実はあまり知られていない商社マン(総合商社&専門商社)・営業の仕事内容。
商社マンは激務で帰宅は毎日24時、土日もゴルフ?
商社マンはチャライ?
商社マンは合コン三昧?
商社マンの妻はCA(キャビン・アテンダント)が多い?
という就活生・転職者の疑問を少しずつ解消していくシリーズ。相当ディープなので人知れず削除しているかも…
それでは商社マン・営業の仕事内容、第1話。
商社マン・営業の人付き合い、人間関係の構築方法について語ります。
実は色々ある商社マン・営業の人付き合い
商社(総合商社・専門商社)マンの営業は人付き合い、人脈を最も重視します。
でも一言で人付き合いといっても色々あります。
「人付き合いって、友達たくさん作ればいいってこと?」
「具体的にどんな仕事してるの?」
という疑問がでてきます。商社マンの人付き合いはビジネス上のものなので当然、友達感覚ではダメ。飲み会するだけじゃ全然ダメ、普通の営業マンの域をでません。
具体的に商社マンが人脈を作るためにどんな仕事をしているか、解説しましょう。
1. 飲み会、高級料亭で接待
取引先と相手の重要度に応じて、会食を設定。
有名店・高級店であればいいという訳でなく「気の利いた店」の必要あり。西麻布の隠れ名店を選んだかと思えば時には、新橋のガードレール下にしてみたり。
レストラン・店選びが適切にできる商社マンは、仕事してなくてもポイント高いですね(苦笑)。
2. 銀座・赤坂の高級クラブで接待
これは2次会で要人をもてなすために使用。1人5万円〜する高級クラブで終電まで接待。相手によっては札束1本、必要になるらしい…
ちゃんとした商社マンは自分の店(顔が利く店)をいくつか持っています。担当者レベルを接待する安価なクラブ、マネージャークラスを接待する中級クラブ、役員クラスを接待する高級クラブ、と少なくとも3つ必要。
実はこの高級クラブで知り合ったおっさんが、○○社の役員で新たな商売ができた。なんてこともあるのです。←商売はできなくても人脈として持っておくと、いつか役に立ちます。
高級クラブは客層が決まりきっていて、大企業の一定ポジション以上、中小企業オーナー、成金、その道の人…という感じ。したがって効率よく人脈と情報が手に入ります。
夜の世界、あなどれない。
3. 商社マンは合コン三昧?チャラい?女性との付き合い
派手好きな人は合コン三昧するし、お客さんの受付ガールに手を出しちゃったりするし、常連になった高級クラブのホステスと遊ぶ人もいるし、ナンパしまくる人もいる…
これは人による、としか言いようがないですね。
一つだけ確実なことは、5大総合商社で海外出張が多い人に共通する鉄板の合コン。
相手はCA(キャビン・アテンダント)。
5大総合商社の場合、海外出張は入社1年目であろうとビジネスクラスなのでCAにナンパするのは簡単です(笑)。ほぼ100%の確率で成功するでしょう。そのテクニックは先輩社員に教えてもらいましょうね。
《ただしビジネスクラスは30歳前後のおばちゃんCAが多いという問題が…》
4. 商社マンの結婚事情
これも人によります。
大学から付き合っていた彼女とそのまま結婚する場合もあれば色々と吟味する、という人もいるでしょう。
ただ多くの商社マンは仕事も忙しい上に、合コンや高級クラブ通いなど色々な誘惑があるので結婚も遅くなりがち。30歳前後になって「俺もそろそろ年貢の納め時かな…」という感じで若い娘と結婚する場合が多いですね。
5. 週末ゴルフ
バブル期は「週7ゴルフ」が商社マン・営業の代名詞だったらしいです。が、今は不景気でそんなこと全くありません。平日はゴルフ禁止(特例除く)。土日メインです。
これは取引先によります。毎週付き合わされる場合もあれば、ほとんどない場合もあり。
6. 宴会芸
商社マンが脱ぐのは正直、みんな見飽きてます(苦笑)。その一歩上をいく何か、たとえば女装コスプレとか。高度なスキルとクリエイティビティーが求められます…
7. 取引先の定年者を顧問として雇う
顧客の上層部に「もし○○さんがリタイアしたら、ウチに顧問として来てください」と密約している。見返りは?「ウチと手を切らないでね」ということ。
だから商社には、何しているのかよく分からない顧問のおっさんが沢山います。
8. 冠婚葬祭・引越しでお見舞金わたす
深く語るとコンプライアンス上まずいので…
9. 学校の斡旋する
これもまずい…
10. できの悪い子供の就職先としてコネ採用する
これはかなりマズイ…
11. その他いろいろ
たとえば、お客さんのフットサルチームに加入したり。ソフトボール大会に参加したり…顧客次第で色々あり。
人付き合いには答えがない。相手の好みを察知してそれに対応する、ということですね。
人付き合いの上手な商社マンは無敵
顧客&メーカー営業は、こんな感じで商社マンから(個人的に)多くの施しを受けているのです。担当者はもちろん、上司だってそうだし、その前の上司だってそう。
歴史は100年もの間、ず~~っと続いている。
そんな(個人的に)恩恵ばかり受けている商社と手を切ろうとしたらどうなるか?
それはもう、無言の圧力かかりますよね。「お前、何やってるか分かってるんだろうな!」的なやつ。
だって商社との付き合いが一個なくなれば、自分の財布が一個なくなるのも同じなんですから。ぺいぺいマネージャーが正論を言っても「確かにこの商社、必要ないな。切ってしまえ!」とは100%ならない訳なのです…
《ただし最近は過剰な接待が問題となっていて厳しくなる方向。特に自動車業界》
商社マン(専門・総合商社)に求められる資質は?
コミュニケーション能力なんて商社マンには必要ない、論理的思考も必要ない。どれだけ「どろどろの人間関係」を作れるか、これがビジネスの成否を左右します。
じゃあ成し遂げるのに必要な資質は何か?
もっとも重要なことは「万人に何となく好かれるタイプ」です。こういう人ってあなたの周囲にもいると思います。何か秀でたものを持っている訳でもないのに、敵を作らない、好かれるタイプ。
外見、笑顔、話し方、雰囲気、ずる賢さ、豊富な人生経験、苦労…すべてが総合的に必要。
もちろん、それ以前の問題として体力やアグレッシブさは当然必要。だから体育会系の学生が商社マンに最も適している。
人間的なスキルは就活の短期間に鍛えられるものではなく、これまで20年間の人生がモノをいいます。残念ながら就活を早く始めたからって、どうこうなるものでは無い…
だから内定したら「商社むきの人間として認められた」というだけだし、内定しなければ「商社むきの人間とは思われなかった」ということ。
なんか就活・転職の志望動機対策には何一つ役立たずですね…すみません…。
まとめ
というわけで、商社マンは力を持っているメーカー営業マン&顧客と「ずぶずぶの関係」になっておけば、何か良からぬことがおきても絶対に誰かが助けてくれる。
逆にそうなっていないと簡単に商売を失うリスクがある。
それが商社・営業マンにおける「人間関係」の作り方なのです。商社マンの仕事って、多くの就活サイトでキラキラ紹介されているようなことじゃない。実際はもっと泥臭い。
自社製品を持たないサービス業・代理店業は、決して綺麗ごとじゃ済まされないような仕事がいっぱいあります。
そして、それがエスカレートすると「電通マンの鬼十則」にあるようなブラック社風になってしまうのです。