ビジネス送付状/送り状/添え状の挨拶につかえる例文。
ビジネスシーンにふさわしい送付状の挨拶例文と書き方について、ゼロからわかりやすく解説する記事。
まずは基本事項のおさらいから。
添え状/送り状/送付状とは?
・書類や物品を郵送するときに同封しておくる案内状のこと。送付状、添え状、送り状、挨拶状などの呼び方がある。
ビジネス送付状/添え状/送り状の本文は、
以下のような構成になっていることが望ましいです。
- 頭語
「拝啓」「謹啓」が代表的
段落を変えて改行してもよいし、改行なしでもOK
↓ - 挨拶
時候の挨拶やビジネス挨拶をいれる。
後ろで紹介する挨拶文であれば何でもOK。
さらに「お世話になっております」的な挨拶も必要
↓ - 本文
「さて、表題の件につき以下送付いたします」などと書き始める
↓ - 本文の結び
「ご査収のほど~」などで締める
↓ - 結語
頭語に対応する結語をつかう
「拝啓 → 敬具」「謹啓 → 謹白」
段落を変え改行して書くのが一般的
それでは具体的に、
挨拶文につかえるオーソドックスな例文を紹介していきます。
この記事の目次
ビジネス送付状「頭語~挨拶~結語」の例文
拝啓 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、表題の件につき以下送付いたします。ご査収のほど何卒宜しくお願い申し上げます。
敬具
【解説】
この文章は書類・物品・郵送・FAXなどを問わず、いろいろな送付状に対応できる例文テンプレートになります。
後ろで紹介する挨拶フレーズを組み合わせて自作してもよいのですが…無難にこちらをコピペしてつかうことをオススメします。
それぞれの言葉の意味
- 拝啓~敬具 の意味は「うやまって言います、かしこまって言います」。拝啓(本文)敬具でひとつのセットとして使う。
- 「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」の意味は…「あなたの会社がますます栄えていることを喜んでお祝い申し上げますよ」
- 「平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます」の意味は…「日ごろから特別な配慮をしてもらって、ありがとう」
- 「ご査収のほど何卒宜しくお願い申し上げます」の意味は…「中身をよく確認して受け取ってください、よろしくね」
社内文書では拝啓・敬具・挨拶文を省略する
社内に宛てるビジネス文書であれば「拝啓・敬具」と挨拶文は省略し「表題の件につき〜」というように本題から入ります。
社内文書はかしこまり過ぎる必要はなく、シンプルに要件だけを伝えます。丁寧すぎると「バカ丁寧」となりますのでご注意ください。
あらかじめ上司や先輩にご確認ください。
ビジネス送付状・挨拶の例文
例文①貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます
拝啓 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、表題の件につき以下送付いたします。ご査収のほど宜しくお願い申し上げます。
敬具
貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます
相手の健康や、ビジネスの繁栄などを祝う言葉です。
例文②貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます
拝啓 貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、表題の件につき以下送付いたします。ご査収のほど宜しくお願い申し上げます。
敬具
貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます
商売が繁栄することを祝う言葉として使われます。
例文③貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます
拝啓 貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、表題の件につき以下送付いたします。ご査収のほど宜しくお願い申し上げます。
敬具
貴社におかれましては、ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
商売が繁栄することを祝う言葉として使われます。
例文④貴社ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます
拝啓 貴社ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、表題の件につき以下送付いたします。ご査収のほど宜しくお願い申し上げます。
敬具
商売が繁栄することを祝う言葉として使われます。
例文⑤時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、表題の件につき以下送付いたします。ご査収のほど宜しくお願い申し上げます。
敬具
「ご清栄」は「ご盛栄/ご隆盛/ご隆昌」と言い換えできる
例文⑥○○の侯、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます
拝啓 ○○の侯、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、表題の件につき以下送付いたします。ご査収のほど宜しくお願い申し上げます。
敬具
月ごとに違うフレーズを使う。
めんどくさければ「時下ますます~」を使うとよい。
相手が個人:ご健勝/ご清祥 をつかう
個人むけビジネス送付状・挨拶の例文
つづいて個人に宛てるときの送付状の挨拶例文。
○○会社の△△さんに宛てるときは例文①~⑥でよいのですが…
ビジネスシーンでは会社に所属してない、あるいは会社に所属しているけどあくまでも個人に宛てるケースがあります。
個人むけのサービスや商品をあつかう接客業などに多いですね。
そんなときには以下の例文を使いましょう。
例文⑦○○の侯、xx様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます
拝啓 ○○の侯、xx様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
平素はひとかたならぬご厚情を賜り心よりお礼申し上げます
さて、表題の件につき以下送付いたします。ご査収のほど宜しくお願い申し上げます。
敬具
・個人宛のばあい、時候の挨拶は簡単に入れておいたほうが無難。
例文⑧○○の侯、xx様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます
拝啓 ○○の侯、xx様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
平素はひとかたならぬご厚情を賜り心よりお礼申し上げます。
さて、表題の件につき以下送付いたします。ご査収のほど宜しくお願い申し上げます。
敬具
ビジネス送付状:挨拶のつぎにくるフレーズ例文
冒頭の挨拶は例文①~⑧のように「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」などとすればよいのですが…
ビジネスシーンで送付状をつくるときには、その次に「お世話になっております」的な挨拶もあったほうが丁寧な印象となります。
ビジネスメールであれば「お世話になっております」をつかいますが、ビジネス文書だと、かしこまった敬語フレーズが好まれます。
そこで、
挨拶につづく言葉でオーソドックスに使えるものをまとめておきます。
- 例文⑨平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
- 例文⑩平素はひとかたならぬご厚情を賜り心よりお礼申し上げます。
- 例文⑪いつも一方ならぬお力添えにあずかり、誠にありがとうございます。
- 例文⑫平素は格別のお引立てを賜り誠に有難く御礼申し上げます。
- 例文⑬平素は格別の御愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。
使っている敬語フレーズに違いがあり、意味も少しずつ違いますが…
どれも結局のところ「お世話になっております」をビジネス文書にふさわしいように言い換えているだけ。
【参考】送付状の書き方と例文テンプレート(物品・郵送・FAX)