「お声掛けください」は上司・目上に失礼?
ビジネスメールに使えるもっと丁寧な敬語ってなに?
とご心配のあなたへ。
「お声掛けください」は目上や上司・取引先へのビジネスメールに使っても失礼ということでは無いのですが…
時と場合によっては上から目線に感じられてしまうことがあります。
会話や電話対応であれば問題ないものの、ビジネスメールなど顔の見えないコミュニケーションではより丁寧な敬語に言い換えすると好感度UP。
より丁寧な言い換えにはたとえば、
- 例文①お声掛けくださいませ
- 例文②お声掛けいただきたく存じます
- 例文③お声掛けいただければと存じます
- 例文④お声掛けいただけますか?お声掛けいただけますでしょうか?
- 例文⑤お声掛けいただきますようお願い申し上げます
- 例文⑥お声掛けくださいますようお願い申し上げます
- 例文⑦お声掛けいただければ幸いです
- 例文⑧お声掛けいただけましたら幸甚に存じます
などあり。
これらの言い換えの丁寧レベルとしては「お声掛けくださいませ」がもっとも低く、例文⑦⑧がもっとも丁寧。
あとはどれも似たようなレベルです。
また「お声掛け」はつまり誘うことなので「お誘いいただく・お誘いくださる」をつかった言い換えもできます。
さらにシーンによっては「ご招待」をつかって言い換えもできます。
くわしくは本文にて。
それでは、
「お声掛けください」の意味、目上につかえるより丁寧な言い換え敬語、ビジネスシーンでの使い方(電話・メール・手紙・文書・社内上司・社外取引先・目上・就活・転職)、メール例文を紹介します。
※長文になりますので「見出し」より目的部分へどうぞ
意味・敬語の解説
「お声掛けください」は「声を掛けて(誘って)ほしい」という意味。
なぜこのような意味になるのか?
そもそもの意味と敬語について順をおって解説していきます。
声を掛けるの意味は”話しかける・誘う”
声を掛ける(読み:こえをかける)のそもそもの意味は…
-
呼びかける。話しかける。
-
誘う。
たとえば、
【例文】怪しいおじさんに声を掛けられた →「話しかける」の意味
【例文】結婚式をするときは私にも声を掛けてね! →「誘う」の意味
【例文】お声掛けくださった宗教セミナーへの参加は遠慮させて頂きます →「誘う」の意味
のようにして使います。
ちなみに敬語は「声を掛ける」に尊敬語or謙譲語「お(ご)」で「お声掛け」というようになります。
「自分がお声掛けする」のであれば謙譲語としての使い方。
上司・目上・取引先などの「相手がお声掛けくださる」のであれば尊敬語としての使い方。
というように2パターンあります。
“お声掛けください”の意味は「声を掛けて(誘って)くれ」
「お声掛けください」のそもそもの意味は…
「声を掛けて(誘って)ほしい」
「声を掛けて(誘って)くれ」
声を掛けるは「①話しかける」「②誘う」のどちらかの意味であるためシンプルに要約すると、
①話しかけてほしい
②誘ってほしい
のどちらかの意味に解釈できます。
ここで「お声掛け」の”お(ご)”は尊敬語。
使い方は文字どおり上司や目上・取引先になにかしら声を掛けて(誘って)ほしいときのビジネスシーンで使われます。
なお「お声掛けしてください」は間違い敬語であるためご注意を。
「お声掛けください」の敬語の種類
「お声掛けください」を敬語としてみていくと…以下のようになりたちます。
- もとになる単語「声を掛ける」に尊敬語”お(ご)”で「お声掛け」
- さらに「くれる」の尊敬語”くださる”で「お声掛けくださる」
- さらに命令形にして「お声掛けください」
※ 漢字表記「下さい」vs ひらがな表記「ください」はどちらもOK
このようにして元になる語「声を掛ける」を敬語にしています。つまり敬語としては何もおかしいところはありません。間違いではなく正しい敬語です。
ちなみに敬語「お(ご)」は…
「自分がお声掛けする」のであれば謙譲語としての使い方。
上司・目上・取引先などの「相手がお声掛けくださる」のであれば尊敬語としての使い方。
というように2パターンあります。
【基本の使い方】社交辞令の挨拶
お声掛けくださいは「誘ってほしい」ということなので、社交辞令の挨拶につかわれます。
たとえば、
- 上司が結婚したのであれば「結婚式の際にはぜひお声掛けください!」
- 飲み会への参加を断るシーンで「すみません、今回は遠慮いたします。またお声掛けください!」
- 魅力的な会合の感想を聞かされた「楽しそうですね!私にもぜひお声掛けください!」
こんな感じで使いますね。
実際には参加の意思はなくても社交辞令的に「誘ってね!」というときに使うと相手も喜びます。
もちろん本心から「誘ってほしい!」というときにも使いますけど。どちらかというと社交辞令としてつかわれることが多いですね。
で、
会話であれば例文にしたような感じのかる〜いノリでOK。
ただビジネスメールなど文書でつかうときには、より丁寧なフレーズに言い換えすると好感度UPします。
強い口調となる敬語”お声掛けください”
ここでひとつ注意点を。
「お声掛けください」だけでなく「お(ご)~ください」という敬語は、つよい口調に感じられることがあります。
なぜなら「ください」は敬語ではあるものの結局のところ命令形であるから。
極端なたとえですが、よく母親が子供に
「はやく片付けなさい!!」
「静かにしなさい!!」
といっているのを耳にします。
「~なさい」は”する”の尊敬語”なさる”の命令形。
尊敬語”くださる”の命令形「お(ご)~ください」と似たような成り立ちです。
どちらかというと「お(ご)~ください」のほうが丁寧ではありますが…どちらも結局のところ命令形であり、上から目線に感じられることがあります。
もちろん人それぞれ、感じ方はことなります。
私のようにまったく気にしない人もいれば気分を損ねる上司・目上もいます。
だからといって敬語は丁寧であればよいというわけでもなく、バカ丁寧だとそれはそれで問題あり(”慇懃無礼”-“いんぎんぶれい”といいます)。
で、
シンプルな敬語をつかいすぎると失礼だと言われたり…
本当にむずかしいのですよね。
したがってどんな敬語を使うかは状況や相手を考えてあなたの判断にゆだねられます。
いろんな敬語を知っておくことが重要
もっとも重要なことは、
いろんな敬語フレーズを知っておくこと。
そうすればビジネスシーンに応じてふさわしい敬語を選ぶことができるようになります。
社内の上司にメールするときは「お声掛けください」をつかい、取引先にメールするときは「お声掛けいただければ幸いです」をつかい…
というような感じ。
引き出しを多くもっておくと臨機応変に使い分けすることができます。
そういう意味でこれから紹介する言い換え敬語はどれも本当によくつかいます。
覚えておくと必ず役に立つことでしょう。
丁寧な言い換え敬語
ここまでの解説で「お声掛けください」が敬語として正しいこと、時と場合によってはイマイチになるということが分かりました。
ここからは、
じゃあどういう風に言い換えすればより丁寧な敬語になるの?
という点についてみていきます。
①お声掛けくださいませ
目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「お声掛けください」の使い方
- 例文「お声掛けくださいませ」
意味は『声を掛けて(誘って)ください』
※ 漢字表記「下さい」vs ひらがな表記「ください」はどちらもOK
※ 声を掛けるは「①話しかける」「②誘う」のどちらかの意味
尊敬語「お声掛けくださる」に丁寧語”ます”の命令形「ませ」をつかい丁寧な敬語フレーズにしています。
命令形である点において「お声掛けください」とたいして違いはありませんが、丁寧語「ませ」を添えることで、よりやわらかい印象となりますね。
「〜くださいませ」は女性がよくつかうフレーズであるため、女性敬語だと言われることもあります。
ただ実際には男性であろうと女性であろうと違和感なくつかえます。
②お声掛けいただければと存じます
目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「お声掛けください」の使い方
- 例文「お声掛けいただければと存じます」
意味は『声を掛けて(誘って)もらえたらと思います』
※ 声を掛けるは「①話しかける」「②誘う」のどちらかの意味
「~してもらえたらと思う」としているため相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。
目上・上司にはもちろんのこと社外取引先にもつかえる丁寧な敬語フレーズですね。
「いただければ」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+仮定の「れば」
「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」
③お声掛けいただきたく存じます
目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「お声掛けください」の使い方
- 例文「お声掛けいただきたく存じます」
意味は『声を掛けて(誘って)もらいたいと思います』
※ 声を掛けるは「①話しかける」「②誘う」のどちらかの意味
「~してもらいたいと思う」としているため相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。
「いただきたく」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+願望の「~たい」
「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」
というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。
④お声掛けいただければ幸いです
目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「お声掛けください」の使い方
- 例文「お声掛けいただければ幸いです」
意味は『声を掛けて(誘って)もらえたら嬉しいなぁ、幸せだなぁ』
つまり『声を掛けて(誘って)もらえたら嬉しいです』
相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズですね。
「いただければ」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+仮定の「~れば」
「幸いです」は「幸い」+丁寧語「です」
というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。
「~いただければ幸いです」という敬語フレーズはお願い・依頼のビジネスメールでよく使います。以下の例文もご参考にどうぞ。
ほかにも似たような敬語には以下のようなフレーズもあります。
- 例文「お声掛けいただけましたら幸いです」
- 例文「お声掛けいただけましたら幸甚に存じます」
- 例文「お声掛けいただければ幸甚に存じます」
- 例文「お声掛けいただけますと幸いです」
- 例文「お声掛けいただけますと幸甚に存じます」
補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」
⑤お声掛けくださいますようお願い申し上げます
目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「お声掛けください」の使い方
- 例文「お声掛けくださいますようお願い申し上げます」
- 例文「お声掛けくださいますようお願い致します」
意味は『声を掛けて(誘って)くれるようお願いします』
※「お願い申し上げます」は「お願い致します」に言い換えOK
※ 声を掛けるは「①話しかける」「②誘う」のどちらかの意味
「ください」単体としての意味は「〜してくれ」「〜して欲しい」の丁寧な言いまわしと考えることができます。
が、
「ください」は敬語ではあるものの、結局のところ命令形であるために強い口調となります。
そこで「ますようにお願い」と続けることで「お願い」とすり替え、やんわ〜りとした表現にしています。とても丁寧な敬語フレーズと言えますね。
たとえば、
- ご査収くださいますようお願い申し上げます
意味「よく中身を確認して受け取ってくれるようお願い!」 - ご検討くださいますようお願い申し上げます
意味「検討してくれるようお願い!」 - ご確認くださいますようお願い申し上げます
意味「確認してくれるようお願い!」 - ご了承くださいますようお願い申し上げます
意味「納得してくれるようお願い!」
などのようにして使います。
これらはもともと「●●してください」という命令形なのですが、「●●くださいますようお願い〜」を使うことによって相手に強制しないやんわ〜りとした表現となっています。
ビジネスでは下手(したて)に出ることが基本ですので、強い口調を避けるためにこのような使い方をするようになったのだと推測します。
⑥お声掛けいただきますようお願い申し上げます
目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「お声掛けください」の使い方
- 例文「お声掛けいただきますようお願い申し上げます」
- 例文「お声掛けいただけますようお願い申し上げます」
- 例文「お声掛け賜りますようお願い申し上げます」
意味はどれも『声を掛けて(誘って)もらうようお願いします』
※「お願い申し上げます」は「お願い致します」に言い換えOK
※ 声を掛けるは「①話しかける」「②誘う」のどちらかの意味
「いただきますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜いただく」+丁寧語”ます”+”ように”
「いただけますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜いただく」+可能形+丁寧語”ます”+”ように”
「賜りますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜賜る」+丁寧語”ます”+”ように”
というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。
賜る(たまわる)という敬語のほうがよりカチッとした表現になりますので、文書など公式なビジネスシーンではかならず「賜る」を使います。
普段のメールであれば「いただきますよう」でOK。
「くださいますよう」「いただきますよう・いただけますよう・賜りますよう」はニュアンスが違うものの、どれも結局のところ「~してほしい」と言いたいので同じです。
⑦~その他いろいろな言い換え敬語
敬語の種類というのは本当にいろいろあります。
ほんの一例ですが他にもある使い方を例文にまとめておきます。
- 例文「お声掛けいただきたく、お願い致します」
意味は「声を掛けて(誘って)ほしい、お願いします」 - 例文「お声掛けいただけましたら幸いです」
※意味は「声を掛けて(誘って)もらえたら嬉しいです」 - 例文「お声掛けいただけましたら幸甚に存じます」
※意味は「声を掛けて(誘って)もらえれば嬉しく思います」 - 例文「お声掛けいただければ幸甚に存じます」
※意味は「声を掛けて(誘って)もらえれば嬉しく思います」 - 例文「お声掛けいただけますと幸いです」
※意味は「声を掛けて(誘って)もらえれば嬉しく思います」 - 例文「お声掛けいただけますと幸甚に存じます」
※意味は「声を掛けて(誘って)もらえれば嬉しく思います」 - 例文「お声掛けいただけますか?」
※意味は「声を掛けて(誘って)もらえるか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ - 例文「お声掛けいただけますでしょうか?」
※意味は「声を掛けて(誘って)もらえるだろうか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+願望「~たい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
ビジネス会話・電話対応では”お声掛けください”で十分
ビジネスメールではなく会話や電話対応シーンであれば…
「お声掛けくださいますようお願い申し上げます」などは絶対につかいません。
長いうえに丁寧すぎて気持ち悪いですからね。
そこでビジネス会話・電話対応では…
- 【例文】お声掛けください
- 【例文】お声掛けいただけますか?
- 【例文】お声掛けいただけますでしょうか?
- 【例文】お声掛け願えますでしょうか?
敬語の使い方は違いますが、意味としてはどれも「声を掛けて(誘って)ほしい」ということを言っています。
といったフレーズをつかいましょう。
会話シーンであれば「お声掛けください」でも十分に丁寧。
また「〜いただけますか?」サラッと言えるためビジネスシーンで重宝するフレーズです。
敬語の解説
「お声掛けいただけますか?」「お声掛けいただけますでしょうか?」
の敬語の成り立ちとしては…
- “声を掛ける”に「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「お声掛けいただく」
- 可能形にして「お声掛けいただける」
- さらに丁寧語”ます”で「お声掛けいただけます」
- 疑問形にして「お声掛けいただけますか?」
“〜だろうか”の丁寧語「〜でしょうか」を使うと「お声掛けいただけますでしょうか?」
どちらの表現も謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。
したがって上司・目上・社外取引先につかえる素晴らしい敬語、と言えるでしょう。
どちらかというと「〜いただけますでしょうか?」のほうが丁寧なのですが…バカ丁寧だという意見もあるため「〜いただけますか?」を使うのをオススメします。
使い方・ビジネスメール例文【全文】
こうして長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。
ここでは「お声掛けください」の使い方をビジネスメール例文で紹介します。どれも目上・上司・取引先にふさわしい丁寧な敬語にしていますので、ご参考にどうぞ。
ビジネスメール例文①飲み会のお礼
メール件名:昨晩のお礼
○○次長(社内上司)
昨晩はご馳走になり、誠にありがとうございました。
これまで味わったことのない、おいしい鮨をいただくことができました。
すばらしいお店をご紹介いただきあわせてお礼申し上げます。
よろしければお時間のある際にぜひ、またお声掛け頂ければ幸いです。
今後とも宜しくお願い致します。
ノマド
ビジネスメール例文②飲み会お礼メール
【社内上司】
万人むけの飲み会お礼メール例文。とくに心に残る話がなければ、あたり障り無いコメントでもOK。
メール件名:昨晩のお礼
○○課長(社内上司)
昨晩はご一緒させていただき、誠にありがとうございました。
○○課長の貴重な経験談を伺うことができ、とても勉強になりました。私も、○○課長のように顧客から愛される営業マンを目指していきたいと強く感じました。
よろしければぜひ、またお声がけ頂ければ幸いです。
今後ともご指導・ご鞭撻のほど何卒よろしくお願いいたします。
ノマド
ビジネスメール文例③飲み会の誘いを断る
仕事を理由にして上司の誘いを断るメール。「あいにく別件があり」「出張で不在にしており」「〇〇の締めが近く業務に支障をきたすため」などの理由が適切。
【メール件名】返信Re: 10月25日・飲み会のお誘い
○○部長(上司)
お疲れ様です。
お誘いくださいまして誠にありがとうございます。
さて、せっかくのお誘いにも関わらず心苦しい限りではございますが、当日は出張で不在にしており不本意ながら今回はご遠慮いたします。お心遣いを頂いておきながら大変申し訳ございません。
また別の機会にお声掛け頂ければと存じます。何卒宜しくお願いいたします。
***********
メール署名
***********
“お誘い”に言い換えOK
「お声掛けいただく・お声掛けくださる」は「お誘いいただく・お誘いくださる」をつかった敬語に言い換えることもできます。
「声を掛ける」ということはつまり誘うことなので、どちらも結局のところおなじことを言っている訳です。
そこで以下のような例文もビジネスシーンに使える丁寧な敬語フレーズとなります。
“お誘い”をつかった言い換え例文
下にいくほど丁寧なフレーズとなります。ご参考にどうぞ。
- 例文「お誘いください」
- 例文「お誘いくださいませ」
- 例文「お誘いいただきたく、お願い致します」
- 例文「お誘いいただけますか?お誘いいただけますでしょうか?」
- 例文「お誘いいただきたく存じます」
- 例文「お誘いいただければと存じます」
- 例文「お誘いくださいますようお願い申し上げます」
- 例文「お誘いいただきますようお願い申し上げます」
- 例文「お誘いいただければ幸いです」
- 例文「お誘いいただけましたら幸甚に存じます」
補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」
補)敬語の解説はこれまでと重複するため省きます
シーンによっては”ご招待”にも言い換えOK
「お声掛けいただく・お声掛けくださる」は「ご招待いただく・ご招待くださる」をつかった敬語に言い換えることもできます。
相手に「声を掛ける」ということはつまり招待することなので、どちらも結局のところおなじことを言っている訳です。
そこで以下のような例文もビジネスシーンに使える丁寧な敬語フレーズとなります。
“ご招待”をつかった言い換え例文
下にいくほど丁寧なフレーズとなります。ご参考にどうぞ。
- 例文「ご招待ください」
- 例文「ご招待くださいませ」
- 例文「ご招待いただきたく、お願い致します」
- 例文「ご招待いただけますか?ご招待いただけますでしょうか?」
- 例文「ご招待いただきたく存じます」
- 例文「ご招待いただければと存じます」
- 例文「ご招待くださいますようお願い申し上げます」
- 例文「ご招待いただきますようお願い申し上げます」
- 例文「ご招待いただければ幸いです」
- 例文「ご招待いただけましたら幸甚に存じます」
補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」
補)敬語の解説はこれまでと重複するため省きます
ビジネスメール結びをより丁寧にするコツ
あまり関係ないのかもしれませんが重要なので念のため。
ビジネスメールの文末・結び・締めとして使うことのおおい「お声掛け」
ここでは、
ビジネスメール結びをより丁寧にするためのコツをご紹介します。
+前置きに添えるフレーズを!
ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。
「お声掛け」の前置きに添える丁寧なお願いフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」を使うとより丁寧な印象のメールとなります。
たとえば以下のようなフレーズがあります。
- どうか
例文「どうかお声掛けくださいますようお願い申し上げます」
例文「どうかお声掛けくださいますようお願い致します」
例文「どうかお声掛けいただければ幸いです」
例文「どうかお声掛けいただければと存じます。何卒よろしくお願い申し上げます」 - 何卒=どうか
例文「何卒お声掛けくださいますようお願い申し上げます」
例文「何卒お声掛けくださいますようお願い致します」
例文「何卒お声掛けいただければ幸いです」
例文「何卒お声掛けいただければと存じます。よろしくお願い申し上げます」 - ぜひ
例文「ぜひお声掛けくださいますようお願い申し上げます」
例文「ぜひお声掛けくださいますようお願い致します」
例文「ぜひお声掛けいただければ幸いです」
例文「ぜひお声掛けいただければと存じます。よろしくお願い申し上げます」
結局どれがもっとも丁寧?
あまりにも言い換え敬語フレーズがおおいので、どれを使うべきか迷ってしまうというあなたのために。
ここまで紹介した言い換え例文の丁寧レベルを整理しておきます。
※ あくまでも目安としてお考えください。
①会話・電話対応につかえる丁寧レベル
下になればなるほど丁寧な敬語になります。また、おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。
- お声掛けください
- お声掛けくださいませ
- お声掛けいただけますか?
- お声掛けいただけますでしょうか?
②ビジネスメール対上司・対社内につかえる丁寧レベル
おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。
- お声掛けください
- お声掛けくださいませ
- お声掛けいただけますか
- お声掛けいただけますでしょうか
- お声掛けいただきたく、お願い致します
- お声掛けいただきたく存じます
- お声掛けいただければと存じます
- お声掛けくださいますようお願い申し上げます
- お声掛けいただきますようお願い申し上げます
- お声掛けいただけますようお願い申し上げます
注)上下関係に厳しい上司や、社内でも相当のポジションにいる人にたいしては例文⑤以降あるいは次項のフレーズをつかいましょう。
補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK
③ビジネスメール対取引先・対顧客につかえる丁寧レベル
おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。
- お声掛けくださいませ
- お声掛けいただきたく、お願い致します
- お声掛けいただきたく存じます
- お声掛けいただければと存じます
- お声掛けいただきますようお願い申し上げます
- お声掛けいただけますようお願い申し上げます
- お声掛けくださいますようお願い申し上げます
- お声掛けいただければ幸いです
- お声掛けいただければ幸甚に存じます
- お声掛けいただけましたら幸いです
- お声掛けいただけましたら幸甚でございます
- お声掛けいただけましたら幸甚に存じます
補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK
補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」
④最上級の丁寧レベル
おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。
- お声掛け賜りますようお願い申し上げます
- お声掛けいただければ幸いです
- お声掛けいただければ幸甚に存じます
- お声掛けいただけましたら幸いです
- お声掛けいただけましたら幸甚でございます
- お声掛けいただけましたら幸甚に存じます
- お声掛け賜りますと幸いです
- お声掛け賜れますと幸いです
- お声掛け賜りましたら幸いです
- お声掛け賜れましたら幸いです
- お声掛け賜りますと幸甚に存じます
- お声掛け賜れますと幸甚に存じます
- お声掛け賜りましたら幸甚に存じます
- お声掛け賜れましたら幸甚に存じます
なお「ご了承を賜りますよう~」というように「を」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。
・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」
・賜る(たまわる)は公式なビジネス文書や手紙によくつかう
“お声掛けいただく vs お声掛けくださる”の使い方
ややこしいので「お声掛けいただく vs お声掛けくださる」の使い方について。
代表的なパターンを表にまとめておきます。
こまかく解説していくとそれだけで記事がおわってしまいますので、目的にあわせてお使いください。
▼「お声掛けいただく」の使い方まとめ(すべて敬語)
①基本 | ②+丁寧語”ます” | ③その他 | |
---|---|---|---|
現 在 | お声掛けいただく | お声掛けいただきます | -頂くよう -頂きますよう |
過 去 | お声掛けいただいた | お声掛けいただきました | × |
進行形 | お声掛けいただいている | お声掛けいただいています | -頂いております |
過去~現在 | お声掛けいただいていた | お声掛けいただいていました | -頂いておりました |
希 望 依 頼 |
お声掛けいただきたい お声掛けいただきたく お声掛けいただくよう |
お声掛けいただきたいです お声掛けいただきますよう お声掛けいただけますよう |
-頂きたく思います -頂きたく存じます -頂ければと存じます |
可 能 | お声掛けいただける | お声掛けいただけます | -頂けるよう -頂けますよう |
仮 定 | お声掛けいただければ | お声掛けいただけましたら | × |
疑 問 | お声掛けいただけるか? | お声掛けいただけますか? | -頂けますでしょうか |
禁 止 | お声掛けいただけない | お声掛けいただけません | × |
命 令 | × | × | × |
※ ②+丁寧語”ます”をつかうとより丁寧な敬語になります。
※ 「頂く」「いただく」は漢字でも平仮名でもOK
※「×」としたのは一般的につかわない
▼「お声掛けくださる」の使い方まとめ(すべて敬語)
①基本 | ②+丁寧語”ます” | ③その他 | |
---|---|---|---|
現 在 | お声掛けくださる | お声掛けくださいます | -くださるよう -くださいますよう |
過 去 | お声掛けくださった | お声掛けくださいました | × |
進行形 | お声掛けくださっている | お声掛けくださっています | -くださっております |
過去~現在 | お声掛けくださっていた | お声掛けくださっていました | -くださっておりました |
希 望 |
お声掛けくださるよう | お声掛けくださいますよう | × |
可 能 | × | × | × |
仮 定 | × | × | × |
疑 問 | お声掛けくださるか? | お声掛けくださいますか? | × |
否 定 | お声掛けくださらない | お声掛けくださいません | × |
命 令 | お声掛けください | お声掛けくださいませ | × |
※ ②+丁寧語”ます”をつかうとより丁寧な敬語になります
※ 「下さる」「くださる」は漢字でも平仮名でもOK
※「×」としたのは一般的につかわない