ビジネスメールでよく使われる「ご査収(さしゅう)ください」。
このメールに対する返事・返信はどうする?
という疑問を解消していく記事。
まずは結論として「ご査収ください」へのメール返信は「確認の上、拝受いたしました」といった感じの言葉を使ってビジネスメール風にすればいい、ということになります。
そもそも「ご査収」の意味って何?
かというと「中身をよく確認し(検査し)、受け取る(収める・収集する)こと」です。したがってメールの返事として「メールを受け取りましたよ~」だけでは不十分で、中身をちゃんと確認したことも相手に伝える必要があります。
メール返信例文を出したほうがわかりやすいため、例文でまとめていきます。
【例文】「ご査収ください」に対するメール返信
それでは「ご査収くださいメール」に返事・返信する方法を、例文でみていきましょう。
まず原文を示し、それに返事するケースを考えてみます。
原文①見積もり送付メール
メール件名:お見積送付の件
転職株式会社
転職 様
平素はお世話になっております。
株式会社就活の就活です。
さて、先ほどお問い合わせ頂きましたお見積もりの件、
添付ファイルにて送付いたします。
ご査収のほど、何卒よろしくお願い致します。
メール署名
▼▼▼▼▼
取引先からこんな感じでメールが来たときのことを想定し、返事を考えてみましょう。
返信例①Re: 見積もり送付メール
Re: お見積送付の件
株式会社就活
就活 様
平素はお世話になっております。
転職株式会社の転職です。
早々にご対応をいただき、誠にありがとうございます。
お見積もり書を確認し、拝受いたしました。
お見積もり頂いた内容に関しましては、社内にて検討の上、
追ってご連絡をいたします。
お時間を頂戴いたしますが、
ご了承のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
メール署名
※目上の人には丁寧な表現である「拝受」を使い、目下であれば「受領」でOK。
原文②上司への報告メール(社内)
メール件名:値上進捗のご報告
○○ 課長
お疲れ様です。
さて首記の件、値上の進捗状況を以下にて報告いたします。
- 三菱化学:4月出荷分より+80円/kgにて決着。
- 三井化学:5月出荷分より+85円/kgにて決着。
- 住友化学:4月出荷分より+75円/kgにて決着。
- その他:6月出荷分より+100円/kgにて交渉開始。
なお交渉の経緯等、仔細に関しましては、次月の販売会議に改めて報告をいたします。
ご査収のほど、宜しくお願い申し上げます。
メール署名
▼▼▼▼▼
部下からこんな感じでメールが来たときのことを想定し、返事を考えてみましょう。
返信例②Re: 上司への報告メール(社内)
Re: 値上進捗のご報告
○○さん
お疲れ様です。
進捗報告、ありがとうございます。
内容につき拝見しましたが、気になる点がありましたので以下、ご確認ください。
- 住友化学むけが満額決着しなかった理由
- その他顧客の感触、感度
忙しいかとは思いますが、ご連絡お願いします。
メール署名
※課長 → 部下に対するメールなので、敬語は丁寧語を使うだけのイメージでよい。
原文③履歴書送付メール
Re: 履歴書送付の件(就活大学・就活)
転職株式会社
採用担当者 様
お世話になっております。
就活大学の就活です。
さて首記の件、履歴書を添付ファイルにて送付いたします。
ご査収くださいますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
メール署名
▼▼▼▼▼
つづいて、就活生からこんな感じでメールが来たときのことを想定し、返事を考えてみましょう。
返信例③Re: 履歴書送付メール
就活大学
就活 様
お世話になっております。
転職株式会社の採用担当・転職です。
履歴書を送付いただき、ありがとうございました。
添付ファイルを確認し、受領いたしました。
なお選考結果に関しましては精査の上、追って連絡をいたします。
お時間を頂戴いたしますが、ご了承のほどお願いいたします。
メール署名
※目上の人には丁寧な表現である「拝受」を使い、目下であれば「受領」でOK。
「ご査収ください」に対する返信メールのポイント
つづいて「ご査収くださいメール」へ返信する際のポイントを、例文を使ってまとめておきます。先ほどの返信例を使いましょう。
メール返信のポイント|Re: 見積もり送付メール
Re: お見積送付の件
株式会社就活
就活 様
平素はお世話になっております。
転職株式会社の転職です。
早々にご対応をいただき、誠にありがとうございます。
まずは連絡してもらったこと、対応してもらったことに対する「お礼」を述べる。
お見積もり書を確認し、拝受いたしました。
資料の中身を確認し、受け取った旨を伝える。「拝受」は「受領」の丁寧な表現。
お見積もり頂いた内容に関しましては、社内にて検討の上、
追ってご連絡をいたします。
こちらにボールがあるので次のアクションを決めて伝える。価格見積をもらったら、上司に承認を得たりしなければいけないため、例文のような文章にした。
お時間を頂戴いたしますが、
ご了承のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
「検討する時間をもらって申し訳ないけど、了解してほいしい」という旨を丁寧に伝える。
メール署名
実際のビジネスシーンでは適当な返信ばかり…
ここまで「ご査収くださいメール」への返信例文を書いていて思ったのですが、実際のビジネスシーンでは、ここまで丁寧に返事してくれる人はほぼゼロっていう…。
「早々にご対応いただき、ありがとうございました。確かに拝受いたしました。」だけで返事してくる人が多いような…。
むしろ、もっと適当になって以下のような返信が多いかも。
「資料送付いただき、ありがとうございました。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます」
とか、
「見積をいただき、ありがとうございました。社内協議の上、追ってご連絡いたします」
とか、
「Well received, with thanks!」
とか…(汗)。
とにかくビジネスメールは「早く返信すること・早く送ること」が命であるため、礼儀の方はないがしろにされ易いのです。ということで、完全に机上の空論になってしまいました。
でもでも、そんな状況だからこそ、丁寧なメールには価値があるとも言えます。結論としては、丁寧でなおかつ、スピード感のあるメール技術を身につければ最強です。
この記事を読んで頂いたあなたは、きちっと丁寧にご対応くださいね〜。
まとめ
これでもかというくらい「ご査収くださいメール」の返信・返事の仕方について語ってみました。
書いていて思ったのですが実際のビジネスシーンでは、ここまで丁寧に返信してくれる人はほぼいないっていう…。
それでもぜひ、ありとあらゆる場面を経験し、使い倒してください。頭でどうこうなるものではないので、ビジネスシーンで場数を踏んでくださいね。ではでは~~。