生命保険会社をはじめ、金融機関ではたくさんの女性が働いています。
その中でも生命保険会社は、生保レディもたくさんいるため、女性が活躍できる職場だといわれることがあります。
しかし。
ひとくくりに女性といっても、生険レディ以外にも色々な職種や働き方があります。
そこでこの記事では、あまりフォーカスされることのない生命保険会社の総合職で入社した女性がについて。
どんなキャリアを歩み、そしてどんな末路をたどるのか、などなど。
現役大手生保マン(総合職)がよくあるケースを紹介しながら、生々しく説明していきたいと思います。
就職活動や転職活動のご参考にどうぞ。
この記事の目次
生命保険会社で女性が活躍できる職種
生命保険会社で働く女性といえば、真っ先に思い浮かぶのが生保レディではないでしょうか。
社会人経験のある人であれば、合コンや婚活パーティなどにもよく出没する一般職のイメージもあるかもしれませんね。
しかし。
他にも総合職に女性はある程度はいますし、地域限定総合職は転居を伴わない総合職で、女性でも働きやすいという理由から、その大半が女性だったりします。
生命保険会社では、
- 営業がやりたい、営業に自信がある、生命保険を売りまくって稼ぎたいという人は生保レディ
- 会社全体を動かすようなプロジェクトに携わってバリバリ働きたいという人は総合職
- 総合職のような働き方をしたいけど、全国転勤があるのはいやなので採用された場所でずっと仕事をしたいという人は地域限定総合職
- 総合職や生保レディのサポートをして、縁の下の力持ち的な役割を担いたい人や、腰掛けOL的なポジションを目指している人は一般職
など、女性が活躍できるフィールドはとても多いのです。
生保レディ、総合職、地域限定総合職、一般職いずれも仕事内容や求められるスキル、働き方は全然違います。
が、新入社員のときにはみんなスタートラインに立ったばかりなので、そこまで大きな差は生まれません。
そして新入社員のときはみんな「女子大生あがり」なので、若々しくて、社会人の汚さや辛さを知らない無垢な存在であるため、職場ではかわいがられることが多いです。
総合職の女性の割合
会議でホワイトボードになぐり書きで自分の企画内容をプレゼンして、上司を説得したり、男性部下にもバンバン指示を出して成果を挙げる。
学生の人達には、そんなキャリアウーマンをイメージして金融機関の総合職に憧れる女性が意外といます。
そして「生保の総合職が激務・ブラックって本当?」の記事でも書いたように、金融機関の中でも生保は圧倒的にホワイトな業界です。
したがって。
キャリアウーマン志向が強いけど、ある程度プライベートも大事にしたいという女子学生に人気があるのです。
各社ともばらつきはあるものの、会社全体の女性がそれぞれの職種に占める割合をざっくりいうと、だいたいこんな感じです。
- 生保レディ:80%
- 一般職:10%
- 地域限定総合職:7%
- 総合職:3%
しかし、総合職の中だけで見ると女性が占める割合は10%程度です。
いくら生保業界がホワイトであるといっても、日本人の働き方は、「総合職は死ぬほど働く」といった考えによるもので、それが今でも根付いているからだと思われます。
日本の女子学生にも「総合職はきつい」というイメージが浸透しているため、総合職を志望しない学生が多いのかもしれません。
次からは、そのきついイメージがある総合職の女性の働き方などの実態を紹介していきたいと思います。
入社1~3年目で4割くらい辞めてしまう
総合職として働く以上、良くも悪くも女性であることを理由に甘やかされることはありません。当然ですが、入社1年目であっても紛れもなく総合職として扱われます。
入社して1~2年目は、全国の支社に配属され、
- 顧客向けのセミナーを開くために会場の設営をする
- 早朝から深夜まで営業拠点の業績管理に追われる
- 優秀な生保レディを表彰するイベントや旅行の企画をする
- 休日に顧客を集めたゴルフコンペを運営する
などなど、まるでイベント企画会社や旅行会社のような仕事をしなければなりません。
そのほかにもゴミのような仕事が山ほどあります。
当然、若手社員はこうした仕事では率先して動き回らなければならず、目が回るような忙しさになります。
こうなると、「思い描いていたキャリアウーマンと違う!!」と嫌気がさす人が多いのです。
また。
総合職といってもまだまだ「女子大生あがり」ですから、男性上司によるセクハラの被害を受けたり、やんちゃなや先輩社員の毒牙にかかったりすることもあります。
場合によっては、同じ女性である先輩の生保レディや一般職からいびられることもあります。
こうした理由から、女性総合職が入社3年目までに辞める割合は、総合職平均の3割よりも高く、だいたい4割くらいが辞めるイメージです。
入社4年目~6年目でさらに3割が退職する
最初の3年くらいまでは「女子大生あがり」のような立ち位置で職場でも可愛がられることが多いのですが、入社4年目~6年目くらいになると、ちやほやされることは少なくなってきます。
当然、毎年自分より年下の「女子大生あがり」の女性総合職ががどんどん入ってきますから、特に男性社員の自分に対する興味が薄れていきます。
(まあしかたないことなのかもしれませんが。。)
また。
どこの会社も、この間に次の昇格に向けた人事によるランク付けや選別が行われるとても重要な時期になりますが、次に昇格した場合は、組織のマネージャーとしての役割を担わなければなりません。
マネージャー職に就くと、チームの仕事の進捗状況を管理したり、部下の労務管理や人事管理をしなければならず、めんどうな仕事が多くなる一方で、上司からもより結果を求められることになり、責任がぐっと重くなります。
多くの女性は「このまま次の役職に上がってしまったらずっと仕事にめりこんでいって、結婚や出産をする時期を逃してしまうんじゃないか。。」と考えます。
そこでパートナーがいる人は、仕事よりも結婚や出産を選ぶことが多いため、この年でだいたい3割くらいが辞めていくなど、その割合は高くなります。
このあたりから、
- 結婚・出産のために退職を選んだ女性総合職は勝ち組
- 残されて仕事を最優先に選んだ女性総合職は負け組
という認識ができてきます。
入社7年目~10年目が人生の分かれ道
大卒ストレートで入社すると入社7年目~10年目は、年齢でいえば29歳~32歳と、田舎では既に売れ残りと非難され、都会でも親や友達から結婚を心配される年齢になります。
年収は会社によって違いますが、これくらいの年次であればだいたい650~1,000万円までに到達しています。
この年でパートナーがいれば結婚を機に退職する人もいますが、人によっては、結婚しても共働きで仕事を続ける人も結構います。
しかし・
中には仕事に打ち込んできた結果、気づいたらこの年齢でパートナーがいないため、寿退社のラストチャンスを逃してしまうという悲惨な状況になります。
まわりの友達が協力的になって合コンやお見合いなどの出会いの場をセッティングしてくれたら別ですが、そんないい友達がいない人は、
- 仕事が忙しくてパートナーを探す暇がない
↓ - 仕事にのめり込む
↓ - さらに仕事が忙しくなり、パートナーを探す暇がますますなくなる
といったように、負のスパイラルに陥ってしまいます。
ここが結婚・出産をして幸せな家庭生活を作るか、独身を貫いて仕事人間・社築として生きていくかの最後の別れ道であるといっても過言ではありません。
入社11年目~20年目まできたら、不倫に注意
ここまで働き続けた人は、よほどのことがないと辞めることはありません。
人によっては課長に昇進している場合もあります。
年収は会社によって違いますが、だいたい900~1,300万円程度に達していますので、パートナーがいる人は、相手よりも稼いでいる場合もあります。
そしてパートナーがいない人であれば金が余っている状態になります。
浪費する人は海外旅行やホスト遊びなど豪遊しますし、堅実な人は貯金をさらに増やしたり、マンションを買う人まで出てきます。
また。
この年次の総合職は男女を問わず、組織で重要な役割を担っているため、上司からの信頼はとても強いもの。
そのため、職場の上司とはお互いに戦友のような感じになり、サシで飲みに行く機会も増えます。そうなると既婚者・独身を問わず、やがてお互いに恋愛感情が芽生え、不倫につながるケースがめちゃくちゃ多いのです。
さらに。
プレッシャーやストレスが強いポジションで仕事をする中、自分の弱みをさらけ出せる同期や、昔の気心知れた上司部下の関係であった役員、自分のことを慕ってくれる後輩などとも不倫関係になってしまう可能性があり、その相手は多岐にわたります。
入社30年目以降はレアキャラ
この年では、人によっては部長に昇進しています。
部長に昇進している場合の年収はだいたい1,300~1,700万円程度と、もはや相手が専業主夫(婦)でもまったく問題のない水準。
ここで、人事権を持っていたり発言力の強い役員とカラダの関係を持っているかどうかで、今後の進退が決まります。
どんなクズのような無能な女性部長でも、チカラを持った役員と不倫関係にあれば、自分自身も役員に昇進することはとてもカンタンなのです。
また。
最近はやりの女性活躍推進の波に乗って、会社の実績作りやアピールのため、運よく役員に昇進させてもらえるケースもあります。
悲しいことに女性の総合職として部長や役員に昇進すると、だいたいどこの部署でも厄介な扱いを受けてしまいます。
というのも、そうした部長や役員が上になると、
「女である自分が部長になれたんだから、お前たちももっとがんばれ!」とか、
「女だからといって弱々しく男に媚びることは許されない!実力でのぼりつめろ!」とか、
「ビジネスのためには女の武器であるカラダも使え!!」
とか、どんどん部下にパワハラをしていくのです。
しかし部下は上司をよく見ていますから、無能な部長、役員であればすぐさま「あいつが上に上がれたのは役員の○○と寝たからだろう」などと陰口を叩かれます。
当然、役員と不倫関係にならずに実力でのぼりつめる優秀な人もいるのですが、極めてまれです。
そしてなんといっても極めつけの悲惨な状況は、不倫関係にあった役員がいなくなってしまうこと。
役員と不倫をしている間は、パートナーがいても結婚することをその役員に許してもらえないため、幸せな結婚生活を諦め、引き続き不倫の道を選ばなければなりません。
しかし、その役員が関連会社に出向したり、定年退職で会社を去ってしまうと、それまで役員の力を借りて何とか保っていた地位や、不倫関係といえど頼れる相手を一瞬のうちに失ってしまいます。
そうなるとヒドイあり様になります。
あとは周りから罵られる中、自分自身の出向や定年を待つのみというめちゃくちゃ辛い状況になり、「あのときあいつと不倫なんかしなければよかった。。」と後悔するわけです。
「新入社員のときはちやほやされていたのに、気づいたら独身のまま年を取って、残っているものといえば金とマンションンとペットくらい」
そんなの悲しいですね。。
まとめ
今回は生保の女性が総合職として働くことの末路を紹介してきました。
あくまでも過去の事例をもとに書いた内容ですので、ここで紹介したような人生とは無縁の幸せな生活を送っている女性総合職もいます。
また。
これから働き方改革で、男女で変わらない働き方が定着すればこうしたことはなくなるかもしれませんし、人手不足の問題や女性の更なる活躍推進が求められている中では、女性の総合職の地位はますます高まってくることになると思われます。
しかし。
一歩間違えてしまうと、今回紹介したような形で仕事にのめりこんでしまうあまり結婚を逃してしまい、職場での不倫に走ったり、独身のまま生涯を終えるという寂しい人生へと突き進んでしまうものです。
入社した後や、辞めるときに「こんなはずじゃなかったのに!」とならないよう、人生設計をしっかりしてワークライフバランスをとって生きていくことが大事ですね。
皆さんが、今回ご紹介したような悲惨な人生を送ることがありませんように。。