重工メーカー大手3社の年収比較。真の高年収はココだ!

重工業メーカー大手3社(三菱重工・IHI・川崎重工)の年収を比較。世の中の年収ランキングの考え方が根本的に間違っているため、正していきます。特に総合職を志望される就活生、転職者のための記事。

まず重工業メーカーについてご存知のない就活生・転職者のために簡潔に。

「重工業」に明確な定義はありません。感覚的に、大きいもの・重たいものを作ることを重工業といい、そのメーカーを重工業メーカーといいます。

じゃあ具体的にどれくらい大きいもの、重たいものを作れば重工業と言えるのか?と聞かれても誰も答えられません。ですが一般的に「重工業メーカー」と言えば、船や飛行機、ミサイル、ヘリコプター、ロケットの車体や部品、エンジンを作っているメーカーのことを指します。

そして重工3社(または重工大手3社)といえば、その中でも売上規模の大きいメーカーである三菱重工業・IHI(旧:石川島播磨重工業)・川崎重工業のことを指す、となんとな〜く決まっています。

それでは基本を復習したところで、重工メーカー大手3社の年収を比較していきましょう。

就活・転職のご参考にどうぞ。

重工業メーカー3社の平均年収/平均年齢の比較

まずは一般論として、重工メーカー3社(三菱重工・IHI・川崎重工)の平均年収・平均年齢を比較しましょう。年収データは、各社の有価証券報告書を参照しています。

※平均年収は一つ前の年度の有価証券報告書を参照。たとえば「2016年=2015年度実績」となります。( )内は平均年齢を記しています。

2016年
平均 年収
2015年
平均 年収
2014年
平均 年収
三菱重工 827万円
(39.0歳)
802万円 772万円
IHI 749万円
(40.0歳)
731万円 720万円
川崎重工 743万円
(38.3歳)
722万円 700万円

平均年収を比較すると、2016年・2015年・2014年の実績はいずれも三菱重工業 > IHI > 川崎重工業となっていることが分かります。

でも、これは平均年収であるため工場ワーカーの年収に近くなり、大卒・総合職の年収には全く当てはまりません。そこで各社の総合職の年収を比較していきましょう。

重工業メーカー3社の年収を比較(総合職のみ)

重工メーカー大手3社(三菱重工・IHI・川崎重工)の総合職における、年収を比較していきます。

①年齢ごとの年収比較

※( )内に基本給-万円/月、賞与ボーナス-ヶ月分/年を記しています。

年 齢 役職 三菱重工の年収
(基本給+賞与)
IHIの年収
(基本給+賞与)
川崎重工の年収
(基本給+賞与)
~29歳 540万円
(30万+6ヶ月)
504万円
(30万+4.8ヶ月)
480~510万円
(30万+4~5ヶ月)
30歳 558万円
(31万+6ヶ月)
520万円
(31万+4.8ヶ月)
496~527万円
(31万+4~5ヶ月)
35歳 主任 792万円
(44万+6ヶ月)
705万円
(42万+4.8ヶ月)
640~680万円
(40万+4~5ヶ月)
40歳 主任 864万円
(48万+6ヶ月)
789万円
(47万+4.8ヶ月)
672~714万円
(42万+4~5ヶ月)
課長1 1044万円
(58万+6ヶ月)
924万円
(55万+4.8ヶ月)
848~901万円
(53万+4~5ヶ月)
45歳 主任 936万円
(52万+6ヶ月)
840万円
(50万+4.8ヶ月)
688~731万円
(43万+4~5ヶ月)
課長1 1080万円
(60万+6ヶ月)
924万円
(55万+4.8ヶ月)
848~901万円
(53万+4~5ヶ月)
50歳 主任 900万円
(50万+6ヶ月)
840万円
(50万+4.8ヶ月)
688~731万円
(43万+4~5ヶ月)
課長2 1260万円
(65万+6ヶ月)
1008万円
(60万+4.8ヶ月)
960~1020万円
(60万+4~5ヶ月)
55歳 主任 900万円
(50万+6ヶ月)
840万円
(50万+4.8ヶ月)
688~731万円
(43万+4~5ヶ月)
課長2 1260万円
(67万+6ヶ月)
1008万円
(60万+4.8ヶ月)
960~1020万円
(60万+4~5ヶ月)
60歳 主任 792万円
(44万+6ヶ月)
705万円
(42万+4.8ヶ月)
640~680万円
(40万+4~5ヶ月)

※三菱重工とIHIは主任クラスから裁量労働制となるものと仮定。基本給に一定の残業代(みなし労働手当て)を含む。
※川崎重工は主任クラスでも残業代が支給されるため、残業代込み年収で見たときにはもっと高い。
※総合職であれば主任クラスまではほぼ自動的に昇格(もちろん毎昇格試験はある)。
※課長1への昇進で同期でも差が出る。ただ、数年の遅れはでるがいずれは昇格する(総合職であれば)。会社によって役職の呼び名は異なるが「課長1=部下なしの管理職」「課長2=部下あり管理職」のことである。
※年収はボーナス額で大きく変動する。2016年時点の業績だとこれくらいだが、業績が悪ければもっと減る。

②役職ごとの年収比較

②-1. 三菱重工業の役職ごと年収

役 職 年 齢 年 収 基本給
万円/月
ボーナス
月数/年
なし ~30歳 ~558万円 ~31 6.0
主任≒主席 33~35歳 756~900万円 42~50 6.0
課長1 38~40歳 1044万円~ 58~ 6.0
課長2 40歳~ 1170万円~ 65~ 6.0
課長3(次長) 40歳~ 1260万円~ 70~ 6.0
部長 45歳~ 1350万円~ 75~ 6.0

※主任は裁量労働制のため、基本給に残業代(みなし労働手当て)を含む

②-2. IHIの役職ごと年収

役 職 年 齢 年 収 基本給
万円/月
ボーナス
月数/年
なし ~30歳 ~520万円 ~31 4.8
課長代理 33~35歳 672~840万円 40~50 4.8
課長1 35~40歳 924万円~ 55~ 4.8
課長2 40歳~ 1008万円~ 60~ 4.8
課長3(次長) 40歳~ 1092万円~ 65~ 4.8
部長 45歳~ 1176万円~ 70~ 4.8

※課長代理は裁量労働制と想定。基本給に残業代(みなし労働手当て)を含む。

②-3. 川崎重工業の役職ごと年収

役 職 年 齢 年 収 基本給
万円/月
ボーナス
月数/年
なし ~26歳 400~465万円 ~25 4.0~5.0
主事補 27歳~ 496~527万円 30~  4.0~5.0
主事 32~40歳 640~731万円 40~43 4.0~5.0
基幹職 40歳 848~901万円 53~ 4.0~5.0
課長 40歳~ 960~1020万円 60~ 4.0~5.0
次長 45歳~ 1040~1105万円 65~ 4.0~5.0
部長 50歳~ 1120~1190万円 70~ 4.0~5.0

※基幹職以降は残業代ゼロ

なぜ年収に違いが出るの?

なぜ、同じ重工業メーカーで、似たような基本給なのに年収に違いが出るのか?

というとボーナスの過多、管理職以降の年収の伸び、管理職への昇格難易度、残業代によります。若いうち(~32歳くらいまで)の基本給というのは、大手メーカーであればどこも大して変わりません。

したがって年収ランキングの計算でよく見る「ボーナス4ヶ月/年で固定・基本給で差が出る」という計算方法は大うそ。実際にはメーカーの年収は、ボーナスの差・管理職以降の年収の差でしか違いを見出せません。

また、税理士が計算した年収というのも全くのデマ(どことは言いませんが)。税理士に大企業の年収体系はわかりません。さらに、年齢ごとに一定の割合をかけただけの年収サイトはもっと最悪です。まるで信憑性がありません。もちろん、私の作る年収ランキングが100%正しい訳ではないですが、かなり核心に迫っている自信はあります(実際に聞いているため)。

会社ごとの差が大きいボーナスはどうやって決まるか?

もっと深掘りしていきます。

「ボーナスの差で年収の過多が決まる」というのは本当。

でも一体、そのボーナスはどうやって決まっているのか?

というと、会社ごとにボーナスの決め方は違います(苦笑)。一般的には会社の業績が良ければボーナスも上がり、悪ければボーナスも下がります。

ただ、会社の業績が良くてもボーナスがあまり伸びない会社もあります(化学メーカーだと東レとか)。一方で会社の業績が悪くてもボーナスの良い会社もあります(化学メーカーだと帝人とか)。

そして極めて安定的な食品業界などは、ボーナスが全く動きません。年収ランキングを作りやすくて助かりますね。化学メーカーや自動車部品メーカーもまぁ、それなりに安定しているため、良くも悪くもボーナスの振れ幅は小さい業界ですね。一応、以下の記事でご確認を。

一方でボーナスの振れ幅の激しい業界としては、鉄鋼業界(鉄鋼市況に左右されまくり)・自動車業界(為替に左右されまくり)・総合商社(業績により左右されまくり)などがあります。

ただ結局のところ、ボーナスの決め方およびトレンドは企業ごとに把握しておく必要があります。とても重要なポイントなので、私の年収記事ではこの辺りのことはかなり詳しく書いています。ブログ内・検索で「企業名+年収」を入れて検索してみてくださいね。

結局、重工業メーカー3社で最も年収高いのはどこ?

色々と話が逸れましたが最後に結論です。

重工業メーカー大手3社(三菱重工業・IHI・川崎重工業)の中で最も年収の高いメーカーは?

「答えはその年のボーナスによります(汗)」としか答えようがありません。申し訳ありません。

そんな不確実な結論なのですが、確実なことを述べておくとすれば、

同じ役職・年齢であれば基本給は「三菱重工業 > IHI > 川崎重工業」となり、

ボーナス額は「完全にその年の業績によるが、どんなに業績が良くても川崎重工・IHIは大して伸びない」です。

まとめると、三菱重工業が重工3社の中でNo.1年収であり、当面のところ動きそうにないですね。各企業の年収についてもっと詳しく知りたい!というあなたは以下の記事にてご確認ください。