あとはいろいろ使える「お待ち」の例文を紹介しておきます。
どの例文も上司や目上・取引先などのビジネスメールに使える丁寧な敬語フレーズにしています。ご参考にどうぞ。
すでに登場した例文もありますが、いちおう全てをまとめておきます。
依頼・お願いビジネスメール結びに使う”お待ち”
ビジネスにおける「お待ち」のいろいろな使い方
何かしら目上や上司・取引先に「待ってほしい!!」とお願い・依頼したいときは…
たとえば、
- 例文「お待ちくださいますようお願い申し上げます」
意味は「待ってくれるようお願いします」 - 例文「お待ちいただきますようお願い申し上げます」
意味は「待ってもらうようお願いします」 - 例文「お待ちいただければ幸いです」
意味は「待ってもらえたら嬉しいです」 - 例文「お待ちいただきたく存じます。何卒よろしくお願い致します」
意味は「待ってもらいたいと思います」 - 例文「お待ちいただければと存じます。何卒よろしくお願い致します」
意味は「待ってもらえたらと思います」
のようにお願いすると丁寧です。
「お待ちいただければ幸いです」がもっとも丁寧な敬語であり、あとはほぼ等しいレベル。
それぞれ意味や敬語の違いはありますが、結局はおなじことを述べています。
ようするにすべて「待ってね!よろしく」という意味なのです。
自分が”お待ちする”ときに使える敬語
ビジネスにおける「お待ち」のいろいろな使い方
自分が「お待ちします!」と言いたいときには…
- 【現在形】お待ちします/お待ちいたします
- 【過去形】お待ちしました/お待ちいたしました
- 【進行形】お待ちしております/お待ちいたしております
- 【希望①】お待ちしたく思います/お待ちいたしたく思います
- 【希望②】お待ちしたく存じます/お待ちいたしたく存じます
などを使います。
「ご(お)~します」は謙譲語「ご(お)〜する」+丁寧語「ます」
「ご(お)~いたします」は謙譲語「ご(お)〜いたす」+丁寧語「ます」
「~いたします」の部分にすることの中身がはいります。
たとえば、
何かしら確認しなければいけないのであれば「(ご)確認いたします」
何かしら対応しなければいけないのであれば「(ご)対応いたします」
ここで「(ご)確認いたします」というように( )書きにしているのは「確認いたします」としても丁寧な敬語だから。
ちなみに敬語「ご(お)~いたします」「ご(お)~します」は自分が「~する」ときにつかいます。
相手に「待ってもらう」としたいときには…
「お待ちいただく=待ってもらう」
「お待ちくださる=待ってくれる」
という敬語をつかいます。
断りのビジネスメールに使う”お待ち”
ビジネスにおける「お待ち」のいろいろな使い方
「お待ちすることができません!」と言いたいときには…
- 【例文】お待ちいたしかねます
意味は「お待ちすることができません」
- 【例文】お待ちしかねます
意味は「お待ちすることができません」 - 【例文】●●のためお待ちすることが叶いません
意味は「お待ちすることができません」
- 【例文】お待ちすることが大変困難でございます
意味は「お待ちすることがとても難しいです」
などを使います。
あまり実用的じゃない表現になってしまいました…すみません。
いちおう紹介しておきましたが、
このようなビジネスシーンでは「お答えいたしかねます」「ご返答・ご回答・ご返事いたしかねます」敬語フレーズが一般的ですね。
また「〜いたしかねる(兼ねる)」は「~することができない」という意味の敬語。否定語であり「〜しかねる」の謙譲語です。
たとえば、
- 【例文】お応えいたしかねます
意味は「添うことができません」 - 【例文】お受けいたしかねます
意味は「受けることができません」 - 【例文】ご対応いたしかねます
意味は「対応することができません」
などのようにして使います。ビジネスメールでは例文のように丁寧語「ます」をくっつけて「〜いたしかねます」として使うのが一般的
「〜しかねる」自体は敬語でもなんでもありませんが「できません」よりも丁寧に聞こえるため重宝するフレーズです。
ちなみに断りの敬語フレーズはほかにも「遠慮させていただきます」「●●には添いかねます」などいろいろあります。
お礼メールに使う”お待ち”
ビジネスにおける「お待ち」のいろいろな使い方
あとはビジネスシーンで相手に何かしら待ってもらったときの、お礼ビジネスメールにも使えます。
たとえば、
- 例文「お待ちいただきありがとうございます」
例文「お待ちいただきましてありがとうございました」
例文「お待ちくださいましてありがとうございました」
こんな感じ。
あまり実用的ではありませんが…
ビジネスメール書き出しの挨拶にお礼として使えるには使えます。
ただし相手を待たせたときには「お待たせしてしまい、誠に申し訳ございません」などの謝罪をするのが一般的。
それぞれ意味や敬語の違いはありますが、結局はおなじことを述べています。
ようするに「待ってくれてありがとう!」という意味なのです。
どれも丁寧な敬語ではありますが、もっともかしこまった敬語は「~賜りましてありがとう」です。あとはどれも似たような丁寧レベル。
ほかにも色々ある”お待ち”の例文
敬語の種類というのは本当にいろいろあります。
ほんの一例ですが他にもある使い方を例文にまとめておきます。
- 例文「お待ちいただけましたら幸いです」
※意味は「待ってもらえたら嬉しいです」仮定 - 例文「お待ちいただけましたら幸甚に存じます」
※意味は「待ってもらえれば嬉しく思います」仮定 - 例文「お待ちいただければ幸甚に存じます」
※意味は「待ってもらえれば嬉しく思います」仮定 - 例文「お待ちいただけますか?」
※意味は「待ってもらえるか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ - 例文「お待ちいただけますでしょうか?」
※意味は「待ってもらえるだろうか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+希望「~したい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・「いただけましたら」は謙譲語「いただく」+丁寧語「ます」+仮定「たら・れば」
“お願い申し上げます=お願い致します”
ところでビジネスシーンでは、
「お待ちくださいますようお願い申し上げます」としても丁寧ではありますが…
「お待ちくださいますようお願いいたします」「お待ちくださいますようお願い致します」と言い換えすることもできます。
また「どうか」という意味の「何卒(なにとぞ)」をつかい、
「お待ちくださいますよう何卒よろしくお願い申し上げます」
頭の片隅にいれておきましょう。