併せると「おっしゃる通りです」は「意見に同意します」という意味の敬語

たとえばビジネスシーンでは、こんな会話で使われますね。

会話例①上司からの指摘

上司「さっきから言い訳ばっかりだけど、それって本来やるべき仕事ができてないだけじゃないの?」

部下「おっしゃる通りです。申し訳ありません、以降気をつけます。」

※この場合「おっしゃる通りです」はスキップし謝罪だけでもよい

誰かの言葉を借りる時にも使います。

会話例②誰かの言葉を借りる

あなた「部長のおっしゃる通り、これから伸びるアフリカ市場に専属の営業担当を置くべきだと考えます。その理由は…。」

※上司の意見に「同意する」意味で使う

社内だけでなく、取引先との商談でも使います。

会話例③取引先との商談

顧客「◯◯さんの主張されている値下げ幅は、最近の原料背景を考えると少なすぎますねぇ…。」

あなた「おっしゃる通りです。申し訳ございません。ただ、◯◯という背景でこれ以上の値下げは難しい状況でして…。どうかご了承ください。」

※顧客の意見に「同意する」意味で使う。この場合「おっしゃる通りです」はスキップしお詫びだけでもよい

参考 → 「おっしゃる通りです」はNG?「言う」の正しい敬語の使い方まとめ

まとめ

今回は「言う」の敬語の種類と使い方について解説してきました。これで語り尽くしたつもりではありますが、ご不明な点がございましたらコメント欄にお願いします。

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