5大総合商社の2017年ランキングについて、まとめとして総括します。
ざっくりとしたまとめとして、結局はどの総合商社も資源価格の影響をモロにうける体質。
比率がおおきいか・ちいさいかというだけ。
で、総合商社の今後のざっくりとした方向性というか動向は…
「事業投資している会社の経営に積極的にかかわり収益強化する」
というのが大きなテーマになるかと。
たとえば三菱商事がローソンを完全子会社化したり、伊藤忠商事がファミマへの出資比率を上げたりしたような感じ。
ちゃんと管理下において経営をマジメにやっていくよ、ということ。
で、投資会社の企業バリューや経営体質がよくなればそれが総合商社の利益にも返ってくるのですね。
総合商社はどこも2016年に資源ビジネスの怖さをようやく認知。
もっと足元をみようよ、というのは正しい戦略と思います。
ただし5大総合商社の社員に経営手腕ってホントにあるの?
というのはいちじるしく疑問。
あえて出資会社の経営にクビ突っ込まなくてもよくない?
と相手からはすご~く疎まれることでしょう。
どうなっていくのか、結果を見てきめるしかないですね…。
それでは個別のまとめ。
総合商社ランキング・個別企業の総括
伊藤忠商事は…
非資源ビジネスの比率が高いため、資源バブル崩壊(2015年後半~2016年前半)による影響が少なかった。
とはいっても、ほかの総合商社とおなじように資源分野もやっている。
2017年3月期に最高益を更新した理由には、あしを引っ張っていた資源分野の回復もひとつ。
でも資源よりもっと危険な中国への投資が多い(対中国の投融資残高:8000億円以上)…
今後、減損ラッシュになるリスクあるのでは?
三菱商事と三井物産は…
「資源商社」といわれるほど、資源ビジネスの比率が大きい。
とはいえ非資源分野だけでも2000億円ほどの利益を出せる体質にある。
つまり「純利益2000億円±資源価格要因」で業績が決まる会社。
ここ10年ほど資源高が続いたため、資源ビジネスの好調により会社が支えられていた。
が、2016年3月期は一転、資源バブル崩壊で赤字転落。
2016年に限らず総合商社の特別損失ラッシュが続くかもしれないと予測したのですが…
一年もたたずに資源価格は回復基調に!
ということで世の中わからないものですねぇ。
結局のところ資源価格次第できまります。
住友商事は…
米国シェールガス投資からの撤退など過去数年で不安要素をだしきり、上昇軌道にのるか!?とおもった矢先に資源バブル崩壊…とうめんは厳しそう。
と予測したのですが資源価格のおもわぬ回復によって業績も回復。
住友商事も非資源分野だけで十分に成り立つ会社だというのに…
三井・三菱とおなじく結局は資源価格で波あり。
丸紅も…
結局はほかの5大総合商社とおなじく、資源価格によってすべてが決まる感じ。
もちろん、資源分野の比率がおおきい・ちいさいによって影響度は違う。
非資源分野だけなら毎年1500億円前後をかせぐ実力はあるだけに、もったいない。
でも資源高のときはそれでエンジョイしてたわけだから、何とも言えないけど…。
双日は…低位安定といった感じで特筆すべき点が無い。