間違い敬語だけど「慣例でOK」
たとえば「慣例でOK=間違いだけど普通に使われているから問題ないよ!」とされている敬語には、以下のようなものがあります。
- お伺いいたします
- お伺いしたいです
- お伺いしたく存じます
- ご連絡いたします
- ご報告いたします
こんな敬語の使い方は本来、二重敬語でありNGとなるのですが・・・。ビジネスシーンで普通に使われる表現だからOK!という解釈になっているのです(by 文化庁「敬語の指針」)。
日本語学者がなんと言おうと、よく使われている言葉は正しいと認識してよいと思います。でも「お伺いします」は間違いであると認識されてほしい。
だから私は人知れずこっそりと、この記事を書いているのです。
使ってはいけない!お伺いさせて頂きます、-させて頂きたく存じます
いくら「慣例でOK」となっていても、気持ち悪い表現もあります。それが「お伺いさせて頂きます」「お伺いさせて頂きたく存じます」。
私が取引先から受けるビジネスメールで
「お伺いさせていただきます」
「お伺いさせて頂きたく存じます」
のような表現を使う人がいます。驚くことに、私よりも年配の方でも平気で使っています(汗)。
間違い敬語である理由はすでに述べているとおりですが、これも「慣例だからOK」なんてことにしたらもう、収拾がつかないことになります(泣)。
「お伺いします」も安易に使わない!
一貫して述べていることですが、
訪問したり、尋ねたりするときの謙譲語は用法的に正しい「伺います」を使ったほうがベター。ビジネスメールで使ったり、目上の人に使うのであれば、なおさらです。
私のようなおっさんからすると「お伺いします」って絶対に変だからです。まぁ20年も経てば日本のビジネスパーソンはみんな「お伺いします!!」って言ってるのでしょうけど…。
ノリ的には「お願いします!!」と同じで、しっくりとくる人もいらっしゃるでしょうから…。
敬語の復習(尊敬語、謙譲語、丁寧語)
最後に簡単に、敬語の復習をしておきましょう!
敬語には、尊敬語、謙譲語、丁寧語と3通りあり、それぞれ以下の用法を使います。
- 尊敬語
目上の人に対して、相手を立てたいときに使用する。相手の行動や持ち物に主に使い、自分には使わない。
→「行く」の丁寧語:いらっしゃる - 謙譲語
目上の人の動作に関係なく、自分がへりくだることで相手を立てるときに使用する。自分の行動や動作に使い、相手の行動には使わない。
→「行く」の謙譲語:伺う - 丁寧語
聞き手の人に対して、丁寧にしゃべる言葉。万能
→「行く」の丁寧語:参ります
同じ「行く」というのでも、敬語の種類を変えれば言い方も変わるのですよ。めんどくさいですね~。
まとめ
私がブログで使用しているのは丁寧語ですね。これは、上なのかも下なのかも分からない、不特定多数のあなたへ向けて情報発信をしているからです。
敬語が難しいと思われるのは、相手の立場や自分の立場に応じて、使う表現を変えなければいけないところですね…。
「行く」ときは絶対に「伺います」だ!!
と決まっているものではなく、相手の立場と自分の立場、状況に応じて、この3つの敬語を使い分けするのです。あるときは「参ります」を使い、あるときは「伺います」を使うといった感じ。
これはもう、ありとあらゆる場面を経験し、分からなかったら都度確認して慣れていくしかないです。一番悪いのは、調べないで適当に敬語を使ってしまうことです。私の上司みたいに「~~させて頂きます」の人になってしまうので要注意。
頭でどうこうなるものではないので是非、ビジネスシーンで場数を踏んでくださいね。ではでは~~。