「お断りします」の代わりに使える敬語フレーズ20選、メール例文

「お断りします」を目上の人やビジネスメールに使うと失礼?

とご心配のあなたへ。

「お断りします/お断りいたします」の代わりにビジネスシーン(電話・メール・手紙・文書・社内上司・社外取引先・目上・就活・転職)で使える敬語を紹介。

まずは要点のまとめから。

「お断りします/致します」「~できません」は失礼?

失礼ではないものの直接的な表現であり、相手からすると冷たく断られたように感じる。よってビジネスシーンでは不適切。よりかしこまった丁寧な敬語フレーズが好まれる。

誘い・仕事・依頼を断るときの敬語フレーズに「参加できません」「出席できません」「お断りします・お断り致します」は失礼ではないものの丁寧レベルは低く、かなり冷たく断るときの表現です。

相手に不快感を与えてしまうリスクあり。ホントに相手と距離を置きたくて冷たく断るときにだけ使います。

ということで、

よりかしこまった敬語が好まれるビジネスシーン(電話・メール・文書・手紙・上司・社外・就活・転職)では不適切。もっと丁寧な言い換えをしましょう。それでは進めていきます。

お断りします の丁寧な言い換え敬語まとめ

「お断りします/お断りいたします」の代わりにビジネスシーン(電話・メール・文書・手紙・上司・社外・就活・転職)で使える敬語。

ビジネスシーンごとに使うべき断りの敬語フレーズは違いますので、シーンごとにまとめておきます。

「仕事の依頼を断る」ときの丁寧なお断り敬語

  1. 断りの敬語「お受けいたしかねます」
  2. 断りの敬語「ご要望にそいかねます」
  3. 断りの敬語「ご要望にそうことが非常に困難な状況でございます」
  4. 断りの敬語「ご要望にお応えすることが叶いません」
  5. 断りの敬語「ご要望にお応えいたしかねます」
  6. 断りの敬語「ご要望にお応えすることが難しい状況でございます」
  7. 断りの敬語「ご対応いたしかねます」
  8. 断りの敬語「辞退させて頂きます「辞退いたします」
  9. 断りの敬語「お見送りいたします」「見送らせて頂きます」「お見送りさせて頂きます」

「申し出・提案・購入を断る」ときの丁寧なお断り敬語

  1. 断りの敬語「お見送りいたします」
  2. 断りの敬語「見送らせて頂きます」
  3. 断りの敬語「お見送りさせて頂きます」
  4. 断りの敬語「今回はお見送りいたしたく存じます」

※「申し出」は謙譲表現であるため「「ご提案」「お誘い」「お気遣い」などとシーンごとにふさわしい語に言い換える

「誘いを断る」ときのお断り敬語

  1. 断りの敬語「お気持ちだけ頂戴します」
  2. 断りの敬語「お気持ちだけ頂戴いたします」
  3. 断りの敬語「ご遠慮いたします」
  4. 断りの敬語「遠慮させて頂きます」
  5. 断りの敬語「辞退させて頂きます「辞退いたします」

※「都合が悪い」とは言わず、違う敬語フレーズを使います。

意味と使い方、敬語の解説

念のため、

先ほど紹介した「お断りします」のそれぞれの言い換え敬語フレーズについて、意味と使い方、敬語の成り立ちを整理しておきます。

(お・ご)~いたします

「お・ご~いたす」という謙譲語に丁寧語「ます」をくっつけて敬語にしています。おなじく「お・ご~する」「~いたす」も謙譲語。

「自分が~する」の意味であり、ビジネスシーンでは万能に活躍する敬語です。

どれを使っても丁寧ですが、ビジネスメールでは「お・ご~いたします」「~いたします」という敬語フレーズをよく使いますね。

ビジネスメール・電話に使える例文

  • 例文「選考を辞退いたします」
  • 例文「面接を辞退いたします」
  • 例文「受賞を辞退いたします」
  • 例文「購入をお見送りいたします」
  • 例文「今回はお見送りいたします」

「する」の敬語変換|謙譲語と尊敬語、ビジネスメール例文、使い方

お・ご~いたしかねます

「お・ご~いたしかねる」という謙譲語に丁寧語「ます」をくっつけて敬語にしています。おなじく「お・ご~しかねる」も謙譲語。

ここで「かねる(兼ねる)」は「~できない」という意味の語。敬語でもなんでもありませんが「できません」よりも丁寧に聞こえるため重宝するフレーズです。

「自分が~することができない」の意味であり、断りのビジネスシーンでは万能に活躍する敬語です。ビジネスメールで使ってもよし、電話で使ってもよし。

ビジネスメール・電話に使える例文

  1. 例文「仕事のご依頼はお受けいたしかねます」
    意味「仕事の依頼は受けることができない」
  2. 例文「見積もりのご依頼につきお受けいたしかねます」
    意味「見積もりの依頼は受けることができない」
  3. 例文「ご要望にそいかねます」
    意味「要望にはそうことができない」
  4. 例文「ご要望にはお応えいたしかねます」
    意味「要望には応えることができない」
  5. 例文「ご対応いたしかねます」
    意味「対応することができない」
  6. 例文「会議には参加いたしかねます」
    意味「参加することができない」
  7. 例文「結婚式には出席いたしかねます」
    意味「出席することができない」

~させて頂きます

原文「させてもらう」の謙譲語「させていただだく」に丁寧語「ます」をくっつけて敬語にしています。

「~させてもらうよ=~させていただく」を使うことによって、相手から許可をもとめるかのような敬語フレーズにしています。

直接的な「お断りします」よりも丁寧な敬語といえますね。ただし「させて頂きます」を誤用・乱用すると相手に不快感をあたえるためご注意ください。

ビジネスメール・電話に使える例文

  1. 例文「今回は遠慮させて頂きます」
    意味「お断りします」の間接的な表現
  2. 例文「選考を辞退させて頂きます」
    意味「辞退させてもらう」
  3. 例文「購入をお見送りさせて頂きます」
    意味「見送らせてもらう」

誤用の多い「させていただく」症候群には「いたします」が効く!

~することが叶いません

原文「~することが叶う」に否定の丁寧語「ません」をくっつけて敬語にしています。

「できない」の代わりに「叶わない」を使うことによって、ホントはやりたいんだけど何かしらの理由によってできない、というニュアンスになります。

直接的な「お断りします」「~できない」よりも回りくどい表現であり、丁寧な敬語といえますね。とくにビジネスメールで活躍するフレーズです。

ビジネスメール・電話に使える例文

  1. 例文「ご要望の仕様にお応えすることが叶いません」
    意味「お断りします」「できません」の間接的な表現
  2. 例文「ご希望納期にお応えすることが叶いません」
    意味「お応えできない」
  3. 例文「出席することが叶いません」
    意味「出席できない」
  4. 例文「参加することが叶いません」
    意味「参加できない」

~することが困難な状況でございます/難しい状況でございます

原文「~することが困難な状況である」「難しい状況である」に丁寧語「ございます」をくっつけて敬語にしています。

「できません」「お断りします」の代わりに「困難な状況」を使うことによって、完全に否定するのではなく、やんわりと断るニュアンスになります。

直接的な「お断りします」「~できません」よりも回りくどい表現であり、丁寧な敬語といえますね。ビジネス電話でも使えますし、ビジネスメールでも活躍するフレーズです。

ビジネスメール・電話に使える例文

  1. 例文「ご要望の仕様にお応えすることが困難な状況でございます」
    意味「お断りします」「できません」の間接的な表現
  2. 例文「ご希望納期にお応えすることが困難な状況でございます」
    意味「お応えできない」
  3. 例文「出席することが困難な状況でございます」
    意味「出席できない」
  4. 例文「参加することが困難な状況でございます」
    意味「参加できない」

お気持ちだけ頂戴します/いたします

原文「気持ちだけ頂戴する」に謙譲語「お~する」「お~いたす」を使い、さらに丁寧語「ます」をくっつけて敬語にしています。

「できません」「お断りします」の代わりに「気持ちだけもらう」という表現を使うことによって、「嬉しいのだけどその気持ちだけもらっておくよ」というようにやんわりと断るニュアンスになります。

直接的な「お断りします」「~できません」よりも回りくどい表現であり、丁寧な敬語といえますね。ビジネス電話でも使えますし、ビジネスメールでも活躍するフレーズです。

とくに誘いを断るときのビジネスシーンでよく使います。

ビジネスメール・電話に使える例文

  1. 例文「今回はお気持ちだけ頂戴します」
    意味「お断りします」「参加できません」の間接的な表現
  2. 例文「お気持ちだけ頂戴いたします」
    意味「お断りします」「参加できません」の間接的な表現

【完全版】誘いを断るメール例文20選(ビジネス/上司/男女/友人etc)

遠慮させて頂きます/いたします

原文「遠慮させてもらう」の謙譲語「遠慮させていただく」を使い、さらに丁寧語「ます」をくっつけて敬語にしています。

「できません」「お断りします」の代わりに「遠慮する」という表現を使うことによって、「断るのではなく自分から引き下がる」というやんわりと断るニュアンスになります。

直接的な「お断りします」「~できません」よりも回りくどい表現であり、丁寧な敬語といえますね。ビジネス電話でも使えますし、ビジネスメールでも活躍するフレーズです。

とくに誘いを断るときのビジネスシーンでよく使います。

ビジネスメール・電話に使える例文

  1. 例文「出席を遠慮させて頂きます」
    意味「お断りします」の間接的な表現
  2. 例文「今回は遠慮いたします」
    意味「お断りします」「参加できません」の間接的な表現
  3. 例文「参加を遠慮します」
    意味「お断りします」「参加できません」の間接的な表現

【完全版】誘いを断るメール例文20選(ビジネス/上司/男女/友人etc)

ビジネスメールで断るときの敬語フレーズ、基本は①前置き+②理由+③断り

最後に、ビジネス・プライベート問わず使える断り方の基本について簡単に復習しておきます。

電話や会話のシーンでは「遠慮させて頂きます」「お気持ちだけ頂戴します」だけでも十分に丁寧ですが、ビジネスメールではもっとかしこまった表現にする必要あり。

①丁寧な前置き+②断る理由+③断りのフレーズ

断るときの敬語フレーズは基本、

  1. 丁寧な前置き
    ・お詫びや、申し訳なく思う気持ちを表すフレーズ
    ・相手をまず持ち上げる(そのあと落とすことになるのだけど・・・)

  2. 断る理由
  3. 断りの丁寧な敬語フレーズ

で成り立ちます。たとえば、

【例文】
前置き①せっかくのお誘いではございますが、
理 由②あいにく先約があり、
断 り③今回は遠慮させて頂きます

こんな感じの構成になっているとすばらしく丁寧な断りの敬語フレーズとなります。

これらをひとつの文章にしてみると・・・例文「せっかくのお誘いではございますが、あいにく先約があり、今回は遠慮させて頂きます」という素晴らしい断り文章のできあがり。

④さらにお詫びを入れて完璧に!

くわえて、

先ほどの「①前置き、②理由、③断り」のあとに続けて、お詫びをしましょう。

たとえば、

【例文】
前置き①せっかくのお誘いではございますが、
理 由②あいにく先約があり、
断 り③今回は遠慮させて頂きます。

【例文】
お詫び④お心遣いを無にするような返事となりましたこと、深くお詫び申し上げます

こんな感じ。すると・・・

例文「せっかくのお誘いではございますが、あいにく先約があり、今回は遠慮させて頂きます。お心遣いを無にするような返事となりましたこと、深くお詫び申し上げます」

というように断りのビジネスメールにも十分に使える、丁寧な敬語となります。

①~④に色々な敬語を当てはめると完璧な断り方になる

あとは簡単。

この組み合わせに、

前置き①には何を使う?
理 由②には何を使う?
断 り③どんな断り敬語を使う?
お詫び④どんなお詫び敬語を使う?

で色々な断りフレーズを作ることができます(例文は次項目にて)。

この基本さえマスターしておけば、あなたの語彙が広がるほどに断るときの敬語の幅も増えていきます。スポーツや学業と同じくビジネスも、すべて基本からです。そんなことも理解せずに敬語WEBサイトを運営しているゴミが多いためご注意を。

「お断りします」と書きたいときのビジネスメール例文

そうすると以下のように、
ビジネスメールに使える敬語を作ることができます。

ビジネスメール例文①上司からの「飲み会の誘いを断る」

【メール件名】返信Re: 飲み会のお誘い

○○部長(社内上司)

お疲れ様です。
このたびはお誘いくださいまして、誠にありがとうございます。

さて、せっかくのお誘いにも関わらず心苦しい限りではございますが、あいにく先約があり、今回は遠慮させて頂きます。お心遣いを頂いておきながら大変申し訳ありません。

また別の機会にご一緒させて頂ければと存じます。何卒宜しくお願いいたします。

ノマド

上司からの「飲み会の誘いを断る」ときの理由20選、メール例文

ビジネスメール例文②見積もり依頼を断る

【メール件名】返信Re: 御見積もりのお願い(転職・ノマド)

ビジネス会社
資材部 ○○ 様

お世話になります。
株式会社転職にて営業を担当しております、ノマドと申します。
このたびは見積もりのご依頼を頂き、誠にありがとうございます。

さて、頂いた見積もり前提を拝見し弊社内にて精査いたしましたところ、ご希望納期までにお納めすることが非常に難しく、ご依頼を辞退させて頂きます。せっかくのご依頼にも関わらず、このような返事となりましたこと深くお詫び申し上げます。

誠に勝手を申し上げますが、どうかお察しいただければ幸いです。ご了承のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

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株式会社転職
法人営業部 国内営業課
ノマド サラリーマン
〒xxx-xxxx
●●県●●市●●Δ-Δ-Δ
電話:xxxxx
FAX:xxxxx
E-mail:nomadxxx
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「見積もり依頼を断る」ときのビジネスメール例文、理由の伝え方

ビジネスメール例文③to 社外取引先「飲み会・接待・食事の誘いを断る」

【メール件名】返信Re: 会食のお誘い

ビジネス会社
営業部 ○○ 様

お世話になっております。株式会社転職・ノマドでございます。
このたびはお誘いくださいまして誠にありがとうございます。

さて、せっかくのお誘いにも関わらず心苦しい限りではございますが、あいにく別件があり不本意ながら今回は遠慮させて頂きます。大変申し訳ございません。

よろしければ、また別の機会にご一緒させていただければ幸いです。何卒宜しくお願い申し上げます。

———————————-
株式会社転職
法人営業部 国内営業課
ノマド サラリーマン
〒xxx-xxxx
●●県●●市●●Δ-Δ-Δ
電話:xxxxxxx
FAX:xxxxxxx
E-mail:nomad@gmail.com
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【完全版】誘いを断るメール例文20選(ビジネス/上司/男女/友人etc)

ビジネスメール例文④上司からの「休日の誘いを断る」

【メール件名】返信Re: 休日ゴルフのお誘い

○○部長(社内上司)

お疲れ様です。
このたびはお誘いくださいまして、誠にありがとうございます。

さて、せっかくのお誘いにも関わらず心苦しい限りではございますが、あいにく先約があり、今回は遠慮させて頂きます。お心遣いを頂いておきながら大変申し訳ありません。

また別の機会にご一緒させて頂ければと存じます。何卒宜しくお願いいたします。

ノマド

上司からの「休日の誘いを断る」ときの理由20選、メール例文

ビジネスメール例文⑤取引先からの誘いを「当日にドタキャンする」

当日に急に乗り気がしなくなったり、体調不良で取引先からの誘いをドタキャンするとき。理由は「体調不良のため」「風邪を引いてしまい」「妻の急病により子供の世話をしなければならず」などが使える。

【メール件名】新規: 本日欠席のお詫び

ビジネス会社
営業部 ○○ 様

お世話になっております。株式会社転職・ノマドでございます。
大変申し訳ございません。

本日会食の件、前々からとても楽しみにしていたのですが急な体調不良のため、誠に不本意ながら大事を取り欠席させて頂きます。せっかくお誘い頂いたにも関わらず大変申し訳ございません。

非礼この上ないことと存じますが、また別の機会にご一緒させていただければと存じます。どうかご容赦くださいますよう、宜しくお願い申し上げます。

———————————-
株式会社転職
法人営業部 国内営業課
ノマド サラリーマン
〒xxx-xxxx
●●県●●市●●Δ-Δ-Δ
電話:xxxxxxx
FAX:xxxxxxx
E-mail:nomad@gmail.com
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