「聞いてください」よりも丁寧な言い換え敬語・メール例文

「聞いてください」は上司・目上に失礼?

ビジネスメールに使えるもっと丁寧な敬語ってなに?

とご心配のあなたへ。

「聞いてください」は目上や上司・取引先へのビジネスメールに使っても失礼ということでは無いのですが…

時と場合によっては上から目線に感じられてしまうことがあります。

会話や電話対応であれば問題ないものの、ビジネスメールなど顔の見えないコミュニケーションではより丁寧な敬語に言い換えすると好感度UP。

より丁寧な言い換えにはたとえば、

  • 例文①お聞きください
  • 例文②お聞きくださいませ
  • 例文③お聞きいただきたく存じます
  • 例文④お聞きいただければと存じます
  • 例文⑤お聞きいただけますか?お聞きいただけますでしょうか?
  • 例文⑥お聞きいただきますようお願い申し上げます
  • 例文⑦お聞きくださいますようお願い申し上げます
  • 例文⑧お聞きいただければ幸いです
  • 例文⑨お聞きいただけましたら幸甚に存じます

などあり。

これらの言い換えの丁寧レベルとしては「お聞きください」がもっとも低く、例文⑧⑨がもっとも丁寧。あとはどれも等しいレベルです。

「自分の話を聞いてください」というシーンでは上記のように「お聞きいただく・お聞きくださる」をつかったフレーズでいいのですが…

「聞いてください」は他にも「尋ねてください=質問してください」という意味でもつかわれますね。

そんなときには「お申し付けください」や「ご連絡・ご確認ください」をつかうと丁寧です。

聞くは「人の話を聞く」という意味のほかにも「道を聞く=道を尋ねる」もあり

くわしくは本文にて。

※長文になりますので「見出し」より目的部分へどうぞ

強い口調となる敬語”聞いてください”

まずはひとつ注意点を。

「聞いてください」だけでなく「~してください」という敬語は、つよい口調に感じられることがあります。

なぜなら「〜してください」は敬語ではあるものの結局のところ命令形であるから。

極端なたとえですが、よく母親が子供に

「はやく片付けなさい!!」
「静かにしなさい!!」

といっているのを耳にします。

「~なさい」は”する”の尊敬語”なさる”の命令形。

尊敬語”〜してくださる”の命令形「~してください」と似たような成り立ちです。

どちらかというと「~してください」のほうが丁寧ではありますが…どちらも結局のところ命令形であり、上から目線に感じられることがあります。

もちろん人それぞれ、感じ方はことなります。

私のようにまったく気にしない人もいれば気分を損ねる上司・目上もいます。

だからといって敬語は丁寧であればよいというわけでもなく、バカ丁寧だとそれはそれで問題あり(”慇懃無礼”-“いんぎんぶれい”といいます)。

で、

シンプルな敬語をつかいすぎると失礼だと言われたり…

本当にむずかしいのですよね。

したがってどんな敬語を使うかは状況や相手を考えてあなたの判断にゆだねられます。

いろんな敬語を知っておくことが重要

もっとも重要なことは、

いろんな敬語フレーズを知っておくこと。

そうすればビジネスシーンに応じてふさわしい敬語を使うことができるようになります。

社内の上司にメールするときは”お聞きください”をつかい、取引先にメールするときは「お聞きいただければ幸いです」をつかい…

というような感じ。

引き出しを多くもっておくと臨機応変に使い分けすることができます。

そういう意味でこれから紹介する言い換え敬語はどれも本当によくつかいます。

覚えておくと必ず役に立つことでしょう。

丁寧な言い換え敬語

ここまでの解説で「聞いてください」が敬語として正しいこと、時と場合によってはイマイチになるということが分かりました。

ここからは、

じゃあどういう風に言い換えすればより丁寧な敬語になるの?

という点についてみていきます。

①お聞きください

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「聞いてください」の言い換え敬語

  • 例文「お聞きください」

意味は『聞いてください』

※「尋ねてください」と言いたい時には「お申し付けください」をつかうと丁寧

「聞いて」というフレーズを尊敬語「お聞き」に言い換えているため丁寧レベルとしては「聞いてください」よりもだいぶマトモ。

ただやはり「〜ください」という命令形である点において、強い口調に感じられてしまうケースあり。

さきほどの繰り返しにはなりますが、時と場合によっては目上・上司・取引先に不快感をあたえてしまいます。

気になるかたは言い換え例文②以降をつかいましょう。

ちなみに”お聞きください”の敬語は以下のようになりたちます。

  • もとになる単語「聞く」に尊敬語”お(ご)”で「お聞き
  • さらに「くれる」の尊敬語”くださる”で「お聞きくださる
  • さらに命令形にして”お聞きください”

※ 漢字表記「下さい」vs ひらがな表記「ください」はどちらもOK

このようにして元になる語「聞く」を敬語にしています。つまり敬語としては何もおかしいところはありません。間違いではなく正しい敬語です。

ちなみに敬語「お(ご)」は…

「自分がお聞きする」のであれば謙譲語としての使い方。

上司・目上・取引先などの「相手がお聞きくださる」のであれば尊敬語としての使い方。

というように2パターンあります。

また「お聞きしてください」は間違い敬語となりますのでご注意を。

②お聞きくださいませ

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「聞いてください」の言い換え敬語

  • 例文「お聞きくださいませ」

意味は『聞いてください』

※「尋ねてください」と言いたい時には「お申し付けください」をつかうと丁寧

尊敬語「お聞きくださる」に丁寧語”ます”の命令形「ませ」をつかい丁寧な敬語フレーズにしています。

命令形である点において「聞いてください」とたいして違いはありませんが、丁寧語「ませ」を添えることで、よりやわらかい印象となりますね。

「〜くださいませ」は女性がよくつかうフレーズであるため、女性敬語だと言われることもあります。

ただ実際には男性であろうと女性であろうと違和感なくつかえます。

③お聞きいただければと存じます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「聞いてください」の言い換え敬語

  • 例文「お聞きいただければと存じます」

意味は『聞いてもらえたらと思います』

「~してもらえたらと思う」としているため相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。

目上・上司にはもちろんのこと社外取引先にもつかえる丁寧な敬語フレーズですね。

「いただければ」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+仮定の「れば」

「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」

④お聞きいただきたく存じます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「聞いてください」の言い換え敬語

  • 例文「お聞きいただきたく存じます」

意味は『聞いてもらいたいと思います』

「~してもらいたいと思う」としているため相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。

「いただきたく」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+願望の「~たい」

「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

⑤お聞きいただければ幸いです

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「聞いてください」の言い換え敬語

  • 例文「お聞きいただければ幸いです」

意味は『聞いてもらえたら嬉しいなぁ、幸せだなぁ』

つまり『聞いてもらえたら嬉しいです』

相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズですね。

「いただければ」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+仮定の「~れば」

「幸いです」は「幸い」+丁寧語「です」

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

「~いただければ幸いです」という敬語フレーズはお願い・依頼のビジネスメールでよく使います。以下の例文もご参考にどうぞ。

ほかにも似たような敬語には以下のようなフレーズもあります。

  • 例文「お聞きいただけますと幸いです」
  • 例文「お聞きいただけましたら幸いです」
  • 例文「お聞きいただけますと幸甚に存じます」
  • 例文「お聞きいただけましたら幸甚に存じます」
  • 例文「お聞きいただければ幸甚に存じます」
  • 例文「お聞きいただけますと幸いです」
  • 例文「お聞きいただけますと幸甚に存じます」

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

⑥お聞きくださいますようお願い申し上げます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「聞いてください」の言い換え敬語

  • 例文「お聞きくださいますようお願い申し上げます」
  • 例文「お聞きくださいますようお願い致します」

意味は『聞いてくれるようお願いします』

※「お願い申し上げます = お願い致します」に言い換えOK

「ください」単体としての意味は「〜してくれ」「〜して欲しい」の丁寧な言いまわしと考えることができます。

が、

「ください」は敬語ではあるものの、結局のところ命令形であるために強い口調となります。

そこで「ますようにお願い」と続けることで「お願い」とすり替え、やんわ〜りとした表現にしています。とても丁寧な敬語フレーズと言えますね。

たとえば、

  1. ご査収くださいますようお願い申し上げます
    意味「よく中身を確認して受け取ってくれるようお願い!」
  2. ご検討くださいますようお願い申し上げます
    意味「検討してくれるようお願い!」
  3. ご確認くださいますようお願い申し上げます
    意味「確認してくれるようお願い!」
  4. ご了承くださいますようお願い申し上げます
    意味「納得してくれるようお願い!」

などのようにして使います。

これらはもともと「●●してください」という命令形なのですが、「●●くださいますようお願い〜」を使うことによって相手に強制しないやんわ〜りとした表現となっています。

ビジネスでは下手(したて)に出ることが基本ですので、強い口調を避けるためにこのような使い方をするようになったのだと推測します。

⑦お聞きいただきますようお願い致します

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「聞いてください」の言い換え敬語

  • 例文「お聞きいただきますようお願い致します」
  • 例文「お聞きいただけますようお願い致します」

意味はどれも『聞いてもらうようお願いします』

※「お願い申し上げます = お願い致します」に言い換えOK

「いただきますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜いただく」+丁寧語”ます”+”ように”

「いただけますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜いただく」+可能形+丁寧語”ます”+”ように”

⑧~その他いろいろな言い換え敬語

敬語の種類というのは本当にいろいろあります。

ほんの一例ですが他にもある使い方を例文にまとめておきます。

  • 例文「お聞きいただきたく、お願い致します
    意味は「聞いてほしい、お願いします」
  • 例文「お聞きいただけましたら幸いです
    ※意味は「聞いてもらえたら嬉しいです」
  • 例文「お聞きいただけましたら幸甚に存じます
    ※意味は「聞いてもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「お聞きいただければ幸甚に存じます
    ※意味は「聞いてもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「お聞きいただけますと幸いです
    ※意味は「聞いてもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「お聞きいただけますと幸甚に存じます
    ※意味は「聞いてもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「お聞きいただけますか?
    ※意味は「聞いてもらえるか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
  • 例文「お聞きいただけますでしょうか?
    ※意味は「聞いてもらえるだろうか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+願望「~たい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

ビジネス会話・電話対応では”お聞きいただけますか?”

ビジネスメールではなく会話や電話対応シーンであれば…

「お聞きくださいますようお願い申し上げます」などは絶対につかいません。

長いうえに丁寧すぎて気持ち悪いですからね。

そこでビジネス会話・電話対応では…

  • 【例文】お聞きいただけますか?
  • 【例文】お聞きいただけますでしょうか?
  • 【例文】お聞き願えますでしょうか?

※もちろん “お聞きください”or”お聞きくださいませ” としてもOK

といった質問フレーズをつかいましょう。

意味としては「聞いてもらえますか?」であり、敬語をつかって丁寧な表現にしています。

「〜いただけますか?」サラッと言えるためビジネスシーンで重宝するフレーズです。

敬語の解説

お聞きいただけますか?」「お聞きいただけますでしょうか?

の敬語の成り立ちとしては…

  • “聞く”に「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「お聞きいただく」
  • 可能形にして「お聞きいただける」
  • さらに丁寧語”ます”で「お聞きいただけます」
  • 疑問形にして「お聞きいただけますか?」

“〜だろうか”の丁寧語「〜でしょうか」を使うと「お聞きいただけますでしょうか?」

どちらの表現も謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上・社外取引先につかえる素晴らしい敬語、と言えるでしょう。

どちらかというと「〜いただけますでしょうか?」のほうが丁寧なのですが…バカ丁寧だという意見もあるため「〜いただけますか?」を使うのをオススメします。

シーンに応じて”お申し付け”としても丁寧

ここでひとつ追記。

「自分の話を聞いてください」というシーンでは「お聞きいただく・お聞きくださる」をつかったフレーズでいいのですが…

「聞いてください」は他にも「尋ねてください=質問してください」という意味でもつかわれますね。

そんなときには「お申し付けください」をつかった敬語に言い換えることもできます。

「自分に尋ねてください」とはつまり、自分に「命令してください・言いつけてください」ということなので、どちらも結局のところおなじことを言っている訳です。

申し付けるの意味は”言い付ける”の謙譲語

申し付ける(読み:もうしつける)は「言い付ける」の謙譲語。

意味は…

  1. 命令する
  2. 告げ口する
  3. しかる。厳しく言い聞かせる

たとえば、

【例文】用事を申し付ける →「命令する」の意味

【例文】あなたの不正を上司に申し付けます! →「告げ口する」の意味

【例文】部下の至らない点を申し付けてください →「叱る」の意味

のようにして使います。

ちなみに敬語は「申し付ける」に尊敬語or謙譲語「お(ご)」で「お申し付け」というようになります。

「自分がお申し付けする」のであれば謙譲語としての使い方。

上司・目上・取引先などの「相手がお申し付けくださる」のであれば尊敬語としての使い方。

というように2パターンあります。

“お申し付けください”だと意味は?

「お申し付けください」としたときの意味は…

「言い付けてほしい」
「言い付けてくれ」

申し付けるは「言い付ける」の謙譲語であり、「①命令する」「②告げ口する」「③叱る」のどれかの意味であるためシンプルに要約すると、

①命令してほしい・言いつけてほしい

②告げ口してほしい

③叱ってほしい

のどれかの意味に解釈できます。

なお「お申し付けしてください」は間違い敬語であるためご注意を。

“お申し付け”をつかった言い換え例文

下にいくほど丁寧なフレーズになります。

  • 例文「お申し付けください」
  • 例文「お申し付けくださいませ」
  • 例文「お申し付けいただきたく、お願い致します」
  • 例文「お申し付けいただきたく存じます」
  • 例文「お申し付けいただければと存じます」
  • 例文「お申し付けくださいますようお願い申し上げます」
  • 例文「お申し付けいただきますようお願い申し上げます」
  • 例文「お申し付けいただければ幸いです」
  • 例文「お申し付け賜りますようお願い申し上げます」
  • 例文「お申し付けいただけましたら幸甚に存じます」
  • 例文「お申し付け賜れますと幸甚に存じます」
  • 例文「お申し付け賜れましたら幸甚に存じます」

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

補)敬語の解説はこれまでと重複するため省きます

ビジネスメール例文【全文】

こうして長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。

ここでは「聞いてください」の丁寧な言い換えをつかったビジネスメール例文を紹介します。どれも目上・上司・取引先にふさわしい丁寧な敬語にしていますので、ご参考にどうぞ。

ビジネスメール例文①指示するようにお願い・依頼

メール件名:○○さん送別会準備・進捗のご報告

●●部長(上司)

お疲れ様です。

さて○○さん送別会の件、下記のとおりに準備を進めておりますのでご報告いたします。

①会場:東京グール
②予約:30名で個室を予約済み
③プラン:5000円/人、ドリンク別途
④送別の品:
・佐藤さん用:ネクタイ購入(ご本人の要望により購入しました)
⑤その他

その他必要事項がございましたら、何なりとお申し付けください。

お忙しいところお手数ではございますが、ご確認のほどお願い申し上げます。

*********
メール署名
*********

ビジネスメール例文②見積もり送付

-ビジネスメール例文-

メール件名①返信Re:見積もり送付のお願い
メール件名②新規: 見積もり送付の件(ビジネス企業・ノマド)

ケミカル株式会社
資材部 三菱 様

お世話になります。
(株)ビジネス企業にて営業を担当しております、ノマドと申します。

このたびはお引き合いをいただき誠にありがとうございます。

さてご依頼の件、製品●●の見積書につき添付ファイルにてお送りいたします。ご検討いただければ幸いです。

ご質問等ございましたら遠慮なくお申し付けください。

何卒よろしくお願いいたします。

***********
メール署名
***********

ビジネスメール例文③懇親会の案内

-ビジネスメール例文-

メール件名:【国内営業チーム】懇親会開催のご案内

皆さま (社内各位)

お疲れ様です。

さて首記の件、日頃のご慰労をかねて下記のとおりに懇親会を開催いたします。

なお、本メールはご参加いただく方のみに送付しております。

もし急用などでご欠席される際は、事前に幹事(ノマド:内線1234)までご連絡いただければと存じます。

ご質問等ございましたらお気軽にお申し付けください。

よろしくお願いいたします。

①日時:1月20日(木)18:30~
※本社1階に18:00集合 → 移動
②場所:●●●
※地図を別途添付いたします
③会費:目安5000円/人(後日精算)
④緊急連絡先:
・xxx(幹事・ノマド)
・xxx(副幹事・野間子)

以上

***********
メール署名
***********

ビジネスメール例文④会食・接待の案内

-ビジネスメール例文-

メール件名:【4月28日】会食のご案内(転職・ノマド)

株式会社ビジネス
営業部 ●● 様

いつもお世話になっております。
転職・ノマドでございます。

さて、先日ご相談させて頂きました会食につき、日時・場所など確定いたしましたので、下記のとおりご案内申し上げます。

ご不明な点等ございましたら何なりとお申し付けください。

どうぞよろしくお願いいたします。

①日時:4月28日(木)18:30~
・貴社へ伺いご挨拶後、タクシーにて移動

②場所:●●●
・URL:xxx
・食品アレルギー等ございましたら事前にお申し付けください

③貴社よりご出席
・●●様、▲▲様

④弊社より出席
・xx(上司)、zz(上司)、ノマド

以上

***********
メール署名
***********

ビジネスメール結びをより丁寧にするコツ

あまり関係ないのかもしれませんが重要なので念のため。

ビジネスメールの文末・結び・締めとして使うことのおおい「お聞き」

ここでは、

ビジネスメール結びをより丁寧にするためのコツをご紹介します。

+前置きに添えるフレーズを!

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「お聞き」の前置きに添える丁寧なお願いフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」を使うとより丁寧な印象のメールとなります。

たとえば以下のようなフレーズがあります。

  • どうか
    例文「どうかお聞きくださいますようお願い申し上げます」
    例文「どうかお聞きくださいますようお願い致します」
    例文「どうかお聞きいただければ幸いです」
    例文「どうかお聞きいただければと存じます。何卒よろしくお願い申し上げます」
  • 何卒=どうか
    例文「何卒お聞きくださいますようお願い申し上げます」
    例文「何卒お聞きくださいますようお願い致します」
    例文「何卒お聞きいただければ幸いです」
    例文「何卒お聞きいただければと存じます。よろしくお願い申し上げます」

+気づかいの敬語フレーズもGood

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「お聞き」の前置きには強調するフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」だけでなく、申し訳なく思う気持ちや、相手を気づかうフレーズをもってきても丁寧です。

たとえば「誠に勝手を申し上げますが」などと組み合わせ、以下例文のようにすると好感がもてますね。上司や目上にはもちろんのこと、取引先のメールにも使える丁寧な例文にしています。

  • 恐縮=申し訳なく思うこと
    「お忙しいところ恐縮ではございますがお聞き〜」
    「お忙しいところ大変恐縮ではございますがお聞き〜」
    「たびたび恐縮ではございますがお聞き〜」
  • 恐れ入る=申し訳なく思う
    「お忙しいところ恐れ入りますがお聞き〜」
    「お忙しいところ大変恐れ入りますがお聞き〜」
    「たびたび恐れ入りますがお聞き〜」
  • お手数=お手間
    「お忙しいところお手数お掛けしますがお聞き〜」
    「お忙しいところ大変お手数ではございますがお聞き〜」
  • 勝手を申し上げる=自分勝手を言う
    「誠に勝手を申し上げますがお聞き〜」
  • ご無理申し上げる = 無理を言う
    「ご無理申し上げますが、何卒お聞きくださいますようお願い申し上げます」
  • ご多忙とは存じますが=忙しいとは思うけど
    「ご多忙とは存じますがお聞き〜」

結局どれがもっとも丁寧?

あまりにも言い換え敬語フレーズがおおいので、どれを使うべきか迷ってしまうというあなたのために。

ここまで紹介した言い換え例文の丁寧レベルを整理しておきます。

※ あくまでも目安としてお考えください。

①会話・電話対応につかえる丁寧レベル

下になればなるほど丁寧な敬語になります。また、おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お聞きください
  2. お聞きくださいませ
  3. お聞きいただけますか?
  4. お聞きいただけますでしょうか?

②ビジネスメール対上司・対社内につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お聞きください
  2. お聞きくださいませ
  3. お聞きいただけますか
  4. お聞きいただけますでしょうか
  5. お聞きいただきたく、お願い致します
  6. お聞きいただきたく存じます
  7. お聞きいただければと存じます
  8. お聞きくださいますようお願い申し上げます
  9. お聞きいただきますようお願い申し上げます
  10. お聞きいただけますようお願い申し上げます

注)上下関係に厳しい上司や、社内でも相当のポジションにいる人にたいしては例文⑤以降あるいは次項のフレーズをつかいましょう。

補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

③ビジネスメール対取引先・対顧客につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お聞きくださいませ
  2. お聞きいただきたく、お願い致します
  3. お聞きいただきたく存じます
  4. お聞きいただければと存じます
  5. お聞きいただきますようお願い申し上げます
  6. お聞きいただけますようお願い申し上げます
  7. お聞きくださいますようお願い申し上げます
  8. お聞きいただければ幸いです
  9. お聞きいただければ幸甚に存じます
  10. お聞きいただけますと幸いです
  11. お聞きいただけますと幸甚に存じます
  12. お聞きいただけましたら幸いです
  13. お聞きいただけましたら幸甚でございます
  14. お聞きいただけましたら幸甚に存じます

補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

④最上級の丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お聞きいただければ幸いです
  2. お聞きいただければ幸甚に存じます
  3. お聞きいただけますと幸いです
  4. お聞きいただけますと幸甚に存じます
  5. お聞きいただけましたら幸いです
  6. お聞きいただけましたら幸甚でございます
  7. お聞きいただけましたら幸甚に存じます

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

・賜る(たまわる)は公式なビジネス文書や手紙によくつかう

“お聞きいただく vs お聞きくださる”の使い方

ややこしいので「お聞きいただく vs お聞きくださる」の使い方について。

代表的なパターンを表にまとめておきます。

こまかく解説していくとそれだけで記事がおわってしまいますので、目的にあわせてお使いください。

▼「お聞きいただく」の使い方まとめ(すべて敬語)

①基本 ②+丁寧語”ます” ③その他
現 在 お聞きいただく お聞きいただきます -頂くよう
-頂きますよう
過 去 お聞きいただいた お聞きいただきました ×
進行形 お聞きいただいている お聞きいただいています -頂いております
過去~現在 お聞きいただいていた お聞きいただいていました -頂いておりました
希 望
依 頼
お聞きいただきたい
お聞きいただきたく
お聞きいただくよう
お聞きいただきたいです
お聞きいただきますよう
お聞きいただけますよう
-頂きたく思います
-頂きたく存じます
-頂ければと存じます
可 能 お聞きいただける お聞きいただけます -頂けるよう
-頂けますよう
仮 定 お聞きいただければ お聞きいただけましたら ×
疑 問 お聞きいただけるか? お聞きいただけますか? -頂けますでしょうか
禁 止 お聞きいただけない お聞きいただけません ×
命 令 × × ×

※ ②+丁寧語”ます”をつかうとより丁寧な敬語になります。

※ 「頂く」「いただく」は漢字でも平仮名でもOK

※「×」としたのは一般的につかわない

▼「お聞きくださる」の使い方まとめ(すべて敬語)

①基本 ②+丁寧語”ます” ③その他
現 在 お聞きくださる お聞きくださいます -くださるよう
-くださいますよう
過 去 お聞きくださった お聞きくださいました ×
進行形 お聞きくださっている お聞きくださっています -くださっております
過去~現在 お聞きくださっていた お聞きくださっていました -くださっておりました
希 望
お聞きくださるよう お聞きくださいますよう ×
可 能 × × ×
仮 定 × × ×
疑 問 お聞きくださるか? お聞きくださいますか? ×
否 定 お聞きくださらない お聞きくださいません ×
命 令 お聞きください お聞きくださいませ ×

※ ②+丁寧語”ます”をつかうとより丁寧な敬語になります

※ 「下さる」「くださる」は漢字でも平仮名でもOK

※「×」としたのは一般的につかわない