メールの宛先につかう「cc」と「bcc」の意味と違い、正しい使い分け方について誰よりもわかりやすく解説していく記事。
まずは要点のまとめから。
「cc」とは…Carbon Copy(カーボン・コピー)の意味であり、メールのccにいれた相手にコピーメールが送られます。
「bcc」とは…Blind Carbon Copy(ブラインド・カーボン・コピー)の意味であり、メールのbccに入れた相手にコピーメールが送られます。
ccとbccはどちらもメールコピーを相手に送る、という機能としては同じ。でも「メール受信者の情報がオープン or ブラックボックスか」という点で違っているため、目的と使い方が違います。
それではcc/bcc の違いと使い分け方について本文で解説していきます。
ccとbccの違いとは?
ccとbccの違いは、メール宛先がブラックボックスになるかどうか。
「cc」は宛先がオープン。送信者でなくてもccに入っている宛先が見えます。
「bcc」は宛先がブラックボックス。bccに入っている宛先を見れるのは送信者のみ。
たとえば、
メール宛先の「cc」に佐藤さん、鈴木さん、山田さんを入れたとすると、この3人は誰が「cc」の宛先に入っているかわかります。佐藤さんの立場から見ると「このメールは自分だけでなく鈴木さんと山田さんにも送られているんだな」となります。
メール宛先の「bcc」に佐藤さん、鈴木さん、山田さんを入れたとすると、この3人は誰が「bcc」の宛先に入っているか分からなくなります。送付先をブラックボックスにしているのですね。佐藤さんの立場から見ると「このメールは自分以外の誰に送られているのか不明」となります。
ccとbccの使い分け方は?
「cc」「bb」の使い分け方は…
「cc」 = メールを送る相手に受信者の情報がわかってもよいメール。たとえば普段の取引先とのやりとり、社内メールなどに使う。少しでも関係しそうな上司にもccをふくめる。
「bcc」 = ①メールを送る相手に受信者の情報がわかるとまずいメール。②また不特定多数にむけた一斉送信メールにも使われます。「cc」だとメールアドレスという貴重な個人情報をアカの他人に伝えてしまうリスクあり。
したがって、
「bcc」はたとえばメールマガジンやお知らせメールなど、あるいはビジネスシーンでは退職の挨拶メールに使われます。
誰に送ったメールなのか相手にバレたくないようなメールには「bcc」を使い、そうでなければ「cc」を使います。
あるいは、受信者のメールアドレスを他人に漏らしてしまうリスクがある場合は「bcc」を使うべきですね。
ccとbccの意味、違い、使い分け「まとめ表」
先ほどの説明のまとめとして、
メール宛先に使う「to」「cc」「bcc」の意味と違い、使い分けを表にします。
cc | bcc | |
---|---|---|
言葉 | ・Carbon Copy カーボン・コピー |
・Blind Carbon Copy ブラインド・カーボン・コピー |
意味 | ・コピーメール | ・コピーメール ・一斉送信メール |
違い | ・受信者にcc入れた アドレスわかる |
・受信者にはbcc入れた アドレスわからない |
使い分け | ・受信者バレてもいい ・受信者を隠す必要なし |
・受信者バレたくない ・一斉送信 ・不特定多数におくるメール |
たとえば | ・取引先とのメールやりとり、 上司をccに入れる |
・お知らせ、退職、転勤メール をいろんな人にbcc |
CC:を使ったメール宛先の例
株式会社就活
人事部 採用チーム
鈴木様
(CC:佐藤様、加藤様、田中様、山本様、山田様)
–メール宛名の書き方①–
株式会社転職
人事部
鈴木部長、佐藤課長
(CC:佐藤様、加藤様、田中様、山本様、山田様)
–メール宛名の書き方②–
株式会社ビジネス
営業部
鈴木様
(CC:佐藤部長、加藤課長、田中様、山本様、山田様)
–メール宛名の書き方③–
株式会社ビジネス
営業部
鈴木様
(※「CC:~~」は省略しても構わない)
–メール宛名の書き方④–
「cc」のメール宛先での使い方と例。
例でしめしたとおり、(CC:)として宛名を書きます。敬称は「○○様」もしくは、役職者には「鈴木部長」「佐藤課長」などのように、「名字+役職」を使います。書く順番は、役職の高いひとほど左側に書くようにしてください。「CC:加藤様、田中課長、山本部長」は失礼にあたるため、ご注意を。
「TO:」「CC:」に誰をいれる?
メール宛名をよこに複数ならべたときは、以下のルールに従いましょう。
・「TO: 」にメインの宛名にした人をいれる
・「CC: 」にサブの宛名に下人を入れる
使い方と注意点
CC:を使うときの注意点としては、「CC:」のあとに続くひとは5人以内であることがのぞましいです。なぜなら「CC:」のあとに続くひとが10人とかになってしまうと、メール宛先だけでかなりのスペースを消費してしまうからです。
また、とくに社内メールでは「CC:~~」を省略しても差し支えありません。イチイチ書いていたらメールするたびに長い宛名書きが必要になり、仕事の効率がおちます。
ちなみにメール宛先の区切りは「、」を使うと見やすいです。
bccを使ったメール宛先の例
株式会社ビジネス
営業部
鈴木様
(※bccにしたひとは宛名に入れない)
–メール宛名の書き方①–
皆さま
(※bccにしたひとは宛名に入れない)
–メール宛名の書き方②–
各位
(※bccにしたひとは宛名に入れない)
–メール宛名の書き方③–
営業部の皆さま
取引先各位
(※bccにしたひとは宛名に入れない)
–メール宛名の書き方④–
「bcc」のメール宛先での使い方と例。
bcc(blind carbon copy)にいれたひとは宛先が非表示となります。したがって宛名にbccのひとはいれません。
ちなみに非表示のbccは、誰に宛てたメールかバレたくないときに使います。たとえば、退職の挨拶メールとか、転勤の挨拶メールとかですね。
「TO:」「CC:」「bcc」に誰をいれる?
メール宛名をよこに複数ならべたときは、以下のルールに従いましょう。
・「TO: 」宛名があるときはその人だけをいれる。「みなさま」で一斉送信するのであれば誰もいれない
・「CC: 」には誰も入れない
・「bcc 」にはその他大勢をいれる
「CC:」「bcc」の違いとは?
「CC:」と「bcc」の違いは、
まとまりのない不特定多数にメールしたいとき、あるいはこっそりと宛先に含めたい人がいるときには「bcc」を使い、そうでなければ「CC:」を使います。
ccとbccを使うときの注意点
1.ccのメール宛先を増やし過ぎない
ccとbccを使うときの注意点、
まずは『関係ない人にまでccを入れない』
とにかく最近のccの使い方はほんとうにヒドい。「まったく関係ないだろ、このメール」みたいなのまでccに入っててイラっとすることがあります。
とくにマネージャークラスになって、仕事の責任範囲がふえると…
アシスタントからもccメールくるわ、部下も関係ない社内メール宛先にccいれてくるわで泣きそうになります。
いぜん私が毎日500件のメールを処理しているはなしをしましたが、ほとんどccに宛先がはいっているだけのメールで、よむ必要もないっていう…
それなのに読んでないと、
○○の件、メールにcc入れていたのですがご覧になりましたか?
なんて部下から聞かれることもありブチ切れそうになります。
「そんなもん、見てるわけねぇ~だろ」
と言いたくなりますが、
「ゴメン、見きれてないわ…」
と部下に謝るっていう。
ここで何が言いたいかというと、
ちゃんと関係あるひとだけにメール宛先ccいれてね!ということです。上司の悩みも察してあげましょう。
2.ccメールに返信するときは、宛先を減らす配慮を!
ccとbccを使うときの注意点、
つづいて『ccメールに返信するとき、宛先をできるだけ減らすこと』
こうする理由も先ほどと同じです。
意味もなくccをメール宛先にいれられたひとの気持ちを察してください。たとえば、私にありがちなメール宛先cc攻撃(勝手に名づけた)として、こんなのがあります。
「懇親会出欠のご確認 cc:私ふくめてたくさん」
これに返信するとき、
「出席できます」あるいは「欠席します」とメール返信するだけなのに、なぜか全員を宛先にふくめたまま返信するっていう…。
「いや、懇親会の幹事にだけ返信すればいいよね?」
「なぜムダにメール宛先に全員いれるの?」
となって切れたくなります。こんなことでキレる私は短気なのでしょうか…
3.「CC:鈴木様、~」は書かないことも多い
メール宛先が複数になるときの注意点、
つづいて『CC: は書かないことも多い』
メール宛先が複数人のときには「CC:鈴木様、・・・」のように解説しましたが…。CCにメールアドレスを入れるだけで、わざわざ書かずに省略する人も多いです。
とくに社内メールでは、
公式なメールでなければ「CC:」にいれたひとを連名で書く必要はありません。
「CC:鈴木様、・・・」をいつも書いていると、メールを送るたびにめんどくさい宛名書きの作業をしなければならず、仕事の効率がとてつもなく悪くなります。
4.bccを使うビジネスシーンは限られる
ccとbccを使うときの注意点、
つづいて『bccメールを使うビジネスシーンは限られる』
bccを使うときは、
・一斉送信メール(お知らせ系、退職系、転勤系)
あるいは
・メール宛先にいれることがバレたくない秘密メール(メール上でけんかしている先輩とのやりとりに上司をコソッとbccする、など)
私が思いつくのはこれくらいのもの。
普通のビジネスシーンではメール宛先にccを使うことが一般的です。