ゼロ金利・マイナス金利の影響で業績が悪化し、リストラがすすむ銀行業界。
- 30代になって出世の限界がみえ、日々リストラにおびえながら業務に励んでいる銀行員のあなたへ。
あるいは。
- 銀行特有の体育会気質、激務ブラックな働き方に耐えられず転職したいという30代のあなたへ。
もしくは。
- このまま銀行で働きつづけてはマズイ、将来を見出せないという30代のあなたへ。
転職したい理由はひとそれぞれにせよ。
30代の銀行員にありがちな転職先をランキング形式で紹介していきます。※大学同期および周囲の銀行員にインタビューしました。
転職先No.1 銀行から銀行へ
30代の銀行員にありがちな転職先ランキングNo.1
- 銀行員から別の銀行員へ
銀行員で転職が上手くいった人はほとんどが別の銀行へ転職します。
銀行員は特殊な業務を行うので、特に32歳を超え役席者になると他業種への転職は非常にむずかしくなります。
30歳・31歳・32歳でしたらまだ、未経験OKの転職先にも希望を見出せますが…
それだと年収もガクッと下がることになるうえ、他の20代の中途採用組みとおなじような扱いを受けるので転職しようというモチベーションがわきません。
よりよい条件の銀行へ
したがって。
今いる銀行で成績を上げていたり、資格を数多く保有していたりする人は、もっとよい条件を提示してくれる別の銀行へ転職することが多くなりますね。
銀行業は現在優秀な人材が欠如しており、人材の能力開発が喫緊の課題となっています。
とくに地方銀行や信用金庫、信用組合と小さな金融組織になればなるほど即戦力を欲しがっている場合が多いです。
地銀・メガバンクなどでそこそこの職員であれば、信用金庫でバリバリ働ける場合も多いですし、小さな組織であるが故に給料や福利厚生が改善され、勤務時間やノルマなどが減る場合も十分に考えられるのです。
結婚して家庭をもっている人が多いなか、リスクを背負ってまで他業種を一から修得しようとする人は、リアリストの多い銀行員からすれば稀有な例です。
転職先No.2 地方自治体の社会人採用枠(公務員)
30代の銀行員にありがちな転職先ランキングNo.2
- 地方自治体の社会人経験者採用枠(公務員)
一般的な公務員試験は30歳で年齢制限をかけられることが多いのですが…この社会人枠は中途採用で民間から公務員へ転職できる、というすばらしい制度です。
30代で民間から公務員になるにはもっとも有効な手段として知られています。
さらに。
社会人枠であればむしろ「30歳以上限定」というように年齢に下限をもうける地方自治体がほとんど。
もちろん公務員試験をパスしなければいけませんが、これまで死ぬほど資格の勉強をしてきた銀行員にとってはそんなに大したことではありません。
半年マジメに勉強すればたいていはパスします。
銀行員を辞めたいという理由のほとんどはコレ
銀行員で辞めたいと考える人の多くは、
- その体育会系気質
- 激しすぎる出世競争
- 激務ブラックな仕事内容
からくるものと思います。
あとは銀行業界そのものに将来性を感じなくなったり、リストラや出向の危機と戦いながら過ごすのが嫌になったという理由もまぁあります。
とにかく入社するときには、これらのことは誰も教えてくれないのですよね。
で、その失敗を活かして…
- 「給料よりワークライフバランスを重視して公務員になりたい!」
- 「リストラにおびえない、安定した仕事がいい!」
と考える人がおおいのです。
(公務員が必ずしもワークライフバランスに優れているわけではありませんが、銀行よりは100%マトモです。それだけは断言できます)
そんなこんなで公務員は銀行員の転職先として高い人気を誇ります。
転職先No.3 32歳までならコンサル
30代の銀行員にありがちな転職先ランキングNo.3
- コンサル(金融系・会計監査法人系・M&A・ITコンサル・経営戦略 ほか)
32歳までならコンサル業界も転職先として人気かつ、転職する銀行員のおおい業種です。なぜ32歳までかというと、未経験業種への転職限界年齢がこのくらいの年齢だから。
もちろんあなたの経歴にもよりますけど…
ビジネスがあるところにコンサルあり
ところで。
ふだん皆さんがイメージされるコンサルタントというと「経営層の相談役」となっていることが多いです。
いわゆる経営戦略コンサルと言われる仕事です。
現場にあまり好かれないコンサルタントは、経営層とのやり取りだけに注力をし、ただ指示だけをして去っていく人たちです。
「できるならとっくにやってるよ」と言われる青写真レポートを出して、高額な報酬を受け取っていくのです。
でもでも。
世の中、コンサルとつく業種はたくさんあります。たとえば企業買収にかんするコンサル、資金管理や金融系のコンサル、コンプライアンスに関するコンサル、ITコンサルなどなど。
それこそ企業の困りごとがあるところには必ずコンサルが存在します。
銀行員が転職するとしたら、どんなコンサル?
銀行員は、とくに金融系コンサル(M&Aふくむ)であれば持っている資格を生かすこともできますし、もし中小企業診断士などの難関資格をもっていれば経営戦略コンサルへの転職も不可能ではありません(難しいですが…)。
▼さらに以下のようなポイントも銀行員がコンサルへ転職しやすい理由なのですよね。
- 未経験・中途採用がおおい(未経験率が85%以上※出所)
- 人材不足(とくにIT系)
- 銀行員は激務耐性があるため好まれる
- 銀行員はもともと有名大卒の優秀な人材がおおいため、地頭がよい
コンサル業界は応募する側からしても「なんとなく世間体がよい」うえに「年収も高そうだ」ということで、エリート意識とプライドの高い銀行員に人気でもあります。
ただし30代になると、よほど光るなにかを持っていないと転職は非常にむずかしいです。ご留意ください。
転職先No.4 スキルや資格・経験を活かした職種
30代の銀行員にありがちな転職先ランキングNo.4
- 続いて、これまでのスキルや経験・資格を活かした職種
営業なら証券営業や住宅営業・生保営業など、職種は変えずに業界を変えるというパターン。
経理財務なら職種は変えず、業界を変えた転職先。
30代から未経験の職種へチャレンジすることのリスク
30代ともなると未経験の転職はむずかしく、採用されたとしても年収が大幅にさがることがほとんどです。
さらに。
20代の中途採用ぐみとおなじような扱いを受けるうえ、同年齢あるいは自分より若いのが先輩や上司になってしまうリスクあり。
これって、プライドの高い銀行員にはなんとなく受け入れがたいのですよね。
したがって。
現実的に、いま手持ちの資格なり経験を活かせる職種への転職がおおくなりがち。
「転職先No.1 銀行から銀行へ」というのがどうしても嫌だという方はこちらのパターンを選択し、結果として30代の銀行員にありがちな転職先になります。
転職先ランキングNo.5~10
30代の銀行員にありがちな転職先ランキングNo.5~10
- No.5 人材不足になっていて、未経験30代でも欲しいベンチャー企業
- No.6 未経験30代でもいけるIT営業
- No.7 これまでの人脈を活かして中小企業へ(メーカーなど業種とわず)
- No.8 ITエンジニア・SEなど
- No.9 未経験30代でも歓迎される営業(証券・生保・不動産その他)
- No.10 資格を活かして独立
あとは人材不足となっているため30代未経験でも採用しなければいけないベンチャーや中小、IT系の転職先などなど。
くわえて。
離職率がたかく万年人手不足の各種営業(生保・証券・金融その他)も転職先としては一定数います。
30代・銀行員の転職事情
銀行員という仕事は、あまりにつぶしの効かない職業であるため、基本的に転職に有利となることは少ないです。※理由は後述
とくに年齢を重ねれば重ねるほどその傾向はつよくなりますね。
銀行業務という特殊性は、銀行業務としてしか使うことができなく、「銀行の転職先は銀行」というおかしな構図ができやすくなっています。
ただし。
32歳までなら未経験でもいける職種・業種は豊富にあります。
年収などを気にしなければ、これまであげたように他にもいろいろありますね。
逆にある程度の年代の行員が転職を”しなければならない”時は、同業種への転職をするのが最善の手段と言えるのではないでしょうか。
とにかく銀行から転職するなら早ければ早いほうがいいです。
若手銀行員は転職にも有利に働くことが多いので、自分の想像と違ったり、やりたいことが他にできた場合などは、そのポテンシャルを失う前に転職を決意してしまった方が良いでしょう。
【銀行員の闇】なぜ銀行員は転職するのか?
銀行員は少なからず夢や希望をもって入社てきたはずです。
例えば地域の発展のためやコンサルティング業務で企業を元気にするため、そのような気持ちで厳しい入社試験にも突破し就職したはずだったのです。
現実とのギャップが激しい銀行員という仕事
しかし。
蓋を開けてみると、実際の銀行業務はそんな夢や希望とは全く違ったものになってしまっているということが、転職の大きな理由となっている場合も多いです。
過度なノルマ、徹底した上下関係、残業が当たり前の日々。
地域貢献のための融資業務や、総合的なコンサルタント業務を沢山こなしていきたかったはずが、終わらない不景気のためか、いつの間にか手数料収入の高い保険や投資信託を不必要な顧客に頭を下げて売込む毎日へと変わっていく。
そんな現状が銀行員のやる気を削ぎ落してしまいました。
その上、毎日上司から圧力をかけられ続け、メンタルを壊された銀行員が転職し、次の職場で上手くやっていけるのかと言われたら答えはイエスとは言い難いでしょう。
もちろん、自分のやりたいことが見つかったからと前向きな転職をされる方もいますが、そういった方はごく少数で、ほとんどが何かしら銀行と折り合いがつかずに辞めてしまう方が多いと言えるのです。
銀行員は転職に有利?銀行員は使えない!?
ところで…
よく銀行員は転職に向いていない、転職しても全く使い物にならないと言われることがあります。
それはどういう理由で言われているのか考えてみると現在の銀行が抱える問題と密接に関わっているという事がよく理解できていきます。
そこで。
「銀行員は使えない」といわれる理由と、逆に銀行員が転職に有利となる点をあげていきます。
銀行員は使えない?転職に不利な点4つ
銀行員が転職に不利となる理由はザックリ以下4つあり。
- 転職に役立つスキルが無く、つぶしが利かない
- 学歴および銀行員のプライドが邪魔をして、転職先の条件に満足できない
- お願いセールスのなれの果て
- 銀行員を辞めたい or 辞めた人が転職市場にあふれている
第二新卒と言われる若年層の転職でしたら別ですが、30代になった銀行員が転職するのは圧倒的に不利でしょう。
というのも銀行員は銀行業務という特殊さゆえに、転職に関わるスキルを全く持って持ち合わせていない場合が多いから。
銀行で必要なスキルといったら…
- 「稟議書作成力」
- 「決算書読取力」
- 「銀行法務理解力」
- 「事務の速さと正確さ」
- 「札勘定」
- 「ストレス耐性」
くらいのものです。
銀行員は一般的にストレス耐性のついている人が多いので、多方面に有利なスキルかもしれませんが、その他のスキルはこれと言って他業種の仕事で使えるものはありません。
つまり。
年次を重ねれば重ねるほど、銀行から抜け出せない「人材」へと変化していってしまうのです。これが「潰しが効かない」と言われる所以と言えます。
いっぽうで。
建設業やIT関係、飲食関係、メーカー、商社など銀行以外の業種では「自分で稼ぐことができる技術やスキル」を持っていることが殆どですが…
銀行員は「銀行」という母体に属していなければ自分で金を稼ぐことが出来ない場合が多いです。
銀行員は転職に有利?メリット5つ
銀行員は転職に有利な点もいくつかあります。
- 銀行員の転職先はズバリ「もっと自分の条件に合った銀行」
- 銀行で取った公的資格で独立または、転職
- ありとあらゆる業界/業種/企業の情報をもっていること
- 基礎的な社会性と個人能力が高いこと
- 激務耐性がある
のような点が転職には有利に働くでしょう。
特筆すべき点として。
銀行員に共通して本当に転職に有利になることといったら「②大量の資格をもっていること」。
あとは結局、あなたの担当していた仕事によりますし、人それぞれのスペックによります。
銀行は資格取得を奨励しており、時には国家資格まで取らされる事があります。
主な資格としては、
- 「中小企業診断士」
- 「ファイナンシャルプランナー技能士」
- 「税理士」
- 「司法書士」
- 「行政書士」
- 「社会保険労務士」
- 「宅地建物取引士」
などあり。
これらの資格は、国家資格で持っているだけで転職に有利に働きますし、税理士や司法書士であれば独立することも十分に可能です。
銀行に勤めていれば財務関係や法律関係に触れる機会が多く、好きでこういった資格を取る人が多いのも事実です。これらの資格保持者は転職に有利だということができます。
銀行員は資格取得に疲れて辞めていく人も多いですが、逆に仕事で使う部分も多く一般的な人よりこれらの資格を取りやすい環境にあります。
銀行という立場を上手く利用して資格取得に励んだ人は転職が有利に働くと言えるでしょう。
まとめ
現在、メガバンクを中心に銀行員の大量リストラが行われています。
銀行業務自体がAIに代わられるのではないかと危惧されている現代、「使えない銀行員」が銀行からどんどん切られていってしまっています。
しかし。
逆に「使えない銀行」が銀行員に見捨てられていくという現象も同時に起こってるのも事実です。
特に若手職員が、憧れをもって入行した銀行があまりにも想像と違ったものになってしまっているのも銀行の抱える大きな問題といえるでしょう。
今後の銀行の在り方というのが問われています。
キャリアコンサルに無料で相談してみる!
上記はあくまでも私の周囲にいるメガバンクとか、地銀の大学同期と友人にきいた話。
でもでも。
転職先はあなたが転職したくても、相手企業の事情によって大きく変わります。たとえば今は人材不足が深刻なIT業界も、数年後にはリストラが始まっているかもしれません。
そのときどきの状況によって転職先の候補も変わってきますし、あなたの経験やスペックによっても変わります。
そういった意味で。
いろいろなWEBサイトで情報を集めるより、まずはプロのキャリアコンサルに相談してみることをオススメします。
たとえば、
- 自分の転職市場価値を知りたい!
- どんな転職先があるのか知りたい!
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あるいは、
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