この記事の目次
①依頼・お願いビジネスメール結びに使う”ご一読”
ビジネスにおける「ご一読」のいろいろな使い方
何かしら目上や上司・取引先に「一読してほしい！！」とお願い・依頼したいときは…
- 例文「ご一読くださいますようお願い申し上げます」
意味は「一読してくれるようお願いします」 - 例文「ご一読いただきたく、お願い致します」
意味は「一読してほしい、お願いします」 - 例文「ご一読をお願い致します」
意味は「一読してほしい、お願いします」 - 例文「ご一読いただきますようお願い申し上げます」
意味は「一読してもらうようお願いします」 - 例文「ご一読賜りますようお願い申し上げます」
意味は「一読してもらうようお願いします」 - 例文「ご一読の程お願い申し上げます」
意味は「一読してくれるよう、お願いします」 - 例文「ご一読いただければ幸いです」
意味は「一読してもらえたら嬉しいです」 - 例文「ご一読いただきたく存じます。何卒よろしくお願い致します」
意味は「一読してもらいたいと思います」 - 例文「ご一読いただければと存じます。何卒よろしくお願い致します」
意味は「一読してもらえたらと思います」
のようにお願いすると丁寧です。
「ご一読いただければ幸いです」「ご一読賜りますようお願い申し上げます」がもっとも丁寧な敬語であり、あとはほぼ等しいレベル。
それぞれ意味や敬語の違いはありますが、結局はおなじことを述べています。
ようするにすべて「一読してね！よろしく」という意味なのです。
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」＋希望「～したい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」＋可能形＋仮定「たら・れば」
・「いただけましたら」は謙譲語「いただく」＋丁寧語「ます」＋仮定「たら・れば」
②自分が”一読する”ときに使える敬語
ビジネスにおける「ご一読」のいろいろな使い方
自分が「一読するよ！」と言いたいときには…
- 【現在形】ご一読します／（ご）一読いたします
- 【過去形】ご一読しました／（ご）一読いたしました
- 【進行形】ご一読しております／（ご）一読いたしております
- 【希望①】ご一読したく思います／（ご）一読いたしたく思います
- 【希望②】ご一読したく存じます／（ご）一読いたしたく存じます
こんな感じの敬語をつかいます。
「お（ご）～します」は謙譲語「お（ご）〜する」＋丁寧語「ます」
「お（ご）～いたします」は謙譲語「お（ご）〜いたす」＋丁寧語「ます」
「～いたします」の部分にするべきことの中身がはいります。
たとえば、
何かしら連絡しなければいけないのであれば「（ご）連絡いたします」
何かしら対応しなければいけないのであれば「（ご）対応いたします」
ここで「（ご）一読いたします」というように（ ）書きにしているのは「一読いたします」としても丁寧な敬語だから。
ちなみに敬語「お（ご）～いたします」「お（ご）～します」は自分が「～する」ときにつかいます。
相手に「一読してもらう」としたいときには…
「ご一読いただく＝一読してもらう」
「ご一読くださる＝一読してくれる」
という敬語をつかいます。
③禁止のビジネスメールに使う”ご一読”
ビジネスにおける「ご一読」のいろいろな使い方
上司なり取引先・目上の相手に「一読することができません！」と禁止するときは…
- 【例文】ご一読いただけません
- 【例文】ご一読いただくことはできません
④断りのビジネスメールに使う”ご一読”
ビジネスにおける「ご一読」のいろいろな使い方
自分が「一読できません！」と断りをいれるときは…
- 【例文】（ご）一読いたしかねます
- 【例文】ご一読しかねます
- 【例文】●●のためご一読することが叶いません
- 【例文】ご一読することが大変困難でございます
無理やり感のある例文になってしまいました…すみません。
こんなときには「ご対応いたしかねます」「お受けいたしかねます」「遠慮させていただきます」などの敬語をつかいますね。
また「〜いたしかねる（兼ねる）」は「～することができない」という意味の敬語。否定語であり「〜しかねる」の謙譲語です。
たとえば、
- 【例文】お応えいたしかねます
意味は「添うことができません」 - 【例文】お受けいたしかねます
意味は「受けることができません」 - 【例文】ご対応いたしかねます
意味は「対応することができません」
などのようにして使います。ビジネスメールでは例文のように丁寧語「ます」をくっつけて「〜いたしかねます」として使うのが一般的
「〜しかねる」自体は敬語でもなんでもありませんが「できません」よりも丁寧に聞こえるため重宝するフレーズです。
ちなみに断りの敬語フレーズはほかにも「遠慮させていただきます」「●●には添いかねます」などいろいろあります。
⑤お礼メールに使う”ご一読”
ビジネスにおける「ご一読」のいろいろな使い方
あとはビジネスシーンで相手に何かしら一読してもらったときの、お礼ビジネスメールにも使えます。
「一読してもらいありがとう！」と言いたいときには…
- 例文「ご一読ありがとうございます」
- 例文「ご一読いただきありがとうございます」
- 例文「ご一読いただきましてありがとうございました」
- 例文「ご一読賜りましてありがとうございました」
- 例文「ご一読くださいましてありがとうございました」
のようにビジネスメール書き出しの挨拶にお礼として使うと丁寧です。
それぞれ意味や敬語の違いはありますが、結局はおなじことを述べています。
ようするに「一読してくれてありがとう！」という意味なのです。
どれも丁寧な敬語ではありますが、もっともかしこまった敬語は「～賜りましてありがとう」です。あとはどれも似たような丁寧レベル。
⑥ほかにも色々ある”ご一読”の例文
敬語の種類というのは本当にいろいろあります。
ほんの一例ですが他にもある使い方を例文にまとめておきます。
- 例文「ご一読いただきたく存じます」
※意味は「一読してもらいたいと思います」希望 - 例文「ご一読いただければと存じます」
※意味は「一読してもらえたら嬉しいです」希望 - 例文「ご一読いただければ幸いです」
※意味は「一読してもらえたら嬉しいです」仮定 - 例文「ご一読いただけましたら幸いです」
※意味は「一読してもらえたら嬉しいです」仮定 - 例文「ご一読いただけましたら幸甚に存じます」
※意味は「一読してもらえれば嬉しく思います」仮定 - 例文「ご一読いただければ幸甚に存じます」
※意味は「一読してもらえれば嬉しく思います」仮定 - 例文「ご一読いただけますか？」
※意味は「一読してもらえるか？」でとくに会話シーンで使われるフレーズ - 例文「ご一読いただけますでしょうか？」
※意味は「一読してもらえるだろうか？」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」＋希望「～したい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」＋可能形＋仮定「たら・れば」
・「いただけましたら」は謙譲語「いただく」＋丁寧語「ます」＋仮定「たら・れば」
“ご一読いただく vs ご一読くださる”の使い方
ややこしいので「ご一読いただく vs ご一読くださる」の使い方について。
代表的なパターンを表にまとめておきます。
こまかく解説していくとそれだけで記事がおわってしまいますので、目的にあわせてお使いください。
▼「ご一読いただく」の使い方まとめ（すべて敬語）
| ①基本 | ②+丁寧語”ます” | ③その他 | |
|---|---|---|---|
| 現 在 | ご一読いただく | ご一読いただきます | -頂くよう -頂きますよう |
| 過 去 | ご一読いただいた | ご一読いただきました | × |
| 進行形 | ご一読いただいている | ご一読いただいています | -頂いております |
| 過去~現在 | ご一読いただいていた | ご一読いただいていました | -頂いておりました |
| 希 望 依 頼 |
ご一読いただきたい ご一読いただきたく ご一読いただくよう |
ご一読いただきたいです ご一読いただきますよう ご一読いただけますよう |
-頂きたく思います -頂きたく存じます -頂ければと存じます |
| 可 能 | ご一読いただける | ご一読いただけます | -頂けるよう -頂けますよう |
| 仮 定 | ご一読いただければ | ご一読いただけましたら | × |
| 疑 問 | ご一読いただけるか？ | ご一読いただけますか？ | -頂けますでしょうか |
| 禁 止 | ご一読いただけない | ご一読いただけません | × |
| 命 令 | × | × | × |
※ ②+丁寧語”ます”をつかうとより丁寧な敬語になります。
※ 「頂く」「いただく」は漢字でも平仮名でもOK
※「×」としたのは一般的につかわない
▼「ご一読くださる」の使い方まとめ（すべて敬語）
| ①基本 | ②+丁寧語”ます” | ③その他 | |
|---|---|---|---|
| 現 在 | ご一読くださる | ご一読くださいます | -くださるよう -くださいますよう |
| 過 去 | ご一読くださった | ご一読くださいました | × |
| 進行形 | ご一読くださっている | ご一読くださっています | -くださっております |
| 過去~現在 | ご一読くださっていた | ご一読くださっていました | -くださっておりました |
| 希 望 |
ご一読くださるよう | ご一読くださいますよう | × |
| 可 能 | × | × | × |
| 仮 定 | × | × | × |
| 疑 問 | ご一読くださるか？ | ご一読くださいますか？ | × |
| 否 定 | ご一読くださらない | ご一読くださいません | × |
| 命 令 | ご一読ください | ご一読くださいませ | × |
※ ②+丁寧語”ます”をつかうとより丁寧な敬語になります
※ 「下さる」「くださる」は漢字でも平仮名でもOK
※「×」としたのは一般的につかわない
