敬語「お尋ねくださいますよう vs 頂きますよう」意味と違い・使い方

① お尋ねくださいますよう~

vs.

② お尋ねいただきますよう(頂きますよう)~

の敬語、意味と違い、目上・上司・取引先への使い方、注意点についてビジネスメールの例文つきで誰よりも正しく解説していく記事。

まずは基本。

「お尋ねくださいますよう vs お尋ねいただきますよう」の意味はどちらも「尋ねてほしい」の丁寧な敬語フレーズ。

どちらも正しい敬語であり使い方はたとえば…

  • 【例文】お尋ねくださいますようお願い申し上げます
  • 【例文】お尋ねいただきますようお願い致します

のようにしてメール文末・結びに使うと、上司・目上やビジネスパートナーに使えるすばらしい敬語フレーズになります。

ビジネスシーンでなにかしら尋ねてほしいとき。依頼・お願いにつかう敬語フレーズです。

どちらをつかっても丁寧な敬語であり使い分けの必要はありません。

また、

「尋ねる」はつまり「聞く・質問する」という意味なので、「お聞きくださいますよう~」に言い換えもできます。

あるいはビジネスメールだと、

  • ご不明な点等ございましたら、何なりとお申し付けください
  • ご不明な点等ございましたら、お気軽にご連絡ください

といった言い換えも丁寧です。

ざっくりとした解説はこれにて終了ですが、本文中ではメール例文をまじえながらくわしく進めていきます。

※長文になりますので時間の無い方は「見出し」より目的部分へどうぞ。

意味と敬語の違い

まずは「お尋ねくださいますよう vs お尋ねいただきますよう」の意味と敬語における違いについて簡単に。

ようはどちらも「尋ねてほしい」ということなのですが、あまりに乱暴なのでもう少しくわしく解説します。

“お尋ねくださいますよう”の意味・敬語

「お尋ねくださいますよう vs お尋ねいただきますよう」の違い

まず

「お尋ねくださいますよう」の辞書的な意味は…

「尋ねてくれるよう~」であり、ビジネスシーンでなにかしら尋ねてほしいとき。依頼・お願いにつかう敬語フレーズです。

「お尋ねいただきますよう」の敬語を細かくみていくと、以下のような成り立ちです。

  1. “渡し”に尊敬語「お(ご)」で「お尋ね」
  2. “くれる”の尊敬語「くださる」で「お尋ねくださる」
  3. 丁寧語「ます」+「~ように」で「お尋ねくださいますよう」

※ 尋ねるは「①探す」「②明らかにする」「③聞く」の意味

尊敬語をうまくつかい、この上なく丁寧な敬語表現となっていることがわかります。

「お尋ねください」単体としての意味は「〜してくれ」「〜して欲しい」の丁寧な言いまわしと考えることができます。

ところが、

「お尋ねください」は敬語ではあるものの、結局のところ命令形であるために強い口調となります。

そこで「ますようにお願い」と続けることで「お願い」とすり替え、やんわ〜りとした表現にしています。とても丁寧な敬語フレーズと言えますね。

したがって目上(上司・先輩・取引先)やビジネスメールにふさわしい敬語フレーズです。

ちなみに「お尋ね」の「お(ご)」は謙譲語と尊敬語の使い方があります。ここでは「相手が〜してくれる」というように相手を主語にしているため尊敬語としての使い方です。

【補足】

謙譲語とか尊敬語がむずかしく感じるあなたは「お(ご)~くださる」セットで敬語(尊敬語)と覚えておきましょう。

「~」の部分には「連絡」「査収」「了承」などいろいろ使えます。

なお謙譲語と尊敬語には両方とも「お(ご)〜」の使い方があります。くわしくは後ろで解説しています。

“お尋ねいただきますよう”の意味・敬語

「お尋ねくださいますよう vs お尋ねいただきますよう」の違い

つづいて

「お尋ねいただきますよう」の辞書的な意味は…

「尋ねてもらうよう~」であり、ビジネスシーンでなにかしら尋ねてほしいとき。依頼・お願いにつかう敬語フレーズです。

「お尋ねいただきますよう」の敬語を細かくみていくと、以下のような成り立ちです。

  1. “渡し”に謙譲語「お(ご)」で「お尋ね」
  2. “もらう”の謙譲語「いただく」で「お尋ねいただく」
  3. 丁寧語「ます」+「~ように」で「お尋ねいただきますよう」

※ 尋ねるは「①探す」「②明らかにする」「③聞く」の意味

謙譲語をうまくつかい、この上なく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上やビジネスメールで使うのにふさわしい表現、と言えるでしょう。

ちなみに「お尋ね」の「お(ご)」は謙譲語と尊敬語の使い方があります。ここでは「自分が〜してもらう」というように自分を主語にしているため謙譲語としての使い方です。

【補足】

謙譲語とか尊敬語がむずかしく感じるあなたは「お(ご)~いただく」セットで敬語(謙譲語)と覚えておきましょう。

「~」の部分には「連絡」「査収」「了承」などいろいろ使えます。

違いはあるが、使い分けする必要はない

ここまで意味をみてきましたが「お尋ねくださいますよう vs お尋ねいただきますよう」の違いにお気づきでしょうか?

どちらも結局のところ言いたいことは同じ。

「尋ねてほしい」

と言いたいわけですが…

  • “お尋ねいただきますよう~“だと意味は「尋ねてもらうよう」
    →敬語は謙譲語「お(ご)〜いただく」

vs.

  • “お尋ねくださいますよう~“だと意味は「尋ねてくれるよう
    →敬語は尊敬語「お(ご)〜くださる」

※ 尋ねるは「①探す」「②明らかにする」「③聞く」の意味

というように意味と敬語の使い方が違います。

いい加減しつこいのですが、だからといって言いたいことは全く同じなわけです。

したがって、

敬語の使い方には違いはあれど、どちらもひとしく丁寧な敬語であり目上・上司・社外取引先につかえるフレーズです。

ただ少しニュアンスの違いというか敬語の使い方が違うよ、ということですね。

ビジネスメール結びとして一般的なのは「お尋ねくださいますよう〜」のほうですが、心底どちらでも差し支えありません。

敬語”~いただく vs くださる”の違いをもっと!

せっかくですので「~いただく」「~くださる」の違いをもっと考えてみます。

たとえば結び・締めに使う「お願い」するときのシーンを考えましょう

すると…

「ご容赦くださいますようお願い申し上げます」
「ご容赦いただきますようお願い申し上げます」

「ご了承くださいますようお願い申し上げます」
「ご了承いただきますようお願い申し上げます」

「ご確認くださいますようお願い申し上げます」
「ご確認いただきますようお願い申し上げます」

こんな敬語フレーズをよく使います。

実はこれらは「くださる」を使うのが一般的です…
「いただく」としても丁寧ではありますが…

ところが、たとえば何かをもらった時のお礼のシーンを考えます。

「たいそうなお品をくださりありがとうございました」
「たいそうなお品をいただきありがとうございました」

もうひとつ、

「いつもご利用くださりありがとうございます」
「いつもご利用いただきありがとうございます」

上記の例文はどれも敬語としては正しい使い方。

ただ圧倒的に「いただき〜」とするほうが多いですね。

結び・締めに使うフレーズとしては「くださいますよう」のほうが一般的で、お礼に使うフレーズとしては「いただきありがとう」を使うのが一般的です。

ただし何度もしつこいのですが…

本来であればどれも丁寧な敬語であり、使い分けする必要はありません。

【補足】敬語の種類(ざっくり復習)

① 尊敬語とは?
相手をうやまって使う敬語の一種。
相手の行為にたいして使い、自分の行為には使わないことが基本。

敬語の種類はほかに②謙譲語、③丁寧語がある

② 謙譲語とは?
自分をへりくだって下にすることで、相手への敬意をあらわす敬語。
自分の行為に使い、相手の行為には使わないことが基本(例外あり)。

③ 丁寧語とは?
いわゆる「です・ます」口調のこと。

上司・目上に“お尋ねください”は失礼?

ところで「お尋ねいただきますよう〜」「お尋ねくださいますよう〜」の他によく使われる敬語には「お尋ねください」があります。

「お尋ねください」は目上に失礼とまでは言わないものの、親しい取引先や上司および社内のコミュニケーションにつかえる程度の丁寧レベル。

つかっても失礼ということでは無いのですが…

ビジネス文書・メールや初対面の相手など気をつかうべきシーンではより丁寧な敬語に言い換えすると好感度UPします。

“お尋ねください”は敬語としては正しい

「お尋ねください」を敬語としてみていくと…

「〜ください」は命令形「~してくれ」の尊敬語であり、敬語としてはなりたっています…

「ください」は敬語ではあるものの結局のところ命令形であるために、どうしても強い口調となります。

これまで見てきたように、

「お尋ねくださいますようお願い申し上げます」「お尋ねいただきますようお願い申し上げます」「お尋ねいただければ幸いです」などとして使うとすばらしい敬語表現となります。

※ ほかにも使える丁寧な「お尋ね」の例文はあとで

ビジネスメールには堅苦しい敬語がオススメ

ビジネス会話であれば「お尋ねください」としてもよいでしょう。

あるいは上司・目上など社内コミュニケーション、親しい取引先にもOK。

が、ビジネスメールにおいてはより堅苦しい敬語フレーズが好まれます。

なぜならメールは会話と違い、態度で敬意をしめすことができないから。

メールにおいては丁寧な敬語フレーズを使うことが上司や目上のひとにたいする最大限の配慮なのです。

とくに、

あまり親睦のない取引先への社外メールや、きびしい上司・目上へのビジネスメールには言い換えするほうが無難です。

相手に「尋ねてほしい」、つまり何かしらのお願い・依頼ビジネスメールに使うフレーズですので、より丁寧な文章を心がけたいものです。

ただし使っても失礼にはあたりません。もっと丁寧な敬語フレーズがあるよ、ということです。

“お尋ねいただきますよう”は間違い敬語?

少し話はそれますが「いただきますよう」が謙譲語として誤りだという指摘があります。

間違いだという指摘の根拠は、

  1. “いただく”は「もらう」の謙譲語
  2. 謙譲語は自分の動作を低めて相手を敬うため、基本は自分の動作にしか使えない
  3. “お尋ねする”のは相手だから…
  4. “お尋ねいただきますよう〜”は相手の動作に謙譲語を使うことになり、おかしい?

ということです。

正しい敬語である根拠

まずは結論だけ述べますが「お尋ねいただきますよう」は間違った謙譲語ではありません。

「お尋ねいただく」は 「私が相手に尋ねてもらう」という意味。

自分が上司・目上・取引先など相手に「〜してもらう」の主語は自分であるハズ。したがって自分を低めて上司・目上・取引先をたてる謙譲語「いただく」をつかいます。

ちなみに尊敬語をつかって相手の行為をたてるのであれば…

「お尋ねくださる=相手が尋ねてくださる」をつかえばOK。

謙譲語にも”お(ご)”という使い方がある

ややこしいので基本的な敬語の使い方についてくわしく解説を。

じつは尊敬語と謙譲語にはどちらも「お(ご)」の使い方があります。

謙譲語としての「お(ご)」の使い方はたとえば、

「会議日程のご連絡
「忘年会開催のお尋ね
「販売状況のご報告
「転勤のご挨拶
「貴社ご訪問のお願い

こんな感じのフレーズがあります。よくビジネスメールの件名で目にする表現ですね。

ところが例文は自分が「ご連絡・お尋ね・ご報告・ご挨拶」するため「お(ご)」をつかうのはおかしいと感じるかたもいらっしゃることでしょう。

これは、

謙譲語「お(ご)」の使い方を知らないためにくる勘違いです。

尊敬語の「お(ご)」だと勘違いしているために間違い敬語と感じるのですが、実際にはどれも正しい敬語をつかっています。

いっぽうで尊敬語の「お(ご)」は、「●●部長が戻りになりました」などのようにして、相手の行為をうやまって使う敬語です。

他にもあるセットで謙譲語となるフレーズ

謙譲語の「お・ご」は尊敬語の「お・ご」と勘違いしやすい敬語です。

他にもセットで謙譲語として覚えておくと役に立つフレーズを以下にまとめます。

  1. お(ご)〜する
    お(ご)〜します
  2. お(ご)〜いたす
    お(ご)〜いたします
  3. お(ご)〜いただく
    お(ご)〜いただきます
  4. お(ご)〜申し上げる
    お(ご)〜申し上げます
  5. お(ご)〜させていただく
    お(ご)〜させていただきます

※「させていただく」は日本語としておかしい表現になる時もあり何でもかんでも使える訳ではない

「〜」の部分にイロイロな語がきて謙譲語になります。たとえば「了承」「確認」「連絡」「検討」「容赦」「査収」「取り計らい」など。

「お(ご)」は省略しても丁寧なケースあり。

また丁寧語「ます」とくみあわせて「〜します」「〜いたします」とするのが丁寧な使い方ですのでご留意ください。

ちなみに、これは文化庁の「敬語の指針」においても解説されています。私のような頭の悪い人には難しいのですが、ご興味ありましたら以下のリンクよりどうぞ。

“お尋ねいただきたく存じます”としても丁寧

「お尋ねくださいますよう vs お尋ねいただきますよう」と似たような敬語には

「お尋ねいただきたく存じます」もあります。

言いたいことはどれもおなじく「尋ねてほしい」なのですが…

「お尋ねいただきたく存じます = 尋ねてほしいと思います

とすることで「尋ねてほしいなぁ」というあなたの希望・願望を伝える敬語にしています。

敬語の解説

「お尋ねいただきたく存じます」の敬語の成り立ちとしては…

  • “尋ねる”に「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「お尋ねいただく」
  • 願望「〜したい」で「お尋ねいただきたい」
  • さらに”思う”の謙譲語「存じる」で「お尋ねいただきたく存じる」
  • さらに丁寧語「ます」で「お尋ねいただきたく存じます」

謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上やビジネスメールで使うのにふさわしい表現、と言えるでしょう。

ほかにも使える敬語

他にも…

  • 【例文】お尋ねいただければと存じます
  • 【例文】お尋ねいただければ幸いです
  • 【例文】お尋ねいただけましたら幸いです

なども似たような意味であり、とても丁寧な敬語です。

・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+希望「~したい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・「いただけましたら」は謙譲語「いただく」+丁寧語「ます」+仮定「たら・れば」

ビジネス会話・電話では”お尋ねいただけますか?”

ビジネスメールではなく会話や電話シーンであれば…

「お尋ねくださいますようお願い申し上げます」などは絶対につかいません。

長いうえに丁寧すぎて気持ち悪いですからね。

そこでビジネス会話・電話では…

  • 【例文】●●さんにお尋ねいただけますか?
  • 【例文】●●さんにお尋ねいただけますでしょうか?

といった質問フレーズをつかいましょう。

意味としては「尋ねてもらえますか?」であり、敬語をつかって丁寧な表現にしています。

「〜いただけますか?」サラッと言えるためビジネスシーンで重宝するフレーズです。

敬語の解説

お尋ねいただけますか?」「お尋ねいただけますでしょうか?

の敬語の成り立ちとしては…

  • “尋ねる”に「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「お尋ねいただく」
  • 可能の「ける・れる・られる」で「お尋ねいただける」
  • さらに丁寧語「ます」で「お尋ねいただけます」
  • 疑問形にして「お尋ねいただけますか?」

“〜だろうか”の丁寧語「〜でしょうか」を使うと「お尋ねいただけますでしょうか?」

どちらの表現も謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上・社外取引先につかえる素晴らしい敬語、と言えるでしょう。

どちらかというと「〜いただけますでしょうか?」のほうが丁寧なのですが…バカ丁寧だという意見もあるため「〜いただけますか?」を使うのをオススメします。

シーンに応じて”お申し付け”としても丁寧

ここでひとつ追記。

「尋ねてください=質問してください」という意味でつかうのであれば、「お申し付けください」をつかった敬語に言い換えることもできます。

「自分に尋ねてください」とはつまり、自分に「命令してください・言いつけてください」ということなので、どちらも結局のところおなじことを言っている訳です。

申し付けるの意味は”言い付ける”の謙譲語

申し付ける(読み:もうしつける)は「言い付ける」の謙譲語。

意味は…

  1. 命令する
  2. 告げ口する
  3. しかる。厳しく言い聞かせる

たとえば、

【例文】用事を申し付ける →「命令する」の意味

【例文】あなたの不正を上司に申し付けます! →「告げ口する」の意味

【例文】部下の至らない点を申し付けてください →「叱る」の意味

のようにして使います。

ちなみに敬語は「申し付ける」に尊敬語or謙譲語「お(ご)」で「お申し付け」というようになります。

「自分がお申し付けする」のであれば謙譲語としての使い方。

上司・目上・取引先などの「相手がお申し付けくださる」のであれば尊敬語としての使い方。

というように2パターンあります。

“お申し付けください”だと意味は?

「お申し付けください」としたときの意味は…

「言い付けてほしい」
「言い付けてくれ」

申し付けるは「言い付ける」の謙譲語であり、「①命令する」「②告げ口する」「③叱る」のどれかの意味であるためシンプルに要約すると、

①命令してほしい・言いつけてほしい

②告げ口してほしい

③叱ってほしい

のどれかの意味に解釈できます。

なお「お申し付けしてください」は間違い敬語であるためご注意を。

“お申し付け”をつかった言い換え例文

下にいくほど丁寧なフレーズになります。

  • 例文「お申し付けください」
  • 例文「お申し付けくださいませ」
  • 例文「お申し付けいただきたく、お願い致します」
  • 例文「お申し付けいただきたく存じます」
  • 例文「お申し付けいただければと存じます」
  • 例文「お申し付けくださいますようお願い申し上げます」
  • 例文「お申し付けいただきますようお願い申し上げます」
  • 例文「お申し付けいただければ幸いです」
  • 例文「お申し付け賜りますようお願い申し上げます」
  • 例文「お申し付けいただけましたら幸甚に存じます」
  • 例文「お申し付け賜れますと幸甚に存じます」
  • 例文「お申し付け賜れましたら幸甚に存じます」

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

補)敬語の解説はこれまでと重複するため省きます

他にもつかえる丁寧な言い換え

敬語の種類というのは本当にいろいろあります。

ほんの一例ですが、上司・目上・取引先などに「尋ねてほしい」ときにつかえる例文をまとめておきます。

下にいくほど丁寧な敬語になります(場面によってはバカ丁寧に感じられるためご注意を)。

※ あくまでも目安としてお考えください。

①会話・電話対応につかえる丁寧レベル

下になればなるほど丁寧な敬語になります。また、おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お尋ねください
  2. お尋ねくださいませ
  3. お尋ねいただけますか?
  4. お尋ねいただけますでしょうか?
・「ませ」は丁寧語”ます”の命令形
・「いただけますか」は謙譲語「いただける」+可能+丁寧語の疑問形”ますか”
・「ますでしょうか」は丁寧語”ます”+”だろうか”の丁寧語「でしょうか」

②ビジネスメール対上司・対社内につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お尋ねください
  2. お尋ねくださいませ
  3. お尋ねいただけますか
  4. お尋ねいただけますでしょうか
  5. お尋ねいただきたく、お願い致します
  6. お尋ねいただきたく存じます
  7. お尋ねいただければと存じます
  8. お尋ねくださいますようお願い申し上げます
  9. お尋ねいただきますようお願い申し上げます
  10. お尋ねいただけますようお願い申し上げます

注)上下関係に厳しい上司や、社内でも相当のポジションにいる人にたいしては例文⑤以降あるいは次項のフレーズをつかいましょう。

【敬語の補足】

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK
・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+願望「~たい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

③ビジネスメール対取引先・対顧客につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お尋ねくださいませ
  2. お尋ねいただきたく、お願い致します
  3. お尋ねいただきたく存じます
  4. お尋ねいただければと存じます
  5. お尋ねいただきますようお願い申し上げます
  6. お尋ねいただけますようお願い申し上げます
  7. お尋ねくださいますようお願い申し上げます
  8. お尋ねいただければ幸いです
  9. お尋ねいただければ幸甚に存じます
  10. お尋ねいただけましたら幸いです
  11. お尋ねいただけますと幸いです
  12. お尋ねいただけますと幸甚に存じます
  13. お尋ねいただけましたら幸甚でございます
  14. お尋ねいただけましたら幸甚に存じます

【敬語の補足】

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK
・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+願望「~たい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

④最上級の丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お尋ねいただければ幸いです
  2. お尋ねいただければ幸甚に存じます
  3. お尋ねいただけましたら幸いです
  4. お尋ねいただけましたら幸甚でございます
  5. お尋ねいただけましたら幸甚に存じます

【敬語の補足】

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」
・賜る(たまわる)は公式なビジネス文書や手紙によくつかう

ビジネスメール結びをより丁寧にするコツ

あまり関係ないのかもしれませんが重要なので念のため。

ビジネスメールの文末・結び・締めとして使うことのおおい「お尋ねいただきますよう・お尋ねくださいますよう」

ここでは、

ビジネスメール結びをより丁寧にするためのコツをご紹介します。

+前置きに強調するフレーズを!

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「お尋ね」の前置きに添える丁寧なお願いフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」を使うとより丁寧な印象のメールとなります。

たとえば以下のようなフレーズがあります。

  • どうかお尋ね〜
    「どうかお尋ねくださいますようお願い申し上げます」
    「どうかお尋ねくださいますようお願い致します」
    「どうかお尋ねいただきますようお願い申し上げます」
  • 何卒お尋ね〜
    「何卒お尋ねくださいますようお願い申し上げます」
    「何卒お尋ねくださいますようお願い致します」
    「何卒お尋ねいただきますようお願い申し上げます」

+気づかいの敬語フレーズもGood

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「お尋ね」の前置きには強調するフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」だけでなく、申し訳なく思う気持ちや、相手を気づかうフレーズをもってきても丁寧です。

たとえば「お忙しいところ大変お手数ではございますが~」などと組み合わせ、以下例文のようにすると好感がもてますね。上司や目上にはもちろんのこと、取引先のメールにも使える丁寧な例文にしています。

  • お手数 = 手間、めんどう
    「大変お手数ではございますが、何卒お尋ねくださいますようお願い申し上げます」
    「大変お手数お掛けいたしますが何卒お尋ね〜」
  • 恐縮/恐れ入る = 申し訳ない
    「お忙しいところ大変恐縮ではございますが、お尋ねくださいますようお願い申し上げます」
    「お忙しいところ恐縮ですがお尋ね~」
    「ご多忙のところ恐れ入りますがお尋ね~」
  • 誠に申し訳ございませんが = 本当にすみませんけど
    「お忙しいところ誠に申し訳ございませんが、お尋ねいただきますようお願い申し上げます」
  • 勝手を申し上げる = 自分勝手を言う
    「勝手を申し上げますが、どうかお尋ねいただければと存じます」
  • ご多忙とは存じますが = 忙しいとは思うのですが
    「ご多忙とは存じますが、お尋ねいただければ幸いです」

使い方・ビジネスメール例文【全文】

こうして長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。

ここでは「お尋ねくださいますよう vs お尋ねいただきますよう」をつかったビジネスメール例文を紹介します。

どれも目上・上司・取引先にふさわしい丁寧な敬語にしていますので、ご参考にどうぞ。

ビジネスメール例文①指示するようにお願い・依頼

メール件名:○○さん送別会準備・進捗のご報告

●●部長(上司)

お疲れ様です。

さて○○さん送別会の件、下記のとおりに準備を進めておりますのでご報告いたします。

①会場:東京グール
②予約:30名で個室を予約済み
③プラン:5000円/人、ドリンク別途
④送別の品:
・佐藤さん用:ネクタイ購入(ご本人の要望により購入しました)
⑤その他

その他必要事項がございましたら、何なりとお申し付けください。

お忙しいところお手数ではございますが、ご確認のほどお願い申し上げます。

*********
メール署名
*********

ビジネスメール例文②見積もり送付

メール件名①返信Re:見積もり送付のお願い
メール件名②新規: 見積もり送付の件(ビジネス企業・ノマド)

ケミカル株式会社
資材部 三菱 様

お世話になります。
(株)ビジネス企業にて営業を担当しております、ノマドと申します。

このたびはお引き合いをいただき誠にありがとうございます。

さてご依頼の件、製品●●の見積書につき添付ファイルにてお送りいたします。ご検討いただければ幸いです。

ご質問等ございましたら遠慮なくお申し付けください。

何卒よろしくお願いいたします。

***********
メール署名
***********

ビジネスメール例文③懇親会の案内

メール件名:【国内営業チーム】懇親会開催のご案内

皆さま (社内各位)

お疲れ様です。

さて首記の件、日頃のご慰労をかねて下記のとおりに懇親会を開催いたします。

なお、本メールはご参加いただく方のみに送付しております。

もし急用などでご欠席される際は、事前に幹事(ノマド:内線1234)までご連絡いただければと存じます。

ご質問等ございましたらお気軽にお申し付けください。

よろしくお願いいたします。

①日時:1月20日(木)18:30~
※本社1階に18:00集合 → 移動
②場所:●●●
※地図を別途添付いたします
③会費:目安5000円/人(後日精算)
④緊急連絡先:
・xxx(幹事・ノマド)
・xxx(副幹事・野間子)

以上

***********
メール署名
***********

ビジネスメール例文④会食・接待の案内

メール件名:【4月28日】会食のご案内(転職・ノマド)

株式会社ビジネス
営業部 ●● 様

いつもお世話になっております。
転職・ノマドでございます。

さて、先日ご相談させて頂きました会食につき、日時・場所など確定いたしましたので、下記のとおりご案内申し上げます。

ご不明な点等ございましたら何なりとお申し付けください。

どうぞよろしくお願いいたします。

①日時:4月28日(木)18:30~
・貴社へ伺いご挨拶後、タクシーにて移動

②場所:●●●
・URL:xxx
・食品アレルギー等ございましたら事前にお申し付けください

③貴社よりご出席
・●●様、▲▲様

④弊社より出席
・xx(上司)、zz(上司)、ノマド

以上

***********
メール署名
***********

参考記事

“お尋ね”のいろいろな使い方・例文