【上司あて】退職報告ビジネスメールの書き方と例文

【重要な注意点】

退職する際にはまず上司による承諾が必要です。かならず雇用契約書に定まっている告知期間(企業によってマチマチで一般的には辞める3ヶ月前)に退職報告しましょう。

書き方:上司あて退職報告ビジネスメール

まずは上司への退職報告ビジネスメールについて、書き方を簡単に。

  1. メール件名は「退職のご報告」あるいは「【報告】退職いたします」など
  2. つづいて社内挨拶「お疲れ様です」
  3. メール本文は「さて、私事で大変恐縮ではございますが、一身上の都合により×月▲日をもちまして退職いたいします」など

  4. 上司に何の相談もなく退職することを謝罪する「突然のご報告となりましたこと、お詫び申し上げます」などをつかって簡潔に
  5. これまでの感謝の気持ちを簡潔に述べる
    ※ 公式な挨拶メールは後で送るため、ここは簡潔でよい

  6. 退職する日が決まっていなければ「なお、退職日など今後につきましては、●●部長がお手すきの際に改めて相談いたしたく存じます」などとする
  7. (もし説明が足りなければ箇条書きで必要事項の報告をする)
  8. メール結び・締めくくりは…
    「ご容赦ください・ご了承ください」
    「これまでお世話になりました、これからもよろしく」
    「略儀ながらメールにてご報告します」
    などの文章を丁寧な敬語にして締める。お詫びのフレーズを使うと丁寧。

to上司】退職報告ビジネスメール例文①退職日が決まっている

【to上司・テンプレート】
・社内上司に退職報告をするビジネスメール例文
・退職日がすでに決まっているシーン
・まずは直属の上司にのみ報告すること
・テンプレートとして使えるもっともシンプルな例文にしています

メール件名:退職のご報告

●● 部長 (直属の上司)

お疲れ様です。

さて、私事で大変恐縮ではございますが、一身上の都合により×月▲日をもちまして退職いたします。突然のご報告となりましたこと深くお詫び申し上げます。

これまで公私にわたり本当にたくさんのご指導とお力添えいただき、心より感謝いたしております。ご指導いただいたことを今後も活かし、さらに成長できるよう努めて参ります。

このたびのこと心苦しい限りではございますが、
何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。

営業部 ノマド

【to上司】退職報告ビジネスメール例文②退職日が決まってない

【to上司・テンプレート】
・社内上司に退職報告をするビジネスメール例文
・退職日がまだ決まっていないシーン
・まずは直属の上司にのみ報告すること
・テンプレートとして使えるもっともシンプルな例文にしています

メール件名:退職のご報告

●● 部長 (直属の上司)

お疲れ様です。

さて、私事で大変恐縮ではございますが、一身上の都合により退職することといたしました。突然のご報告となりましたこと深くお詫び申し上げます。

これまで公私にわたり本当にたくさんのご指導とお力添えいただき、心より感謝いたしております。ご指導いただいたことを胸に、精進を重ねてまいる所存でございます。

なお、退職日などにつきまして、●●部長がお手すきの際に改めて相談いたしたく存じます。

このたびのこと心苦しい限りではございますが、どうかご了承いただければ幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。

営業部 ノマド

▼【補足】敬語の解説

  • 私事にて恐縮ですが~ は「自分のことで恐れ入りますが、申し訳ありませんが、」の意味
  • ご容赦 は「許すこと」の意味
  • ご了承 は「了解し、承諾すること」の意味
  • いただければ幸いです は「~してもらえたら嬉しいなぁ」の意味の敬語
  • いたしたく存じます は「~したいと思う」の謙譲語に丁寧語「ます」をくっつけた敬語
  • いただく は「もらう」の謙譲語
  • お力添え は「手伝うこと、手助け」の意味
  • お手すきの際に は「手が空いているときに」の意味
  • 公私にわたり は「仕事とプライベートの両方で」の意味
  • 存じる は「思う」の謙譲語。丁寧語「ます」をくっつけて「存じます」として使う
  • おります は「いる」の謙譲語に丁寧語「ます」をくっつけた敬語
  • いたします は「する」の謙譲語「いたす」に丁寧語「ます」をくっつけた敬語
  • お(ご)~いたす は謙譲語の基本となる形。丁寧語「ます」をくっつけて「お(ご)~いたします」として使うのが一般的

上司あて退職報告ビジネスメールの書き方①件名

上司あて退職報告ビジネスメール件名の書き方を例文で紹介します。

  1. メール件名「退職のご報告」
  2. メール件名「【報告】退職いたします」

▼書き方のコツ

※ とにかく受け取った相手がパッとわかる件名にする。まず上司に退職の許可をえるために通知するので、「退職のご報告」とするのがもっともオーソドックス。

上司あて退職報告ビジネスメールの書き方②挨拶文

上司あて退職報告ビジネスメール挨拶文の書き方を例文で紹介します。

  1. 例文「お疲れ様です」
  2. 例文「こんにちは
  3. その他にはカジュアルな時候の挨拶を用いてもよい

▼書き方のコツ

※社内の挨拶は例文①だけで十分だが、変化をつけたければ時候の挨拶もある

➡︎ ビジネス挨拶文の例文50選(文書・メール・年賀状・時候ほか)

上司あて退職報告ビジネスメールの書き方③文章「書き出し」

上司あて退職報告ビジネスメール本文の書き方を例文で紹介します。退職する理由は「一身上の都合により」だけでOK。

退職する日が決まっている

【社内メール・退職日あり】
さて、私事で大変恐縮ではございますが、一身上の都合により●月▲日を持ちまして退職いたします。突然のご報告となりましたこと深くお詫び申し上げます。

【社内メール・退職日あり】
さて、私事ではございますが、一身上の都合により●月▲日を持ちまして退職いたします。突然のご報告となりましたこと深くお詫び申し上げます。

退職する日が決まってない

【社内メール・退職日なし】
さて、私事で大変恐縮ではございますが、一身上の都合により退職いたします。突然のご報告となりましたこと深くお詫び申し上げます。

上司あて退職報告ビジネスメールの書き方③文章「お詫び」

上司あて退職報告ビジネスメール本文の書き方を例文で紹介します。

つづいて、お詫びを簡潔に述べる。ここは退職することにたいするお詫びではなく、突然の連絡となったことにたいして謝罪の気持ちをしめす。

  1. 突然のご報告となりましたことをお詫び申し上げます
  2. 突然のご報告となりましたこと、深くお詫び申し上げます
  3. 突然のご報告となり、大変申し訳ございません
  4. 本来であれば前もってご相談すべきところ、突然のご報告となり誠に申し訳ございません

上司あて退職報告ビジネスメールの書き方③文章「これまでのお礼+今後の抱負」

上司あて退職報告ビジネスメール本文の書き方を例文で紹介。つづいて、これまでお世話になったお礼を簡潔に述べる。公式な挨拶メールではないため長々と書く必要は無い。

シンプルなテンプレート

これまで公私にわたり本当にたくさんのご指導とお力添えいただき、心より感謝いたしております。ご指導いただいたことを今後の人生に活かし、日々精進して参ります。

これまで本当にたくさんのことを学ばせて頂きました。心より感謝申し上げます。また、ご指導いただいたことを今後も活かし、さらに成長できるよう努めて参ります。

これまで本当にたくさんのことを学ばせて頂きました。心より感謝申し上げます。また、ご指導いただいたことを今後も活かし、精進を重ねてまいる所存でございます。

【補足】

※~いたしております は謙譲語「~している」の「~して」の謙譲語「いたして」をつかい、「いる」の謙譲語「おる」を組み合わせ、さらに丁寧語「ます」をくっつけて敬語にしている

※~させていただく は「~させてもらう」の謙譲語

※精進して参ります は「精進して行く」の謙譲語に丁寧語「ます」をくっつけて敬語にしている

カジュアルなテンプレート

3年という短い期間ではございましたが、本当にたくさんのことを学ばせて頂きました。心より感謝申し上げます。

仕事だけでなくプライベートでも何かとお力添えいただき、心より感謝いたしております。

【補足】

※~いたしております は謙譲語「~している」の「~して」の謙譲語「いたして」をつかい、「いる」の謙譲語「おる」を組み合わせ、さらに丁寧語「ます」をくっつけて敬語にしている

※~させていただく は「~させてもらう」の謙譲語

退職日など今後のことを相談したい

これまで本当にたくさんのことを学ばせて頂きました。心より感謝申し上げます。また、ご指導いただいたことを今後も活かし、さらに成長できるよう努めて参ります。
なお、退職日などにつきまして、●●部長がお手すきの際に改めて相談いたしたく存じます。

上司あて退職報告ビジネスメールの書き方④結び/締め

上司あて退職報告ビジネスメール締め・結びの書き方を例文で紹介します。

①シンプルな結びでもよいのですが、②お詫びのフレーズを用いた結びのほうが丁寧です。また、③のようにかしこまった感じの結びでもOK

①シンプルな結び・締め

  1. 例文「どうぞ宜しくお願いいたします」
  2. 例文「何卒よろしくお願いいたします」
  3. 例文「よろしくお願いします」
  4. 例文「宜しくお願い申し上げます」
  5. 例文「何卒よろしくお願い申し上げます」

②申し訳ない気持ちを表す締め・結び

  1. このたびのこと心苦しい限りではございますが、どうかご了承いただければ幸いです。
    何卒よろしくお願い申し上げます。
  2. このたびのこと心苦しい限りではございますが、どうかご容赦くださいますようお願い申し上げます。
  3. このたびのこと心苦しい限りではございますが、事情をご高察の上、どうかご容赦くださいますようお願い申し上げます。
  4. 大変ご迷惑をお掛けいたしますが、どうか事情をご高察の上、ご了承いただければ幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。
  5. メールでのご連絡となり大変失礼とは存じますが、どうか事情をご高察の上、ご了承いただければ幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。
  6. このたびのこと誠に遺憾ではございますが、どうか事情をご高察の上、ご了承いただければ幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。

③公式な結び・締め

  1. 略儀ながら、まずはメールにてご報告申し上げます
  2. 略儀ではございますが、まずはメールにてご報告申し上げます

【補足】

※事情をご高察 は「事情を察する」の丁寧な表現

※ご容赦 は「許すこと」の意味

※ご了承 は「了解し、承諾すること」の意味

➡︎【完全版】ビジネスメール締め・結びの例文50選

【注意】上司あて退職報告メールマナー

最後に注意点として、上司に退職報告ビジネスメールをおくるときの、メールマナーについて解説します。

必ず雇用契約にある「退職通知」の期間内に!

上司に退職報告ビジネスメールをおくるときの、メールマナーその1

雇用契約書にある「退職通知」期間内に報告する!

退職する際にはまず上司による承諾が必要です。

かならず退職する際の告知期間は企業によってマチマチで、一般的には辞める3ヶ月前までに報告が必要です。

あなたがお勤めの企業の雇用契約書を確認し、自分で退職日を決めてしまわないようにご注意を。

※ 退職日を決めてもよいですが必ず告知期間のうしろに設定しましょう。

「今日、会社辞めます!」は確実に雇用契約に違反する

上司に退職報告ビジネスメールをおくるときの、メールマナーその2

本日をもって会社辞めます!!は100%雇用契約に違反する行為です
中小企業やベンチャーであれば通じる可能性もありますが、大企業の場合は絶対にアウト。

これを破ったからといって会社に訴えられることはまず無いかとは思いますが、万が一のことを想定し十分にお気をつけください。

まずは直属の上司に退職報告する

上司に退職報告ビジネスメールをおくるときの、メールマナーその3

まずは直属の上司に退職報告すること!!
いきなり役員にメールしたりするのはマナー違反です。
「直属の上司」とは、あなたの組織にいるもっとも近しい管理職のこと。

たとえばあなたが「営業部 国内営業課」に所属しているペイペイ社員だとすると…国内営業課の課長が直属の上司ということになります。

決して部長ではありません。

「承諾」のメール返信が来なければ上司の上司に連絡!

上司に退職報告ビジネスメールをおくるときの、メールマナーその3

まずは直属の上司に退職報告し、
もし「承諾」の連絡がなければ、上司の上司に連絡すること
嫌がらせで保留されている可能性があります。

2~3日して連絡がこなければ「上司の上司」に連絡しましょう。

その際には元のメールを転送し「大変失礼とは存じますが、●●課長よりご返信をいただけなかったため、▲▲部長に退職のご報告をさせていただきます」などとすればOK。