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3分でわかる電子部品業界。今後の動向と将来性まとめ【2016年版】

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就職活動と転職に必要な業界分析の話題。今回は「電子部品業界の動向と将来性」について語っていきます。

電子部品メーカーはグローバルにビジネスを展開していて国内ばかり見ていても無意味。世界全体の話から入ろうと思います。

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電子部品業界の現状と今後(世界)

電子部品市場・世界【2015年】約10兆円

電子部品市場・地域別【2015年】

  • 中国:37%(成長率5%前後??)
  • 日本:23%(成長率▲2%前後)
  • その他アジア:20%(成長率0%前後)
  • 北米・中南米:10%(成長率3%前後)
  • 欧州:9%(成長率1%前後)

電子部品市場・世界成長率:1~3%/年

日系電子部品メーカー・世界市場シェア:35~40%

*グループ間取引を除くため電子部品メーカー売上x4割くらいが妥当な市場規模
*出典;JEITAの電子部品出荷額を参照。筆者推定
*為替1$=115円

世界市場の総括

電子部品メーカーのお客さんは家電・スマホ・自動車などの組み立てメーカー。完成品となり自国で消費されたり先進国へ輸出される。

従って世界の組立工場が集中する中国・台湾・日本・その他アジアへの出荷額が世界の8割程度を占める。←完全に筆者の独自調査。

中国の人件費高騰により世界の組立工場が「中国→東南アジア→アフリカ」へシフトすれば、その地域への出荷額が大きくなる。

また世界全体を見たとき、市場が伸びることはあっても縮小することは無い。

たとえば医療・ヘルスケア、電気自動車(EV・PHEV)、自動運転車、エネルギー、全産業のテーマとなっているスマート・コミュニティー分野。

これらの新たな市場でイノベーションを起こすには、心臓部である電子部品が重要な役割を果たすことは言うまでもない(化学素材も同じ)。

パナソニックやソニーといった完成品電機メーカーは組み立てるだけ。簡単にコピー可能だが電子部品はそうもいかない。

市場の中で日系メーカーがどう差別化しているかは後述するとして、電子部品は今後ますます重要になってくるだろう。

電子部品業界の現状(日本)

電子部品・日系70社の世界出荷額

単位:億円2014年実績2015年実績成長率(年率)
世界累計39,37239,7391.0%
日本9,7569,285▲4.8%
北米・南米3,6243,8295.7%
欧州3,6033,6401.0%
中国14,24714,9024.6%
アジア他8,1398,125▲0.2%

*グループ間取引を除く
*出典;JEITAの電子部品出荷額を参照。筆者推定
*為替1$=115円

電子部品メーカーの売上ランキング2016年(日本)

( )内は稼ぎ頭の主要製品。

【No.1】京セラ:1.4兆円(全てがそれなり)
【No.2】村田製作所:1.2兆円(コンデンサ、インダクタ)
【No.3】日本電産:1.1兆円(HDD用モータ)
【No.4】TDK:1.1兆円(HDD用ヘッド)
【No.5】オムロン:8336億円(センサ、コントローラ)
【No.6】アルプス電気:7740億円(タクトスイッチ)
【No.7】ミネベア:6098億円(ベアリング)
【No.8】ローム:3523億円(Sicパワーデバイス)

村田製作所が京セラを越えるのは時間の問題。

10年前まで中国・韓国勢に負けて死にかけていた電子部品メーカーも「スマホむけ」という差別化できる分野で再ブレーク。円安も手伝って2016年3月期決算では好調が目立った。

電子部品メーカーの課題

①韓国・中国・台湾勢の追い上げ

課題は以前から言われていることだが韓国Samsung電機・中国・台湾勢の追い上げ。

もはやテレビや洗濯機・冷蔵庫・パソコンに使われる電子部品は中国製で十分。日本勢はスマホや車載用の高性能・高信頼性が必要な分野でのみ強みを発揮している。

日本勢が世界市場の35~40%のシェアを持っているが、それはスマホや車載用電子部品の単価が高いから。

汎用タイプは単価が○銭という電子部品。

一方、スマホ向けや車載用であれば単価1円、実に100倍近い値段で売れることもある。

加えてスマホ一台あたりの電子部品数は600~800点と、高価格かつ数量も出るという素晴らしいマーケット。

金額ベースで日本勢のシェアが高い理由はこれだ。

ただし技術力・開発力の無いメーカーはいずれ中国・台湾勢・韓国Samsung電機に追いつかれるだろう。←決算数字の悪い企業が言い訳に使う。能力がないことを露呈しているだけ。

円安でたまたま利益の上がっているメーカー、TDKやローム・太陽誘電などは事業を再構築する必要がある。

②日系電機メーカーの没落

日系電機メーカーがメインの取引先である企業は危うい。

ロームや京セラはその代表各。

10年前まで世界をリードしてきた電機メーカーも今後、赤字事業からの撤退を進めないと生き残れない。

日本のしょうもない企業とばかり取引をしても商売は伸びない。

円安で一時はよくても、世界で戦えない電子部品メーカーに未来は無いだろう。

電子部品メーカーの将来性(日系企業)

それでは最後に将来性のある電子部品メーカーを紹介しよう(筆者の独断と偏見)。

①圧倒的な開発力・技術力

これはもう村田製作所・日本電産にしか当てはまらない。

他の日系メーカーは二番煎じや過去の遺産で何とか食いつないでいるだけにすぎない。

業界トップの京セラもまるで成長していない。過去に業界トップだったTDKは赤字事業を整理し、円安の恩恵も受けて儲かっているにすぎない。

いずれSamsung電機にキャッチアップされて終わるだろう。

②車載用の安定ビジネスを展開

車載用の重要電子部品は一旦採用されると20年は安泰。

正直、車の制御をつかさどる部分は20-30年前の技術から何一つ変わっていない。

驚くことに車はガラケーよりも古い技術で走っているのだ。

これは電子部品メーカーからすると、とてもありがたい。何しろ同じものを同じようにず~~っと作り続けるだけで良いのだから。

具体的にはミネベアとTDK・日本電産・京セラの一部事業がこれに当てはまる。

おまけ:電子部品は装置産業ではない

ネガティブなことばかり書いたのだが、電子部品メーカーが今でもちゃんと稼げているのには理由がある。

「電子部品は装置と技術を買うだけでは作れない」から。

何十にも及ぶ工程があり、それぞれが絶妙にバランスして成り立っている。これはロジックでは説明できず製造ノウハウが必要な分野。職人技的な部分がある。

そこで海外勢はどうするか?

名だたる企業の現場製造マネージャーや開発担当者をことごとくヘッドハントしたのだ。

20年前から現在にいたるまで、継続的にTDKや村田製作所・京セラの現場技術者が海外企業へ流出。

海外勢はなんとか日本勢に並ぶものを作ろうと頑張り、ようやく今のレベル。

ところがその間、村田製作所はもっとず~~っと先に進んでいた。

イタチごっこを永遠に繰り返すのか?

いつか本当に追いつかれてしまう時がくるのか?

それは誰にもわからない(苦笑)ひとつ確実なことは革新を辞め、立ち止まった企業から衰退していくということ。

余談だが、私がコンサルのふりまくロジックを嫌う理由は、ロジックなどクソの役にも立たない業界(化学や電子部品)に所属しているからである…

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