「邁進する」意味と目上・ビジネスに最適な使い方、メール例文

邁進する(読み:まいしんする)の意味、
ビジネスシーン(メール・手紙・上司・目上・年賀状など)にふさわしい使い方、注意点について。

ビジネスメールの例文つきで誰よりも正しく解説する記事。

まずは要点のまとめから。

邁進する の意味は

① ひたすら目的に向かって進む

② 突き進むこと

「邁=どんどん進んでいく」
「進=すすむ」

これらをあわせて上記のような意味となります。

かみくだくと
「一生懸命がんばります!」の意味。

邁進する の使い方は?

「一生懸命がんばります!」という意味で使われるため、決意表明をするビジネスシーンで使われます。

使い方にはたとえば…

  1. 仕事に精進する
  2. 業務に精進する
  3. 目標に向かって精進する
  4. その他、なんでも精進する

このような形で、あいさつ文・お見舞い(暑中など)・年賀状・お詫び をともなうビジネスシーンで決意表明として使われることの多いフレーズ。

メールなど文書の結び、締めくくりとして使われます。

また
ビジネスシーンにふさわしい敬語にした使い方の例としては、以下のようなものがあります。

  • 例文「邁進して参ります」
  • 例文「邁進いたします」
  • 例文「より一層(日々)邁進して参ります」
  • 例文「より一層(日々)邁進いたします」
  • 例文「邁進して参る所存でございます」
  • 例文「より一層(日々)邁進したいと存じます」
  • 例文「より一層(日々)邁進して参りますので」
  • 例文「より一層(日々)邁進いたしますので」

いずれも意味はおなじで「一生懸命がんばります」

どれも丁寧な敬語であり、
ビジネスシーン(メール・手紙・上司・目上・年賀状など)で使うのにふさわしいフレーズ。

ここで一つ、注意点を。

【注意】

邁進する よりも 精進する のほうがよく使われる

邁進する と似たような使い方をするフレーズに「精進する」があります。

理由はよくわかりませんが「精進する」のほうがよく目にする表現です。使い分けする必要はなく、たんに好みの問題かと。

精進する については別記事をご参照ください。

参考:「精進する」意味とビジネスメールにふさわしい使い方、例文

ざっくりとした解説はこれにて終了ですが、

本文中ではいろいろな例文を使いながら意味、使い方、注意点について説明していきます。

精進する の意味

精進する の意味は

「ひたすら目的に向かって突き進む」
「一生懸命にがんばる」

「邁=どんどん進んでいく」「進=すすむ」との組み合わせで成り立つフレーズ。

使い方も冒頭で解説しましたので省略し、例文でくわしくみていきます。

【例文・使い方】邁進する を使った敬語フレーズ

邁進する の使い方とビジネスシーンにふさわしい敬語フレーズ。

繰り返しにはなりますが、
使い方は「決意表明するビジネスシーン」で使われます。

具体的には以下のようなビジネスシーンで締めくくり・結びとして使うとよいでしょう。

  1. あいさつ文
    着任のあいさつ
    新人のあいさつ
    赴任のあいさつ
  2. お見舞い
    暑中・寒中・残暑など
  3. 年賀状・年末あいさつ
  4. お詫び・謝罪の最後

これらはあくまでも一例であり、
実際には「一生懸命がんばります!」と言いたいビジネスシーンであれば、どんなときでも使えます。

サービス業ではとくに、
どんなメールであろうと結びに必ずと言っていいほど使われていますね。

このようなビジネスシーン(手紙・メール・目上・就活・転職ふくむ)では、メール文末・結びに使うとあなたのヤル気がみられて好感がもてます。

それではビジネスにふさわしい敬語フレーズを例文でみていきましょう。

【例文①】邁進してまいります

邁進する のビジネスシーン(メール・手紙・上司・目上)にふさわしい使い方と、敬語フレーズを使った例文。

「邁進してまいります」

あるいは

「より一層 邁進して参ります」
「日々 邁進して参ります」

意味は
「一生懸命がんばります」

ここで「参ります」は「行く・来る」の謙譲語。

「邁進する」のもっともオーソドックスな使い方となります。

ちなみに、

「参ります」はかしこまったビジネス文書で使われることが多く、会話シーンで「訪問する・行く」と言いたいときは謙譲語「伺う」、「~する」と言いたいときには謙譲語「~いたす」をつかうのが一般的。

ビジネスメール例文

  • 例文(あいさつ)
    これからもお客様が快適にお過ごし頂けるサービスを提供できるよう、社員一同邁進して参ります。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 例文(あいさつ)
    より一層のサービス向上にスタッフ一同邁進してまいります。今後とも引き続きよろしくお願いいたします。
  • 例文(新人の赴任あいさつ)
    一日も早く戦力となれるよう邁進してまいります。ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
  • 例文(退職・転勤のあいさつ)
    これまでの部長のご指導を胸に、日々 邁進して参ります。今後とも変わらぬご指導のほど何卒宜しくお願いいたします。
  • 例文(年賀状)
    本年もより一層仕事に邁進して参ります。ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。

【敬語の補足】

  1. 行く・くる の謙譲語「参る」
  2. 丁寧語「ます」
  3. お願いいたします=お願い申し上げます は言い換えOK

【例文②】邁進いたします

邁進する のビジネスシーン(メール・手紙・上司・目上)にふさわしい使い方と、敬語フレーズを使った例文。

「邁進いたします」

あるいは

「より一層 邁進いたします」
「日々 邁進いたします」

意味はおなじく「一生懸命がんばります」

例文①邁進して参ります と比べると…

どちらも丁寧な敬語ではありますが、よりかしこまった敬語は「参る」のほう。

あとに文書が残る公式なメール、あいさつ文などは「して参ります」としたほうが無難。

普段づかいのビジネスシーンであれば「いたします」で十分です。

ビジネスメール例文

  • 例文(あいさつ)
    より一層のサービス向上にスタッフ一同邁進いたします。今後ともよろしくお願いいたします。
  • 例文(新人の赴任あいさつ)
    一日も早く戦力となれるよう邁進いたします。ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
  • 例文(退職・転勤のあいさつ)
    これまでの部長のご指導を胸に、日々 邁進いたします。今後とも何卒宜しくお願いいたします。
  • 例文(年賀状)
    本年もより一層仕事に邁進いたします。ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。

【敬語の補足】

  1. する の謙譲語「いたす」
  2. 丁寧語「ます」
  3. お願いいたします=お願い申し上げます は言い換えOK

【例文③】邁進して参る所存でございます

邁進する のビジネスシーン(メール・手紙・上司・目上)にふさわしい使い方と、敬語フレーズを使った例文。

「邁進して参る所存でございます」

あるいは

「より一層 邁進して参る所存でございます」
「日々 邁進して参る所存でございます」
「邁進する所存でございます」

意味は
「一生懸命がんばろうと思います」

ここで「参ります」は「行く・来る」の謙譲語。

所存 の意味は「考え、思うところ」。

かしこまった敬語フレーズを使っていますので、ビジネスではより公式な場面で使われることが多いですね。

例文①邁進して参ります との違いは「所存=考え」をつかっているところ。

「そうしたいと考えています」

というかなり回りくどい表現なので、わたしは好きになれません。あくまで個人的な意見。

ビジネスメール例文

  • 例文(あいさつ)
    業務経験を基に、さらに研鎖を重ね、邁進して参る所存でございます。
  • 例文(あいさつ)
    より一層のサービス向上にスタッフ一同邁進して参る所存でございます。今後とも引き続きよろしくお願いいたします。
  • 例文(新人の赴任あいさつ)
    一日も早く戦力となれるよう日々邁進して参る所存でございます。ご指導のほど何卒宜しくお願い申し上げます。
  • 例文(退職・転勤のあいさつ)
    これまでの部長のご指導を胸に、日々 邁進して参る所存でございます。今後とも何卒宜しくお願いいたします。
  • 例文(あいさつ)
    お客様のご要望に応えるべく日々邁進して参る所存でございます。何卒宜しくお願いいたします。
  • 例文(年賀状)
    本年もより一層仕事に邁進して参ります。ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。

【敬語の補足】

  1. 行く・くる の謙譲語「参る」
  2. 所存 の意味は「考え、思うところ」
  3. 丁寧語「ます」
  4. お願いいたします=お願い申し上げます は言い換えOK

【例文④】邁進したいと存じます

邁進する のビジネスシーン(メール・手紙・上司・目上)にふさわしい使い方と、敬語フレーズを使った例文。

「邁進したいと存じます」

あるいは

「より一層 邁進したいと存じます」
「日々 邁進したいと存じます」

意味は
「一生懸命がんばりたいと思います」

ここで「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」。

例文①邁進して参ります との違いは「存じる=思う」をつかっているところ。

「そうしたいと思います」

というハッキリしない表現なので、わたしは好きになれません。あくまで個人的な意見ですが…

ビジネスメール例文

  • 例文(あいさつ)
    これからもお客様が快適にお過ごし頂けるサービスを提供できるよう、社員一同邁進したいと存じます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 例文(あいさつ)
    より一層のサービス向上にスタッフ一同邁進したいと存じます。今後とも引き続きよろしくお願いいたします。
  • 例文(退職・転勤のあいさつ)
    これまでの部長のご指導を胸に、日々 邁進したいと存じます。今後とも何卒宜しくお願いいたします。
  • 例文(新人の赴任あいさつ)
    一日も早く戦力となれるよう日々 邁進したいと存じます。ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
  • 例文(年賀状)
    本年もより一層仕事に邁進したいと存じます。ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。

【敬語の補足】

  1. 行く・くる の謙譲語「参る」
  2. 丁寧語「ます」
  3. お願いいたします=お願い申し上げます は言い換えOK

【例文⑤】邁進して参りますので~

邁進する のビジネスシーン(メール・手紙・上司・目上)にふさわしい使い方と、敬語フレーズを使った例文。

「邁進してまいりますので~」

あるいは

「より一層 邁進してまいりますので~」
「日々 邁進してまいりますので~」

意味は
「一生懸命がんばりますので~」

使い方はこれまでの例文とおなじため省略。

これまでの例文との違いは「~ので」として文章をあとに続けるところ。

オーソドックスな使い方ですので、文章のバランスを考えてお使いください。

ビジネスメール例文

  • 例文(あいさつ)
    これからもお客様が快適にお過ごし頂けるサービスを提供できるよう、社員一同邁進して参りますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 例文(あいさつ)
    より一層のサービス向上にスタッフ一同邁進してまいりますので、今後とも引き続きよろしくお願いいたします。
  • 例文(転勤・退職のあいさつ)
    新天地でも日々邁進して参りますので、変わらぬご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
  • 例文(新人の赴任あいさつ)
    一日も早く戦力となれるよう邁進してまいりますので、今後ともご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
  • 例文(年賀状)
    本年もより一層仕事に邁進して参りますので、ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

【敬語の補足】

  1. 行く・くる の謙譲語「参る」
  2. 丁寧語「ます」
  3. お願いいたします=お願い申し上げます は言い換えOK

【例文⑥】邁進いたしますので~

邁進する のビジネスシーン(メール・手紙・上司・目上)にふさわしい使い方と、敬語フレーズを使った例文。

「邁進いたしますので~」

あるいは

「より一層 邁進いたしますので~」
「日々 邁進いたしますので~」

意味は
「一生懸命がんばりますので~」

ここで「いたす」は「する」の謙譲語。

これまでの例文との違いは「~ので」として文章をあとに続けるところ。

オーソドックスな使い方ですので、文章のバランスを考えてお使いください。

ビジネスメール例文

  • 例文(あいさつ)
    これからもお客様が快適にお過ごし頂けるサービスを提供できるよう、社員一同邁進いたしますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 例文(あいさつ)
    より一層のサービス向上にスタッフ一同邁進いたしますので、今後とも引き続きよろしくお願いいたします。
  • 例文(転勤・退職のあいさつ)
    新天地でも日々邁進いたしますので、変わらぬご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
  • 例文(新人の赴任あいさつ)
    一日も早く戦力となれるよう邁進いたしますので、今後ともご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
  • 例文(年賀状)
    本年もより一層仕事に邁進いたしますので、ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

【敬語の補足】

  1. する の謙譲語「いたす」
  2. 丁寧語「ます」
  3. お願いいたします=お願い申し上げます は言い換えOK

【注意点】邁進する はこう使う!

つづいて「邁進する」を使うときの注意点を解説します。

敬語を正しく使うことはもちろん、
ふさわしいビジネスシーンを考えて使いましょう。

ご邁進する はNG!

きわめて初歩的な敬語の使い方なのですが…

邁進する のは自分であるため、尊敬語「お・ご」を使うのはダメ。

尊敬語「お・ご」は相手をうやまうために使い、相手の行為にたいして使います。
以下のような使い方はNGであるためご注意を。

  • NG例文「ご邁進する」
  • NG例文「ご邁進して参ります」
  • NG例文「ご邁進いたします」

※ 「お・ご~いたす」「お・ご~する」は謙譲語としての使い方もするため、完全に間違いとは言い切れないのですが…

念のため、基本的な敬語の種類について復習しておきます。

① 尊敬語とは?

相手をうやまって使う敬語の一種。
相手の行為にたいして使い、自分の行為には使わないことが基本。

敬語の種類はほかに②謙譲語、③丁寧語がある

② 謙譲語とは?

自分をへりくだって下にすることで、相手への敬意をあらわす敬語。
自分の行為に使い、相手の行為には使わないことが基本(例外あり)。

③ 丁寧語とは?

いわゆる「です・ます」口調のこと。

何に邁進するのか?明確にするとベター

邁進する の意味は「何かにむかって突き進む」

したがって、

何に向かって突き進むのか?
を明確にしてあると、よりよい文章になります。

「邁進して参ります」を単体で使うと、いったい何にむかって突き進むのか、あいまいなのですよね。

そこでたとえば

「仕事に邁進して参ります」
「より一層のサービス向上を目指し邁進して参ります」

などのようにすると良いでしょう。

邁進・精進・努める・尽力 の違い

邁進する の類語としてよくつかわれる他のフレーズとの違い。

「邁進・精進・努める・尽力」の違いについて少し。

邁進 の意味は「突き進むこと」

まい進して参ります だと
「一所懸命、突き進みます」という意味になります。

精進 の意味は「ひとつのことに精神を集中して励むこと」

精進して参ります だと
「一所懸命、取り組みます」という意味。

努める の意味は「努力する」

努めて参ります だと
「努力していきます」という意味。

尽力 の意味は「力を尽くすこと」

尽力して参ります だと、
「力を尽くします」という意味。

※ 使い方はどれも似たようなものです

意味における違いは…
ほとんど無視できるレベルであり、とにかくどれを使っても

「めっちゃ頑張ります!」

というニュアンスの言葉になります。

したがって
とくにこれらのフレーズを使い分ける必要はありません。

「かしこまり度」でランク付けするのでしたら、

まい進=精進=尽力 > 努める

のような感じ。

だからとって「努める」が悪いわけではなく、どれも丁寧な敬語として使えます。

【参考】「ご尽力」「お力添え」意味と違い、正しい使い方 – メール例文

【例文】邁進する のビジネスメール全文