敬語「お使いくださいますよう vs 頂きますよう」意味と違い・使い方

① お使いくださいますよう~

vs.

② お使いいただきますよう(頂きますよう)~

の敬語、意味と違い、目上・上司・取引先への使い方、注意点についてビジネスメールの例文つきで誰よりも正しく解説していく記事。

まずは基本。

「お使いくださいますよう vs お使いいただきますよう」の意味はどちらも「使ってほしい」の丁寧な敬語フレーズ。

どちらも正しい敬語であり使い方はたとえば…

  • 【例文】お使いくださいますようお願い申し上げます
  • 【例文】お使いいただきますようお願い致します

のようにしてメール文末・結びに使うと、上司・目上やビジネスパートナーに使えるすばらしい敬語フレーズになります。

ビジネスシーンでなにかしら使ってほしいとき。依頼・お願いにつかう敬語フレーズです。

どちらをつかっても丁寧な敬語であり使い分けの必要はありません。

また、

新サービスなどを紹介して顧客に使ってほしいときには「お役立てくださいますよう~」「ご利用くださいますよう~」などの敬語をつかうと丁寧です。

あるいは「使うこと」はつまり使用することなので「ご使用」をつかった言い換えもできます。

くわしくは本文にて。

ざっくりとした解説はこれにて終了ですが、本文中ではメール例文をまじえながらくわしく進めていきます。

※長文になりますので時間の無い方は「見出し」より目的部分へどうぞ。

意味と敬語の違い

まずは「お使いくださいますよう vs お使いいただきますよう」の意味と敬語における違いについて簡単に。

ようはどちらも「使ってほしい」ということなのですが、あまりに乱暴なのでもう少しくわしく解説します。

“お使いくださいますよう”の意味・敬語

「お使いくださいますよう vs お使いいただきますよう」の違い

まず

「お使いくださいますよう」の辞書的な意味は…

「使ってくれるよう~」であり、ビジネスシーンでなにかしら使ってほしいとき。依頼・お願いにつかう敬語フレーズです。

「お使いいただきますよう」の敬語を細かくみていくと、以下のような成り立ちです。

  1. “渡し”に尊敬語「お(ご)」で「お使い」
  2. “くれる”の尊敬語「くださる」で「お使いくださる」
  3. 丁寧語「ます」+「~ように」で「お使いくださいますよう」

尊敬語をうまくつかい、この上なく丁寧な敬語表現となっていることがわかります。

「お使いください」単体としての意味は「〜してくれ」「〜して欲しい」の丁寧な言いまわしと考えることができます。

ところが、

「お使いください」は敬語ではあるものの、結局のところ命令形であるために強い口調となります。

そこで「ますようにお願い」と続けることで「お願い」とすり替え、やんわ〜りとした表現にしています。とても丁寧な敬語フレーズと言えますね。

したがって目上(上司・先輩・取引先)やビジネスメールにふさわしい敬語フレーズです。

ちなみに「お使い」の「お(ご)」は謙譲語と尊敬語の使い方があります。ここでは「相手が〜してくれる」というように相手を主語にしているため尊敬語としての使い方です。

【補足】

謙譲語とか尊敬語がむずかしく感じるあなたは「お(ご)~くださる」セットで敬語(尊敬語)と覚えておきましょう。

「~」の部分には「連絡」「査収」「了承」などいろいろ使えます。

なお謙譲語と尊敬語には両方とも「お(ご)〜」の使い方があります。くわしくは後ろで解説しています。

“お使いいただきますよう”の意味・敬語

「お使いくださいますよう vs お使いいただきますよう」の違い

つづいて

「お使いいただきますよう」の辞書的な意味は…

「使ってもらうよう~」であり、ビジネスシーンでなにかしら使ってほしいとき。依頼・お願いにつかう敬語フレーズです。

「お使いいただきますよう」の敬語を細かくみていくと、以下のような成り立ちです。

  1. “渡し”に謙譲語「お(ご)」で「お使い」
  2. “もらう”の謙譲語「いただく」で「お使いいただく」
  3. 丁寧語「ます」+「~ように」で「お使いいただきますよう」

謙譲語をうまくつかい、この上なく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上やビジネスメールで使うのにふさわしい表現、と言えるでしょう。

ちなみに「お使い」の「お(ご)」は謙譲語と尊敬語の使い方があります。ここでは「自分が〜してもらう」というように自分を主語にしているため謙譲語としての使い方です。

【補足】

謙譲語とか尊敬語がむずかしく感じるあなたは「お(ご)~いただく」セットで敬語(謙譲語)と覚えておきましょう。

「~」の部分には「連絡」「査収」「了承」などいろいろ使えます。

違いはあるが、使い分けする必要はない

ここまで意味をみてきましたが「お使いくださいますよう vs お使いいただきますよう」の違いにお気づきでしょうか?

どちらも結局のところ言いたいことは同じ。

「使ってほしい」

と言いたいわけですが…

  • “お使いいただきますよう~“だと意味は「使ってもらうよう」
    →敬語は謙譲語「お(ご)〜いただく」

vs.

  • “お使いくださいますよう~“だと意味は「使ってくれるよう
    →敬語は尊敬語「お(ご)〜くださる」

というように意味と敬語の使い方が違います。

いい加減しつこいのですが、だからといって言いたいことは全く同じなわけです。

したがって、

敬語の使い方には違いはあれど、どちらもひとしく丁寧な敬語であり目上・上司・社外取引先につかえるフレーズです。

ただ少しニュアンスの違いというか敬語の使い方が違うよ、ということですね。

ビジネスメール結びとして一般的なのは「お使いくださいますよう〜」のほうですが、心底どちらでも差し支えありません。

敬語”~いただく vs くださる”の違いをもっと!

せっかくですので「~いただく」「~くださる」の違いをもっと考えてみます。

たとえば結び・締めに使う「お願い」するときのシーンを考えましょう

すると…

「ご容赦くださいますようお願い申し上げます」
「ご容赦いただきますようお願い申し上げます」

「ご了承くださいますようお願い申し上げます」
「ご了承いただきますようお願い申し上げます」

「ご確認くださいますようお願い申し上げます」
「ご確認いただきますようお願い申し上げます」

こんな敬語フレーズをよく使います。

実はこれらは「くださる」を使うのが一般的です…
「いただく」としても丁寧ではありますが…

ところが、たとえば何かをもらった時のお礼のシーンを考えます。

「たいそうなお品をくださりありがとうございました」
「たいそうなお品をいただきありがとうございました」

もうひとつ、

「いつもご利用くださりありがとうございます」
「いつもご利用いただきありがとうございます」

上記の例文はどれも敬語としては正しい使い方。

ただ圧倒的に「いただき〜」とするほうが多いですね。

結び・締めに使うフレーズとしては「くださいますよう」のほうが一般的で、お礼に使うフレーズとしては「いただきありがとう」を使うのが一般的です。

ただし何度もしつこいのですが…

本来であればどれも丁寧な敬語であり、使い分けする必要はありません。

【補足】敬語の種類(ざっくり復習)

① 尊敬語とは?
相手をうやまって使う敬語の一種。
相手の行為にたいして使い、自分の行為には使わないことが基本。

敬語の種類はほかに②謙譲語、③丁寧語がある

② 謙譲語とは?
自分をへりくだって下にすることで、相手への敬意をあらわす敬語。
自分の行為に使い、相手の行為には使わないことが基本(例外あり)。

③ 丁寧語とは?
いわゆる「です・ます」口調のこと。

上司・目上に“お使いください”は失礼?

ところで「お使いいただきますよう〜」「お使いくださいますよう〜」の他によく使われる敬語には「お使いください」があります。

「お使いください」は目上に失礼とまでは言わないものの、親しい取引先や上司および社内のコミュニケーションにつかえる程度の丁寧レベル。

つかっても失礼ということでは無いのですが…

ビジネス文書・メールや初対面の相手など気をつかうべきシーンではより丁寧な敬語に言い換えすると好感度UPします。

“お使いください”は敬語としては正しい

「お使いください」を敬語としてみていくと…

「〜ください」は命令形「~してくれ」の尊敬語であり、敬語としてはなりたっています…

「ください」は敬語ではあるものの結局のところ命令形であるために、どうしても強い口調となります。

これまで見てきたように、

「お使いくださいますようお願い申し上げます」「お使いいただきますようお願い申し上げます」「お使いいただければ幸いです」などとして使うとすばらしい敬語表現となります。

※ ほかにも使える丁寧な「お使い」の例文はあとで

ビジネスメールには堅苦しい敬語がオススメ

ビジネス会話であれば「お使いください」としてもよいでしょう。

あるいは上司・目上など社内コミュニケーション、親しい取引先にもOK。

が、ビジネスメールにおいてはより堅苦しい敬語フレーズが好まれます。

なぜならメールは会話と違い、態度で敬意をしめすことができないから。

メールにおいては丁寧な敬語フレーズを使うことが上司や目上のひとにたいする最大限の配慮なのです。

とくに、

あまり親睦のない取引先への社外メールや、きびしい上司・目上へのビジネスメールには言い換えするほうが無難です。

相手に「使ってほしい」、つまり何かしらのお願い・依頼ビジネスメールに使うフレーズですので、より丁寧な文章を心がけたいものです。

ただし使っても失礼にはあたりません。もっと丁寧な敬語フレーズがあるよ、ということです。

“お使いいただきますよう”は間違い敬語?

少し話はそれますが「いただきますよう」が謙譲語として誤りだという指摘があります。

間違いだという指摘の根拠は、

  1. “いただく”は「もらう」の謙譲語
  2. 謙譲語は自分の動作を低めて相手を敬うため、基本は自分の動作にしか使えない
  3. “お使いする”のは相手だから…
  4. “お使いいただきますよう〜”は相手の動作に謙譲語を使うことになり、おかしい?

ということです。

正しい敬語である根拠

まずは結論だけ述べますが「お使いいただきますよう」は間違った謙譲語ではありません。

「お使いいただく」は 「私が相手に使ってもらう」という意味。

自分が上司・目上・取引先など相手に「〜してもらう」の主語は自分であるハズ。したがって自分を低めて上司・目上・取引先をたてる謙譲語「いただく」をつかいます。

ちなみに尊敬語をつかって相手の行為をたてるのであれば…

「お使いくださる=相手が使ってくださる」をつかえばOK。

謙譲語にも”お(ご)”という使い方がある

ややこしいので基本的な敬語の使い方についてくわしく解説を。

じつは尊敬語と謙譲語にはどちらも「お(ご)」の使い方があります。

謙譲語としての「お(ご)」の使い方はたとえば、

「会議日程のご連絡
「忘年会開催のお使い
「販売状況のご報告
「転勤のご挨拶
「貴社ご訪問のお願い

こんな感じのフレーズがあります。よくビジネスメールの件名で目にする表現ですね。

ところが例文は自分が「ご連絡・お使い・ご報告・ご挨拶」するため「お(ご)」をつかうのはおかしいと感じるかたもいらっしゃることでしょう。

これは、

謙譲語「お(ご)」の使い方を知らないためにくる勘違いです。

尊敬語の「お(ご)」だと勘違いしているために間違い敬語と感じるのですが、実際にはどれも正しい敬語をつかっています。

いっぽうで尊敬語の「お(ご)」は、「●●部長が戻りになりました」などのようにして、相手の行為をうやまって使う敬語です。

他にもあるセットで謙譲語となるフレーズ

謙譲語の「お・ご」は尊敬語の「お・ご」と勘違いしやすい敬語です。

他にもセットで謙譲語として覚えておくと役に立つフレーズを以下にまとめます。

  1. お(ご)〜する
    お(ご)〜します
  2. お(ご)〜いたす
    お(ご)〜いたします
  3. お(ご)〜いただく
    お(ご)〜いただきます
  4. お(ご)〜申し上げる
    お(ご)〜申し上げます
  5. お(ご)〜させていただく
    お(ご)〜させていただきます

※「させていただく」は日本語としておかしい表現になる時もあり何でもかんでも使える訳ではない

「〜」の部分にイロイロな語がきて謙譲語になります。たとえば「了承」「確認」「連絡」「検討」「容赦」「査収」「取り計らい」など。

「お(ご)」は省略しても丁寧なケースあり。

また丁寧語「ます」とくみあわせて「〜します」「〜いたします」とするのが丁寧な使い方ですのでご留意ください。

ちなみに、これは文化庁の「敬語の指針」においても解説されています。私のような頭の悪い人には難しいのですが、ご興味ありましたら以下のリンクよりどうぞ。

“お使いいただきたく存じます”としても丁寧

「お使いくださいますよう vs お使いいただきますよう」と似たような敬語には

「お使いいただきたく存じます」もあります。

言いたいことはどれもおなじく「使ってほしい」なのですが…

「お使いいただきたく存じます = 使ってほしいと思います

とすることで「使ってほしいなぁ」というあなたの希望・願望を伝える敬語にしています。

敬語の解説

「お使いいただきたく存じます」の敬語の成り立ちとしては…

  • “使う”に「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「お使いいただく」
  • 願望「〜したい」で「お使いいただきたい」
  • さらに”思う”の謙譲語「存じる」で「お使いいただきたく存じる」
  • さらに丁寧語「ます」で「お使いいただきたく存じます」

謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上やビジネスメールで使うのにふさわしい表現、と言えるでしょう。

ほかにも使える敬語

他にも…

  • 【例文】お使いいただければと存じます
  • 【例文】お使いいただければ幸いです
  • 【例文】お使いいただけましたら幸いです

なども似たような意味であり、とても丁寧な敬語です。

・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+希望「~したい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・「いただけましたら」は謙譲語「いただく」+丁寧語「ます」+仮定「たら・れば」

ビジネス会話・電話では”お使いいただけますか?”

ビジネスメールではなく会話や電話シーンであれば…

「お使いくださいますようお願い申し上げます」などは絶対につかいません。

長いうえに丁寧すぎて気持ち悪いですからね。

そこでビジネス会話・電話では…

  • 【例文】お使いいただけますか?
  • 【例文】お使いいただけますでしょうか?

といった質問フレーズをつかいましょう。

意味としては「使ってもらえますか?」であり、敬語をつかって丁寧な表現にしています。

「〜いただけますか?」サラッと言えるためビジネスシーンで重宝するフレーズです。

敬語の解説

お使いいただけますか?」「お使いいただけますでしょうか?

の敬語の成り立ちとしては…

  • “使う”に「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「お使いいただく」
  • 可能の「ける・れる・られる」で「お使いいただける」
  • さらに丁寧語「ます」で「お使いいただけます」
  • 疑問形にして「お使いいただけますか?」

“〜だろうか”の丁寧語「〜でしょうか」を使うと「お使いいただけますでしょうか?」

どちらの表現も謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上・社外取引先につかえる素晴らしい敬語、と言えるでしょう。

どちらかというと「〜いただけますでしょうか?」のほうが丁寧なのですが…バカ丁寧だという意見もあるため「〜いただけますか?」を使うのをオススメします。

シーンに応じて”お役立て・ご利用”としても丁寧

「お使いいただく・お使いくださる」はシーンにおうじて「お役立て」「ご利用」をつかっても丁寧です。

とくに、

新たなサービスや商品を紹介するときには「使ってほしい!」というよりは、「役立ててほしい = 利用してほしい」という日本語のほうがシックリきますね。

そこで以下のような例文もビジネスシーンに使える丁寧な敬語フレーズとなります。

“お役立て”をつかった言い換え例文

下にいくほど丁寧なフレーズになります。

  • 例文「お役立てください」
  • 例文「お役立てくださいませ」
  • 例文「お役立ていただきたく、お願い致します」
  • 例文「お役立ていただきたく存じます」
  • 例文「お役立ていただければと存じます」
  • 例文「お役立てのほどお願い申し上げます」
  • 例文「お役立てくださいますようお願い申し上げます」
  • 例文「お役立ていただきますようお願い申し上げます」
  • 例文「お役立ていただければ幸いです」
  • 例文「お役立て賜りますようお願い申し上げます」
  • 例文「お役立ていただけましたら幸甚に存じます」
  • 例文「お役立て賜れますと幸甚に存じます」
  • 例文「お役立て賜れましたら幸甚に存じます」

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

補)敬語の解説はこれまでと重複するため省きます

“ご利用”をつかった言い換え例文

下にいくほど丁寧なフレーズになります。

  • 例文「ご利用ください」
  • 例文「ご利用くださいませ」
  • 例文「ご利用いただきたく、お願い致します」
  • 例文「ご利用いただきたく存じます」
  • 例文「ご利用いただければと存じます」
  • 例文「ご利用のほどお願い申し上げます」
  • 例文「ご利用くださいますようお願い申し上げます」
  • 例文「ご利用いただきますようお願い申し上げます」
  • 例文「ご利用いただければ幸いです」
  • 例文「ご利用賜りますようお願い申し上げます」
  • 例文「ご利用いただけましたら幸甚に存じます」
  • 例文「ご利用賜れますと幸甚に存じます」
  • 例文「ご利用賜れましたら幸甚に存じます」

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

補)敬語の解説はこれまでと重複するため省きます

他にもつかえる丁寧な言い換え

敬語の種類というのは本当にいろいろあります。

ほんの一例ですが、上司・目上・取引先などに「使ってほしい」ときにつかえる例文をまとめておきます。

下にいくほど丁寧な敬語になります(場面によってはバカ丁寧に感じられるためご注意を)。

※ あくまでも目安としてお考えください。

①会話・電話対応につかえる丁寧レベル

下になればなるほど丁寧な敬語になります。また、おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お使いください
  2. お使いくださいませ
  3. お使いいただけますか?
  4. お使いいただけますでしょうか?
・「ませ」は丁寧語”ます”の命令形
・「いただけますか」は謙譲語「いただける」+可能+丁寧語の疑問形”ますか”
・「ますでしょうか」は丁寧語”ます”+”だろうか”の丁寧語「でしょうか」

②ビジネスメール対上司・対社内につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お使いください
  2. お使いくださいませ
  3. お使いいただけますか
  4. お使いいただけますでしょうか
  5. お使いいただきたく、お願い致します
  6. お使いいただきたく存じます
  7. お使いいただければと存じます
  8. お使いくださいますようお願い申し上げます
  9. お使いいただきますようお願い申し上げます
  10. お使いいただけますようお願い申し上げます

注)上下関係に厳しい上司や、社内でも相当のポジションにいる人にたいしては例文⑤以降あるいは次項のフレーズをつかいましょう。

【敬語の補足】

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK
・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+願望「~たい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

③ビジネスメール対取引先・対顧客につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お使いくださいませ
  2. お使いいただきたく、お願い致します
  3. お使いいただきたく存じます
  4. お使いいただければと存じます
  5. お使いいただきますようお願い申し上げます
  6. お使いいただけますようお願い申し上げます
  7. お使いくださいますようお願い申し上げます
  8. お使いいただければ幸いです
  9. お使いいただければ幸甚に存じます
  10. お使いいただけましたら幸いです
  11. お使いいただけますと幸いです
  12. お使いいただけますと幸甚に存じます
  13. お使いいただけましたら幸甚でございます
  14. お使いいただけましたら幸甚に存じます

【敬語の補足】

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK
・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+願望「~たい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

④最上級の丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お使いいただければ幸いです
  2. お使いいただければ幸甚に存じます
  3. お使いいただけましたら幸いです
  4. お使いいただけましたら幸甚でございます
  5. お使いいただけましたら幸甚に存じます

【敬語の補足】

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」
・賜る(たまわる)は公式なビジネス文書や手紙によくつかう

ビジネスメール結びをより丁寧にするコツ

あまり関係ないのかもしれませんが重要なので念のため。

ビジネスメールの文末・結び・締めとして使うことのおおい「お使いいただきますよう・お使いくださいますよう」

ここでは、

ビジネスメール結びをより丁寧にするためのコツをご紹介します。

+前置きに強調するフレーズを!

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「お使い」の前置きに添える丁寧なお願いフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」を使うとより丁寧な印象のメールとなります。

たとえば以下のようなフレーズがあります。

  • どうかお使い〜
    「どうかお使いくださいますようお願い申し上げます」
    「どうかお使いくださいますようお願い致します」
    「どうかお使いいただきますようお願い申し上げます」
  • 何卒お使い〜
    「何卒お使いくださいますようお願い申し上げます」
    「何卒お使いくださいますようお願い致します」
    「何卒お使いいただきますようお願い申し上げます」

+気づかいの敬語フレーズもGood

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「お使い」の前置きには強調するフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」だけでなく、申し訳なく思う気持ちや、相手を気づかうフレーズをもってきても丁寧です。

たとえば「お忙しいところ大変お手数ではございますが~」などと組み合わせ、以下例文のようにすると好感がもてますね。上司や目上にはもちろんのこと、取引先のメールにも使える丁寧な例文にしています。

  • お手数 = 手間、めんどう
    「大変お手数ではございますが、何卒お使いくださいますようお願い申し上げます」
    「大変お手数お掛けいたしますが何卒お使い〜」
  • 恐縮/恐れ入る = 申し訳ない
    「お忙しいところ大変恐縮ではございますが、お使いくださいますようお願い申し上げます」
    「お忙しいところ恐縮ですがお使い~」
    「ご多忙のところ恐れ入りますがお使い~」
  • 誠に申し訳ございませんが = 本当にすみませんけど
    「お忙しいところ誠に申し訳ございませんが、お使いいただきますようお願い申し上げます」
  • 勝手を申し上げる = 自分勝手を言う
    「勝手を申し上げますが、どうかお使いいただければと存じます」
  • ご多忙とは存じますが = 忙しいとは思うのですが
    「ご多忙とは存じますが、お使いいただければ幸いです」

“●●の上お使い”も使う

あとはよく使われる「お使いくださいますよう・いただきますよう」の使い方は…

「●●の上、お使い~」

といった使い方もします。

意味としては「●●したのち使ってほしい」

ココで使う「~の上」は「~したのち」という意味。

すると以下のような例文もビジネスメールでは使いますね。

  • 例文「ご査収の上、お使いくださいますようお願い致します」

使い方・ビジネスメール例文【全文】

こうして長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。

ここでは「お使いくださいますよう vs お使いいただきますよう」をつかったビジネスメール例文を紹介します。

どれも目上・上司・取引先にふさわしい丁寧な敬語にしていますので、ご参考にどうぞ。

ビジネスメール例文①注意喚起する

-ビジネスメール例文-

メール件名:来客用会議室ご使用時のお願い

営業部 各位

お疲れ様です。

さて首記の件、来客用会議室のご使用に際して、総務部より以下のお願いを受けております。

▼来客用会議室ご使用時のお願い

①事前予約の徹底:
一部に予約なしでお使いの方が見受けられます。

②退室後は来たときよりも美しく

③社内会議でのご使用制限:
来客用会議室は原則、社内使用を禁止いたしております。

以上

皆様ご承知のこととは存じますが、
ぜひマナーを守ってお使いくださいますようお願い申し上げます。

*********
メール署名
*********

こんな感じでビジネスメールを書くと丁寧です。

ビジネスメール例文②リニューアルお知らせ

メール件名:来客用会議室リニューアルのお知らせ

営業部の皆さま

お疲れ様です。

このたび、社員の皆さまのご要望を受け、来客用会議室が一部リニューアルいたしましたので下記のとおりお知らせいたします。

▼リニューアル内容

①プレゼン用スクリーンを完備
②製品カタログの常備
③1部屋増築

以上

ご不明な点等ございましたらお気軽にお申し付けください。

ぜひお役立てくださいますようお願い申し上げます。

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メール署名
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ビジネスメール例文③新規サービスお知らせ

メール件名:新規サービス開始のお知らせ

●● 様

いつも弊社サービス「スーパー銀行」をご利用いただき誠にありがとうございます。

このたび、弊社では投資信託の販売サービス「ハイパー投信」を開始いたしましたので、下記のとおり仔細につきお知らせいたします。

少額からはじめられることに加え、契約もウェブ上だけで完結し、いつでも売買可能なサービスとなっております。

①サービス名:
URL:xxx

②特徴:

③その他:

以上

ご不明な点等ございましたら、カスタマーサポート(担当ノマド:TELxxx)までお気軽にお問い合わせください。

これを機にぜひお役立てくださいますようお願い申し上げます。

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メール署名
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参考記事

“お使い”のいろいろな使い方・例文