ビジネス文書での「拝啓・敬具」の書き方、縦・横書きの位置

ビジネス文書での「拝啓・敬具」の書き方について。

横書き・縦書き文書(またはメール)での書き方・位置を画像つきでだれよりもわかりやすく解説していく記事。

ビジネスシーンでは文書に限らず、メールでも使われる「拝啓・敬具」ですので、この機会に書き方をマスターしておきましょう。

よこ書き:拝啓・敬具の書き方と位置

拝啓・敬具の書き方と位置。
よこ書きの手紙・ビジネス文書は画像のように書きます。

よこ書き:拝啓 の位置と書き方

よこ書きのビジネス文書・手紙における「拝啓」の位置は左ぞろえ、スペースなしで書きます。

拝啓 のあとは改行してもしなくても構いません。
厳格な決まりがあるわけでなく、あなたのセンス次第。

  • 改行しない場合には「拝啓 時候の挨拶」というように、後ろに1文字分のスペースを空けます。
  • 改行する場合には「拝啓(改行) 時候の挨拶」というように書きましょう。

よこ書き:敬具 の位置と書き方

よこ書きのビジネス文書・手紙における「敬具」の位置は右ぞろえ、1文字分のスペースを空けます。読みやすくするための工夫ですので「右ぞろえスペースなし」でも差し支えありません。

敬具 は改行して書くのが一般的ですが、改行せずに「右ぞろえスペースなしor1文字スペース」でもOK。

こちらも厳格な決まりがあるわけではありません。

たて書き:拝啓・敬具の書き方と位置

拝啓・敬具の書き方と位置。
たて書きの手紙・ビジネス文書は画像のように書きます。

たて書き:拝啓 の位置と書き方

たて書きのビジネス文書・手紙における「拝啓」の位置は上ぞろえ、スペースなしで書きます。

拝啓 のあとは改行してもしなくても構いません。
厳格な決まりがあるわけでなく、あなたのセンス次第。

  • 改行しない場合には「拝啓 時候の挨拶」というように、後ろに1文字分のスペースを空けます。
  • 改行する場合には「拝啓(改行) 時候の挨拶」というように書きましょう。

たて書き:敬具 の位置と書き方

たて書きのビジネス文書・手紙における「敬具」の位置は下ぞろえ、後ろに1文字分のスペースを空けます。読みやすくするための工夫ですので「下ぞろえスペースなし」でも差し支えありません。

敬具 は改行して書くのが一般的ですが、
改行せずに「下ぞろえスペースなし or 1文字スペース」でもOK。

こちらも厳格な決まりがあるわけではありません。

【注意点】拝啓〜敬具 はこう使う!

「拝啓〜敬具・記」の使い方と、使うときの注意点を解説します。

ふさわしくない使い方をすると恥ずかしいので気をつけましょう。

社内文書に「拝啓〜敬具」は必要ない

よくある間違いとして、
社内のひとにむけたビジネス文書で「拝啓・敬具」が使われている場合あり。

「拝啓〜敬具」というのは「謹んで申し上げます、敬って申し上げます」の意味であり、社内のひとに使うのにはふさわしくない敬語。

社内は「ウチ」として見るため、
気をつかいすぎないことが一般的なビジネスマナーです。

社内文書に「拝啓(挨拶)敬具」を使うのは完全に「バカ丁寧」であり、ひかえておきましょう。

拝啓・敬具はかならず1セットで使う

かなり初歩的な使い方ではありますが…

ひょっとしたら「拝啓(文章)以上」のように使ってしまう人もいるのかも。これは論外でNGとなる使い方ですので気をつけましょう。

「拝啓・敬具」「謹啓・謹白」は1セットとして使います。

ビジネスメールで「拝啓〜敬具」を使うシーンはほとんどない

ビジネス文書ではなく、
ビジネスメールで「拝啓・敬具」を使うシーンって実はほとんどありません。

転職・退職・転勤の挨拶で、かな〜りかしこまった感じのメールをしたいときぐらいでしょうか…

そのようなメールを見たことありませんが…

あとはほぼ100%に近い形でちゃんとした「ビジネス文書」にします。

よく使うビジネス文書には送り状、お礼状、見積書、祝電、弔電などがありますね。

普段のビジネス文書であれば「句読点あり」でよい

例文ではかしこまったビジネスシーンを想定し、もっとも丁寧に作りました。

でも例えばサンプルを送付するときの「送り状」とか、そういうビジネス文書では句読点をなくす必要はありません。

  • 句読点なし:公式な文書
    ・就任の挨拶レターなど
  • 句読点あり:普段づかいの文書
    ・送り状など

こんな感じで使い分けるとよいでしょう。

【例文】拝啓・敬具 を使ったビジネス文書

拝啓・敬具をつかって作成したビジネス文書の例文を、書き方と一緒にまとめておきます。

よく使われるビジネス文書ですので、
テンプレートを作成しておくと楽になります。

よこ書きのビジネス文書・例文

かしこまった文書では句読点を使わないことが一般的ですが、どちらでも差し支えありません。

よこ書きのビジネス文書は画像のように作成します。

①日付②宛名③署名〜とつづく書き方の順番は変えないようにしてください。

社外へむけたビジネス文書を想定しているため拝啓・敬具を使いましたが、社内にむけた文書では使う必要はありません。

書き方のポイントとなる部分について、以下にて簡単に解説しておきます。

①日付の書き方
右よせ・全角英数字を使う。
漢数字を使うのは縦書き文書のみ。
②宛名の書き方
左よせにする。
組織や企業にあてる文書では「御中」を使い、宛名が個人名だと「様」を使う。
③署名の書き方
右よせにする、
会社名+部署名+役職名+氏名にくわえ、住所・連絡先(TEL/FAX)を入れてもよい。
④件名の書き方
中央ぞろえにする。
前後の行には改行を入れ、フォントサイズを目立つように大きくする。
⑤頭後の書き方
左よせ・後ろに1文字のスペース。
拝啓・敬具 はひとつのセット。
謹啓・謹白 はひとつのセット。
⑥時候の挨拶の書き方
「○○の候 貴社におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
などの定型文を使う。
時候の挨拶は省略しているものの、よく使われる例文は「時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
⑦本文の書き方
改行・左よせ・前に1文字スペース。
簡潔に伝わりやすく書く。
⑧結びの書き方
改行・左よせ・前に1文字スペース。
こちらも定型文。
文書で連絡することを「礼儀を欠いている」とお詫びして締める。
⑨結語の書き方
改行・右ぞろえ。
拝啓・敬具 はひとつのセット。
謹啓・謹白 はひとつのセット。
10. 別記の書き方
「記」として中央ぞろえで書く
前後の行には改行を入れ、フォントサイズを目立つように大きくする。
ここには本文に足りていない細かな情報を追記する部分。
11. 別記・主文の書き方
箇条書きとなっていることが望ましい。
見やすいようにスペースを適切に使う。
また、もし注意書きなどの文章を入れたい場合には箇条書きの下に入れてもOK
12. 別記・結びの書き方
「以上」として右ぞろえで書く
「以 上 」のようにスペースを使うのが一般的ではあるが、どちらでも構わない。
これ以降は何も書かない。

たて書きのビジネス文書・例文

たて書きのビジネス文書は画像のように作成します。

①頭後②時候の挨拶③本文〜〜という、書き方の順序は変えないようにしてください。

社外へむけたビジネス文書を想定しているため拝啓・敬具を使いましたが、社内にむけた文書では使う必要はありません。

書き方のポイントとなる部分について、以下にて簡単に解説しておきます。

①頭後の書き方
上よせ
拝啓・敬具 はひとつのセット。
謹啓・謹白 はひとつのセット。
②時候の挨拶の書き方
改行・上よせ・前に1文字スペース。
「○○の候 貴社におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
などの定型文を使う。
時候の挨拶は省略しているものの、よく使われる例文は「時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
これはどんなシーンでも使えるオーソドックスなフレーズ。
③本文の書き方
改行・上よせ・前に1文字スペース。
簡潔に伝わりやすく書く。
④結びの書き方
改行・上よせ・前に1文字スペース。
こちらも定型文。
文書で連絡することを「礼儀を欠いている」とお詫びして締める。
⑤日付の書き方
改行・上よせ・全角漢数字を使う。
英数字を使うのは横書き文書のみ。スペースを適切に使う。
⑥署名の書き方
下ぞろえ・後ろに1文字スペース
ここではインターンシップのお礼状であるため氏名だけ記載しているが、
通常のビジネス文書では「会社名+部署名+役職名+氏名」まで書く。
⑦宛名の書き方
上ぞろえ・スペースなし
たて書きの文書では最後に宛名を書くのが一般的。

そもそも拝啓・敬具の意味は?

わたし自身、意味もわからずに使っている拝啓・敬具ですが…

そもそもどんな意味なのでしょうか?