「頑張ります」をビジネスシーン(手紙・年賀状・メール)で目上の人に使うと失礼?
とご心配のあなたへ。
「頑張ります」のビジネスシーン(手紙・年賀状・メール・目上・上司など)にふさわしい敬語を紹介する記事。
まずは要点のまとめから。
頑張ります は目上の人に失礼?
頑張ります は敬語としては成り立ちます。
「失礼」とまでは言わないのですが、
ビジネスシーン(メール・手紙・年賀状・目上)では、あまりオススメできない敬語。
理由はおおきく以下2つ。
- 使い古されたフレーズであること
小学生から大人まで使うシンプルな表現であるため今ひとつ、あなたの本気度合いが伝わらないでしょう。 - より丁寧な敬語フレーズがあること
とくにメール・年賀状など文章のときに「頑張ります!」を使うと、あなたの敬語レベルを疑われてしまいます。
ということなので、
ビジネスシーン(手紙・メール・年賀状)で目上の人につかうときには、もっと適切な敬語に言い換えをしましょう。
ざっくりとした解説はこれにて終了ですが、
「頑張ります」のビジネスでふさわしい言い換え敬語について、意味と敬語の解説、注意点を詳しくみていきましょう。
※長文になりますので時間の無い方は「パッと読むための見出し」より目的部分へお願いします。
【例文①】誠心誠意、努めてまいります
ビジネスシーン(手紙・メール・目上・上司・年賀状)にふさわしい、「頑張ります」の言い換え敬語。
まずは
「誠心誠意、努めてまいります」
「真心を込めて努力していきます」
「ホントに努力します」
かしこまった敬語フレーズとなるため、
くだけた会話シーンではふさわしくないのですが…
年賀状・公式メールなどのビジネスシーンで使うと好感度UPします。
たとえばこんなシーン。
【上司】
この件はすべてキミに任せるよ!
【あなた】
承知いたしました。
ご期待に添えるよう誠心誠意、努めてまいります。
「誠心誠意、努めてまいります」を敬語としてみると、以下のとおりに成り立ちます。
- 誠心誠意 の意味は「真心を込めて、心の底から」
- 行く・くる の謙譲語「参る」
- 丁寧語「ます」
こんな感じなので、
ビジネスシーン(手紙・メール・目上・上司・年賀状)に使えるすばらしい敬語になります。
文章だとビジネスメールの締めくくり・結びに使えるフレーズ。
ほかにもある、
ビジネスシーンに使える例文は以下のとおり。
▼ビジネスメール例文
- 例文「お客様を第一に誠心誠意努めてまいります」
・あいさつ文、メールの結び - 例文「更なるサービス向上に誠心誠意努めてまいります」
・ビジネスメール結び、締め - 例文「個人情報の適正な取り扱い、管理、維持に誠心
誠意努めてまいります」
・あいさつ文、メールの結び
【例文②】精進して参ります
ビジネスシーン(手紙・メール・目上・上司・年賀状)にふさわしい、「頑張ります」の言い換え敬語。
「精進してまいります」
「精進いたします」
あるいは以下のようなフレーズでもOK。
- 例文「より一層精進して参ります」
- 例文「精進して参る所存でございます」
- 例文「精進したいと存じます」
- 例文「日々精進を重ねて参ります」
ここで「精進」の意味は
① ひとつのことに精神を集中して励むこと
② 一所懸命に努力すること
であるため「精進して参ります」だと、
「一所懸命に頑張ります!」みたいな意味になります。
使い方は…
かしこまった敬語フレーズであり
年賀状・メールなどのビジネスシーンで使うと好感度UPします。
もちろん、
普段の会話シーンでつかっても丁寧な表現。
たとえば年賀状で上司に「頑張ります!」として締めくくりたいとき。
「より一層仕事に精進して参りますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます」などとして使えます。
また
「精進してまいります・いたします」を敬語としてみると、以下のとおりに成り立ちます。
- 行く・くる の謙譲語「参る」
- する の謙譲語「いたす」
- 丁寧語「ます」
こんな感じなので、
ビジネスシーン(手紙・メール・目上・上司・年賀状)に使えるすばらしい敬語になります。
▼ビジネスメール例文
- 例文「より一層仕事に精進して参りますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます」
・年賀状の締め、結び - 例文「客様に安心をお届けするため、日々精進してまいります
。変わらぬご支援のほど何卒よろしくお願い申し上げます」
・ビジネスメール結び、締め - 例文「まだまだ至らない点もございますが、より一層精進して参ります。今後とも宜しくお願い申し上げます」
・年賀状の結び挨拶、メール結び - 例文「サービス向上にむけ日々精進して参ります。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます」
・年賀状の結び挨拶、メール結び
【例文③】まい進して参ります
ビジネスシーン(手紙・メール・目上・上司・年賀状)にふさわしい、「頑張ります」の言い換え敬語。
「誠心誠意、まい進して参ります」
あるいは
「誠心誠意、まい進いたします」
まい進(邁進) の意味は「まっすぐ突き進むこと」であるため
「まい進して参ります」だと、
「一所懸命に頑張ります!」みたいな意味になります。
使い方は…ほとんど「精進」とおなじ。
かしこまった敬語フレーズであり
年賀状・メールなどのビジネスシーンで使うと好感度UPします。
もちろん、
普段の会話シーンでつかっても丁寧な表現。
たとえば年賀状で上司に「頑張ります!」として締めくくりたいとき。
「より一層仕事にまい進して参ります。ご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます」などとして使えます。
ほかにもある、
ビジネスシーン(手紙・メール・目上・上司・年賀状)に使える例文は以下のとおり。
▼ビジネスメール例文
- 例文「より一層仕事にまい進して参りますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます」
・年賀状の締め、結び - 例文「客様に安心をお届けするため、日々まい進してまいります
。変わらぬご支援のほど何卒よろしくお願い申し上げます」
・ビジネスメール結び、締め - 例文「まだまだ至らない点もございますが、日々まい進して参ります。今後とも宜しくお願い申し上げます」
・年賀状の結び挨拶、メール結び - 例文「サービス向上にむけ日々まい進して参ります。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます」
・メール結び
【例文④】尽力して参ります
ビジネスシーン(手紙・メール・目上・上司・年賀状)にふさわしい、「頑張ります」の言い換え敬語。
「尽力して参ります」
あるいは
「尽力いたします」
尽力 の意味は「力を尽くすこと」であるため
「尽力して参ります」だと、
「全力で頑張ります!」みたいな意味になります。
使い方は…
これまでの例文1~3におなじため省略。
たとえば年賀状で上司に「頑張ります!」として締めくくりたいとき。
「より一層仕事に精進して参りますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます」などとして使えます。
また
「尽力して参ります・いたいします」を敬語としてみると、以下のとおりに成り立ちます。
- 行く・くる の謙譲語「参る」
- する の謙譲語「いたす」
- 丁寧語「ます」
ほかにもある、
ビジネスシーン(手紙・メール・目上・上司・年賀状)に使える例文は以下のとおり。
▼ビジネスメール例文
- 例文「信頼される企業の実現に向け尽力して参ります」
・あいさつ文 - 例文「至らぬ点も多いかと存じますが、より一層のサービス向上に尽力してまいります。何卒よろしくお願いいたします」
・メール締め、結び
【例文⑤】○○までにやります(会話シーン推奨)
ビジネスシーン(手紙・メール・目上・上司・年賀状)にふさわしい、「頑張ります」の言い換え敬語。
ちょっとこれまでとは違って、会話でカジュアルに使えるフレーズ。
【上司】
この仕事、キミに任せたよ。
【あなた】
承知しました、8月15日までにやります!
承知しました、すぐやります!
こんな感じで使うと、
少なくとも「頑張ります」よりはヤル気に満ちたフレーズになるかと。
注意点としては、
あいさつ文や公式なメールなどのかしこまった文章が必要とされるシーンでは使いません。
あくまでも
上司や親しい取引先の間でのみお使いください。
【例文⑥】全力を尽くします!(会話シーン推奨)
ビジネスシーン(手紙・メール・目上・上司・年賀状)にふさわしい、「頑張ります」の言い換え敬語。
ちょっとこれまでとは違って、会話でカジュアルに使えるフレーズ。
【上司】
この仕事、キミに任せたよ。
【あなた】
全力を尽くします!
最善を尽くします!
ベストを尽くします!
こんな感じで使うと、
少なくとも「頑張ります」よりはヤル気に満ちたフレーズになるかと。
ただ注意点としては、
あいさつ文や公式なメールなどのかしこまった文章が必要とされるシーンでは使いません。
さらに「最善・ベスト」などの表現がイマイチだと思う方もいます。
あくまでも
上司や親しい取引先の間でのみお使いください。
【例文⑦】誠心誠意を尽くして参ります
ビジネスシーン(手紙・メール・目上・上司・年賀状)にふさわしい、「頑張ります」の言い換え敬語。
「誠心誠意を尽くして参ります」
ほかにもある、
ビジネスシーン(手紙・メール・目上・上司・年賀状)に使える例文は以下のとおり。
▼ビジネスメール例文
- 例文「お客様との出会いを大切にし、良いお手伝いができるよう誠心誠意を尽くして参ります」
・あいさつ文の締め、結び - 例文「誠心誠意
の住まいづくりを尽くして参ります」
・あいさつ文の締め、結び - 例文「 たくさんの「ありがとう」を集められる組織を目指し、 今後も誠心誠意を
尽くして参ります」
・あいさつ文の締め、結び - 例文「お客様のパートナーとして、よりよいサービスを目指し、これからも誠心誠意を尽くして
まいります」
・メール結び
まい進・精進・努める・尽力 の違い
例文で紹介したフレーズ
「まい進・精進・努める・尽力」の違いについて少し。
まい進 の意味は「突き進むこと」
まい進して参ります だと
「一所懸命、突き進みます」という意味になります。
精進 の意味は「ひとつのことに精神を集中して励むこと」
精進して参ります だと
「一所懸命、取り組みます」という意味。
努める の意味は「努力する」
努めて参ります だと
「努力していきます」という意味。
尽力 の意味は「力を尽くすこと」
尽力して参ります だと、
「力を尽くします」という意味。
※ 使い方はどれも似たようなものです
意味における違いは…
ほとんど無視できるレベルであり、とにかくどれを使っても
「めっちゃ頑張ります!」
というニュアンスの言葉になります。
したがって
とくにこれらのフレーズを使い分ける必要はありません。
「かしこまり度」でランク付けするのでしたら、
まい進=精進=尽力 > 努める
のような感じ。
だからとって「努める」が悪いわけではなく、どれも丁寧な敬語として使えます。