敬語「お教えくださいますよう vs 頂きますよう」意味と違い・使い方

① お教えくださいますよう~

vs.

② お教えいただきますよう(頂きますよう)~

の敬語、意味と違い、目上・上司・取引先への使い方、注意点についてビジネスメールの例文つきで誰よりも正しく解説していく記事。

まずは基本。

「お教えくださいますよう vs お教えいただきますよう」の意味はどちらも「教えてほしい」の丁寧な敬語フレーズ。

どちらも正しい敬語であり使い方はたとえば…

  • 【例文】お教えくださいますようお願い申し上げます
  • 【例文】お教えいただきますようお願い致します

のようにしてメール文末・結びに使うと、上司・目上やビジネスパートナーに使えるすばらしい敬語フレーズになります。

ビジネスシーンでなにかしら教えてほしいとき。依頼・お願いにつかう敬語フレーズです。

どちらをつかっても丁寧な敬語であり使い分けの必要はありません。

また、

「教えること」はつまり教示することなので「ご教示(ごきょうじ)=教えること」をつかった言い換えもできます。

あるいはシンプルに、

「お尋ねしたいことがございます」
「伺いたいことがございます」
「質問がございます」

などとしても丁寧。

なお、

ビジネスシーンでは「教える」という語よりも「ご教示」をつかうのが一般的です。

くわしくは本文にて。

ざっくりとした解説はこれにて終了ですが、本文中ではメール例文をまじえながらくわしく進めていきます。

※長文になりますので時間の無い方は「見出し」より目的部分へどうぞ。

意味と敬語の違い

まずは「お教えくださいますよう vs お教えいただきますよう」の意味と敬語における違いについて簡単に。

ようはどちらも「教えてほしい」ということなのですが、あまりに乱暴なのでもう少しくわしく解説します。

“お教えくださいますよう”の意味・敬語

「お教えくださいますよう vs お教えいただきますよう」の違い

まず

「お教えくださいますよう」の辞書的な意味は…

「教えてくれるよう~」であり、ビジネスシーンでなにかしら教えてほしいとき。依頼・お願いにつかう敬語フレーズです。

「お教えいただきますよう」の敬語を細かくみていくと、以下のような成り立ちです。

  1. “渡し”に尊敬語「お(ご)」で「お教え」
  2. “くれる”の尊敬語「くださる」で「お教えくださる」
  3. 丁寧語「ます」+「~ように」で「お教えくださいますよう」

尊敬語をうまくつかい、この上なく丁寧な敬語表現となっていることがわかります。

「お教えください」単体としての意味は「〜してくれ」「〜して欲しい」の丁寧な言いまわしと考えることができます。

ところが、

「お教えください」は敬語ではあるものの、結局のところ命令形であるために強い口調となります。

そこで「ますようにお願い」と続けることで「お願い」とすり替え、やんわ〜りとした表現にしています。とても丁寧な敬語フレーズと言えますね。

したがって目上(上司・先輩・取引先)やビジネスメールにふさわしい敬語フレーズです。

ちなみに「お教え」の「お(ご)」は謙譲語と尊敬語の使い方があります。ここでは「相手が〜してくれる」というように相手を主語にしているため尊敬語としての使い方です。

【補足】

謙譲語とか尊敬語がむずかしく感じるあなたは「お(ご)~くださる」セットで敬語(尊敬語)と覚えておきましょう。

「~」の部分には「連絡」「査収」「了承」などいろいろ使えます。

なお謙譲語と尊敬語には両方とも「お(ご)〜」の使い方があります。くわしくは後ろで解説しています。

“お教えいただきますよう”の意味・敬語

「お教えくださいますよう vs お教えいただきますよう」の違い

つづいて

「お教えいただきますよう」の辞書的な意味は…

「教えてもらうよう~」であり、ビジネスシーンでなにかしら教えてほしいとき。依頼・お願いにつかう敬語フレーズです。

「お教えいただきますよう」の敬語を細かくみていくと、以下のような成り立ちです。

  1. “渡し”に謙譲語「お(ご)」で「お教え」
  2. “もらう”の謙譲語「いただく」で「お教えいただく」
  3. 丁寧語「ます」+「~ように」で「お教えいただきますよう」

謙譲語をうまくつかい、この上なく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上やビジネスメールで使うのにふさわしい表現、と言えるでしょう。

ちなみに「お教え」の「お(ご)」は謙譲語と尊敬語の使い方があります。ここでは「自分が〜してもらう」というように自分を主語にしているため謙譲語としての使い方です。

【補足】

謙譲語とか尊敬語がむずかしく感じるあなたは「お(ご)~いただく」セットで敬語(謙譲語)と覚えておきましょう。

「~」の部分には「連絡」「査収」「了承」などいろいろ使えます。

違いはあるが、使い分けする必要はない

ここまで意味をみてきましたが「お教えくださいますよう vs お教えいただきますよう」の違いにお気づきでしょうか?

どちらも結局のところ言いたいことは同じ。

「教えてほしい」

と言いたいわけですが…

  • “お教えいただきますよう~“だと意味は「教えてもらうよう」
    →敬語は謙譲語「お(ご)〜いただく」

vs.

  • “お教えくださいますよう~“だと意味は「教えてくれるよう
    →敬語は尊敬語「お(ご)〜くださる」

というように意味と敬語の使い方が違います。

いい加減しつこいのですが、だからといって言いたいことは全く同じなわけです。

したがって、

敬語の使い方には違いはあれど、どちらもひとしく丁寧な敬語であり目上・上司・社外取引先につかえるフレーズです。

ただ少しニュアンスの違いというか敬語の使い方が違うよ、ということですね。

ビジネスメール結びとして一般的なのは「お教えくださいますよう〜」のほうですが、心底どちらでも差し支えありません。

敬語”~いただく vs くださる”の違いをもっと!

せっかくですので「~いただく」「~くださる」の違いをもっと考えてみます。

たとえば結び・締めに使う「お願い」するときのシーンを考えましょう

すると…

「ご容赦くださいますようお願い申し上げます」
「ご容赦いただきますようお願い申し上げます」

「ご了承くださいますようお願い申し上げます」
「ご了承いただきますようお願い申し上げます」

「ご確認くださいますようお願い申し上げます」
「ご確認いただきますようお願い申し上げます」

こんな敬語フレーズをよく使います。

実はこれらは「くださる」を使うのが一般的です…
「いただく」としても丁寧ではありますが…

ところが、たとえば何かをもらった時のお礼のシーンを考えます。

「たいそうなお品をくださりありがとうございました」
「たいそうなお品をいただきありがとうございました」

もうひとつ、

「いつもご利用くださりありがとうございます」
「いつもご利用いただきありがとうございます」

上記の例文はどれも敬語としては正しい使い方。

ただ圧倒的に「いただき〜」とするほうが多いですね。

結び・締めに使うフレーズとしては「くださいますよう」のほうが一般的で、お礼に使うフレーズとしては「いただきありがとう」を使うのが一般的です。

ただし何度もしつこいのですが…

本来であればどれも丁寧な敬語であり、使い分けする必要はありません。

【補足】敬語の種類(ざっくり復習)

① 尊敬語とは?
相手をうやまって使う敬語の一種。
相手の行為にたいして使い、自分の行為には使わないことが基本。

敬語の種類はほかに②謙譲語、③丁寧語がある

② 謙譲語とは?
自分をへりくだって下にすることで、相手への敬意をあらわす敬語。
自分の行為に使い、相手の行為には使わないことが基本(例外あり)。

③ 丁寧語とは?
いわゆる「です・ます」口調のこと。

上司・目上に“お教えください”は失礼?

ところで「お教えいただきますよう〜」「お教えくださいますよう〜」の他によく使われる敬語には「お教えください」があります。

「お教えください」は目上に失礼とまでは言わないものの、親しい取引先や上司および社内のコミュニケーションにつかえる程度の丁寧レベル。

つかっても失礼ということでは無いのですが…

ビジネス文書・メールや初対面の相手など気をつかうべきシーンではより丁寧な敬語に言い換えすると好感度UPします。

“お教えください”は敬語としては正しい

「お教えください」を敬語としてみていくと…

「〜ください」は命令形「~してくれ」の尊敬語であり、敬語としてはなりたっています…

「ください」は敬語ではあるものの結局のところ命令形であるために、どうしても強い口調となります。

これまで見てきたように、

「お教えくださいますようお願い申し上げます」「お教えいただきますようお願い申し上げます」「お教えいただければ幸いです」などとして使うとすばらしい敬語表現となります。

※ ほかにも使える丁寧な「お教え」の例文はあとで

ビジネスメールには堅苦しい敬語がオススメ

ビジネス会話であれば「お教えください」としてもよいでしょう。

あるいは上司・目上など社内コミュニケーション、親しい取引先にもOK。

が、ビジネスメールにおいてはより堅苦しい敬語フレーズが好まれます。

なぜならメールは会話と違い、態度で敬意をしめすことができないから。

メールにおいては丁寧な敬語フレーズを使うことが上司や目上のひとにたいする最大限の配慮なのです。

とくに、

あまり親睦のない取引先への社外メールや、きびしい上司・目上へのビジネスメールには言い換えするほうが無難です。

相手に「教えてほしい」、つまり何かしらのお願い・依頼ビジネスメールに使うフレーズですので、より丁寧な文章を心がけたいものです。

ただし使っても失礼にはあたりません。もっと丁寧な敬語フレーズがあるよ、ということです。

“お教えいただきますよう”は間違い敬語?

少し話はそれますが「いただきますよう」が謙譲語として誤りだという指摘があります。

間違いだという指摘の根拠は、

  1. “いただく”は「もらう」の謙譲語
  2. 謙譲語は自分の動作を低めて相手を敬うため、基本は自分の動作にしか使えない
  3. “お教えする”のは相手だから…
  4. “お教えいただきますよう〜”は相手の動作に謙譲語を使うことになり、おかしい?

ということです。

正しい敬語である根拠

まずは結論だけ述べますが「お教えいただきますよう」は間違った謙譲語ではありません。

「お教えいただく」は 「私が相手に教えてもらう」という意味。

自分が上司・目上・取引先など相手に「〜してもらう」の主語は自分であるハズ。したがって自分を低めて上司・目上・取引先をたてる謙譲語「いただく」をつかいます。

ちなみに尊敬語をつかって相手の行為をたてるのであれば…

「お教えくださる=相手が教えてくださる」をつかえばOK。

謙譲語にも”お(ご)”という使い方がある

ややこしいので基本的な敬語の使い方についてくわしく解説を。

じつは尊敬語と謙譲語にはどちらも「お(ご)」の使い方があります。

謙譲語としての「お(ご)」の使い方はたとえば、

「会議日程のご連絡
「忘年会開催のお教え
「販売状況のご報告
「転勤のご挨拶
「貴社ご訪問のお願い

こんな感じのフレーズがあります。よくビジネスメールの件名で目にする表現ですね。

ところが例文は自分が「ご連絡・お教え・ご報告・ご挨拶」するため「お(ご)」をつかうのはおかしいと感じるかたもいらっしゃることでしょう。

これは、

謙譲語「お(ご)」の使い方を知らないためにくる勘違いです。

尊敬語の「お(ご)」だと勘違いしているために間違い敬語と感じるのですが、実際にはどれも正しい敬語をつかっています。

いっぽうで尊敬語の「お(ご)」は、「●●部長が戻りになりました」などのようにして、相手の行為をうやまって使う敬語です。

他にもあるセットで謙譲語となるフレーズ

謙譲語の「お・ご」は尊敬語の「お・ご」と勘違いしやすい敬語です。

他にもセットで謙譲語として覚えておくと役に立つフレーズを以下にまとめます。

  1. お(ご)〜する
    お(ご)〜します
  2. お(ご)〜いたす
    お(ご)〜いたします
  3. お(ご)〜いただく
    お(ご)〜いただきます
  4. お(ご)〜申し上げる
    お(ご)〜申し上げます
  5. お(ご)〜させていただく
    お(ご)〜させていただきます

※「させていただく」は日本語としておかしい表現になる時もあり何でもかんでも使える訳ではない

「〜」の部分にイロイロな語がきて謙譲語になります。たとえば「了承」「確認」「連絡」「検討」「容赦」「査収」「取り計らい」など。

「お(ご)」は省略しても丁寧なケースあり。

また丁寧語「ます」とくみあわせて「〜します」「〜いたします」とするのが丁寧な使い方ですのでご留意ください。

ちなみに、これは文化庁の「敬語の指針」においても解説されています。私のような頭の悪い人には難しいのですが、ご興味ありましたら以下のリンクよりどうぞ。

“お教えいただきたく存じます”としても丁寧

「お教えくださいますよう vs お教えいただきますよう」と似たような敬語には

「お教えいただきたく存じます」もあります。

言いたいことはどれもおなじく「教えてほしい」なのですが…

「お教えいただきたく存じます = 教えてほしいと思います

とすることで「教えてほしいなぁ」というあなたの希望・願望を伝える敬語にしています。

敬語の解説

「お教えいただきたく存じます」の敬語の成り立ちとしては…

  • “教える”に「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「お教えいただく」
  • 願望「〜したい」で「お教えいただきたい」
  • さらに”思う”の謙譲語「存じる」で「お教えいただきたく存じる」
  • さらに丁寧語「ます」で「お教えいただきたく存じます」

謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上やビジネスメールで使うのにふさわしい表現、と言えるでしょう。

ほかにも使える敬語

他にも…

  • 【例文】お教えいただければと存じます
  • 【例文】お教えいただければ幸いです
  • 【例文】お教えいただけましたら幸いです

なども似たような意味であり、とても丁寧な敬語です。

・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+希望「~したい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・「いただけましたら」は謙譲語「いただく」+丁寧語「ます」+仮定「たら・れば」

ビジネス会話・電話では”お教えいただけますか?”

ビジネスメールではなく会話や電話シーンであれば…

「お教えくださいますようお願い申し上げます」などは絶対につかいません。

長いうえに丁寧すぎて気持ち悪いですからね。

そこでビジネス会話・電話では…

  • 【例文】●●さんにお教えいただけますか?
  • 【例文】●●さんにお教えいただけますでしょうか?

といった質問フレーズをつかいましょう。

意味としては「教えてもらえますか?」であり、敬語をつかって丁寧な表現にしています。

「〜いただけますか?」サラッと言えるためビジネスシーンで重宝するフレーズです。

敬語の解説

お教えいただけますか?」「お教えいただけますでしょうか?

の敬語の成り立ちとしては…

  • “教える”に「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「お教えいただく」
  • 可能の「ける・れる・られる」で「お教えいただける」
  • さらに丁寧語「ます」で「お教えいただけます」
  • 疑問形にして「お教えいただけますか?」

“〜だろうか”の丁寧語「〜でしょうか」を使うと「お教えいただけますでしょうか?」

どちらの表現も謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上・社外取引先につかえる素晴らしい敬語、と言えるでしょう。

どちらかというと「〜いただけますでしょうか?」のほうが丁寧なのですが…バカ丁寧だという意見もあるため「〜いただけますか?」を使うのをオススメします。

依頼シーンでは”ご教示いただく・くださる”も丁寧

なにか仕事を依頼するビジネスシーンでは…

「ご教示いただく・ご教示くださる」

というフレーズもよく使います。

たとえば…

  • 【例文】ご教示いただきありがとうございます
  • 【例文】ご教示いただきますようお願い致します
  • 【例文】ご教示いただければと存じます
  • 【例文】ご教示いただきたく存じます
  • 【例文】ご教示いただければ幸いです
  • 【例文】ご教示くださいましてありがとうございます
  • 【例文】ご教示くださいますようお願い申し上げます

などいろいろ。

ご教示の意味は”教えること”

ご教示(読み:ごきょうじ)のそもそもの意味は…

「知識や方法などを教え示すこと」

たとえば、

【例文】ご教示いただいた方法でプレイしてみます!

【例文】ご教示お願いします!

のようにして使います。

ちなみに敬語は「教示」に尊敬語or謙譲語「お(ご)」で「ご教示」というようになります。

「自分がご教示する」のであれば謙譲語としての使い方。

上司・目上・取引先などの「相手がご教示くださる」のであれば尊敬語としての使い方。

というように2パターンあります。

他にもつかえる丁寧な言い換え

敬語の種類というのは本当にいろいろあります。

ほんの一例ですが、上司・目上・取引先などに「教えてほしい」ときにつかえる例文をまとめておきます。

下にいくほど丁寧な敬語になります(場面によってはバカ丁寧に感じられるためご注意を)。

※ あくまでも目安としてお考えください。

①会話・電話対応につかえる丁寧レベル

下になればなるほど丁寧な敬語になります。また、おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お教えください
  2. お教えくださいませ
  3. お教えいただけますか?
  4. お教えいただけますでしょうか?
・「ませ」は丁寧語”ます”の命令形
・「いただけますか」は謙譲語「いただける」+可能+丁寧語の疑問形”ますか”
・「ますでしょうか」は丁寧語”ます”+”だろうか”の丁寧語「でしょうか」

②ビジネスメール対上司・対社内につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お教えください
  2. お教えくださいませ
  3. お教えいただけますか
  4. お教えいただけますでしょうか
  5. お教えいただきたく、お願い致します
  6. お教えいただきたく存じます
  7. お教えいただければと存じます
  8. お教えくださいますようお願い申し上げます
  9. お教えいただきますようお願い申し上げます
  10. お教えいただけますようお願い申し上げます

注)上下関係に厳しい上司や、社内でも相当のポジションにいる人にたいしては例文⑤以降あるいは次項のフレーズをつかいましょう。

【敬語の補足】

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK
・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+願望「~たい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

③ビジネスメール対取引先・対顧客につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お教えくださいませ
  2. お教えいただきたく、お願い致します
  3. お教えいただきたく存じます
  4. お教えいただければと存じます
  5. お教えいただきますようお願い申し上げます
  6. お教えいただけますようお願い申し上げます
  7. お教えくださいますようお願い申し上げます
  8. お教えいただければ幸いです
  9. お教えいただければ幸甚に存じます
  10. お教えいただけましたら幸いです
  11. お教えいただけますと幸いです
  12. お教えいただけますと幸甚に存じます
  13. お教えいただけましたら幸甚でございます
  14. お教えいただけましたら幸甚に存じます

【敬語の補足】

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK
・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+願望「~たい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

④最上級の丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お教えいただければ幸いです
  2. お教えいただければ幸甚に存じます
  3. お教えいただけましたら幸いです
  4. お教えいただけましたら幸甚でございます
  5. お教えいただけましたら幸甚に存じます

【敬語の補足】

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」
・賜る(たまわる)は公式なビジネス文書や手紙によくつかう

教えてほしいときに使える敬語フレーズ

じつは目上や上司・取引先に教えてほしいときにつかえる敬語フレーズというのは、まだまだあります。

ほんの一部ではありますがまとめて紹介しておきます。

(ご)質問がございます

教えてほしい時の目上・ビジネスメールにつかえる丁寧な敬語フレーズ

  • 【例文】以下の点につきご質問がございます
  • 【例文】●●に関して、いくつか質問がございます

意味は「質問があります」

敬語の成り立ちとしては…

「質問」に謙譲語「お(ご)」で「ご質問」+丁寧語「ございます」

会話シーンであれビジネスメールであれ、サラッと使える丁寧な敬語フレーズです。

ちなみに謙譲語「お(ご)」はあっても無くてもどちらでも構いません。「お(ご)」だらけの文章にならないよう、バランスを考えて使いましょう。

伺いたいことがございます

教えてほしい時の目上・ビジネスメールにつかえる丁寧な敬語フレーズ

「聞く・尋ねる」の謙譲語「伺う」をつかって言い換えできます。

  • 【例文】伺いたいことがございます
  • 【例文】いくつか伺いたいことがございます

意味は「お聞きしたいことがあります」

敬語の成り立ちとしては…

「聞く・尋ねる」の謙譲語「伺う」+願望「〜したい」+丁寧語「ございます」

会話シーンであれビジネスメールであれ、サラッと使える丁寧な敬語フレーズです。上司・目上など社内にかぎらず、社外取引先にも使える丁寧な敬語。

ちなみに「お伺いしたいことがございます」は二重敬語にあたりますのでご注意を。

伺いたく存じます

教えてほしい時の目上・ビジネスメールにつかえる丁寧な敬語フレーズ

「聞く・尋ねる」の謙譲語「伺う」をつかっても言い換えできます。

  • 【例文】伺いたく存じます
  • 【例文】以下の点につき伺いたく存じます

意味は「お聞きしたいと思います」

敬語の成り立ちとしては…

「聞く・尋ねる」の謙譲語「伺う」+願望「〜したい」

「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」

会話シーンであれビジネスメールであれ、サラッと使える丁寧な敬語フレーズです。上司・目上など社内にかぎらず、社外取引先にも使える丁寧な敬語。

ちなみに「お伺いしたいことがございます」は二重敬語にあたりますのでご注意を。

「お尋ねする・お聞きする」を使った言い換え

教えてほしい時の目上・ビジネスメールにつかえる丁寧な敬語フレーズ

ビジネスシーンでなにか質問したいときには「お尋ねする」「お聞きする」も使えます。

たとえば、

  • 【例文】いくつかお尋ねしたいことがございます
  • 【例文】いくつかお聞きしたいことがございます
  • 【例文】以下の点につきお聞きしたく存じます

敬語の成り立ちとしては…

「お聞きする」は「聞く」に謙譲語「お(ご)~する」

「お尋ねする」は「尋ねる」に謙譲語「お(ご)~する」

「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」

ビジネスメール結びをより丁寧にするコツ

あまり関係ないのかもしれませんが重要なので念のため。

ビジネスメールの文末・結び・締めとして使うことのおおい「お教えいただきますよう・お教えくださいますよう」

ここでは、

ビジネスメール結びをより丁寧にするためのコツをご紹介します。

+前置きに強調するフレーズを!

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「お教え」の前置きに添える丁寧なお願いフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」を使うとより丁寧な印象のメールとなります。

たとえば以下のようなフレーズがあります。

  • どうかお教え〜
    「どうかお教えくださいますようお願い申し上げます」
    「どうかお教えくださいますようお願い致します」
    「どうかお教えいただきますようお願い申し上げます」
  • 何卒お教え〜
    「何卒お教えくださいますようお願い申し上げます」
    「何卒お教えくださいますようお願い致します」
    「何卒お教えいただきますようお願い申し上げます」

+気づかいの敬語フレーズもGood

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「お教え」の前置きには強調するフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」だけでなく、申し訳なく思う気持ちや、相手を気づかうフレーズをもってきても丁寧です。

たとえば「お忙しいところ大変お手数ではございますが~」などと組み合わせ、以下例文のようにすると好感がもてますね。上司や目上にはもちろんのこと、取引先のメールにも使える丁寧な例文にしています。

  • お手数 = 手間、めんどう
    「大変お手数ではございますが、何卒お教えくださいますようお願い申し上げます」
    「大変お手数お掛けいたしますが何卒お教え〜」
  • 恐縮/恐れ入る = 申し訳ない
    「お忙しいところ大変恐縮ではございますが、お教えくださいますようお願い申し上げます」
    「お忙しいところ恐縮ですがお教え~」
    「ご多忙のところ恐れ入りますがお教え~」
  • 誠に申し訳ございませんが = 本当にすみませんけど
    「お忙しいところ誠に申し訳ございませんが、お教えいただきますようお願い申し上げます」
  • 勝手を申し上げる = 自分勝手を言う
    「勝手を申し上げますが、どうかお教えいただければと存じます」
  • ご多忙とは存じますが = 忙しいとは思うのですが
    「ご多忙とは存じますが、お教えいただければ幸いです」

“●●の上お教え”も使う

あとはよく使われる「お教えくださいますよう・いただきますよう」の使い方は…

「●●の上、お教え~」

といった使い方もします。

意味としては「●●したのち教えてほしい」

ココで使う「~の上」は「~したのち」という意味。

すると以下のような例文もビジネスメールでは使いますね。

  • 例文「ご確認の上、お教えくださいますようお願い致します」

使い方・ビジネスメール例文【全文】

こうして長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。

ここでは「お教えくださいますよう vs お教えいただきますよう」をつかったビジネスメール例文を紹介します。

どれも目上・上司・取引先にふさわしい丁寧な敬語にしていますので、ご参考にどうぞ。

例文①問い合わせメール(就活メール)

メール件名: 2018年卒・新卒採用予定の有無(就活大学・就活一郎)

転職株式会社
採用担当者 様

突然のメールにて大変失礼いたします。

私、現在就職活動をしております、就活大学・就活学部の就活一郎と申します。

この度は、今年度の新卒採用予定の有無について伺いたく、連絡いたしました。
もし貴社にて新卒採用のご予定がおありでしたら、応募したいと考えております。

お忙しいところ大変恐れ入りますが、
ご教示いただければと存じます。

何卒よろしくお願い致します。

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メール署名
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例文②問い合わせメール(ビジネス)

メール件名:貴社製品に関する問い合わせ

株式会社転職
ご担当者 様

お世話になります。

突然のご連絡、大変失礼をいたします。株式会社就活・開発担当の就活と申します。
この度は貴社ホームページを拝見し、連絡を致しました。

さて首記の件、貴社製品を以下の用途へ適用検討しております。

①検討用途:電気自動車のエンジン部材
②求める物性:高耐熱性、高耐久性

貴社ホームページにて製品一覧を確認しましたところ、
商品AとBが目的に合致すると考えておりますが、いかがでしょうか。

ご多忙のところ大変恐れ入りますが、
ご教示くださいますよう何卒よろしくお願い致します。

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メール署名
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参考記事

“お教え”のいろいろな使い方・例文