年収の絶対額の話ではなく、仕事量に対してどうか?
ということです。
ベンチャーの給料って初任給はいいものの、そこから上がる人はほんのわずか…。
ベンチャーにいる限り生涯賃金3.5億円(大企業)なんて、夢のまた夢です。
これは公開されているベンチャー企業の平均年齢・平均年収・平均勤続年数を調べればすぐにわかります。たとえばDeNA(ディー・エヌ・エー)で見てみましょうか。
「平均年齢32.9歳、平均年収777万円、平均勤続年数3.4年」
こんなゴミのような年収では、起業するお金など作ることができませんね…。はい。
一方で大企業を見てみましょう。
たとえば化学メーカー大手の旭化成と比べてみましょうか。
「平均年齢43.5歳、平均年収921万円、平均勤続年数15.9年」
※これは平均値なので高卒の工場ワーカーの平均です。大卒・総合職はもっと高い。
ということで最初にベンチャーに就職してしまうと、もう人生の終わりが見えています。
▼ 9割以上の人がこのような道を辿ります。
- 20代:ベンチャー企業
↓ 転職、ダウングレード - 30代:ベンチャー企業
↓ 転職、ダウングレード - 40代:ベンチャー企業
↓ 転職、ダウングレード - 50歳くらいになると、転職先も見つからなくなり失職
※この場合、生涯年収2億円いったらいい方じゃないか??
仮にうまく40歳くらいまで順調にきたとして、子供の教育とかでお金が必要になる40代・50代に「いつクビになるかも分からない」ベンチャー企業で働くことの恐怖を考えましょう。
大学生の子供x2人の学費と、一人暮らしの費用はサポートし続けないといけない…。
でも年収500万円の仕事しかない…。
という事態になったら、あなたはどうしますか?
(若い人に何度いっても無駄なのですけどね…)
そもそもベンチャー企業を転々とする人生って楽しいですかね?
雇う側にしても実績のない40歳、50歳のおっさんを雇うわけないので、どこかで結局、行き詰まって本当に路頭に迷ってしまうのじゃないかなぁ〜〜。
これは今の40代のおっさんたちの行く末をみて追記します。
年収低いくせにクビにする
ベンチャーでは大企業のように、
普通にダラダラ仕事をしていてもマネージャーになれる、なんてことは絶対にありえません。
使えない人材はどんどんクビになります。
といっても、彼らはあからさまにはクビにしない。
日本のサラリーマンはどうあれ労働基準法に守られているので理不尽にクビにすると訴えられます。
それではどうやってクビにするのか?
一つめは
後輩が上司になったりするので会社に居づらくなって辞める、というパターン。
二つめは
30歳くらいになったらムリやり名ばかりの管理職にして、成果に対するプレッシャーをかけまくる。たとえばノルマが1年前の300%増とか…
これを達成しないとクビにする正当な理由になる(管理職は法に守られていないので簡単にクビにできる)。あるいは理不尽になって自ら辞めてくれるというパターン。
自動的に不要になった「人件費の高いおっさん」から辞めてくれる、という素晴らしいシステムですね。
大企業がこれをやったら大ブーイングなのに、ベンチャーの場合はニュースにすらならないのですから…。
マスコミの情報ってめちゃくちゃ偏ってるので、ご注意くださいね。
大企業に就職した、私の成長速度を述べておきましょうか…
完全に蛇足ですが
「大企業なんて成長できないし、つまらない」という勘違い就活生のために、私の成長速度と、おもしろい仕事をまとめておきます。
※年齢がバレないようにするため「見込み」も含みます
新卒入社1~3年目:
心優しい上司や先輩の指導により
「社会人とは何か?」というところから丁寧に鍛えられる。仕事と人材に余裕のある大企業ならではですね。
入社1年目から、
英語ゼロだったにも関わらず、無理やり海外出張とか、外人の前でプレゼンとかをやらされ、外人とケンカできるレベルまで成長。
完全に不要なスキルだと思われる、プレゼンスキルまでも鍛えられる。
メーカーのくせにMBA用語(3C分析、SWOT分析などなど)が常識のごとく使われるので、無理やり勉強になる。
※ちなみにベンチャー企業の若手社員は雑用か「仕事は自分で見つけてね」というパターンか、どちらか。基本、みんな忙しいので誰も面倒をみてくれない。ビジネス敬語の使い方すらもマスターできない。
新卒入社4~6年目:
部署のエース営業マンになり、
やりたい放題する(狭い世界なので具体的には語れません)。大企業〜中小企業〜ベンチャーまで、あらゆる業界に顔を出し経験を深める。
このレベルになると中小・ベンチャー企業の社長から転職オファーきます。
でも給料が安すぎていつも却下(その時点ではなく生涯の期待値ベース)。
※大企業 → ベンチャーはいつでも転職できるから、最初は苦しくても大企業に就職すべき。ちなみに新卒でベンチャー企業に就職すると敗者復活はない。それが日本の社会です。
新卒入社7~10年目:
あいかわらず、やりたい放題する。
「もうこれ以上は成長する必要がない、成長したくない」と思い始める。
※自己成長しすぎると元マッキンゼーの某コンサルタントみたいに、頭でっかちで自分では何もできないおっさんになる、という恐怖感からきます…。
新卒入社11~15年目:
「仕事内容に見合わない高給」に疑問を持ちはじめる。
あきらかに
「生み出している価値」にたいする給料が高すぎる。
部下をテキトーに動かすだけで、ちゃんとしたマネジメントをしていると評価され、売上ノルマを0.1%達成するだけでも上司からの評価は平均値以上になり…
ノルマ未達であっても
「中国の景気減退の影響をモロに受けまして…」
とかテキトーな理由をつければ年収は上がるいっぽうだし。
もはやこれで給料をもらうのは詐欺レベル。
どこか適当な窓際ポジションに飛ばすか、子会社に飛ばして欲しいのだけど、それすらも許されず…
※これはこれで本当は何も問題ない…破滅思想の持ち主なのです。
新卒入社16年目~現在:
やってる仕事の割に給料が高すぎて、
さすがに会社に対して申し訳ない気持ちになってきます。
▶︎ 年収ランキングにだまされるな!隠れ高収入の化学素材メーカー総合職
大企業で5年働けば、起業しても困らない
入社5年目・28歳が私の成長の限界点でした。もし私がベンチャーで5年働いたとしても、今のスキルの10%も身についていなかったでしょう。
ベンチャーで身につけられるスキルと言ったら「激務に耐えられる根性」とか、せめてその程度のものです。
私は28歳までに大企業で身につけた財産で「おっさん年齢」に到達した今でも副業・本業によって、それなりに困らない生活ができてます。
仮に失敗したとしても、
知り合いのベンチャーや中小企業のオーナーを頼ればいいだけなのですから。
仮にそれでもダメなら、
また転職活動をやり直せばいいだけです。大企業に5年勤めていれば大抵どこかに転職先はあるものです。
それでもまだ、ベンチャー企業に就職したい!
という就活生に最後の質問です。
ベンチャー企業に就職したとして
私と同レベルもしくはそれ以上になれるでしょうか?
もし自信があるのなら否定はしません。
(上から目線ですみません…)
すなわち、
あなたが仕事を楽しみながら年収2000万円プレイヤーを超えられるかどうか?
という話です。
(上から目線ですみません…)
もし、
「年収2000万円なんて3年で超えられる!!」
という就活生がいらっしゃれば、ビジネスの展望をこっそりと教えてください。
キャッシュで必要な額を出資しますm(_ _)m
※人生、お金だけが全てじゃないですが…
結婚して子供を育てて、大企業のサラリーマンを片手間でやって、新しいビジネスを考えて、まぁ楽しい人生ですよ。決して楽じゃないですけどね(苦笑)。
まとめ
あちこちと話が飛びましたが、
ベンチャー企業を志望する就活生の99%は、
- 「起業」を先送りにする無能
- 就活サイトの情報にだまされている「情報弱者」
- 大企業で働くのがこわい「逃げ」
- 大企業でやっていく自信がない、内定する自信がない「諦め」
- 上場したときのカネ目当て
- 大企業とは何か?わかっていない「情報弱者」
という本当につまらない人種です。
ただし残りの1%は本物であり、その中からすごい人が現れる。
で、メディアは限られた1%にスポットを当てる。
だからみんな勘違いする。
少なくともこの記事で私が示したような事実がベンチャー業界の99%である、ということを認識しておいてください。
(ベンチャー志望の就活生には何を言っても「焼け石に水」なのですけどね…)
そしてベンチャー企業にも色々とあり、
本当に「おもしろいこと」をやっているベンチャーもたくさんあります。
ただその見極めが就活生には困難であるため、やはり最初は大企業に就職して「ビジネスを見る目」を養ってほしいのです。
ベンチャーなんて星の数ほどあるのですから、いつだって転職できますよ(笑)。生き急がないでしっかりと基礎を固めましょう。
野球のルールも知らないひとが「プロ野球選手になる!」といっても無理なのと同じように、スキルゼロのベンチャー出身者が「孫正義みたいになりたい!」といってもむりですよね?
早速の記事更新ありがとうございます。レスポンスの早さに驚かされます。
会社選びは個人の自由とはいえ、なぜか根拠のない自信を持っている就活生が見受けられます。
「大企業はやりがいがない」「ベンチャーなら成長できる」
↑をベンチャー企業の社員が言ってるのを真に受けるのは如何なものかと思います。
もっと慎重に考えて欲しいです。